2019年07月

    1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:46:17.77 ID:Hr9IQx2i0

    ゼルエル「今……なんと言ったんだ?ハニエル」 

    ハニエル「ガヴお姉ちゃんが言ってたよ?下界ではクリスマスにサンタさん?って人が来てプレゼントをくれるんだって!」ワクワク 

    ゼルエル「へ、へえ……でもここは天界だぞ?そういう風習は人間だけのもので……」 

    ハニエル「あ、そっか……そうだよね、うちには来ないよね、サンタさん……」 

    ハニエル「……」ショボン 

    ゼルエル「…………」 

    ゼルエル(楽しみにしていたんだな、ハニエル……) 

    ゼルエル(こうしちゃおれん) 

    2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:47:54.18 ID:Hr9IQx2i0

    ~ガヴリール宅~ 

    ゼルエル「……ということで、今年のクリスマスは君たちに協力してもらいたい」 

    ガヴリール「なんで私たちなんだよ……」 

    ゼルエル「仕方ないだろう。お前の話を聞いて、クリスマスを楽しみにしているんだから」 

    ラフィエル「私は構いませんが、プレゼントを渡すだけならゼルエルさんだけでも可能なのでは?」 

    ゼルエル「すまないが、その日は大学の研究室に用事があってな……いつ終わるかわからん」ドヨーン 

    ラフィエル「あー……クリスマスでも学校に行かなくてはならないんですか」 

    ガヴリール「大学って恐ろしいところだな」ブルッ 

    ゼルエル「という訳で、君たちには私たちの家でクリスマスパーティーを催してもらい、こっそりとプレゼントを置いて欲しいのだ」 

    ガヴリール「まあ、それはいいんだけどさ……」 

    ヴィーネ「……あの、どうして私たちもなんですか?」 

    サターニャ「そうよ!なんで私も忌々しいクリスマスを祝わなきゃいけないのよ!」 





    3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:48:54.03 ID:Hr9IQx2i0

    ゼルエル「ああ……君たちもガヴリールの大切な友達だろう。パーティーを盛り上げるには必要だと思ってな」 

    サターニャ「まあ、楽しそうだからいいけど……でも私たち悪魔よ?天界に入れないじゃないの!」 

    ゼルエル「ふふふ……そこは神の腕の見せ所ってことだな」ニコッ 

    ガヴリール「職権乱用しようとしてる……すごく下らないことに……」 

    ゼルエル「まあそういうわけだから、安心して堂々と入ってきて大丈夫だ」 

    ヴィーネ(合法的にガヴの家にお邪魔できる……)ワキワキ 

    サターニャ(ガヴリールの弱みを探せるチャンスね!)ワキワキ 

    ガヴリール「……なんか二人ほど怪しい顔の悪魔がいるんだけど」 

    ゼルエル「まあ、そういうことでよろしく頼む。ハニエルの笑顔を守るために!」ビシッ 

    一同「お、おー……」 

    ガヴリール(めっちゃ恥ずかしいよ、姉さん) 





    4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:51:23.04 ID:Hr9IQx2i0

    …… 

    ガヴリール「……さて、早速計画立てようと思うんだけど。パーティーって何すればいいんだ?」 

    ヴィーネ「普通に去年やったみたいにすれば?飾り付けして、ご馳走作って、みんなで遊ぶの」 

    ラフィエル「たしか、去年使ったのが残ってますよね?じゃあそれを持っていけばオッケーですね!」 

    サターニャ「料理は今回も私に任せておけば安心よ!任せなさい!」 

    ガヴリール「いや、だめだ!お前絶対また変なケーキ作るだろ!」 

    サターニャ「変なって何よ!あのケーキは……えっと、ブラック……サタニキア……?」 

    ラフィエル「スペシャルサタニキアブラックスペシャルアンドスペシャルですね!」 

    サターニャ「そうそれ!って何でそこまではっきり覚えてるのよ!?」 

    ラフィエル「うふふ~♪」ニコニコ 

    ヴィーネ「まあ腐っても洋菓子屋の娘だし、ここはサターニャの腕を信じましょう」 

    ガヴリール「そだな、変なアレンジする前に取り押さえればいいし」 

    サターニャ「あんたたちさり気に酷いわね!」 





    5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:52:20.28 ID:Hr9IQx2i0

    ガヴリール「一番の問題はアレだな、誰がプレゼントを置きに行くか」 

    ヴィーネ「ハニエルちゃんはサンタさんを信じてるんでしょ?もし見つかったら夢を壊しかねないわね……」 

    サターニャ「そんなの、じんそくつーでぱぱっと移動させたらいいじゃない。始業式の時のガヴリールのパンツみたいに」 

    ラフィエル「神速通はそんなに単純なものではないんですよ、失敗する可能性も高いんです。ガヴちゃんのパンツみたいに」 

    ヴィーネ「もし失敗したら、ハニエルちゃんの用意したくつ下の中にガヴのパンツが」 

    ガヴリール「お前らいい加減にしろーっ!!///」 

    …… 

    ガヴリール「はあ……で、誰が置きに行くか問題が残ってるんだけど」 

    ヴィーネ「なるべく静かに、こっそりバレないように行動できる人がいいわね」 

    ガヴリール「ということは……」 

    サターニャ「私は除外ね!」 

    ガヴリール「サターニャは除外……って何っ、自分から辞退しただと!?」 

    ラフィエル「潔すぎてびっくりしました……」 

    サターニャ「こっそり動くなんてしょうに合わないし、私はパスでいいわ~」ヒラヒラ 

    ラフィエル「あうぅ~、サターニャさんのサンタ衣装見たかったです……」ガーン 

    ガヴリール「絶対やりたがると思ったけど、聞き分けが良くて助かったよ」 

    サターニャ「……」ニヤニヤ 

    ヴィーネ(あれは何か企んでる顔ね……) 





    6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:56:06.40 ID:Hr9IQx2i0

    ガヴリール「私としてはヴィーネがいいと思うんだけど」 

    ヴィーネ「えっ!?私?」 

    ガヴリール「うん、だってラフィエルは何度もハニエルと会ってるからバレるかもしれないし、私は言わずもがなだし」 

    ラフィエル「あー、見つかった時のことを考えるとあまり知らない人の方がリスクは低そうですね」 

    ヴィーネ「でもパーティーで顔は合わせるでしょ?流石に見つかったらバレるわよ……」 

    ヴィーネ「はっ……もしかして私だけパーティーに参加させないようにするつもりとか……?」ガーン 

    ガヴリール「いやいや!そんな酷いことしないから!ヴィーネだったら見つかっても慈愛のオーラでサンタっぽく振る舞えるって!」ワタワタ 

    ヴィーネ「慈愛……やっぱり私って悪魔とは程遠い存在なのよね……」ズーン 

    ガヴリール「ああーまためんどくさいことに!」 

    ラフィエル「この場を収めるには、ガヴちゃん!ガヴちゃんがサンタになるしかありません!」ビシッ 

    ガヴリール「何故!?」 

    ラフィエル「考えてもみてください、もし目が覚めてプレゼントを置いていたのがよく知らない悪魔やお姉さんの友達だったらちょっと微妙な空気になりませんか?」 

    ガヴリール「よくわからんけど……」 

    ラフィエル「しかしそれがお姉さんだと知ったらどうでしょう?『私のためにこんなに頑張ってくれていたなんて……』って感動的な場面に早変わりしませんか?」 

    ガヴリール「サンタの夢はぶち壊してるけどな」 

    ヴィーネ「そうよ!ここはガヴがやるべき!」ガタッ 

    ガヴリール「何で元気になってんだ!?」 

    ラフィエル「多数決にしましょう!ガヴちゃんがいいと思う人!」バッ 

    ヴィーネ「!」ピシッ 

    サターニャ「♪」パッ 

    ラフィエル「三票……決まりですね♪」 

    ガヴリール「はあ、まあバレなきゃいいけどさ」 

    ヴィーネ(ガヴのサンタ衣装……!)ワキワキ 

    サターニャ(また弄れるネタができたわね!)ワキワキ 

    ラフィエル(面白いことになりそうですね~♪) 





    7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 16:58:54.19 ID:Hr9IQx2i0

    ~クリスマス当日~ 

    サターニャ「みんな、飾り付けは持った?行くわよ!」バーン 

    ガヴリール「なんでそんなに張り切ってるんだよ」 

    サターニャ「だってぇ~、せっかく堂々と天界に入れるのよ?テンション上がらないわけないじゃない!」ウズウズ 

    ヴィーネ「変なことすると強制送還だから、そのへん気をつけてよね」 

    サターニャ「は、はい」 

    ヴィーネ「それじゃあ行くわよ……開け、ゲートよっ!」ビシッ 

    サターニャ「なんだかんだでヴィネットもテンション高くない……?」 


    ~天真家~ 

    ガチャッ 

    ガヴリール「ただいまー」 

    ヴィーネ「お、お邪魔します……」 

    ハニエル「あ、ガヴお姉ちゃんおかえりなさい……と、うわあ!?いっぱいいる……?」ビクッ 

    ラフィエル「あ、ハニエルちゃんお久しぶりです~」ヒラヒラ 

    ガヴリール「今日はクリスマスだからな、ついでに友達も一緒に来てもらうことにしたんだ。クリスマスパーティー、したかったんだろ?」 

    ハニエル「う、うん……でもほんとにいいの?私のわがままのために……」オドオド 

    サターニャ「もちろんよ!この大悪魔サタニキア様が直々に来てあげたんだから感謝しなさいよね!」 

    ヴィーネ「こ、こらサターニャっ」 

    ハニエル「ぷぷっ、面白い人たちだね……!」 

    サターニャ「お、面白い……?」ガーン 

    ガヴリール「一瞬でサターニャの扱いを理解したな……流石私の妹」 

    サターニャ「ちょっとお!」 

    ハニエル「あ、ごめんなさい!皆さん初めまして、ガヴリールお姉ちゃんの妹のハニエルです、よろしくお願いします!」ニコッ 





    8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:00:57.71 ID:Hr9IQx2i0


    ガヴリール「さて、さっそく準備するか~」 

    ハニエル「あ、でも今から飾り付けとかしたら遅くなっちゃうかも……」 

    ラフィエル「大丈夫ですよ?実はここに……既に完成済みの装飾セットがありま~す♪」 

    ハニエル「わあっ、こんなにたくさん!」 

    ラフィエル「去年のお下がりでごめんなさいね、これをお部屋に飾り付けるの手伝ってもらえますか?」 

    ハニエル「うん!頑張って手伝うよ!」 

    ヴィーネ「じゃあその間に、私とサターニャで夕食とケーキを作っちゃいましょうか」 

    サターニャ「任せなさい!洋菓子屋の娘の腕がなるわ」 

    ヴィーネ「気合い入れすぎないようにね……」 

    …… 

    ハニエル「ねえ、お姉ちゃん?」コソコソ 

    ガヴリール「なんだ?」コソコソ 

    ハニエル「あの人たちが、よく話してる悪魔の友達さん……?」 

    ガヴリール「ああそうだ、今日は特別に天界に来てもらってるんだけど……やっぱり怖いか?」 

    ハニエル「ううん!そんなことないよ、みんな優しそうだし!」 

    ガヴリール「そっか。まあ二人とも根は優しいし悪魔って感じもしないし、そりゃそうか」 

    サターニャ「ちょっと!聞こえてるわよ!」 

    ヴィーネ「また悪魔っぽくないって……」ズーン 

    ラフィエル「むしろ駄天したガヴちゃんの方が悪魔に近いかもしれませんね~」 

    ガヴリール「お前も人のこと言えないけどな……」 

    ラフィエル「何か言いましたか~?」ゴゴゴゴ 

    ガヴリール「こらこら、私はツリーじゃないぞ。フリフリしたの飾り付けるな!」 

    ハニエル「ふふっ……みんな仲良しさんなんだね、すっごく楽しい!」 

    ガヴリール「……ま、そうだな」ニコッ 





    9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:09:18.11 ID:Hr9IQx2i0

    ヴィーネ「じゃーん!夕食できたわよ!」 

    サターニャ「ケーキも出来たわよ!名付けてスペシャルサヤニキアアルティメット……」 

    ハニエル「わあー、美味しそう!」キラキラ 

    サターニャ「まだ詠唱中だったのに!」 

    ガヴリール「おい、確認するけどこれ材料は……」 

    ヴィーネ「し、失礼ね、ちゃんと下界から持ってきて調理したわよ!」 

    ガヴリール「ヴィーネはともかく、サターニャは前科があるからな……また変な魚とかじゃなくて良かったよ」 

    サターニャ「文句言うならガヴリールのぶんあげないからね!」 

    ガヴリール「あっ、ごめんごめん!私も食べるって!」 

    ハニエル「ふふっ……いただきまーすっ♪」 

    …… 

    ガヴリール「ふう、食った食った」ポンポン 

    ヴィーネ「こら、行儀悪いわよ、ガヴ?」 

    ガヴリール「私の家なんだからいいだろ~」ゴロゴロ 

    ハニエル「でも、すっごく美味しかった!お姉ちゃんたちすごいねー!」 

    サターニャ「ふふん、私の腕前でまた一人天使を陥落させてしまったようね」 

    ハニエル「うん!サターニャお姉さんすっごい!」キラキラ 

    サターニャ「そ、そう?えへへ……」ニヤニヤ 

    ガヴリール「お前が陥落してどうすんだ」 





    10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:13:04.93 ID:Hr9IQx2i0

    …… 

    ガヴリール「さてと……ハニエル、私たち後片付けしとくから先に寝ちゃいな」 

    ハニエル「ええー?私も片付け手伝うよ!」 

    ヴィーネ「でももう遅いし、子供は寝る時間よ?」 

    ラフィエル「あら……そう言えば下界のクリスマスでは、パーティーをした次の朝にはプレゼントが贈られてくるとの噂がありましたね」 

    ハニエル「プレゼント?!」ビクッ 

    ヴィーネ「あー、確か早く寝るいい子のところにだけサンタさんが来るのよね?」チラチラ 

    サターニャ「サタンさん!」ガタッ 

    ガヴリール「お前ややこしくなるから黙ってろ」ゲシゲシ 

    ハニエル「えっえっ、じゃあはやく寝なきゃ!もしかしたらもらえるかも!」アタフタ 

    ガヴリール「そーだな、ここは私たちにまかせて先に寝なー」 

    ハニエル「うん!お姉ちゃんたち、おやすみなさい!」パタパタ 

    ヴィーネ「はーい、おやすみ!」 

    一同「……」 

    ガヴリール「……よし」 





    11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:15:45.76 ID:Hr9IQx2i0

    ~数時間後~ 

    ラフィエル「……はい、大丈夫です。目標、ぐっすり寝てます!」(千里眼) 

    ガヴリール「よし……さて、いよいよ本題のプレゼントだけど」 

    ヴィーネ「♪」シュバッ 

    ガヴリール「……おう、準備が良くて助かる」 

    ラフィエル「はーい、じゃあ服脱ぎましょうね~♪」ワキワキ 

    ガヴリール「やめろーっ!普通に着替えられるから!!」 



    ガヴリール「…………」 

    ラフィエル「ガヴちゃん、とっても似合ってますよ~?」パシャパシャ 

    サターニャ「ちっちゃ!よくそんなサイズあったわね!」 

    ヴィーネ(はっ、可愛すぎて失神しそうになってた)ビクッ 

    ガヴリール「やっぱりお前らこれ着せたかっただけだろ……」 

    ラフィエル「そんなことありませんよ~?」パシャパシャ 

    ガヴリール「とりあえず撮るのやめろ!」 

    ヴィーネ「こら!大声出すとハニエルちゃん起きちゃうでしょ!」 

    ガヴリール「うっ、ちくしょうそれを言われちゃ仕方ない……」 

    ヴィーネ「はい、プレゼント持つ!ハニエルちゃんの部屋に行ってらっしゃい!」 

    ラフィエル「頑張ってくださ~い!」 






    12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:17:34.42 ID:Hr9IQx2i0

    ガヴリール「ちっ、あいつら後で覚えてろ……っと、この部屋だったな」コソコソ 

    ハニエル「すう、すう……」 

    ガヴリール(よし、ぐっすり寝てるな……枕元に置いとけばいいだろ) 

    ガヴリール(こっそり、気づかれないように……) 

    コトッ 

    ガヴリール(よし、無事に置けたしさっさと撤退するか) 

    ガッ!! 

    ガヴリール「いてっ!」 

    ガヴリール(しまった、机に足ぶつけたか……?真っ暗でよく見えなかった……!) 

    ハニエル「んん~?誰かいるの……?」ムクリ 

    ガヴリール(やべっやべっ、どうすりゃいいんだ……) 

    ハニエル「もしかして、サンタさん?」ボーッ 

    ガヴリール「あ、え、あー……」 

    ガヴリール(逃げるか?どうする!?) 





    13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:23:27.33 ID:Hr9IQx2i0

    ガチャッ 

    サターニャ「待たせたわね!」ババーンッ 

    ガヴリール「!?」 

    ハニエル「んん……?よく見えないけど、サンタさんが二人……?」 

    サターニャ「私はブラックサンタよ!こんな夜中に起きてる悪い子におしおきをしに来たわ!なーっはっは!」 

    ガヴリール(黒いサンタ衣装……あんなの用意してたのかよ) 

    ハニエル「ええっ!?ど、どうしよう」アタフタ 

    サターニャ「あと10秒以内に眠りにつけば何も悪さはしないわ!じゅーう、きゅーう……」 

    ハニエル「わわっ、早く寝ないとっ」バッ 

    サターニャ(今のうちよ!) 

    ガヴリール(すまん、助かった!)コソコソ 

    ハニエル「ガヴお姉ちゃんが一人、ガヴお姉ちゃんが二人……」 

    ハニエル「すう、すう……」 





    14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:29:41.69 ID:Hr9IQx2i0

    …… 

    ガヴリール「いやあ、危ないところだったわ。サンキューな」 

    ラフィエル「念のため千里眼で覗いててセーフでしたね~」 

    サターニャ「私の見事な演技力にも感謝しなさいよね!」 

    ヴィーネ「まさか黒サンタなんて衣装を用意してるとは思わなかったわ……」 

    ラフィエル「だから最初からどこかノリノリだったんですね。これを披露したくて」ピラッ 

    サターニャ「ちょっと、めくらないでよっ///」バッ 

    ガヴリール「まあとにかく、みんなお疲れ様。もう遅いし後片付けして私たちも寝ようぜ」 

    サターニャ「ええ~?これからが楽しいんじゃないの!」 

    ヴィーネ「遅くまで起きてる子にはおしおきがあるんじゃなかったっけ?」ゴゴゴゴ 

    サターニャ「は、はい……早く寝ます」イソイソ 






    15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:46:12.92 ID:Hr9IQx2i0

    ~朝~ 

    ガヴリール「ふわあ……あー、よく寝た」ポリポリ 

    ゼルエル「遅いぞ、ガヴリール」 

    ガヴリール「姉さん!?いつの間に!?」ビクッ 

    ゼルエル「ついさっき帰ってきてな……みんなもう起きているぞ」 

    ガヴリール「そうなんだ……そうだ、ハニエルは?」 

    ゼルエル「ああ、プレゼントを見つけて大はしゃぎしていたよ。ありがとうな」 

    ガヴリール「そっか。それなら良かったよ」ホッ 

    ゼルエル「それにしても、プレゼントの内容は任せると言ったが……絵本を選ぶとは意外だったな」 

    ガヴリール「検閲が厳しいし、あんまり娯楽品は持ち込めないなと思って。あれならちょっとは下界のことにも触れられるし、いいかなと思ったんだけど」 

    ゼルエル「ああ、素晴らしい贈り物だと思う。きっと大切にするだろうな」 

    ガヴリール「……うん!」 





    16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 17:50:06.34 ID:Hr9IQx2i0

    …… 

    ガヴリール「じゃあ、そろそろ私たち帰るけど……」 

    ハニエル「ええー!?もう帰っちゃうの?もっと遊びたい!」 

    ゼルエル「こらこら、みんな予定があるんだ……悪魔の子が長居するのも、本当はよくないことだしな」 

    ハニエル「むー……」 

    ラフィエル「まあまあ、また今度遊びに来させてもらいますから♪」 

    ヴィーネ「私たちも、また会えるのを楽しみにしてるからね!」 

    サターニャ「今度は魔界でブラッククリスマスパーティーを開くから、絶対来なさいよ!」 

    ハニエル「何それ楽しそう!」キラキラ 

    ゼルエル「……あまり調子に乗らないほうがいいと思うぞ?」ゴゴゴゴ 

    サターニャ「ひえっ……わ、わかったわ」ビクビク 

    ガヴリール「それじゃあまたな、ハニエル、姉さん」ヒラヒラ 

    ハニエル「ばいばーい!お姉さんたちー!」 




    ハニエル「……」 





    ハニエル「……ありがとう、サンタさんたち」ボソッ 

    ゼルエル「……ん?今なにか言ったか?」 

    ハニエル「ううん、何でもない!また会えるといいなって!」ニコニコ 





    17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/12/24(日) 18:04:49.28 ID:Hr9IQx2i0

    ~ガヴリール宅~ 

    ガヴリール「はあ、疲れた疲れた……さ、帰ってきたし寝るか」 

    ヴィーネ「ちょっとだめよ!今日はクリスマスセールに行くんだから!」 

    ガヴリール「うええ~めんどくさ……」ドヨーン 

    ラフィエル「……あら?ガヴちゃん、机の上になにか置いてありますよ?」 

    ガヴリール「んん?ほんとだ、四人分の……プレゼント箱か?」 

    サターニャ「ええー!?ほんとじゃない!これ私たちにってこと!?」 

    ガヴリール(絶対姉さんの仕業だな……) 

    ラフィエル(粋なところありますね、ゼルエルさん) 

    ヴィーネ(ゼルエルお姉さん、すごい良い人……) 

    サターニャ「もしかして本物のサンタが来たっていうこと!?私たちが良い子にしてたから?やったー!」キラキラ 

    一同「……」 

    ガヴリール「いや、んなわけ……ま、それでいいか」 

    ラフィエル「よかったですね!これからももっと善行を積んじゃいましょう!」ニコニコ 

    サターニャ「うう、でもそうしたら大悪魔への道が……でもプレゼントは欲しいし……どうすればいいのー!?」 

    ヴィーネ「はあ……ハニエルちゃんより純粋かもしれないわね、サターニャは」 

    ガヴリール「じゃあ私、そろそろ限界だから……」ムニャムニャ 

    ヴィーネ「あっ、こら!寝てないでみんなで出かけるわよー!」 



    ガヴリール(……いつも以上に騒がしい朝だけど……ま、たまにはこんな日もあっていいかな!) 



    完! 


    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514101577/

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 22:56:26.55 ID:G7rKuI7kO

    くるみ「ったく、勝手に出歩くなっていつも言ってるだろ。みんな心配してたんだぞ」 

    ゆき「えへへっ、ごめんごめん」 

    くるみ「へへっじゃないっての。今日は日曜だってのに教室で何してたんだ?」 

    ゆき「ん~。特に何も!」 

    ゆき「ぼんやり黄昏てただけだよ」 

    くるみ「あんたがぼんやり、ねえ」


    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:01:13.73 ID:G7rKuI7kO

    くるみ「はぁ」 

    くるみ「先輩も先輩だぞ」クルッ 

    くるみ「どうしてゆきを注意してくれなかったんすか」 

    くるみ「……まあ、先輩はあたしらの中で一人だけ男だし? 気が引けるってのも分かるけど」 

    くるみ「はあ!? いやいや、嫉妬とかじゃないし! どうしてそうなんの!?」 

    くるみ「……なあ、ゆきも何とかいってくれよお」


    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:02:57.54 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「あ、ごめんねくるみちゃん。私は次移動教室だからそろそろいかないと」 

    くるみ「ん? そう、なのか? ……いやいや、だから今日は日曜だって」 

    ゆき「いひひっ。もう。もうもうもう。くるみちゃんったら素直じゃないなぁ」 

    くるみ「素直じゃない?」 

    ゆき「本当は一刻も早く先輩さんと二人っきりになりたいくせにぃ。私なりに気をきかせてみたんだよ!」 

    くるみ「なっ、なっ、なっ、何を言ってーー」 

    ゆき「それじゃあごゆっくり~」


    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:05:25.86 ID:G7rKuI7kO

    ガララ……ピシャッ 

    ゆき「……」 

    ゆき「……」 

    トコトコトコ 

    トコトコトコ 


    ゆき「ふぅ」 

    みき「……ゆき先輩?」 

    ゆき「!」ビクッ


    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:06:37.89 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「み、みーくん?」 

    みき「はい、そうですけど」 

    ゆき「なーんだ、みーくんか。いきなり声がしたからびっくりしちゃったよー」 

    みき「にしてもあんなに驚きますか? 普通」 

    ゆき「いやほら、みーくんってなんかこうビシってしてるというか、クールな感じだからさ! つい」 

    みき「……」 

    ゆき「あっ! でもでも、だからといって怖いって言いたい訳じゃないの! ほんとに怖いとかちっとも思ってないんだよ! むしろみーくんは頼りがいがあるというか、クールでかっこかわいいというかーー」 

    みき「……あの、先輩」 

    みき「くるみ先輩に、会ったんですね?」


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:07:56.16 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「うん。くるみちゃんとならさっき教室で会ったよ」 

    みき「じゃあくるみ先輩の先輩も……」 

    ゆき「そだよ。先輩さんも一緒だった」 

    みき「そう、ですか」 

    ゆき「それにしても先輩の先輩って……へへっ。みーくんが呼ぶと何だが面白い呼び方になっちゃうねえ。でも今更名前を聞くのも気まずいしなー」 

    みき「……」 

    みき「やっぱり先輩は、凄いです」


    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:09:12.36 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「んん? えっと、それは先輩さんのことを言ってるの? それともくるみちゃん?」 

    みき「ゆき先輩に決まってるでしょう」 

    ゆき「わ、私!?」 

    みき「いや驚かないでくださいよ。むしろゆき先輩以外に誰がいるんですか」 

    ゆき「え、でもすごいって……ウソ。もしかして褒めてくれたの? あのみーくんが!?」 

    みき「"あの"ってどういう意味ですか!?」  

    ゆき「皮肉じゃないよね?」 

    みき「皮肉なわけないでしょう! というより私、前にも似たようなこと言いましたよね!?」


    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:10:38.25 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「いひひっ。……みーくん、怖い感じがなくなったね。緊張はぼくれた?」 

    みき「あっ……」 

    ゆき「ま、これでもみーくんより一つ年上だからね! 後輩の緊張をほぐすぐらい、なーんてことないよ!」 

    みき「先輩……」 

    ゆき「どう? 見直した? 凄い? へへっ、なんならもっと褒めてくれてもーー」 

    みき「やっぱりさっき、私のこと怖いと思ってたんですね」 

    ゆき「あっ」


    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:12:10.76 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「ち、違う違う違う! 怖いとか思ってない! 思ってないよ! 全然、これっぽっちも思ってないからね!」 

    みき「……ふふっ。いいですよそんな必死にならなくても。わたし先輩の言うこと信じてますから」 

    ゆき「ほ、ほんとに?」 

    みき「先輩に嘘をつく悪知恵なんかないでしょ?」 

    ゆき「みーくん大好きっ!」ガバッ 

    みき「せ、先輩!?」 

    ゆき「えへへ~」 

    みき「は、離れてくださいよ」 

    ゆき「照れるみーくんも可愛いなあ」 

    みき「て、照れてなんかーー」 


    みき「ーーっ!」


    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:14:27.92 ID:G7rKuI7kO

    みき「……」 

    ゆき「みーくん?」 

    みき「……ごめんなさい。ほんとに離れて貰っていいですか」 

    ゆき「ほいっ」 

    みき「……ちょっと、行ってきます」 

    ゆき「あ、うん」 



    トコトコトコ 



    みき「……」 


    みき「………………けい?」


    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:15:45.83 ID:G7rKuI7kO

    みき「どうしたの? こんなところでうずくまって」 

    みき「怪我? ああ、脚挫いちゃったんだ」 

    みき「痛い? そうだよね。しばらく歩くのは無理か」 

    みき「大丈夫。私がついてるから」 

    みき「ははっ。今更何言ってるの。私たち親友でしょ」 

    みき「当たり前だよこれぐらい。一々気にしないでいいのに」


    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:17:18.50 ID:G7rKuI7kO

    みき「先輩」 

    ゆき「ん、どしたの?」 

    みき「けいがちょっと怪我しちゃったみたいで」 

    ゆき「みたいだね。私に何か手伝えることある? りーさん呼んでこようか?」 

    みき「いえ。そこまで大きな怪我じゃないみたいなので。隣の教室でちょっと休んでれば大丈夫だと思います」 

    みき「ただ今日の部活には私たち。遅れるかもしれないので、そのことを伝えて貰えると助かります」 

    ゆき「わかったよ。ちゃんと伝えておく!」


    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:18:44.17 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「でもやっぱり私に何か頼りたいことがあったら遠慮せずに言ってね!」 

    みき「心配には及びません。その場合はくるみ先輩かゆうり先輩に頼みますから」 

    ゆき「そ、そんなー。みーくん酷いよー」 

    みき「冗談ですよ。ちゃんとゆき先輩にも頼りますから安心してください」 

    ゆき「ほんと? 約束だよ?」 

    みき「はい」 

    ゆき「約束だからね! じゃあもう私はいくよ。けーちゃんもお大事に!」 

    タッタッタッタッタッ 

    みき「もう落ち着きないなあ。……ふふっ、困った先輩だと思わない、けい?」


    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:20:39.46 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「……はあっ」 

    タッタッタッタッ 

    ゆき「っ……ハアハアッ」 

    タッタッタッタッ 

    ゆき「ん、ぐ…………くすん」 

    タッタッタッタッ 

    ゆき「はあっ、はあっ…………ーーっ!?」グキンッ 


    ゆき「いだあっ!?!?」 

    ゆき「…………あはは。私まで挫いちゃった。全力で走り過ぎちゃったかな」 



    ゆうり「ゆきちゃん! どうしたの!?」 

    ゆき「りーさん……」


    19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:22:11.24 ID:G7rKuI7kO

    ♪ 

    ゆき「いででっ! た、タイムッ! それ、染みるよりーさん!」 

    ゆうり「だーめ。消毒液を塗らないと後で大変よ」 

    ゆき「りーさんのいじわるー……いたっ」 

    ゆうり「もう。廊下で走っちゃいけませんっていつもあれだけ言ってるのに」 

    ゆき「う~……」 

    ゆうり「これで擦り傷に関しては問題ないわね」


    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:24:00.17 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「後は捻挫だけど……。こっちもじっとしてればすぐに治るでしょう」 

    ゆき「えー。ってことは歩けないのー?」 

    ゆうり「そうなるわねえ。下手に動く悪化する恐れもあるから……」 

    ゆき「悪化しちゃうの!? じゃあ我慢するしかないかー」 

    ゆうり「偉いわね、ゆきちゃん」


    22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:25:18.86 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「あ、でもでもー。お手洗いに行く時とかはどすればいいのー?」 

    ゆうり「その時は私も付きあうわ」 

    ゆき「り、りーさんが……?」 

    ゆうり「ええ。そうだけど……何か問題ある?」 

    ゆき「だ、だって、私恥ずかしいよ。そんな……」 

    ゆき「りーさんに下のお世話までしてもらうなんて!」 

    ゆうり「私がするのはトイレまでおんぶで運ぶだけです。そこからはゆきちゃんが自分で、ね?」


    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:26:27.68 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「あ、なーんだ。いひひっ。私ってば早とちりしちゃった」 

    ゆうり「もう」 

    ゆうり「でもそうね……。力仕事なら私よりもくるみに任せた方がいいかしら」 

    ゆき「あ、駄目だよりーさん」 

    ゆうり「ダメ……?」 

    ゆき「くるみちゃんは先輩さんと二人っきりでロマンティックな時間を過ごしてるんだから」 

    ゆき「邪魔したら可哀想だよ!」


    24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:27:14.74 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「先輩さんーー陸上部のOB、でしたっけ?」 

    ゆき「そう。くるみちゃんの本命彼氏候補だよ!」 

    ゆき「ちなみに対抗がりーさんで大穴がみーくん!」 

    ゆうり「あら。私が対抗なの? でもそれだと彼氏候補じゃなくて彼女候補になっちゃうわね」ニコッ 

    ゆき「あっ、そっか」 

    ゆうり「…………そうね。とにかくそういうことなら、くるみはそっとして置くことにしましょう」


    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:28:09.81 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「それならーー」 

    ゆき「みーくんも駄目。今は手が離せない」 

    ゆうり「あら。どうして?」 

    ゆき「けーちゃんが足を挫いちゃったみたいでさ」 

    ゆき「部活も遅れて来るかもって」 

    ゆうり「けーちゃん……?」 

    ゆき「うん。けーちゃん」 

    ゆうり「えっと、それって……」 

    ゆき「けーちゃんはけーちゃんだよ」


    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:29:40.66 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「祠堂圭さん、だったかしら」 

    ゆき「そうそう。確かそんなお名前」 

    ゆうり「……そっちにも会っちゃったのね」ボソッ 

    ゆき「え? 何て言ったの」 

    ゆうり「何でもないわ。しばらくゆきちゃんを独占し出来るのかーって思っただけよ」ニコッ 

    ゆき「あ、あれえ? 何でだろう。りーさん、なんか怖いよー」 

    ゆうり「仕方がないわ。動けない今のゆきちゃんは、まな板の上の鯉なんだもの」 

    ゆき「こ、鯉? 私料理されちゃうの……?」 

    ゆうり「さあて。どうでしょうね」ニコっ 

    ゆき「!」


    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:30:55.73 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「ーーく、くるみちゃーん! みーくん~! 助けてー! りーさんに襲われるーっ!」 

    ゆうり「え、ちょっと、ゆきちゃん」 

    ゆき「襲われるぅぅーーっ! りーさんに食べられちゃうぅぅーーっ!!」 

    ゆうり「めっ」 

    ゆき「いでっ」 

    ゆうり「悪ふざけも程々に。騒ぎ過ぎちゃダメよ。日曜日とはいえ、人がいるんだから」 

    ゆき「うぅ~。ごめんなさーい」 

    ゆうり「分かってくれればいいの」 

    ゆき「……」 

    ゆき(目がちょっと本気っぽかった)


    28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:31:44.10 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「でもなー。何だがなー」ぷくーっ 

    ゆうり「あら。ほっぺが風船みたいになってるわ」 

    ゆき「だってさ、だってさ。あーんだけ騒いだのに二人とも来てくれないなんて酷いよー」 

    ゆうり「二人とも忙しいってゆきちゃんが言ってたじゃない。仕方がないわ」 

    ゆき「それにしたって、ああいう時くらい駆け付けてくれてもいいのにー」 

    ゆき「くるみちゃんやみーくんは、いつだって先輩さんやけーちゃんとお話出来るんだからさ」 

    ゆうり「……っ」


    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:32:38.47 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「……仕方が、ないのよ」 

    ゆき「え?」 

    ゆうり「…………それだけ好きだった、ってことなんだから」 

    ゆき「……」 

    ゆうり「だから、私にはいいけど。あんまり二人にわがまま言って困らせちゃダメよ?」 

    ゆき「……うん。ごめんなさい」


    30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:33:40.52 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「でもねりーさん」 

    ゆうり「なあに」 

    ゆき「一つだけ、間違ってる」 

    ゆうり「間違い?」 

    ゆき「好きだった、じゃないよ」 

    ゆうり「っ……!」 

    ゆき「くるみちゃんは先輩さんのことが、みーくんはけーちゃんのことが」 

    ゆき「今も大好きなんだよ。ただそれだけなんだよ」


    31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:35:42.30 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「ゆきちゃん。あなたやっぱりーー」 

    ゆき「うん」 

    ゆうり「……そう。ほんとはとっくに気付いてたのね」 

    ゆうり「"先輩さん"や"けーちゃん" のことなんか始めから、見えてなかったのね」 

    ゆき「ごめんなさい。騙すつもりはなかったんだ」 

    ゆうり「謝らないでいいわ。……薄々、そうじゃないかと思っていたから」 

    ゆき「ええー? うそだ~。私結構上手く見えてる振りしてたつもりだよー」 

    ゆうり「……だってゆきちゃん、"先輩さん"や"けーちゃん"が部室にいる時はいつも口数少なくなっちゃうでしょう?」 

    ゆうり「ゆきちゃんが圭さんのことけーちゃんって呼ぶのも今日始めて知ったくらいだし」 

    ゆき「いひひっ。なーんだ。やっぱりりーさんには敵わないなあ」


    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:36:26.91 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「……ねえ、ゆきちゃん。もうひとつ聞きたいことがあるの」 

    ゆき「なになに? ここまで来ちゃったからには何だってゲロっちゃうよ!」 

    ゆうり「……その、やっぱりめぐねえも、もう、見えないの?」 

    ゆき「うーん」 

    ゆうり「……」 

    ゆき「そうだねえ。ーーいつだったかなあ。最後に会ったのは」 

    ゆうり「……っ」


    33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:37:13.04 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「これでもね感謝してるんだー」 

    ゆき「めぐねえとお別れ出来たのは、皆のおかげだから」 

    ゆき「いひひっ。改めて言うと恥ずかしいなぁ」 

    ゆき「でもーー」 

    ゆき「くるみちゃんも、みーくんも、りーさんも」 

    ゆき「皆して私を支えてくれたでしょ」 

    ゆき「ただですら大変で、一杯一杯な時に、文句一つ言わずにさ」 

    ゆき「そんなみんなに囲まれてる私を見てたから、なんというか、めぐねえも安心してバイバイしてくれたんじゃないかなぁ」 

    ゆき「だからね。思うんだー。今度は、今度こそは私がみんなの力になりたーーーー」 

    ゆうり「ゆきちゃんっ」ギュゥッ 

    ゆき「り、りーさん?」


    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:37:55.58 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「無理しないで」 

    ゆき「無理?」 

    ゆうり「今だけは、無理しないでいいのよ」 

    ゆき「な、何を言ってーー」 

    ゆうり「ほんとは。変わっちゃった二人をみて、悲しかったのよね?」


    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:38:42.30 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「そ、それは」 

    ゆうり「何もいない場所に向かって延々と語りかけてる二人を見て辛い思いをしたのよね」 

    ゆき「私は、別に、そんなこと思って……」 

    ゆうり「隠さなくていいの。私も、本音を言うとそうだから」 

    ゆうり「変わってしまった二人を見る度にむねが締め付けられる 」ギュゥゥ 

    ゆき「りーさん……」 

    ゆうり「ゆきちゃんが今日教室に居たのだって……つまりそういうことなのよね」 

    ゆき「……」コクン


    36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:39:14.53 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「めぐねえとお別れしたことを隠したのだって私たちに気をつかってくれてたのよね?」 

    ゆき「…………うん」 

    ゆうり「いいのよ」 

    ゆうり「もう、我慢しなくていいの」 

    ゆき「グスッ……う、ううううっ」 

    ゆうり「よしよし」


    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:40:22.69 ID:G7rKuI7kO

    ♪ 

    ゆき「うっく……ヒッグ…………へくちゅんっ!」 

    ゆうり「うふふっ。もう落ち着いた?」 

    ゆき「う~。すっきりした!」 

    ゆうり「そう。それなら良かったわ」 

    ゆき「うん! でもすっきりしたら何だか……えへへ、喉乾いちゃった」 

    ゆうり「はい、お茶。ペットボトルだけど」 

    ゆき「流石りーさん。手際がいい」


    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:41:23.32 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「ごくごく……ぷはぁっ! やっぱりりーさんの入れたお茶はおいしいねぇ」 

    ゆうり「そう言ってくれるのは嬉しいけど。ペットボトルのお茶に誰が入れたとか関係ないじゃない」ニコッ 

    ゆき「ふふーん。甘いよ。大甘だよりーさん。大事なのはらーさんが近くに居てくれるということなのだ!」 

    ゆうり「あらそう」ニコニコ 

    ゆき「あり?」 

    ゆうり「どうかしたの」 

    ゆき「何だかいつもよりご機嫌だね? りーさん。何かちょっとこう、怖いくらいに」 

    ゆうり「怖いとは酷い言い草ねぇ」


    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:42:17.84 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「でもそうね。機嫌が良いのは確かね」 

    ゆき「ほうほう。してその心は?」 

    ゆうり「ほんとは二人に合わせてたこと。めぐねえとお別れしたこと。ゆきちゃんが正直に打ち上けてくれたのが嬉しくて」 

    ゆき「……えへへっ。前からいつか言わなきゃって思ってたし。いい機会かなって」 

    ゆうり「それでも、よ」ナデナデ 

    ゆき「……ん」


    40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:43:11.60 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「これからは、辛い時は遠慮せずに頼っていいのよ」ナデナデ 

    ゆき「……いいの、かな? 私、また頼っちゃっても、いいのかな?」 

    ゆうり「当たり前でしょ。私たちは仲間なんだから。助け合わないと」ニコッ 

    ゆき「……いひひっ。それじゃあ早速お言葉に甘えて」 


    ゆうり「え、ちょっと。な、何するの?」 

    ゆき「うりゃー」 

    ゆうり「んっ、くっ……ふふっ。くすぐったいわ。顔でお腹をグリグリするの反則ーーっ!」


    41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:43:53.41 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「うりうりー」 

    ゆうり「……」 

    ゆき「このこのー」 

    ゆうり「…………」 

    ゆき「?」 

    ゆうり「…………あらあら」 

    ゆき「りーさん? どうしたの?」 

    ゆうり「ゆきちゃん、ちょっとごめんね」 

    ゆき「うん」 



    トコトコトコ 



    ゆうり「もう。何してるの?」 

    ゆうり「るーちゃん」


    42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:45:28.42 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「そんな所に隠れてないで。こっちにきていいのよ」 

    ゆうり「ゆきちゃん? 今はちょっと足を挫いてるから……」 

    ゆうり「ああ、そういうこと。るーちゃんもゆきちゃんが心配なのね」 

    ゆうり「ふふっ。優しいのね。るーちゃんは」 

    ゆうり「ううん、何でもないの」 

    ゆうり「とにかく。そういうことなら一緒にゆきちゃんを看病しましょうか」ニコッ


    43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:46:52.25 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「り、りーさん……」 

    ゆうり「ゆきちゃん。るーちゃんが脚にテーピングしてくれるそうよ」ニコッ 

    ゆき「う、うん」 

    ゆうり「ほおら。いつまでもそんな所にいないでこっち来なさい」トコトコ……ギュッ 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆき(…………めぐねえ)


    44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:48:04.67 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「はい。これをゆきちゃんの脚に巻いて、固定するの」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆうり「るーちゃん?」 

    ゆき「る、るーちゃんにはちょっと、難しいんじゃないかな?」 

    ゆうり「うーん。そんなことはないと思うんだけどな」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆうり「でもいいわ。一緒にやりましょ。手を持っててあげる」ニコッ 

    ゆき「……」


    45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:49:10.55 ID:G7rKuI7kO

    ゆうり「はい、出来た」 

    ゆうり「無理に動かそうとしなければすぐに良くなるはずよ」ニコッ 

    ゆき「うん。ありがと、りーさん」 

    ゆうり「ふふっ。お礼ならこの子に言ってあげて」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆき「…………ありがとね。るーちゃん」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆうり「良かったわね。るーちゃん。……もう、あんまりはしゃがないの」 

    ぬいぐるみ「……」


    46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:50:24.71 ID:G7rKuI7kO

    ゆき(……りーさん) 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆうり「ん? なあに? どうしたの」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆうり「そう。分かったわ」ニコッ 

    ゆうり「そういう訳だから。ゆきちゃん。そのお茶、るーちゃんに飲ませて貰っていいかしら」 

    ゆき「え。る、るーちゃんに……?」チラッ 

    ぬいぐるみ「……」


    47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:51:34.68 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「るーちゃん……喉が渇いてるの?」 

    ゆうり「ええ。聞こえてたでしょ?」 

    ゆき「そ、それならさ。私の飲みかけなんかじゃなくて、未開封のをーー」 

    ゆうり「いいえ」 

    ゆうり「"それ"を"ゆきちゃんに"飲ませて欲しいみたいなの」 

    ゆうり「るーちゃんは、そう言ってる」 

    ぬいぐるみ「……」


    48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:52:27.94 ID:G7rKuI7kO

    ゆき「で、でもーー」 

    ゆうり「いいから」 

    ゆうり「早く」 

    ゆうり「るーちゃん、さっきから喉乾いたって泣いてるじゃない」 

    ゆうり「早くして」 

    ゆき「………うん。分かった。…………分かったよ」


    49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:53:28.65 ID:G7rKuI7kO

    ぬいぐるみ「……」 

    ゆき(めぐねえ。ごめん。……許して) 

    ゆき「……はい、るーちゃん」 

    ぬいぐるみ「……」 

    ビチャビチャビチャビチャ 

    ゆうり「あら、るーちゃんったらとっても美味しそうに飲むのね」ニコッ 

    ゆうり「でも、ゆきちゃん。もうちょっと丁寧に飲ませてあげないと。床にちょっとお茶が零れちゃってるわ」 

    ゆき「…………ごめんなさい」 

    ゆうり「いいわ。後で拭いておくから」ニコッ


    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:55:12.19 ID:G7rKuI7kO

    ゆき(……えへへっ) 

    ゆき(何やってるんだろ、私) 

    ゆき("こうなること"は分かってたはずなのに……) 

    ゆき(何だか……すごく、疲れちゃった……) 

    ゆき「………………眠い」 

    ゆうり「あら。それなら安心してぐっすり寝むるといいわ。夕飯のときには起こすから」ニコッ 

    ゆき「…………うん。おやすみなさい」 

    ゆうり「おやすみ」


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:56:44.84 ID:G7rKuI7kO

    ♪ 

    くるみ「ほう。今日は夕飯も缶詰かあ」 

    みき「くるみ先輩は贅沢ですね。私は三日三晩缶詰めでもおいしくいただけます」 

    ゆうり「本当にゆきちゃんは美味しそうに食べるわねぇ」 

    みき「食べられるだけありがたいですから」 

    くるみ「ま、たしかに贅沢言ってらんないご身分だしなぁ……っと」くるっ


    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/01(火) 23:59:24.09 ID:G7rKuI7kO

    くるみ「何すか、先輩?」 

    くるみ「…………いやいや。あ~んとか普通に出来ませんから。意味わかんないし」 

    くるみ「べ、別に嫌ってわけじゃ、ないけど。その……」 

    くるみ「とにかくあ~んはなしっ!」


    55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/02(水) 00:00:21.03 ID:9yrcNmfhO

    みき「くるみ先輩、また……」 

    みき「……うん。分かってる。仕方がないんだよね」 

    みき「もう、心配しないで大丈夫だってば」 

    みき「私たちが、頑張らないとね。けい」


    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/02(水) 00:01:03.47 ID:9yrcNmfhO

    ゆうり「……違うわ。違うのよ、るーちゃん」 

    ゆうり「皆何もないところに話してるんじゃないの」 

    ゆうり「私たちには見えないだけで、ちゃんとそこに"いる"のよ」 

    ゆうり「んふふっ。るーちゃんにはちょっと難しい話だったかもしれないわね」ニコッ


    57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/02(水) 00:02:23.12 ID:9yrcNmfhO

    ゆき「……」 

    くるみ「ーーっておいおい。いつもがっついてるゆきが今日はどうした」 

    ゆき「え?」 

    みき「……食欲、ないんですか?」 

    ゆうり「熱でもあるの?」 

    ゆき「あっ、ううん。そういう訳じゃ、ないんだけどーー」


    59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/02(水) 00:03:51.62 ID:9yrcNmfhO

    ゆき「……ねえ皆」 

    ゆき(最近、学校が好きだ) 

    ゆき(そう言うと変だって言われそうだけど) 

    ゆき(辛いことも悲しいこともたくさんあるけど) 

    ゆき(それでもーー) 

    ゆき「皆、大好きだからね」ニコッ 

    くるみ「おいおい、いきなりどうしたんだよ」 

    みき「……先輩はいつも突拍子もなさすぎます」 

    ゆき「えへへっ。何かね。何となく今言いたくなったんだ」 

    ゆうり「ふふっ。私もゆきちゃんのこと、好きよ」 

    くるみ「ったく。よくそんなこっぱずかしいこと言えんなあ。ま、あたしも気持ちはおんなじだけどさ」 

    みき「…………今更口に出していうまでもないことですからね」 

    ゆき「いひひっ」 

    ゆき(皆が居てくれるから、楽しい) 

    ゆき(だからーー)クルッ 

    ゆき「これで、いいんだよね? めぐねえ」


    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/02(水) 00:05:33.15 ID:9yrcNmfhO

    糸冬 

    くぅ~。これにて完結です 
    これ以上は続きが思い浮かばなかった 
    読んでくれた人ありがとう

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441115786/

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:33:21.61 ID:tMhqspRAo

    ゆき「くるみちゃんwww ウェーイwwwwwwww」 

    くるみ「お。おはよう、ゆき」 


    みーくん「おはようございます、ゆき先輩」 

    ゆき「みーくんもwwwウェーイwwwwwwwww」 

    みーくん「朝から元気ですね、ゆき先輩」 

    ゆき「wwwwwwwwwwwww」


    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:36:31.27 ID:tMhqspRAo

    ゆき「あれ、くるみちゃん。またスコップ持ってるの?」 

    くるみ「まあな」 

    ゆき「スコップ好きだよねえ」 

    くるみ「いやまあ、何て言うか……」 


    ゆき「みーくんはまた本読んでるんだ」 

    みーくん「趣味ですから」 

    ゆき「ふうん。今度はなに読んでるの?」 

    みーくん「カラマーゾフの兄弟です」 

    ゆき「面白い?」 

    みーくん「それなりに、ですけど」 


    りーさん「ほらほら、ゆきちゃん。お行儀が悪いわよ。ちゃんと席について」 

    ゆき「あ、りーさんwwww ウェーイwwwwwwwww」 

    りーさん「うん。おはようね、ゆきちゃん」


    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:39:55.86 ID:tMhqspRAo

    ゆき「ご飯、ご飯♪ 今日のご飯はなんだろなー♪」 

    りーさん「今日はミートソースよ」 

    ゆき「おおー。ミートソース! 朝からお肉だなんて豪華だね!」 


    ゆき「じゃなくて、パスタはwwwww ソースだけとかりーさんひどいwwwww」 

    りーさん「ごめんねwwwww ゆきちゃん来るの遅かったから私が食べちゃったwwwww」 

    ゆき「ほんとにひどいwwwwwwwwww」 

    りーさん「ゆきりんウェーイwwwwwwww」 

    ゆき「誤魔化さないでよwwwwwww」


    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:45:15.87 ID:tMhqspRAo

    くるみ「大丈夫だって、ゆき。代わりにご飯炊いといたからさ」 

    ゆき「え、本当!」 

    くるみ「ああ、だから心配いらないぞ」 

    ゆき「なんだあ……びっくりした。それを先に言ってくれなきゃ」 


    ゆき「ってミートソースとご飯じゃ合わないじゃんwwwww」 

    くるみ「バレたwwwwwwwwww」 

    ゆき「くるみちゃんまで鬼だよwwwwwwww」 

    くるみ「ゆきゆきウェーイwwwwwwww」 

    ゆき「だから、誤魔化されないってばwwwww もうwwwwwwww」


    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:48:30.23 ID:tMhqspRAo

    みーくん「大丈夫です、ゆき先輩。二人とも、あれ、嘘ですから」 

    ゆき「それ、本当? みーくん」 

    みーくん「はい。単なる冗談ですよ。先輩の分もちゃんとあるんで」 

    ゆき「良かったあ。今日は朝御飯がとってもひもじくなるところだったよ」 

    みーくん「ゆき先輩。からかうと面白いですから」 

    ゆき「ひどいなあ、みーくんまで」 

    ゆき「で、私の分のご飯はどこ?」 

    みーくん「あ、これです。どうぞ」 

    ゆき「やったあ! 銀の匙だあ!」 



    ゆき「ってこれ、キャットフードじゃんwwwwwwwwww」 

    みーくん「はい、先輩wwwww どうぞwwwwwwwwww」 

    ゆき「キャットフードじゃんwwwwwwwwww」 

    みーくん「先輩にはwwwお似合いですよwwwwwwwww」 

    ゆき「鬼www畜wwwwwww」 

    みーくん「ゆき先輩ウェーイwwwwwwww」 

    ゆき「いい加減にしてよwwwww泣くよ、私wwwwwwwwwwww」


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:51:40.32 ID:tMhqspRAo

    りーさん「はいはい、冗談はこれでおしまい。はい、これ、ゆきちゃんの分ね」 

    ゆき「わあ! 良かったあ。今日はホントに朝ご飯ないかと思ったよ」 

    みーくん「流石にそんなひどい事はしませんよ」 

    くるみ「でも、面白かったな。ゆきったら、マジで慌ててて」 

    ゆき「だって、キャットフードだよ、キャットフード。ドッグフードなら太郎丸の分かなって思って、冗談なんだろうなってわかるけどさあ」 

    みーくん「その為に、くるみ先輩、朝からキャットフード取りに行きましたもんね」 

    くるみ「五時起きだぞ、五時起き。あれはきつかったなあ」 

    ゆき「冗談のために気合い入れすぎだよ、もう」


    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:54:45.86 ID:tMhqspRAo

    【食事中】 


    ゆき「」ガツガツ、モグモグ 

    りーさん「あらあ、ゆきちゃん。そんなに焦って食べなくても」 

    くるみ「そうだぞ、ゆき。みーくんを見てみろ」 

    みーくん「」ガツガツ、モグモグ 

    くるみ「お前もかよwwwwwwwwww」 

    りーさん「何してるのwwwwwwwwww」


    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 19:57:51.01 ID:tMhqspRAo

    みーくん「あ、いえ、たまにはこういう風に食べるのもいいかなって……」 

    ゆき「そうだよ。そっちの方が美味しいんだから」 

    くるみ「美味しいとかじゃなくて、マナーの問題だろ。食べ方が汚いんだよ」 

    りーさん「そうよ。女の子なんだから、もっと上品に食べないと」 

    ゆき「でも……」 

    くるみ「でも、じゃねーよ。りーさん、ちょっと二人に手本を見せてやってくれ」 

    りーさん「私が? 仕方ないわね……」 

    りーさん「」ガツガツ、モグモグ 

    くるみ「あんたもかよwwwwwwwwww」 

    ゆき「ミートソースwww飛んできたwwwwwwwwww」 

    みーくん「りーさんwww流石ですwwwwwwww」


    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:00:55.86 ID:tMhqspRAo

    くるみ「なんだよもう、りーさんまで」 

    りーさん「えへ」 

    ゆき「でも、これじゃあ仕方ないよね。この食べ方でいいって事にしようよ」 

    みーくん「そうですね。誰も上品な食べ方を出来ないんですから」 

    くるみ「ダメだ。ならもういい。私が手本を見せるから」 

    ゆき「おお、くるみちゃんが」 

    くるみ「見てろよ」 


    くるみ「」ガツガツ、モグモグ 

    ゆき「…………」 

    みーくん「…………」 

    りーさん「…………」


    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:06:07.01 ID:tMhqspRAo

    ゆき「ごちそうさまー」 

    りーさん「はい。お粗末様でした」 

    くるみ「」ガツガツ、モグモグ 

    みーくん「あ、ゆき先輩。ミートソースが口に。ハンカチで口拭いてあげますね」 

    ゆき「ありがとう。みーくん、優しい!」 

    りーさん「うふふ。二人とも仲良しね」 

    くるみ「」ガツガツ、モグモグ 

    りーさん「あ、そういえば、ゆきちゃん、そろそろ授業の時間じゃない?」 

    ゆき「あ、ホントだ! 急がないと!」 

    くるみ「何か言ってよ、私にも!」


    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:14:05.37 ID:tMhqspRAo

    ゆき「じゃ、行ってくるねー」 

    りーさん「気を付けてね」 

    ゆき「うん!」 

    バタンッ。タッタッタ…… 


    みーくん「……ゆき先輩。今日も『授業』なんですね」 

    くるみ「ああ……。めぐねぇと一緒にな」 

    りーさん「…………」 


    みーくん「いいんですか、先輩たち? ゆき先輩をこのままにしといても」 

    くるみ「別に大丈夫だろ。危険がある訳じゃないし。それに……」 

    りーさん「そうね……。今のままの方が、ゆきちゃんずっと幸せそうだものね……。それに、見てて飽きないし……」 

    くるみ「だよな……」 

    みーくん「先輩たち……」 


    みーくん「本音がだだもれしてるじゃないですかwwwwwwwwww」 

    くるみ「だってゆき見てて面白いじゃんwwwwwwwwww」 

    りーさん「明るいっていい事よねえwwwwwwwwww」


    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:17:18.82 ID:tMhqspRAo

    くるみ「この前wwwゆきのやつwwwww誰もいない教室で一人で話しててwwwwwそれ見て私、爆笑したしwwwwwwwwww」 

    みーくん「ぼっちプレイwwwwwwwwww」 

    りーさん「誰と話してるのって聞いたらwwwwwクラスの友達とってwwwwwエア友達紹介されたわよwwwwwwwwww」 

    みーくん「妄想wwwwwwwwww」 

    くるみ「劇団一人かよってwwwwツッコミ入れたらwwwwキョトンとしてたもんなwwwwwwwwww」 

    みーくん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」


    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:21:53.97 ID:tMhqspRAo

    くるみ「なんにしろ、ゆきの事は私たちにはどうにも出来ないよ。今のままだと医者に診せる事も出来ないし……そっとしとくしかない」 

    りーさん「そうよね……。救助が来てからしか、無理よね……」 

    みーくん「救助……本当に来るんでしょうか……?」 

    くるみ「…………」 

    りーさん「きっと来るわよ。その内、きっと……」 


    くるみ「そう言い続けて、もう二ヶ月経ってるけどなwwwwwwwwww」 

    りーさん「言ったらいけない事言っちゃったわねwwwwくるみwwwwwwwww」 

    みーくん「空気読めないんですかwwwwくるみ先輩はwwwwwwwwww」 

    くるみ「ごみぃwwwwwwwwww」 

    みーくん「ゆき先輩の真似wwwww似てるwwwwwwwww」 

    りーさん「そっくりwwwwwwwwww」


    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:25:13.36 ID:tMhqspRAo

    くるみ「さてと。それじゃそろそろ、私も見回りに行ってこようかな」 

    りーさん「あら、また行くの?」 

    くるみ「ああ、ゾンビがひょっとしたら集まってるかもしれないし」 

    みーくん「ゾンビって階段上がるの苦手だから、そんなに大量に来る事はないと思いますけど」 

    くるみ「そう思って、昨日、階段の一部にセメント流し込んでバリアフリーにしといたからさ」 

    りーさん「ああ……それならいっぱい集まってるかもしれないわね」 

    みーくん「そうですね。上りやすいですし」 

    くるみ「だろ?」 


    りーさん「って、何してるのwwwwくるみwwwwwwwwww」 

    みーくん「アホなんですかwwwwwくるみ先輩wwwwwwwwww」 

    くるみ「遅すぎだろwwww反応wwwwwwwwwwwww」


    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:29:00.16 ID:tMhqspRAo

    くるみ「だってゾンビ来なくて退屈だったしさwwwwwリアルゾンビ無双も一度したかったしwwwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「頭wwwおかしいのwwwwwwwwww」 

    みーくん「はた迷惑wwwwwwwwww」 

    くるみ「これから一騎当千wwwウェーイwwwwwwwww」 

    りーさん「いいからwwwww早く行ってきてwwwwwwwwww」 

    みーくん「バリケード壊れてたらwwwwwぶち殺しますよ先輩wwwwwwwwww」 

    くるみ「ごみぃwwwwwwwwwww」 

    みーくん「それ禁止ですwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「ごみぃwwwwwwwwwww」 

    みーくん「お腹痛いwwwやめて下さいwwwwwww」


    20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:32:26.98 ID:tMhqspRAo

    くるみ「それじゃあ行ってくる。すぐ戻ってくるから」ガラッ 

    りーさん「気を付けてね」 

    くるみ「わかってる、無茶はしないって」 

    みーくん「して下さい。先輩の責任なんですから」 

    りーさん「あら、そんな事言っちゃダメよ。例え冗談だったとしてもね」 

    みーくん「あ……すみません」 

    りーさん「もし、くるみの身に何かあったら困るでしょ? ゾンビを倒す人がいなくなると面倒よ」 

    みーくん「そうですよね。本当にすみません、くるみ先輩」 

    くるみ「りーさん。それに、みーくん……」 


    くるみ「私、仲間とかじゃなかったんだ?wwwwwwwwww 存在価値それだけなんだ?wwwwwwwwww」 

    みーくん「今頃気付いたんですかwwwwくるみ先輩wwwwwwwwww」 

    りーさん「ずっと前からwww知ってると思ってたのにwwwwwwwwww」 

    くるみ「バリケード壊すぞwwwwバカ野郎どもwwwwww」


    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:35:33.06 ID:tMhqspRAo

    りーさん「冗談よ、くるみ。だから早く行ってきて」 

    みーくん「そうです。いつもの冗談ですよ。だから早く行ってきて下さい」 

    くるみ「なんだ、冗談かよ……。まったく、洒落になってないぜ」 


    くるみ「って、早く私を行かせたいだけだろ、それwwwwwwwwww」 

    りーさん「何でwwwバレたのかしらwwwwwwwwww」 

    みーくん「くるみ先輩ならwww大丈夫だと思ったのにwwwwwwwwww」 

    くるみ「私wwwそんなチョロく思われてたのかよwwwwwwwwwww」


    24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:38:38.66 ID:tMhqspRAo

    くるみ「まったく、二人ともひどいよな」 

    りーさん「でもそれはバリアフリーにするくるみがいけないのよ。そんな事しなければ、ずっと真実を知らずに済んでたのに」 

    くるみ「そうだよな……。ごめん……」 


    くるみ「って、前提は変わらないのかよwwwwwwwwww」 

    みーくん「ごみぃwwwwwwwwww」 

    くるみ「お前が言うなwwwwwwwwww」 

    りーさん「ごみぃwwwwwwwwww」 

    くるみ「りーさんまでwwwwwwwwww」


    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/08(土) 20:41:50.67 ID:tMhqspRAo

    くるみ「じゃあ、今度こそ本当に行ってくる。後でまた屋上に行くから」 

    タッタッタ…… 


    みーくん「やっと行きましたね、先輩」 

    りーさん「くるみにも困ったものね。一体、何を考えてるのかしら」 

    みーくん「あれ? そういえば太郎丸は?」 

    りーさん「あら? さっきまでここにいたのに……。どこに行ったのかしら?」 

    みーくん「私、ちょっと探してきます。あれ、大事な非常食なんで」 

    りーさん「そうね。お願いするわ。私はこれから屋上で一仕事あるし」 

    みーくん「はい。それじゃ」タタタッ 

    りーさん「あ、ちょっと待って、みーくん」 

    みーくん「何ですか?」 

    りーさん「あれ、やっぱり非常食だったの?wwwwwwwww」 

    みーくん「はいwww非常食ですwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwww」 

    みーくん「wwwwwwwwwwww」


    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:09:05.84 ID:W+qxVNJJo

    【教室】 


    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「退屈だなぁ……」ボソッ 



    みーくん「せんぱーい。太郎丸見ませんでした?」ガラッ 

    ゆき「って、みーくん! 授業中だよ! 授業中!」 

    みーくん「あ……」


    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:12:27.94 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「みーくん、早く戻って! 怒られちゃうよ!」 

    みーくん「わかりました……。授業の邪魔をしてすみませんでした」ペコッ 


    ゆき「もう。みーくんたら……」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「仕方ないなあ……」ガタッ


    36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:16:41.38 ID:W+qxVNJJo

    【廊下】 


    ゆき「みーくん!」 

    みーくん「あれ……? 先輩?」 

    ゆき「みーくん、太郎丸探してるの?」 

    みーくん「はい……そうですけど」 

    ゆき「じゃあ私も一緒に探してあげるね」 

    みーくん「でも、いいんですか。先輩?」 

    ゆき「何が?」 


    みーくん「…………」 

    ゆき「…………」 


    みーくん「何がじゃなくてwwwwwwwwwwwwwww」 

    ゆき「え?wwww 何の事?wwwwwwwww」 

    みーくん「授業中ですよね?wwwwwサボりですかwwwwwwwwww」 

    ゆき「授業?wwwwwそんなの私知らないしwwwwwwwwww」 

    みーくん「不良ですねwwwww 先輩はwwwwwwwwww」 

    ゆき「だってwwwww授業つまんないもんwwwwwwwwwww」 

    みーくん「それ面白いですwwwwwww流石ゆき先輩wwwwwwwwwww」 

    ゆき「でしょーwwwwwwwwwwwwwww」


    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:20:22.43 ID:W+qxVNJJo

    みーくん「それじゃ一緒に探しましょうか」 

    ゆき「うん!」 


    みーくん「太郎丸ー」ガラッ 

    ゆき「わわわわ! みーくん、授業中だってば!」 

    みーくん「え……?」 

    ゆき「ここも授業中だよ! 早く閉めて!」 

    みーくん「授業中……?」 

    ゆき「うん!」 


    みーくん「…………」 

    ゆき「…………」 


    みーくん「あれ?wwwww そうでしたっけ?wwwwwwwwww」 

    ゆき「さっき言ったばかりじゃんwwwwwwwwww」 

    みーくん「すみませーんwwwww 忘れてましたwwwwwwwwww」 

    ゆき「みーくん痴呆症なの?wwwwww 頭悪すぎwwwwwwwwww」 

    みーくん「先輩こそwwwww 統合失調症ですか?wwwwwwwwww」 

    ゆき「意味わかんないよwwwwみーくんのバーカwwwwwwwwwww」 

    みーくん「こっちもですよwwwwwwゆき先輩のバーカwwwwwwwww」


    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:23:27.00 ID:W+qxVNJJo

    【同時刻、バリケード近く】 


    ゾンビA「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビB「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビC「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビD「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビE「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビF「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビG「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビH「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビI「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビJ「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビK「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビL「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビM「あ゛あ゛あ゛…………」 
    ゾンビN「あ゛あ゛あ゛…………」 


    くるみ「予想以上に集まっててワロタwwwwwwwwwwwwwww」


    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:26:40.40 ID:W+qxVNJJo

    くるみ「しっかし、こんだけいると流石にスコップじゃきついよな」 

    くるみ「よし。あいつらを一旦このピンボン球でもう少し離れた場所に集めて……」ポイッ 

    コロン、コロン 


    ゾンビA「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビB「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビC「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビD「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビE「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビF「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビG「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビH「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビI「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビJ「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビK「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビL「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビM「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 
    ゾンビN「あ゛あ゛あ゛…………」クルッ 



    くるみ「wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「なんだこれwwwwwwバカばっかりwwwwwwwww」


    40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:30:11.49 ID:W+qxVNJJo

    くるみ「よし。バリケードから離れたな。それじゃ昨日密かに作っておいたこの手作り火炎ビンで……」 

    くるみ「そーれっwwwwwwwwww」ポイッ 


    ボッ!!! (大炎上) 


    ゾンビA「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビB「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビC「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビD「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビE「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビF「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビG「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビH「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビI「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビJ「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビK「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビL「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビM「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 
    ゾンビN「あ゛あ゛あ゛…………」メラメラ 



    くるみ「wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「キャンプファイヤーwwwwwwwwww」 

    くるみ「ウケるwwwww超楽しいwwwwwwwwwwwww」


    42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:37:40.60 ID:W+qxVNJJo

    【同時刻、廊下】 


    ゆき「なかなか見つからないねえ」キョロキョロ 

    みーくん「行くところなんか限られてますから、順番に回っていけばその内見つかります」 

    ゆき「……ねえ、みーくん」 

    みーくん「何ですか?」 


    ゆき「何か緊張してない?wwwwwwwwww」 

    みーくん「してませんwwwwwwwwww」 

    ゆき「私が上級生だからってwwwww緊張する事ないのにwwwwwwwwww」 

    みーくん「煽ってるんですか、先輩?wwwwwしてないって言ってるじゃないですかwwwwwwwwww」 

    ゆき「ごみぃwwwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「やめて下さいwwwwww笑い死にますwwwwwwwwwwww」


    43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:40:53.72 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「そういえばさwwwwwみーくん太郎丸に嫌われてるよねwwwwwwwwww」 

    みーくん「ケンカ売ってるんですねwwwwwわかりましたwwwwwwwwww」 

    ゆき「動物ってさwwwwwいい人か悪い人か本能的にわかるらしいよwwwwwwwwww」 

    みーくん「ぶち殺しますよ先輩wwwwwwwwww」 

    ゆき「みーくんwwww出来る女(笑)のオーラがあるからwwwwww動物に嫌われるんだよねwwwwwwwww」 

    みーくん「今日の夜wwwww無事に寝られるといいですね先輩wwwwwwwwwww」 

    ゆき「ゴミィwwwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「今、ゴミって言いいましたよねwwwwwww明日生ゴミにしてあげますwwwwwwww」


    44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:44:14.70 ID:W+qxVNJJo

    【同時刻、屋上】 


    りーさん「さてと。みんなが飲み終わったペットボトルに、拾ってきた校舎の砂を詰めて……よいしょっと」 

    りーさん「それでこれを、ショッピングモールから持ってきた丈夫な布の上に置いて」トスッ 

    りーさん「この布には強力な太いゴムが両側についてるし」 

    りーさん「そして、そのゴムは屋上のフェンスに取り付けてあるわ。だから、このペットボトルを布ごと強く後ろに引っ張れば……」グイーッ…… 


    ピューン…… (投石機) 


    ズガッ!!! 


    りーさん「またゾンビに命中wwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「これすごい楽しいwwwwwwwwww」


    45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:49:05.54 ID:W+qxVNJJo

    【放送室】 


    太郎丸「わん」 


    ゆき「あ、太郎丸みーっけ!」 

    みーくん「本当だ。捕まえないと!」 

    ゆき「まーてー!」ダダダダッ 


    太郎丸「わん。わん」ダダダダッ 


    みーくん「逃げた!」 

    ゆき「逃がさないよー!」ダダダダッ 

    みーくん「あ! 待って下さい、ゆき先輩!」


    46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:52:27.29 ID:W+qxVNJJo

    【屋上】 


    ガチャッ 

    くるみ「ただいま、りーさん」 

    りーさん「あ、お帰り、くるみ。ゾンビは片付いた?」 

    くるみ「ああ、まるごと燃やしてやった」 

    りーさん「大丈夫なの?」 

    くるみ「平気だよ。延焼はしてないし。それより、りーさん、またペットボトルミサイル飛ばしてたのか?」 

    りーさん「うん。ゾンビを一匹でも減らせればって。その方が私たちの生存確率も高くなるし」 

    くるみ「そっか。そうだよな」 

    りーさん「それに、命中率が上がってるから今は楽しくて」 

    くるみ「そうなんだ」 


    くるみ「wwwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」 


    くるみ「そっちが本音だろwwwwりーさんwwwwwwwwwww」 

    りーさん「だってwwwww本当に楽しいものwwwwwwwwwwゾンビがゴミみたいでwwwwwwwwww」 

    くるみ「人wwでwwなwwしwwwwwwwwwwww」


    47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:55:34.88 ID:W+qxVNJJo

    くるみ「それじゃ、私も手伝うよ。ペットボトルの方じゃなくて、園芸の方だけどな」 

    りーさん「うん。お願いね」 

    くるみ「今日は何をすればいい?」 

    りーさん「水はもうあげたから、毛虫とかいないか見てくれるかしら。でも、テントウ虫とかは追い払わないでね。益虫だから」 

    くるみ「わかった。それじゃ、私はこっちから見てく」 

    りーさん「ええ」


    49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 19:58:55.93 ID:W+qxVNJJo

    くるみ「」(虫取り中) 

    りーさん「」(虫取り中) 


    くるみ「それにしても、りーさんがいて良かったよ。こうして野菜を育てて食べられるんだから」 

    りーさん「栄養剤だけじゃ味気ないものね」 

    くるみ「うん。りーさんには感謝してる」 

    りーさん「どうしたの、急に改まって?」 

    くるみ「いや、実はさ……」 

    りーさん「何?」 


    くるみ「さっき虫取ろうとして枝折っちゃったからwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「ごますってwwwww誤魔化そうかなってwwwwwwwwww」 

    りーさん「なに上手い事言ってるのwwwwwwwwww」 

    くるみ「サーセンwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「判決wwww死刑wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「ひwwでwwえwwwwwwwwwww」 

    りーさん「明日からwwwwくるみ割り人形が一体増えるわwwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「助けてwwwww殺されるwwwwwwwwww」


    50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:02:18.21 ID:W+qxVNJJo

    くるみ「それにしても、やっぱり無農薬とかで作ったものって美味しいんだな。こうなってから初めて知ったけど」 

    りーさん「そうね。形は悪いけど、健康的で安全だしね」 

    くるみ「特にトマトが美味いよな。あれ、ゆきやみーくんもそう言ってたし」 

    りーさん「ああ、トマトね。あれはそうかもしれないわね。肥料があれだけ他のものと違うから」 

    くるみ「へえ、そうなんだ。畑ごとに肥料変えてたりするのか?」 

    りーさん「変えたっていうか、そうなったって感じかな。そこの畑で作ったものだから」(指さし) 

    くるみ「ああ、あそこのか。道理で」 

    りーさん「うん」 


    くるみ「って、墓が立ってる畑じゃんwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「肥料とかwwwww鬼かよwwwりーさんwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「好きでそう言った訳じゃないわよwwwww私だってwwwwwwwwww」 

    くるみ「不謹慎にも程があるだろwwww考えろよwwwwwwwwwww」 

    りーさん「サーセンwwwwwwwwwwwww」


    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:05:59.90 ID:W+qxVNJJo

    【屋上近く】 


    太郎丸「わん! わん!」 


    ゆき「ふっふっふ。ようやく追い詰めたよ、太郎丸」 

    みーくん「先輩、気を付けて下さいね。今度は逃がさないように」 

    ゆき「任せといて!」ジリジリ 


    太郎丸「わん、わん!」 


    ガチャッ 

    くるみ「ん? なにやってるんだ、二人して?」 


    太郎丸「」ダダダダッ 


    ゆき「あー!」 

    みーくん「また、逃げられた!」 

    くるみ「?」


    52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:09:07.15 ID:W+qxVNJJo

    【屋上】 


    くるみ「ふーん。太郎丸を捕まえようとしてるのか」 

    ゆき「うん。だけど、くるみちゃんが空気を読めずにドアを開けたから逃げられちゃった」 

    くるみ「そっか。そりゃ悪い事したな」 

    みーくん「本当です。くるみ先輩は最低のド底辺女です」 

    ゆき「そうだよ。死んだ方がマシだよ」 

    くるみ「そこまで言うか!?」 

    ゆき「だってさあwwwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「くるみ先輩ですしwwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「私がwwwww何したって言うんだwwwwwwwwwwwww」 

    ゆき「しかも貧乳wwwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「オマケに脳筋wwwwwwwwww」 

    くるみ「スコップの餌食になりたいのかwwwwwお前らwwwwwwwwww」


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:12:17.83 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「とにかくwwwwwさっさと太郎丸を捕まえてよwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「くるみ先輩wwwww筋肉だけが取り柄じゃないですかwwwwwwwwww」 

    くるみ「何で私が命令されてんだwwwwww代わりにお前らの頭かち割るぞwwwwwwwwwwwww」 

    ゆき「くるみちゃんwwwもしかしておこなの?wwwww激おこなの?wwwwwwwwぷぷぷーwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「ぷんぷん丸なんですか?wwwwwwwやっぱり脳筋なんですか?wwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「マジで殺すぞwwwwアホどもwwwwwwwwwww」


    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:15:25.59 ID:W+qxVNJJo

    太郎丸「わん、わん」ピョン 

    りーさん「あらあら、太郎丸。畑の中に入っちゃダメでしょ?」 

    太郎丸「わん、わん」 

    りーさん「まったく……。いけない非常食ね」ビシッ (手刀) 


    太郎丸「」ポテッ 


    りーさん「みんな、太郎丸捕まえたわよ」 

    くるみ「おー、やったな、りーさん!」 

    ゆき「ありがとう、りーさん!」 

    みーくん「流石ですね」 

    りーさん「うふふ」


    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:18:30.67 ID:W+qxVNJJo

    【部室】 


    みーくん「それにしても、太郎丸にも困ったものですね。勝手に逃げ出すなんて」 

    りーさん「ずっとリードをつけてなきゃダメなのかしらね。でも、それだと可哀想だし……」 

    くるみ「でも、勝手にバリケードの外に出られると危険だからな。それよりはマシじゃないか」 

    みーくん「そういえば、今度はゆき先輩の姿が見えないんですけど……」 

    りーさん「あら……そういえば」 

    くるみ「ゆきなら、また教室に行ったぞ」 

    みーくん「そうなんですか? でも、何で?」 

    くるみ「友達と話をしにだってさ」 


    みーくん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    りーさん「wwwwwwwwwwwwwww」 

    くるみ「wwwwwwwwwwwwwww」


    57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:21:47.50 ID:W+qxVNJJo

    みーくん「それなら、私、様子を見てきますね」 

    りーさん「そうね。少し心配だし……。お願いね」 

    くるみ「みーくんも気をつけろよ」 

    みーくん「はい。ありがとうございます。それじゃ」ガラッ 

    タッタッタ…… 


    くるみ「……何だかんだで、みーくんもいいやつだよな」 

    りーさん「そうね。みきさんだけじゃなく、ゆきちゃんやくるみもだけど」 

    くるみ「今度はりーさんかよ。どうしたんだ、急に?」 

    りーさん「ううん。なんとなく」 

    くるみ「本当に?」 

    りーさん「ええ、本当に。私、みんなの事が好きだし」 

    くるみ「……そっか。私もそうだよ、りーさん」 

    りーさん「うふふ。ありがとう」


    58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:25:46.22 ID:W+qxVNJJo

    【教室】 


    ゆき「そうそう。それで太郎丸を追いかけて大変だったんだから」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「あ、うん。男と言えば男かな」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「首輪つけてるよ。それと同じの」 


    みーくん「」ガラッ 

    みーくん「……ゆき先輩。また……」


    59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:28:50.64 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「あ、みーくん!」 

    みーくん「はい……。ゆき先輩が少し心配になったんで、迎えに来ました」 

    ゆき「そうなんだ。ありがとね、みーくん」 

    みーくん「いえ……」 


    ゆき「ん? ああ、そうだよ。同じ学園生活部のみーくん」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「そう。私の後輩なの」 

    ゆき「…………」 

    ゆき「うんうん。それでねえ……」 


    みーくん「…………」


    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:32:42.69 ID:W+qxVNJJo

    【廊下】 


    ゆき「みーくん、どうしたの? さっきから黙りこんで」 

    みーくん「……いえ、別に」 

    ゆき「ひょっとして、また緊張してるの?」 

    みーくん「してません」 

    ゆき「だから、私が上級生だからって、緊張なんかしなくてもいいのに」 

    みーくん「そういうんじゃ……ないですから」


    61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:36:14.82 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「あ、窓開いてる」 

    みーくん「…………」 

    ゆき「閉めないと」トコトコ 

    みーくん「…………」 

    ゆき「よいしょっと」ピシャン 

    みーくん「…………」 

    ゆき「これでよし」 

    みーくん「ゆき先輩……」


    62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:39:21.36 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「それにしても、今日も楽しかったね、みーくん」 

    みーくん「……そうですね」 

    ゆき「太郎丸と追いかけっこしたり、授業中抜け出したりとかさ」 

    みーくん「先輩……不良ですもんね」 

    ゆき「そんな事ないよ。だって授業なんか本当はないんだし」 

    みーくん「先輩……」 



    みーくん「授業ないって何ですかそれwwwwwwwwwwwwwww」 

    ゆき「しまったバレたwwwwwwwwwwwwwww」


    63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:42:37.72 ID:W+qxVNJJo

    みーくん「ゆき先輩wwwww まさかずっと頭おかしいふりしてたんですかwwwwwwwwwww」 

    ゆき「うんwwwwwすごいツッコミ待ってたのにwwww誰もしてくれなくてさあwwwwwwwwww」 

    みーくん「釣りですかwwwwwバカなんですかwwwwwwwwww」 

    ゆき「ごみぃwwwwwwwwww」 

    みーくん「やめて下さいwwww腹筋壊れますwwwwwwwwwww」 

    ゆき「ゴミィwwwwwwwwwwwwwww」 

    みーくん「死んで下さいwwwww今すぐにwwwwwwwwww」


    66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:46:00.72 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「だってさあwwwww周りゾンビだらけでやる事なかったしwwwwwwwwww」 

    みーくん「暇潰しですかwwwwwwwwww」 

    ゆき「退屈だったんだよwwwwwww構って欲しかったんだよwwwwwwww」 

    みーくん「アホですねwwwww先輩はwwwwwwwwww」 

    ゆき「みんなだってwwwww大ウケしてたじゃんwwwwwwwwww」 

    みーくん「流石ゆき先輩wwwwww面白いですwwwwwwwwww」 

    ゆき「でしょーwwwwwwwwwwwww」


    67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:50:03.68 ID:W+qxVNJJo

    みーくん「さてと……。それじゃあ、十分に笑った事ですし戻りますか」 

    ゆき「うん!」 

    みーくん「今日はカレーだって、りーさん言ってましたよ」 

    ゆき「おお! やったあ! カレーだよ!」 

    みーくん「本当に、ゆき先輩といると楽しいですね。毎日、退屈しません」 

    ゆき「えへへ」 

    みーくん「私……ゆき先輩の事、好きですから」 

    ゆき「やめてよ、みーくん。照れるよ」 

    みーくん「ゆき先輩だけじゃなく、みんなの事も好きですけど」 

    ゆき「私も、みーくんやくるみちゃんやりーさんが大好きだよー!」 

    みーくん「そうですか……。それ聞けて、嬉しいです」 

    ゆき「うん!」


    68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:53:10.69 ID:W+qxVNJJo

    ゆき「それじゃ、ご飯、ご飯♪ 急ごう、みーくん」 

    みーくん「そんなに急がなくても、多分、まだ出来てませんよ」 

    ゆき「こうやって急ぐのが楽しいんだよ。深く考えちゃダメなの」 

    みーくん「……わかりました。それなら」 

    ゆき「うん、部室まで競争だよ。よーい、ドン!」ダダダダッ 

    みーくん「って、ゆき先輩! それはズルいですよ!」 

    ゆき「しーらない」 

    みーくん「待って下さいよ、ゆき先輩!」タタタッ 

    ゆき「待ったないもーん」タタタッ 

    みーくん「先輩ってば!」 


    ゆき「ねえねえ、みーくん! 明日は肝試しやろうね! きっと楽しいよ!」 

    みーくん「わかりましたから、待って下さいってば!」 







    70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 20:58:15.31 ID:rBK+I5rx0

    ほのぼのした。乙


    72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 21:32:33.07 ID:mPMk2bLlO

    24時間はしゃいでたな 


    73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 21:54:29.71 ID:Aiqph4h70

    どうしてこうならなかった 


    74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/09(日) 22:10:07.39 ID:p2oS0C5JO

    乙 
    わらったわ


    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439030001/

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 23:41:57.29 ID:U0qKnql20

    がっこうぐらし5巻までのネタバレあり注意 
    ゆき総受け 
    百合 
    たぶんエロ 




    のどから出てきた声にびっくりした。 
    でも、止められなくて。 
    そのうち、みんなを起こしてしまって、 
    私は本当にダメな子だなあって、 
    そう思った。 
    涙の理由は自分でも分からなかった。 




    ゆき「……ああっ……うあっ……っ」 

    くるみ「おいっ! どうしたっ……ゆき!」 

    みき「先輩っ、しっかりしてください!」 

    ゆうり「ゆきちゃん!?」 

    ゆき「……ううっ……ひっ」 

    くるみ「ゆき、泣くなよ……泣くなっ」 

    泣くなと言われても、どうしようもなかった。 

    ゆき「とま……らっ……ああっう……」 

    ゆうり「まさか……夜泣き?」 

    みき「何言ってるんですか、赤ん坊じゃあるまいし」


    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 23:51:23.57 ID:U0qKnql20

    くるみ「いや、ゆきなら……あるいは」 

    みき「……仮にそうなら、どうすれば」 

    ゆうり「あやしてあげるしかないんじゃ」 

    ゆき「……っだ、だいじょー……うっ……」 

    くるみ「たくっ……世話が焼けるな本当に」 

    ゆき「っ……ごめ」 

    笑ってみるけど、 
    上手にできない。 

    ゆうり「交代で、そばにいてあげるのはどう」 

    くるみ「ああ、いいぞ」 

    みき「……まあ、かまいませんが」 

    ゆき「え、ええっ……いいよっ、悪いよっ」


    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/28(火) 23:56:13.19 ID:U0qKnql20

    くるみ「何遠慮してんだ。今に始まったことじゃあるまいし」 

    ゆき「え、ええーっ……それってどういう」 

    みき「じゃあ、誰が最初につきますか」 

    ゆうり「じゃあ、私から」 

    くるみ「ああ、頼んだ」 

    ゆうり「1時間くらいで交代ね」 

    みき「分かりました」 

    ゆき「あ、あの、あのもう大丈夫! 心配ないないですぞ!」 

    くるみ「じゃ、おやすみー」 

    みき「お願いしますー」 

    ゆうり「はい、ゆきちゃん。ちょっと隣の部屋いこっか」


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 00:03:08.72 ID:hBMjJmn70

    ゆき「わ、え……は、はう」 

    ゆうり「他の二人にはちょっと仮眠とってもらうから」 

    ゆき「りーさん、ほら、もう泣いてないから、ね?」 

    私は笑った。 

    ゆうり「ほんと、もう泣いてないわ。えらいわね」 

    そう言うりーさんの表情は、 
    私より泣き出してしまいそうな顔だった。 

    ゆき「……」 

    だから、私は何も言えなかった。 
    何か、すごく怖い事が迫っているような気分だった。 
    お父さんや、お母さんに全然会っていないせいかもしれない。 
    寂しいのかな。 
    りーさんも、寂しいのかな。


    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 00:12:09.25 ID:hBMjJmn70

    合宿は楽しいけれど、 
    どうしてか、たまに寂しい。 
    トモダチもいて。 
    先生もいて。 
    楽しい物に囲まれて。 
    きっと、恵まれすぎてるせいだね。 
    手放したくないんだね。 


    ゆうり「ねえ、ゆきちゃん」 

    体育座りで窓際に座るりーさんにならう。 

    ゆき「なあに?」 

    ゆうり「……泣くのは、悪いことじゃないから」 

    ゆき「?」 

    りーさんが、手を握ってくれる。 
    暖かくて、すべっとして。 
    少し骨ばっていた。 
    なんだか、最近痩せたよね。 
    ダイエットしてるのかな。 
    羨ましいな。


    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 00:21:52.73 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「ガマンがね、身体に一番良くないの」 

    ゆき「じゃあ、宿題しなくてもいい?」 

    ゆうり「それとこれとは別よ……ふふ」 

    ゆき「えー?」 

    ゆうり「泣いた子鬼がなんとやらね……」 

    ゆき「眠くなくなっちゃった」 

    ゆうり「そっか……」 

    ゆき「こうなったら朝まで起きておこう!」 

    ゆうり「だめよ、ちゃんと寝ないと」 

    ゆき「でも、目、覚めちゃったもんね」 

    ゆうり「……」 

    ゆき「あ、もしかしてりーさん眠いの?」 

    ゆうり「そうね……深夜だし」 

    ゆき「ごめんね……」 

    りーさんの胸にしがみつくように顔を埋めた。 

    ゆうり「……んっ」


    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 00:28:20.43 ID:hBMjJmn70

    くすぐったかったのだろう。 
    小さく声をあげた。 

    ゆき「あったかーい。ふふ、りーさん大好きー」 

    ゆうり「ありがとう……」 

    りーさんも私を抱きしめ返してくれた。 
    顔を挟まれる。 

    ゆき「ふぎゅ……」 

    ゆうり「頬っぺた柔らかい」 

    ゆき「ふぎゅふぎゅ」 

    伸ばしたり、潰したり。 
    私の頬っぺたで遊ぶ。 

    ゆき「もお、いひゃいってば」 

    ゆうり「ごめんなさい」 

    ゆき「仕返しだー!」 

    りーさんを押し倒して、 
    脇をくすぐる。 

    ゆうり「こらっ……だめっ……んんっ……」 

    声を我慢している。 
    けっこう、プライドが高いんだね。 

    ゆうり「静かに……してっ」 

    りーさんが私の腕を掴む。


    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 00:38:41.37 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「ゆきちゃんっ」 

    割と本気で怒っている気もした。 

    ゆき「えへへ」 

    ゆうり「……」 

    ゆき「あ、あの……怒った?」 

    ゆうり「怒らないわよ、こんなことで」 

    ゆき「ほんと?」 

    ゆうり「そんな嬉しそうにされたら、怒れないじゃない」 

    ゆき「え?」 

    ゆうり「……ねえ、今夜はめぐ姉いないの?」 

    ゆき「えっと……たぶん家に帰ったかなあ」 

    ゆうり「そっか……じゃあ、夜更かししても大丈夫ね」 

    りーさんが後ろから私の身体を抱きかかえた。 

    ゆき「何しよっか?」


    24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:13:38.88 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「何がしたい……?」 

    ゆき「うーんとね……、かくれんぼとか」 

    ゆうり「お化けが出ちゃうわよ」 

    ゆき「や、やだそれは……」 

    ゆうり「じゃあ……」 

    ゆき「うーん……」 

    プルルル―― 

    ゆき「あれ、電話?」 

    ゆうり「……え」 

    りーさんは、音の出た方を素早く見た。 

    ゆき「あれ、りーさんの携帯?」 

    りーさんはすごい勢いで自分の鞄の所まで走っていき、携帯を確認した。 
    数秒くらい動きが止まった。 

    ゆうり「……え、ゆきちゃん?」 

    こちらを振り返る。


    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:35:54.37 ID:hBMjJmn70

    ゆき「びっくりした? ほら、前に登録したアプリで電話してみたの……へへへ」 

    ゆうり「……あ、ああ、そっか……海外のアプリだもんね……そっか」 

    肩を落として、りーさんが笑う。 

    ゆき「どうしたの?」 

    ゆうり「ううん……でも、びっくりするから、もうやらないで」 

    ゆき「えー……」 

    ゆうり「お願い」 

    ゆき「う、うん……」 

    りーさんは額に手を当てる。 
    眠いのかな。 

    ゆき「私、一人で起きてるから、りーさん寝ていいよ?」


    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:48:52.87 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「ゆきちゃん、私が寝てる間に夜の学校を探検しようかなって思ってるでしょ」 

    ゆき「わあっ……どうして分かっちゃったの?」 

    ゆうり「分かるわよ……ゆきちゃん」 

    ゆき「なあに?」 

    ゆうり「行かないでね」 

    りーさんが真っすぐ私を見る。 
    怒ってるとか叱ってるとか、 
    そういうんじゃなくて、 
    行かないでって、 
    願ってるみたいだった。 

    ゆうり「おいで」 

    両手を広げて、 
    私を呼んでくれる。 
    でも、私はつい素っ気なくしてしまう。 

    ゆき「りーさん、けちだからやっ」 

    ぷいと顔を背けた。


    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:55:20.25 ID:hBMjJmn70

    りーさんが困ったように笑う。 
    困らせたいわけじゃないんだけど。 
    体と心がちぐはぐ。 
    わがままを言っているよね。 
    分かってるんだけど。 
    りーさんがお母さんみたいだから、 
    ついつい甘えちゃうんだ。 

    ガタタン! 

    ゆうり「?!」 

    ゆき「わ!?」 

    窓ガラスが揺れた音だった。 
    風が強いみたい。 
    りーさんは、顔を真っ青にして、 
    息を荒くしていた。 
    自分で自分を抱きしめていた。 

    ゆき「……りーさん?」


    28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:07:47.11 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「あ……」 

    それで、私分かった。 
    りーさん、誰かに触れていたいんだなって。 
    もしかしたら、夜が怖いのかもしれない。 
    案外、子どもっぽい所があるんだね。 

    ゆき「……」 

    私は四つん這いで、りーさんの所へ近づいて、 
    彼女を抱きしめた。 
    私と同じシャンプーの香りがした。 

    ゆき「怖くないよ……大丈夫」 

    りーさんは少し照れくさそうにしている。 
    ふふふ、りーさんのこんな顔を見れるのは、 
    もしかして私だけかもしれないね。 

    体を離して、私のおでこをりーさんのおでこにくっつける。 
    こつんと鳴った。 

    ゆうり「あいた……」 

    ゆき「ちゅー……」 

    ふざけて口を近づける。 

    ゆうり「……」


    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:15:16.83 ID:hBMjJmn70

    ゆき「へへッ、避けないと奪っちゃうぞー!」 

    りーさんの長いまつ毛。 
    少し切れ長の目。 
    すっと伸びる鼻。 
    白い頬っぺた。 
    美人さんなんだよね。 
    すっごく羨ましい。 
    私なんて、小学生に間違われるもんね。 

    ゆうり「……」 

    りーさんが目をつむる。 

    ゆき「んん……?」 

    あ、あれ。 
    本当に当たってしまう。 
    だって、防がれるか、避けるかすると思ったのに。 
    私は勢いを止めることができずに、 

    ゆき「……?!」 

    ゆうり「ん……」 

    当ててしまった。


    30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:26:10.40 ID:hBMjJmn70

    ふよん、という擬音が聞こえた。 
    ――気がした。 

    ゆき「は、はわわッ……ご、ごめんね」 

    ゆうり「ファーストキス……」 

    ゆき「ふえ?」 

    ゆうり「初めてキスしたわ……」 

    ゆき「き、奇遇だね! 私もだよ!」 

    ゆうり「キスって……温かいのね」 

    りーさんは指で自分の唇をなぞる。 

    ゆき「ご、ごめんなさい! これは、ほら、ノーカンでッ」 

    ゆうり「あら、どうして?」 

    ゆき「だって、こういうのは好きな人とやるんだよ? だから、数えなくてもいいの!」 

    ゆうり「なら、数えていいんじゃないかしら」


    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:35:36.11 ID:hBMjJmn70

    ゆき「え、ええ?」 

    ゆうり「私、ゆきちゃん好きよ?」 

    ゆき「私もりーさん大好きだよ」 

    ゆうり「ほら、問題なかったでしょ」 

    ゆき「ホントだね!」 

    りーさんは私の肩をとんと押した。 
    ふらりと傾いた私は、ころりと床に押し倒されていた。 

    ゆき「りーさん?」 

    両手に指をからめてきたので、 
    起き上がれない。 

    ゆうり「……」 

    りーさんの長い髪の毛が私の胸に落ちた。 
    何も言えないでいると、 
    りーさんの顔が近づいてきた。 

    ゆき「り……ッンン」 

    ゆっくりとまた離れていく。 
    りーさんの少し火照った頬がとても色っぽい。 
    それにちょっとだけ見とれてしまった。


    33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:41:38.65 ID:hBMjJmn70

    でも、りーさんの目は私の知らない目だった。 

    ゆうり「いつも明るくて、笑顔で、私たちに元気をくれるゆきちゃんが……好きよ」 

    嬉しい。 
    嬉しいのに。 
    怖い。 
    手が痛い。 

    りーさんは、上から私を見下ろす。 
    私たちは見つめ合った。 
    高鳴る心臓が、うるさい。 
    このドキドキは、憧れていたものとは 
    ちょっと違うような気がする。 

    ゆき「ありがと……」


    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:54:41.83 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「ゆきちゃん、私のこと……怖いって思ってる」 

    ゆき「お、思ってなんか……私」 

    ゆうり「ウソ、思ってる」 

    また、キス。 

    ゆき「ッン……ッぁ」 

    唇を何回も甘噛みされた。 
    口の周りがべたべたでちょっと気持ち悪い。 
    あごに唾液がたれていくのが分かった。 

    ゆき「はぁッ……」 

    苦しくて、私は息を吸った。 
    いけないこと、してる。 

    ゆき「はな……して」 

    ゆうり「いやよ……」 

    首筋にキスされる。 

    ゆき「ぅン……」


    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 23:05:21.62 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「たまにね……もう、どうにでもなっちゃえばいいのにって……思ってしまうの」 

    ゆき「……?」 

    ゆうり「そんな時、私……ひどく追い詰められてるのに、自分では気が付いてなくて」 

    りーさんが私に折り重なるように、抱きしめてくる。 

    ゆうり「驚くような酷いことを考えてしまったり、してしまったり……情けないよね」 

    りーさんが言いたいことが何かわからない。 
    私に何を伝えようとしているのだろう。 
    ただ、黙って耳を傾けた。 
    分かりたかったから。 
    彼女を苦しめているものは何か。 
    知りたかったから。 

    頭の悪い私に、理解できるなんて思わないけど。 
    私にできることは、聞いて、笑ってあげることだから。


    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 23:38:13.94 ID:hBMjJmn70

    ゆうり「めぐねぇみたいにはできないの……」 

    ぽつりとりーさんが呟いた。 
    いいのに。 
    めぐねぇじゃないから。 
    そんなの、いいのに。 

    ゆき「いいんだよ。誰も、めぐねぇになってなんて言ってないんだよ。だって、りーさんはりーさんだもん」 

    ゆうり「……うん」 

    ゆき「大丈夫だよ、私ずっと一緒にいるからね!」 

    りーさんが私の胸に顔を埋めた。 
    泣いているみたいだった。 

    ゆうり「……ん」


    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 23:48:24.91 ID:hBMjJmn70

    みんな凄く大変そうだなって。 
    時々、私、思うんだよ。 
    私、お荷物になっていないかなって。 
    みんなの足を引っ張ってしまってないかなって。 

    眩しい蛍光灯に目を細めてみる。 
    一緒にいるだけでいいのかなって。 
    思うんだよ。 
    一緒にいていいのかなって。 

    いいのかな。 
    いいのかなあ。


    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 00:01:15.23 ID:kpEw5TsA0

    私たちは、いつの間にか眠ってしまっていた。 
    翌朝、揺さぶられて起こされた。 


    くるみ「寝坊助……起きろー」 

    頭を突かれた。 

    みき「結局、あのまま寝ちゃったんですね」 

    くるみ「お呼びがないから見に行ったら、仲良くくっついて寝てたし」 

    ゆうり「恥ずかしいわ……」 

    くるみ「まんざらでも無さそうなんですがね」 

    みき「平和そうな顔ですね」 

    頬を突かれた。 

    ゆき「うぬ……?」 

    くるみ「あ、起きた」 

    ゆき「あー……おはよう」 

    3人が私を覗く。 
    私はにっこり微笑んだ。 

    ゆき「えへへ……おやすみ」 

    くるみ・みき・ゆうり「「「……」」」 

    ゆき「すー……」 

    みき「どうかしました……?」 

    くるみ「いや、そっちこそ」 

    ゆうり「この笑顔があるから、今日も正気でいられるのよね」 

    くるみ「同感」 

    みき「大袈裟ですね……ま、分からなくはないですが」 

    ゆうり「ふふ……」 

    ゆき「うむ……にゃむ」 




    りーさん編 
    おわり


    49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 18:30:56.17 ID:kpEw5TsA0

    血と人の肉片がこびりついた机。 
    その上に寝そべる先輩。 
    狂ってる。 


    ゆき「あー、授業眠たかった……あ、ゆきねえの授業がつまんないとかじゃないよ! 授業がつまんないの……ッ」 

    一人慌てて、先輩は黒板に向かって謝っている。 

    みき「……」 

    もう慣れたけど、見ていて正直辛い。 

    ゆき「あ、みーくん!」 

    飛びつかれて、私は後ろによろめいた。 

    ゆき「迎えに来てくれてありがと! お昼にしよー!」 

    先輩がまぶたを擦る。 
    まだうつらうつらとしていた。 

    みき「やっぱり、最近夜眠れてないんですか?」 

    ここ最近、夜泣きがひどい。 
    ゆき先輩だけではなかった。 
    こちらも寝れないので、昼間は少しだるかった。


    50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 18:39:14.54 ID:kpEw5TsA0

    ゆき「うー……そだねー」 

    ばつの悪そうな顔。 

    ゆき「でも、みーくんの顔見たから元気元気!」 

    みき「羨ましいです……」 

    その単純化されてしまった脳みそが。 

    ゆき「なになに?」 

    みき「いーえ」 

    ゆき「えー、教えてよー」 

    みき「なんでもないですって」 

    ゆき先輩が暑苦しく絡みついてきたので、 
    右腕で押し返す。 
    と、足音。 

    みき「ッ……!」 

    くるみ「おい、遅いから心配しただろ」 

    ゆき「くるみちゃーん!」 

    みき「なんだ、先輩でしたか」 

    くるみ「なんだはないだろ」 

    ゆき「ねね、みんなで誰が一番早くにりーさんとこ着くか競争しよ!」 

    くるみ「おー、いいぞ」 

    ゆき「は!? めぐねぇ」 

    くるみ「なにッ」 

    ゆき「ろ、廊下は走るものではありません! すいませんです!」 

    ゆき先輩が割れた窓ガラスに向かって腰を折った。


    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 18:48:33.11 ID:kpEw5TsA0

    くるみ「あ、あーごめんごめん!」 

    みき「……ご、ごめんなさい」 

    ゆき「ちぇッ、しょうがないなあ。みーくん、くるみちゃん手繋いで戻ろう?」 

    先輩は私とくるみ先輩の間に入って、手を取り歩き出す。 
    鼻歌交じり。 
    学校が周囲がこんな状況になる前に流行っていた、恋愛ソング。 

    ゆき「……運命の人って、いるのかなあ」 

    くるみ「さあな……」 

    みき「いるんじゃないですか」 

    くるみ「へえ」 

    みき「な、なんですか」 

    ゆき「みーくん、乙女だね」 

    みき「だって、いなかったら悲しいじゃないですか。私たちの他に、そんな人がいなかったら……」 

    ゆき「えーっと?」 

    ゆき先輩が首を捻る。 

    くるみ「おい」 

    くるみ先輩が、私を目でいなした。 

    みき「あ……」 

    感傷からか、つい言ってしまった言葉に後悔する。


    52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 19:00:17.53 ID:kpEw5TsA0

    ゆき「私はね、運命の人にもう出会ったよ!」 

    さほど気にした様子のないゆき先輩にほっと胸を撫で下ろす。 
    のも束の間。 

    くるみ「へー、誰だよ」 

    ゆき「りーさん!」 

    くるみ先輩の足が止まった。 
    もちろん私の足も。 

    ゆき「大好きでーす!」 

    憎たらしいくらい愛らしい顔で笑う。 

    くるみ「……やっぱり、あの夜」 

    隣からぶつぶつと聞こえる。 

    ゆき「それと、くるみちゃんと、みーくんね!」 

    みき「……なんか読めました」 

    くるみ「……それ、運命の人々だな」 

    ゆき「みんな一目見た時から、ぴーんときてたの!」 

    みき「あの、運命の人って、一人じゃないんですか?」 

    ゆき「ちッ、ちッ。そうとは限らないのさ」 

    みき「そうですか……」 

    ゆき「みーんな、赤い糸で繋がってるんだよ」 

    くるみ「じゃあ、おまえ三股だな」 

    ゆき「はうッ」 

    みき「遊び人ですね」 

    ゆき「はうはうッ」 

    変な驚き方。 
    ホント、変な生き物。 
    こういう人って、災害の時とか一番に死にそうなのに。 


    でも、無事で良かった。


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 22:13:01.34 ID:kpEw5TsA0

    くるみ先輩がからからと笑っていた。 
    笑わせるのも才能だなって思う。 
    当の本人はなんてことないのだろうけど。 

    ここで笑うことがどれほど難しいか。 
    それを考えると、やはりゆき先輩はこの部に必要なのだろう。 
    でも、もし目覚めてしまったら。 
    彼女は同じように私たちに微笑んでくれるのだろうか。 
    一度、試みたことだけれど。 
    胸の奥がちりちりする。 
    でも、わずかな高揚があった。 
    私は――私も、狂っているんじゃないかな。 



    みき「……」 

    くるみ「おい、入らないのか」 

    気が付くと部室の前だった。 

    ゆき「先に食べちゃうぞー」 

    ゆうり「ゆきちゃん、ちゃんと手を洗うこと」 

    ゆき「はーい」 

    くるみ「考え事か?」 

    みき「いえ、大したことでは」 

    くるみ「そうか」


    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 22:22:09.26 ID:kpEw5TsA0

    ゆうり「ねえ、くるみ」 

    りーさんが、くるみ先輩に耳打ちする。 

    くるみ「?」 

    ゆうり「これ、睡眠導入剤なんだけど」 

    くるみ「あー……ゆきにか」 

    ゆうり「こうも続くなら、飲んでもらった方がいいかなって」 

    くるみ「副作用とかないの?」 

    私はゆき先輩を見る。 
    みんなのご飯をよそおっている。 

    ゆうり「昼間に少しだるい感じがあるくらいかしら……。人によって違うと思うけど」 

    くるみ「そう言うのには頼りたくはないけど……ってりーさん、飲んだの?」 

    ゆうり「職員室の机の中にあったものだから……何かあってもいけないでしょ」 

    くるみ「ッ……一言、言ってくれてもいいだろ!?」


    55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 22:36:20.36 ID:kpEw5TsA0

    先輩が大きな声を出したものだから、私もゆき先輩も驚く。 

    ゆき「くるみちゃん?」 

    みき「なんでもないと思いますよ」 

    私は先輩の隣につき、一緒にご飯をよそおった。 
    先輩は気にしている風だったけれど、 
    少し諦めた顔でまた作業に戻る。 

    自分には手の届かない所の話。 
    知っているのだ。 
    そのことだけは。 
    この先輩は。 

    ゆうり「怒らないで……本当は、前々から私が使うために取っておいたの。だから、ゆきちゃんのためでもあるし……私のためでもあったわ」 

    くるみ「そうじゃなくてさ……それ飲むくらい悩む前に、言えってこと」 

    ゆうり「……言ってもどうしようもないじゃない」 

    くるみ「……りーさん」 

    ゆき「全部つげたよー!」 

    ゆき先輩が嬉しそうな声をあげる。 
    よっぽどお腹が空いていたのかもしれない。 
    横目で彼らを見る。 
    二人も私たちの存在を思い出したのか、先輩の声に笑みを取り戻す。 

    くるみ「おーサンキュ」 

    ゆうり「カレー温めてるから食べましょう」


    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 22:47:21.40 ID:kpEw5TsA0

    切り替えの早さにたまに驚かされる。 
    怖いくらい。 
    ゆき先輩の前ではまるで大人みたいに、冷静さを装う。 
    いつか破綻してしまいそうな。 
    そんなままごと。 

    くるみ「よく噛んで食えよ」 

    ゆき「はいはい」 

    みき「言ってるそばから……」 

    ゆき先輩は犬みたいに、カレーに貪りつく。 

    ゆうり「ゆきちゃんにとっては、カレーも飲み物みたいになるのね」 

    ゆき「はふはふッ」 

    くるみ「誰も盗って食いやしないからな」 

    ゆき「う、うん……はふッ」 

    ほんと、わんこ。 
    言わないけど。


    57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 23:19:18.80 ID:kpEw5TsA0

    つくづく、現実味が薄れる。この先輩を見ていると。 
    でも、過食もストレスを発散する手段なのかもしれない。 
    それとも、生存本能ってやつかな。 
    食べないと生きていけないし。 
    強い者には従わないと。 
    嫌なことには目をつむり、夢や希望を見ていれば、傷つくことはないよね。 

    その日は、部室の片づけをした。 
    いつまでも気味の悪い状態で放置するよりも、綺麗にした方が寝つきも良くなるのではと提案したのは私だった。 
    むろん、ゆき先輩には関係ないけど。 
    体を動かしていれば余計なことを考えずに済むし、昼に動いて夜眠るという体内のリズムができると思った。 
    りーさんだって、その方が眠れるんじゃないだろうか。 

    ゆき「ねえ、中庭のお花もらえないかめぐねえに聞いてくるよ。部室に飾ろうよ」 

    そう言って、彼女が駆け出す。 

    くるみ「あ、こらッ……!」 

    ゆうり「ゆきちゃんッ」 

    近くにいた私は、とっさにゆき先輩の腕を掴んだ。 

    ゆき「わふッ」 

    みき「わッ」 

    勢いあまって、私の胸に体当たりする。 

    くるみ「さすがに中庭のは学校のものだから駄目だろ」 

    ゆき「そ、そうだよねえ」 

    みき「屋上になかったんですか?」 

    ゆうり「あるにはあるけど、食べれる植物だからちょっともったいないわ」 

    ゆき「そっか、じゃあ……しょうがない」 

    おおかた、植物は気持ちが落ち着くから、などと考えていたのではと私は見当をつけていた。 
    優しい人だから。


    58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 23:33:33.39 ID:kpEw5TsA0

    割れた窓ガラスはテープで補強しつつ、 
    画用紙を可愛らしい花の形に切り取ってガラス面に貼り付けた。 
    なんだかシュールだ。 
    でも、雰囲気が和らいだ気がする。 
    やたら外が見えるのも考え物だから。 

    寝床として使っている放送室にも、 
    黄色い画用紙を星型に切り取って蛍光塗料を塗って天井に貼り付けた。 

    ゆき「すごーい。可愛い!」 

    くるみ「北斗七星の形、こんなんでいいか?」 

    脚立にまたがってぺたぺたと画用紙を張っていたくるみ先輩が問いかける。 

    ゆき「本のまんま! ばっちーぐーだよ!」 

    みき「先輩、親指反対ですよ」 

    ゆき「おりょ」 

    ゆうり「お行儀悪い子は……」 

    りーさんがゆき先輩の口に乾パンを差し込む。 

    ゆき「むぐうッ」 

    ゆうり「ちょっと休憩しましょうか」


    59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 23:45:40.93 ID:kpEw5TsA0

    休憩して、片づけて、勉強をして、夕飯を食べて。 
    私たちはそうしてまた一日を終えた。 
    夜になった。 
    今日は、私がゆき先輩に付き添う日だった。 

    ゆき「今日ね、すごくぐっすり眠れそうな気がする」 

    そう宣言して、彼女は本当に一番に布団へ入って寝始めた。 
    微かな寝息に、みんな安堵のため息を漏らした。 

    くるみ「こいつが安心して寝られるなら、平和ってことさな」 

    ゆうり「そうね。これ、やっぱり使わないでいいわね。今日は、ありがと」 

    くるみ「いや……。礼なら、みきに言えよ」 

    みき「え? 私は何も」 

    ゆうり「ふふふ……」 

    みき「な、なんですか」 

    ゆうり「いいえ、私たち好きなんだなあって」 

    くるみ「同感」 

    みき「だから、私は別に……」 

    くるみ「照れんなって」 

    みき「照れてません!」 

    ゆうり「しー」 

    りーさんが人差し指を私の唇に当てる。 
    別に――私は。 
    ゆき先輩の変な帽子に視線を落とす。 

    みき「どうしたら喜んでくれるかなって……そう思ってただけです」


    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/30(木) 23:51:14.10 ID:kpEw5TsA0

    全員が眠りについた頃。 
    ふいに目が覚めた。 
    泣く声は無い。 

    体を横向ける。 

    みき「え……」 

    ゆき先輩がいない。 
    私は驚いて跳ね起きる。 
    周囲を見回すが、くるみ先輩とりーさんが寝息を立てているだけだ。 

    みき「……どこに」 

    私は静かに立ち上がる。 
    もしかしたら、お手洗いに行っているだけかもしれない。 
    若干、寝ぼけた脳でそう判断する。 
    先輩達を起こさないようにして、私は放送室を後にした。


    64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 06:25:54.16 ID:fl0ZVOs/0

    割れた窓ガラスから月明りが落ちて、薄ら寒い雰囲気だった。 
    正気ならば、一人で通ることがはばかられるだろう。 

    みき「ゆき先輩?」 

    案の定、トイレには電気がついていて、私は安堵した。 
    トイレを覗き、声をかける。 

    ゆき「なあに……?」 

    トイレの奥の窓ガラスの下に、膝を抱えて座る先輩がいた。 
    ゆっくりこちらを見上げてくる。 

    みき「何してるんですか……」 

    ゆき「みんな起こしちゃうから……」 

    泣き腫らした目が痛々しい。 

    みき「……」 

    ゆき「みーくん、寝てていいよ」 

    みき「みーくんじゃ、ありません……」 

    強がって。怖いなら言えばいいのに。 
    でも、自分が何に怯えているのかすら、分かることは無いんだろうな。 
    知らないなら、どうやって頼れって言うんだろうとも思う。 
    頼る術が分からないなら、一人で泣くしかないのかもしれない。


    65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 06:36:01.68 ID:fl0ZVOs/0

    私は無言で泣く先輩の前にしゃがみ込む。 

    ゆき「ごめんね、起こしちゃって」 

    みき「今に始まったことじゃないですけどね」 

    ゆき「それもそうだね」 

    先輩が少し笑う。 
    それで、良かったと思うあたり、私はこの人に弱い。 

    みき「何、遠慮してるんですか。らしくない」 

    ゆき「……」 

    ゆき先輩は、唇を震わせて何か言おうとして、 
    失敗して、私の身体に体当たりした。 

    みき「ッい……なにす」 

    小刻みに震える身体に気づき、 
    頭を撫でてやる。 
    子どもみたいに柔らかく火照る頬に触れる。


    66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 07:29:24.68 ID:fl0ZVOs/0

    ゆき「うー……」 

    みき「りーさんとか……呼んできましょうか?」 

    言ってみるものの、彼女は首を振った。 
    言ってみただけだ。 
    呼ぶ気なんてない。 
    なにせ、今彼女のそばにいるのは私で、今ここに私しかいないのだから。 
    私がこれから彼女にすることを咎める人はいない。 

    ゆき「みーくんここにいて……」 

    理性の留め金が外れたような気がした。 

    みき「先輩……」 

    ゆき「ふぇ……?」 

    彼女を抱き締める。 
    細い。 
    柔らかい。 
    私は、あの二人とは違う。 

    みき「います……そばにいますから」 

    彼女を守りたいと思う気持ち。 
    彼女を暴きたいという気持ち。 
    どちらも本当だ。 

    ゆき「ありがとう……ね」


    67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 07:37:00.48 ID:fl0ZVOs/0

    みき「顔、見せてくださいよ」 

    ゆき「……やだ」 

    みき「なんでですか」 

    ゆき「……恥ずかしいもん」 

    みき「見たいです」 

    ゆき「やーだー……」 

    駄々をこねる彼女の顔を無理やりこちらに向け、キスをした。 

    ゆき「んーッ!? ……っぅ?!」 

    みき「……可愛い」 

    ゆき「や……なんでそんなこと」 

    私の腕の中でもがく。 
    離れないように抱き締めた。 

    みき「好きです……あなたのことが知りたくてしょうがないんです」 

    正面から見つめられた先輩は、瞳をさっとそらした。 

    みき「それ地味に傷つきます」 

    ゆき「あ、ごめっ」 

    申し訳なさそうに、またこちらを見やる。 

    みき「単純……」 

    今度はおでこに唇を寄せた。 
    鼻。頬。耳。 

    ゆき「っ……ぁ」


    68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 07:47:36.27 ID:fl0ZVOs/0

    みき「ちょっと、しょっぱい……」 

    首筋。口を開けて噛んでみた。 

    ゆき「ひっんぁ……み、みーくんっ」 

    私は舌をぺろりと出して意地悪く笑ってみせる。 

    みき「いやなら……殴ってくれてかまわないです」 

    ゆき「っ……でき、ないよぅ……ぁ」 

    寝巻きの下から腕を入れ、肌に直にふれる。 
    お腹が柔らくて気持い。 

    みき「ほら……いいんですか?」 

    きっと誰にも触られたことなどないような場所へ手を伸ばしていく。 
    まだ固くない突起を爪で引っ掻いた。 

    ゆき「や、やだ……やだやだ」 

    腕を押し返されたが、構わず押し進める。 
    半開きの口に舌をねじ込み、口内をすすった。 

    みき「んちゅる……っン……ぷはっ」


    69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 07:55:49.67 ID:fl0ZVOs/0

    口を離す。 
    息をするのもやっとの様子の先輩。 
    くてんと身体を折る。 

    みき「気持よかったですか?」 

    ゆき「っはあ……ぁの、あのあの…っはあ」 

    みき「ははっ……何言ってるかわかんないです」 

    ゆき「しゅ……しゅごかったです」 

    みき「どんな風に?」 

    ゆき「ええっ……っ」 

    眉根を下げ、答えずらそうにする。 
    人差し指と親指の腹で先輩の小さな乳首を挟んで、こねる。 

    みき「じゃあ、これは……?」 

    ゆき「ぅあ……」


    70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 08:14:01.27 ID:fl0ZVOs/0

    声を我慢しているようだ。 

    みき「嫌じゃない?」 

    先輩は逡巡して、こくりと頷いた。 
    こぶりな胸を揉みしだいてやる。 
    指を噛んで、先輩は声を押し殺す。 
    感じやすいのだろう。 
    歯の隙間から、時折『みーくん、みーくん』と呼んでいた。 

    反対の手で彼女の秘所に中指と人差し指当てた。 
    ショーツは濡れていた。 
    ぬるりとした体液。 
    ショーツ越しでも分かった。 
    こんな幼い彼女でも淫行で、身体を濡らすのかと思うと背筋がぞくりと震えた。 

    みき「ぬるぬるですね」 

    ゆき「……そこ、きたないよっ」 

    みき「そんなことないです」 

    ショーツの内側に指を差し込む。 
    粘液がからみつく。 
    彼女を押し倒して、足を開かせた。 
    膣に指を入れると、びくんと身体がはねた。 

    ゆき「なにっ……みーくん、怖いっ」 

    みき「怖い?」 

    ゆき「何してるの……?」


    71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 08:19:46.54 ID:fl0ZVOs/0

    みき「何って……ああ」 

    知らないのか。 

    みき「好きな人には、みんなこうするんですよ」 

    ショーツをひざ下まで脱がし、蜜壺に口をあてがった。 

    ゆき「っぁ……ぅううン!?」 

    みき「しーっ」 

    右手で、先輩の口を塞ぐ。 
    その上から先輩も私の手を握りしめる。 

    みき「……」 

    じゅるじゅると立てた音が、 
    トイレに響く。 
    やけに響く。 
    青臭いのに、汗のせいでどこか甘酸っぱい。 
    先輩の匂いが混じって、興奮した。 
    私の下でもがく先輩。 
    クリトリスに吸い付く。 
    魚のように跳ねた。


    72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 08:32:21.56 ID:fl0ZVOs/0

    充血して、綺麗なピンク色だった。 
    舌をねじ込んで吸いながら出し入れする。 

    ゆき「んぐっ……ンンんん!?」 

    太ももを閉じようとするが、 
    それを無理やりこじ開ける。 
    よがっているようにも見える。 
    実際、どう思っているのか。 
    不安を悟られぬように、私は一心不乱で舐め続けた。 

    みき「ゆき先輩……っ好き、好きです」 

    返事は聞こえてこない。 
    荒い息づかいと、くぐもった叫び。 
    私の手で乱れる先輩。 
    先輩。 
    好き。 
    何も知らない彼女。 
    快楽を植え付けて、 
    めちゃくちゃにしてやりたい。 

    しばらくして、ゆき先輩は背中を大きくのけぞり果てた。 
    涎をたらしてだらしなく床で息を整えていた。 
    私の手もべとべとだった。 

    みき「先輩……舐めて」 

    ゆき「……みーくん」 

    みき「舐めてください」 

    ゆき「う……ん」 

    舌先でちろちろと舐める。 
    くすぐったい。


    73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 08:54:20.80 ID:fl0ZVOs/0

    どういうわけか、静かになった女子トイレは物悲しくて。 
    冷静になっていく思考。 
    先ほどまでのことが、全て夢だったのではと思えてきた。 

    みき「もう、いいですよ」 

    指示通り、口を離す。 
    私は立ち上がった。 
    何を考えていたんだろう。 
    ほとんど無抵抗だった彼女。 
    今さらながら罪悪感に怯える。 

    ゆき「みーくん」 

    呼ばれて、振り向けない。 

    ゆき「ねえ……ってば」 

    みき「すいません……私」 

    ゆき先輩は私の手を握ってくれた。 

    ゆき「大丈夫だよ……」 

    もしかしたら、私の方が見透かされていたのかもしれない。 
    一度目を瞑る。 
    生きることへの抵抗を感じた。 
    それを、彼女にぶつけてしまったのだ、私は。 

    繋がれた手の湿っぽく温かな手のひらに、 
    あまりにも人間らしさを感じて、 
    私は泣いたのだった。 




    おわり


    74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 08:56:14.66 ID:fl0ZVOs/0

    みーくん編おわり。 
    くるみ編は思いつかないのでありませんのん。


    75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 09:09:47.75 ID:fl0ZVOs/0

    読んでくれてありがとうですのん。


    78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/02(日) 12:33:27.62 ID:g+Ia4iEbO

    素晴らしい乙

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438094517/

    1: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 21:46:20.32 ID:hPsocCIz0

    悪魔のリドルSSです。 

    兎晴です。R-18。 
    終始エロい事をしていますのでストーリーとか何もありません。 
    ただイチャイチャさせたかっただけです。 

    長くはならないと思いますが適当にさらっと作ったのを手直ししながらなので時間がかかるかもしれません。 
    最後まで必ずやりますのでよろしくお願いします。


    2: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 21:50:28.47 ID:hPsocCIz0

    始めはちょっとした悪戯心だった。 

    ベッドでくつろぐ晴を少し驚かせようと思っただけだ。 

    晴「や、とかっ、——んんっ!」 

    後ろから抱きしめ、耳を少し食むだけで晴の喉からは色気付いた声が漏れ出した。 

    頰は赤く染まり、息は熱い。 

    きっとこの続きも大丈夫だろうと判断して、兎角は晴の胸に手を当てた。 

    晴「待って……っ!」 

    嫌がるような声を出すが、彼女の手は兎角の手を上から覆うだけで抵抗するにしては力が足りない。


    3: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 21:55:56.20 ID:hPsocCIz0

    そういった素振りをしているだけだ。 

    兎角は興奮を隠しながら両手に感じる膨らみにぐっと力を込めた。 

    晴「ふ……んっ」 

    晴の苦しげな声を耳の奥に残し、兎角はさらに手に動きを加えた。 

    晴「だめ、だって——」 

    兎角「少し揉むだけだから」 

    左右の肉を持ち上げ、寄せながら指先でむにむにと揉んでいく。


    4: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 22:03:03.67 ID:hPsocCIz0

    晴の肩がピクリと震えて吐息が漏れた。 

    兎角「気持ち良い?」 

    晴「ばか……」 

    顔が赤い。 

    恥ずかしいのか、興奮しているのか。 

    少なくとも怒ってはいない。 

    兎角はもう一歩進みたくて、服の上からブラのホックに手を当てた。


    5: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 22:13:34.80 ID:hPsocCIz0

    もうすっかり手慣れたもので、晴が反応する頃には綺麗に外れてしまっていた。 

    晴「兎角さ――!」 

    振り向いた晴の怒鳴り声を唇で塞ぐ。 

    舌を強引に入れると晴もそれに返して来るのだから結局のところは彼女も求めているのだ。 

    赤く熟れた粘膜の触れ合う音が命の熱さを語る。 

    息苦しくなると離れて絡み合う唾液を飲み下し、またそれを求めてお互いの口内へと侵入する。 

    そんな事を繰り返すうちに気持ちは高みへと登りつめていく。


    6: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 22:17:10.57 ID:hPsocCIz0

    もっと激しいものが欲しい。 

    服の裾に手を差し込んで、直接胸に触れる。 

    吸い付くような弾力と瑞々しさに兎角は息を呑んだ。 

    晴「んんっぅ!」 

    手のひらで乳房を撫でながら指の間に入り込んだ先を摘む。 

    さらに大きく晴の体が揺れて、逃げるように唇が離れていった。


    11: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 23:19:27.21 ID:hPsocCIz0

    それを追うことはせず、続けて首筋に口付けて強く吸った。 

    晴「や――っ、跡、っ……!」 

    兎角「大丈夫だ。見えないところだから」 

    花のように赤く咲いた部分を舌先で舐める。 

    晴「あ……、ぁ」 

    舌が這う度に晴の背筋がびくんと仰け反る。 

    こんな刺激にも敏感に反応するのなら、晴の体はもうすっかり出来上がっているのだ。


    12: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 23:25:06.10 ID:hPsocCIz0

    続けて両方の胸を乱暴に扱ってみる。 

    強く寄せたり、強引に持ち上げても晴は嫌がる様子を見せない。 

    兎角「先、もっと触っていい?」 

    耳元で囁くと、晴はまた頬を紅潮させた。 

    そして首をゆっくりと左右に振る。 

    晴「だめ……」 

    息を含んだ声は密着していなければ聞こえないくらいに小さい。


    13: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/09(月) 23:31:13.58 ID:hPsocCIz0

    そんな消え入りそうな拒否を認める気はない。 

    爪で硬くなった突起を刺激すると晴が股を擦り合わせたのが見えた。 

    胸を攻め続けながら兎角は口を開いた。 

    兎角「興奮してる?」 

    晴「んっ、ふ……っぅ、あっ」 

    晴は答えないがその喘ぎ方だけで十分だった。 

    人差し指で先の膨らみを押しつぶすとまた違う嬌声が漏れた。


    19: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 20:45:53.78 ID:xFrhZJiD0

    ゆっくりと乳輪を撫で、じわじわと乳首を挟んで刺激を与える。 

    晴の腰が時々揺れている事にはとっくに気付いていた。 

    揉む手は休めず、片方の手をスカートに差し込む。 

    今度は快感にではなく、晴は素直に驚きで体を震わせた。 

    晴「兎角っ!」 

    静止の声とほぼ同時に下着の中へ手を差し込む。 

    兎角「濡れてるよ」


    20: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 20:55:35.71 ID:xFrhZJiD0

    局部に触れなくても下着の湿り具合で晴の体が求めているものは十分に理解した。 

    声を出さないように口元を押さえているが、吐息は目に見えるほどに熱を持っている。 

    陰部の周りを撫でてその潤いを確かめながら晴の反応を見る。 

    晴「あ、ん……っ」 

    浅い部分に指を這わせて溢れ出る愛液を拭い取ると、兎角は下着から手を引き抜いた。 

    絡みついたそれの粘りを楽しみながらじっくりとそれを眺める。 

    広げた指に繋がる透明な糸。


    23: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:13:39.05 ID:xFrhZJiD0

    そこから立ち昇ってくる生臭さに晴が顔を背けた。 

    兎角「晴」 

    ひとつ、耳元で静かに、告げるように囁く。 

    そして体液のまとわりつく指を彼女の眼前に差し出す。 

    晴「それ、やだよ……」 

    晴が嫌悪感に眉をひそめても罪悪感なんて少しも覚えなかった。 

    むしろ楽しいくらいだ。


    24: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:22:13.91 ID:xFrhZJiD0

    目の前で指をこすり合わせてその生々しさを伝える。 

    兎角「晴、私の指が欲しい?」 

    そろそろ素直になるんじゃないかと思って頰に唇を寄せる。 

    本音を聞けばすぐにでも行為を始めるつもりでいた。 

    しかし——。 

    晴「じゃあ、ちょうだい?」


    25: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:34:00.71 ID:xFrhZJiD0

    空気が変わった。 

    咄嗟に晴の前から手を引こうとしたが、ぬるりとした感触に体が固まる。 

    晴「ん……ちゅ」 

    晴が自らの体液を舐め取り始めている。 

    兎角にしっかりと見えるように舌を出して、手のひらから指先までを伝う。 

    愛おしそうに指先を咥え、興奮した様子で晴は息を吐いた。 

    唇を離すと、晴の唾液と体液が混じり合って細い糸を作った。


    28: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:41:23.07 ID:xFrhZJiD0

    思わずコクリと喉が鳴り、それに見惚れてしまう。 

    晴「兎角さん」 

    冷たく色付いた——いつもより低めの声が聞こえると同時に兎角の体が仰向けに倒された。 

    兎角「え——」 

    油断していたとはいえ、こんなにあっさり押し倒されてしまった事に兎角は困惑した。 

    一瞬のうちにブラジャーのホックも外されていて、上に覆い被さる晴の姿には恐怖すら覚える。 

    兎角「は、る……?」


    29: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:42:15.82 ID:xFrhZJiD0

    思わずコクリと喉が鳴り、それに見惚れてしまう。 

    晴「兎角さん」 

    冷たく色付いた——いつもより低めの声が聞こえると同時に兎角の体が仰向けに倒された。 

    兎角「え——」 

    油断していたとはいえ、こんなにあっさり押し倒されてしまった事に兎角は困惑した。 

    一瞬のうちにブラジャーのホックも外されていて、上に覆い被さる晴の姿には恐怖すら覚える。 

    兎角「は、る……?」


    30: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:43:11.64 ID:xFrhZJiD0

    目を細めて笑うその表情は獣のようだ。 

    晴「我慢できなくなっちゃった」 

    威圧感。 

    指先すら動かせない。 

    間を置かず晴は兎角の胸に手を当てた。 

    ほとんど平らになったそこを何度か撫で回し、下着を上にずらしてシャツの上から的確に突起をこする。 

    兎角「んっ――」


    31: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 21:56:30.20 ID:xFrhZJiD0

    なぜか体がひどく敏感になっていて、たったそれだけの刺激に体が跳ねた。 

    晴「兎角さんも興奮してるよね?」 

    水が流れるような滑らかな動きで晴の手が兎角の股間ヘと移動する。 

    抵抗する間もなく、異物が入り込んでくる感覚。 

    兎角「ぅ、あっ」 

    愛撫などという行為ではない。 

    無機物に触れているのと変わらない粗雑な触り方だ。


    36: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 22:53:10.40 ID:xFrhZJiD0

    ただそこに肌があってその具合を確かめているだけ。 

    晴「ほら。濡れてる」 

    ぐちゅぐちゅとかき回す音が響く。 

    ただ冷静に見下ろされるのが辛くて、兎角は腕で顔を覆った。 

    兎角「っ……く」 

    こんなに雑な扱いでも体は反応してしまって抗うことができない。 

    シャツのボタンを外されて、体を触られても晴の熱さは感じられなかった。


    37: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 23:01:49.18 ID:xFrhZJiD0

    晴「兎角さん、どうしてほしい?」 

    そう言って笑う晴の目はやはり冷たい。 

    それでも心はここにある気がした。 

    兎角「もっと愛して」 

    まっすぐに見つめる。 

    まるで拗ねた子どもみたいだ。 

    そんなみっともなさも嫌いではないと思うのは、きっと目の前にある優しい匂いのせいだ。


    38: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 23:10:39.13 ID:xFrhZJiD0

    晴は二秒ほどきょとんと目を丸くした後、口の端を引き結んだ。 

    目を逸らして落ち着きのない様子を見せてから、また兎角を見下ろす。 

    その時にはもう晴はいつもの顔で微笑んでいた。 

    晴「やっぱりかわいいなぁ」 

    そう独り言のように呟くと晴は兎角の体を抱き締めた。 

    強く。 

    感情を押し付けるように。


    39: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 23:22:27.96 ID:xFrhZJiD0

    ここでやっと晴の愛情が染み渡ってくるのを感じられた。 

    兎角「はる」 

    情けない声が出た。 

    やっと安心できた気の弱い少女のようで、とても恥ずかしくなる。 

    しかし考えてみて納得する。 

    今ここで晴と対峙する自分はそういう人間なのだ。 

    晴「兎角」


    40: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 23:30:21.50 ID:xFrhZJiD0

    時々呼び捨てて来るその声は、いつも気持ちが溢れていて彼女の感情を濃く感じる。 

    その度に胸が高鳴って、それに気付いてかどうか、晴は手を握ってくる。 

    今も指を絡めて、丁寧に体温を伝えてきている。 

    こういう事を幸せだと言うのだろう。 

    一度体を離して、晴は兎角の目を見つめるとゆっくり顔を近付けてきた。 

    重なるものの温かさを想像して目を閉じる。 

    始めは触れるだけ。


    41: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/11(水) 23:39:23.65 ID:xFrhZJiD0

    二回目はもっと深く。 

    三回目は舌を絡めて。 

    約束をするように少しずつ想いを乗せて息を交わらせていく。 

    兎角「は……ぁ、ぅ」 

    息苦しくなる頃には唇だけでは足りなくなって、兎角は晴の服に手を差し込んだ。 

    しかしその手は晴によってやんわりと制止される。 

    晴「晴がするから」


    43: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:09:09.97 ID:4irtJbsR0

    晒された胸に口付け、少しずつ唇を中心へと這わせていく。 

    手は腰や太ももをいやらしく撫で回して、兎角の弱い部分を的確に攻める。 

    晴「あっ、んんっ」 

    体がびくびくと震えるのを耐えるのも忘れてそれに呼応するように自然と声が漏れた。 

    段々と晴の手付きが荒くなっていく。 

    胸にあてがわれた唇は先をついばみ、ゆるい刺激を与えてくる。


    44: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:14:25.70 ID:4irtJbsR0

    もっと刺激が欲しくて兎角は晴の髪を掻いた。 

    その意図を察したのか、晴は兎角の乳首を強めに噛んだ。 

    兎角「っ!」 

    喉の奥で小さく悲鳴が漏れた。 

    甘い痛みに体が震える。 

    こんな事すらも快感になってしまうのが怖い。 

    晴に何をされてもそれが悦びになるなら、例え壊されたとしても後悔なんてないのだろうと思う。


    45: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:20:56.38 ID:4irtJbsR0

    痛みはほんの一瞬で、晴はすぐに舌先を使って乳首を舐め始める。 

    硬くなったそこを指と舌で弄び、強く吸われると腰が反応した。 

    もう限界だった。 

    兎角「晴……」 

    膝を立てて股をすり合わせると、晴がそれに気付いて体を起こす。 

    両脚の間に体を割り込ませて下着の上から舌で割れ目をなぞった。 

    兎角「んくっ……」


    46: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:39:33.64 ID:4irtJbsR0

    くすぐったい。 

    何度かその周りに舌を当てた後、晴が下着に手を掛ける。 

    もはや驚くよりは、待ち遠しいくらいだった。 

    無意識に腰を上げて脱がせやすくしている事に気付いて晴から視線を逸らす。 

    もう何度も晴を受け入れているのに、こういう行為になかなか慣れない。 

    両脚の付け根をじっと見つめながらそこを指で広げた。 

    晴「いれるね」


    47: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:41:28.35 ID:4irtJbsR0

    声に息が混じる。 

    晴がこの体を欲しがっている。 

    兎角「したいの?」 

    掠れた声が出ると、晴は兎角が不安を感じていると思ったのか優しく目を細めた。 

    晴「うん。兎角さんを触りたいよ。抱いて、声を聞きたい」 

    手を伸ばすと晴はそれを取って頰を擦り付けてきた。 

    温かさに胸が安らぐ。


    48: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 20:52:19.45 ID:4irtJbsR0

    愛情が見える物であると、兎角は晴に出会って初めて知ることができた。 

    兎角「んっ……」 

    局部にあてがわれた指が侵入してくる。 

    晴「中もちゃんと濡れてるね」 

    状態を確かめるようにぐるりと中をかき回す。 

    兎角「あっ、く……ぅ」 

    圧迫感に身をよじると逃げられないように晴が腰を掴んできた。


    49: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 21:10:56.09 ID:4irtJbsR0

    晴「逃げないで」 

    兎角の方がよほど力が強いのに、なぜか晴の一言で体が動かなくなる。 

    兎角が大人しくなると晴は満足気に笑い、さらに激しく兎角を攻めた。 

    兎角「ふぁっ!あ!んんっ!!ぅあっ!!」 

    中で何かが暴れ回っている。 

    奥に入り込んだ晴の指は兎角の感じる部分の全てを掻き乱している。 

    もう片方の手はずっと兎角の体のラインをなぞっていた。


    50: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 21:24:32.54 ID:4irtJbsR0

    どこに何があるのか、それを探している。 

    きっとこのまま続ければ外側にある兎角の弱い部分も近いうちに全て把握されてしまうのだろう。 

    晴のものになれる。 

    そう思うと感度はさらに上がった。 

    兎角「ああっ、ぁあ……っ!!」 

    急に中が窮屈になって、下腹部いっぱいに晴の指が入り込む。 

    晴「中、締まってきたよ」


    51: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/15(日) 22:15:34.14 ID:4irtJbsR0

    興奮気味に息を吐く晴。 

    こくりと喉を鳴らして兎角に体に口付けていく。 

    時々刺すような軽い痛みを感じて跡をつけられている事に気付いた。 

    首、鎖骨、胸、脇腹。 

    だんだんと下へと移動して、いきなり太ももを上に押し上げられた。 

    兎角「っ!」 

    内腿に口付けられ、舌が這う。


    55: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 20:59:20.97 ID:QWpaJe6D0

    そして中を動き回る指がさらに奥へと突き込まれた。 

    兎角「ぅうっ!ん!」 

    そのまま中を激しく押し広げられる感覚。 

    全身に広がる快感に耐えられなくて、ぐっと自分の服を強く握りしめる。 

    下腹部の奥を押さえ付けられてるようで息が出来ない。 

    必死に息を吸って喘ぎ声と共に流れ出て、また肺を目一杯広げる。 

    兎角「は……るっ!っう!んんっ!ぁ!」


    56: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 21:04:08.55 ID:QWpaJe6D0

    喉の奥で声が引っかかる。 

    体勢を変えさせられて四つん這いになると、また動きが激しくなった。 

    勝手に腰が揺れる。 

    ひくひくと中が痙攣して、晴の指が自分のいい所に当たるように求めてしまう。 

    もっと気持ち良くなりたい。 

    晴「兎角、ここがいいんだよね?」 

    どこをいじっているかなんて兎角には分からない。


    57: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 21:20:46.82 ID:QWpaJe6D0

    ただ、晴がそう言って刺激してくる場所は悲鳴を上げそうになるくらいに気持ちが良かった。 

    体が崩れ落ち、晴に支えられながら腰を突き出す。 

    兎角「あぁっ、あっ、は……あ!」 

    息が短く切れる。 

    全身が痺れてきて下腹部が甘い刺激で満たされ始めた。 

    晴「イキそう?」 

    晴が興奮気味に尋ねてくる。


    58: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 21:31:06.27 ID:QWpaJe6D0

    息が荒く、体を触る手付きにも力が入っている。 

    兎角「晴……っ」 

    胸を触るその手を引き寄せて抱きしめるように口付けると晴の動きが柔らかくなった。 

    晴「ごめん。乱暴になってたね」 

    後ろから攻める体勢を改め、正常位に戻す。 

    晴が上に覆いかぶさり、優しくキスをされた。 

    舌と舌が絡んで唾液が混じり合う。


    59: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 21:43:22.28 ID:QWpaJe6D0

    飲み下せずに口の端から流れ出したそれを晴が舐め取り、もう一度深く結び付く。 

    二人の舌から唾液が糸を引いて垂れていく。 

    晴「あつい……」 

    ぼそりと呟いて晴は服を脱いだ。 

    少しずつ晒されていく肌をじっと見つめ、首筋や腰の流れに心が奪われていく。 

    胸に手を当てて軽く揉むと彼女の体が反応した。 

    晴「舐める?」


    60: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 21:53:01.18 ID:QWpaJe6D0

    自らの胸を持ち上げ、晴はからかうように笑った。 

    兎角「うん」 

    素直に答えて兎角は半身を起こし、晴の胸を吸った。 

    耐えるような呻き声が耳をかすめ、晴の指が兎角の髪を掻く。 

    晴「ん……ふっ、気持ち、い……っ」 

    舌先で突起を押し込み、ぐりぐりと弄り回す。 

    晴は短く声を上げて両腕を兎角の首に回した。


    61: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 22:08:20.93 ID:QWpaJe6D0

    体の熱が伝わってくる。 

    兎角は晴の中心に手を伸ばして秘部をなぞった。 

    流れ出した愛液を塗りつけるように割れ目の周りを撫でる。 

    晴がどれだけ興奮しながら兎角の中を味わっていたのかが十分に理解出来た。 

    前戯なんて当然必要ない。 

    晴がやったように無遠慮な突き込み方をしてみたかったが、今はそんな余裕はなかった。 

    誘われるように指が吸い込まれていく。


    62: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 22:33:27.37 ID:QWpaJe6D0

    自分の意思ではないみたいに。 

    兎角「……っ!」 

    押し倒して立場を逆転する。 

    晴「あぁっ!あっ、はぁ……んっ!」 

    始めから勢いを付けて晴をかき回してみたが、それでもやっぱり優位に立っている気がしない。 

    晴の思い通りになっているような感覚。 

    それでもやめることは出来なくて、晴に体を重ね続けた。


    63: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 22:49:11.38 ID:QWpaJe6D0

    晴の手が頬をなぞり、引き寄せられたみたいに自然と口付けてしまう。 

    言葉では何も言われていないのに舌を出すように促された気がした。 

    兎角「ん……ふっ!」 

    晴の吐息が熱い。 

    彼女の唾液が欲しくなって深く口付けて、差し出された舌に吸い付く。 

    唇を離し、もう一度同じように迫ると晴の手がそれを制止した。 

    晴「こっちは?」


    64: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/18(水) 22:54:15.17 ID:QWpaJe6D0

    どくんと体が脈打つ。 

    晴が示したのは秘部だった。 

    いつの間にか動きを止めていた指を刺激するように腰を揺らす。 

    もっと欲しいのかと思ったが彼女にはまだ余裕が見えた。 

    兎角の方が興奮に耐えられなくなっているのを分かっているのだ。 

    晴「兎角。そこ、撫でて」 

    晴の声に体がぴくりと反応する。


    69: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 21:42:25.25 ID:Hh2sOn//0

    指を曲げてそっと肉壁を掻くと晴が息を吐いた。 

    晴「んっ……いいよ……。もう少し、強く……」 

    ぐっと押し込むように指を立てる。 

    晴「あっ、あ、んっ。そのまま、奥、こすって……っ」 

    言われるままに奥へと突き入れ、晴が感じる部分を犯していく。 

    深い快楽を声に乗せ、晴の白い肌が赤く染まった。


    70: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 21:47:57.47 ID:Hh2sOn//0

    受け入れがたい快感の波に苦しむ姿がたまらなく愛しい。 

    自分の手でこんなにも晴は色に狂う。 

    晴「んんっ!あ!ぁうっ!とか、くっ!やっ、ぁ!」 

    夢中で晴の体を貪った。 

    両脚を大きく開かせて淫らな姿を上から見下ろす。 

    赤く充血した晴の割れ目からはとめどなく体液が流れ出し、卑猥な水音を立てている。 

    立ち昇る晴の匂い。


    71: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 22:08:57.94 ID:Hh2sOn//0

    指に伝わる粘膜の熱さと、肌に触れる優しさが鎖になって兎角を縛り付ける。 

    晴から目を離せない。 

    頭の中は晴に満たされていて他の事は何も考えられなかった。 

    兎角「はる……!」 

    他に発する言葉もなくて、ただ晴の名前を呼んだ。 

    今はそれだけで十分だった。 

    この一言が兎角の気持ちなのだから。


    72: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 22:17:39.27 ID:Hh2sOn//0

    快感に身をよじる晴を絶えず攻め立てていく。 

    晴「あっ、んくっ!はぁ、んんっ!」 

    絞り出すような喘ぎ声に変わり、体が強張ってきた。 

    絶頂が近い。 

    晴の様子を窺うために全身を見ていると晴が顔を隠した。 

    晴「や、だっ、兎角さ、んっ、見ないで……っ!」 

    きっと恥ずかしいのだろうが、そんな風に言われると余計に見たくなる。


    73: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 22:38:12.74 ID:Hh2sOn//0

    晴の手を強引に開かせて彼女をじっと見つめる。 

    兎角「見せて」 

    晴はかわいいと思う。 

    今まで何者にも興味を持たなかった兎角にとっては初めて心を揺らして来た存在。 

    この気持ちが愛しさだと教えてくれた。 

    兎角「晴はわたしのものだ」 

    晴の一番奥で指の腹を強く押し付けると、中が強く収縮した。


    74: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/19(木) 22:44:26.34 ID:Hh2sOn//0

    そして晴が悲鳴のように高い嬌声を上げた瞬間、彼女の中心から体液が吹き出した。 

    びくびくと体を震わせてベッドに沈む晴。 

    自分の中からもとろりと雫が流れ出すのを感じた。 

    晴の頬に触れると突然首に腕を回され、体が引き倒された。 

    晴「兎角さん、まだイッてないよね」 

    体を返されて晴が上に覆いかぶさる。 

    今さら抵抗なんてする気はない。


    75: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 03:09:59.11 ID:3SiZsU9s0

    晴のよがる姿だけで十分に満足していたが気持ち良くしてくれるのなら拒む理由があるはずもなかった。 

    乱れた息をそのままに、晴は兎角に口付けた。 

    絶頂を迎えたばかりの晴の体は熱を帯び、心臓は大きく脈打っている。 

    それにつられて兎角の体も反応して夢中で舌を返す。 

    漏れる声と絡み合う音が興奮を誘い、兎角は晴の手を掴んで自らの中心へと導いた。 

    ——早く 

    そう言いたくなるのをぐっとこらえて口付けを深く繰り返す。


    76: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 03:17:32.88 ID:3SiZsU9s0

    混じり合う吐息で溶けてしまいそうだ。 

    晴の手が胸を這い、その先を撫でる。 

    塞がれた口から声が漏れ、兎角の反応に興奮した晴が指を埋めてきた。 

    兎角「んっんん!」 

    思うように声も出せずに体だけが敏感に震える。 

    背筋に快感が走り、ぞくぞくとした感覚に腰が浮いた。 

    唇を離して晴が体を起こすと同時に女の部分を激しく貫かれた。


    77: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 03:43:39.85 ID:3SiZsU9s0

    兎角「ふぁあっ!」 

    自分が発した物だと思えないほどに甲高い悲鳴が耳に届く。 

    恥ずかしいと思う余裕もなく、兎角は股を開いて体を晴に差し出した。 

    晴も遊びを入れるつもりはないようで的確に絶頂へと誘い込んでくる。 

    下腹部から全身に躊躇なく刺激が広がっていく。 

    自分でも感じるほどに膣内がひくひくと痙攣している。 

    兎角「ぅっ、く……ぅ!」


    78: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 03:46:01.41 ID:3SiZsU9s0

    自然と腰が浮いた。 

    もっと奥へと晴の指が入り込み、空気と体液が混じり合って卑猥な音が部屋に響いた。 

    ふと気が付くとぬるりとした感触が太ももにまとわりついていて、兎角はそこに視線を向けた。 

    晴「んふ……っ、ぁんっ」 

    晴が兎角の膝に股間を擦り付けている。 

    晴「とか、くさん……っ、んっ、一緒に……!」 

    すでに限界に近かったが、兎角はなんとか耐えて晴が達するのを待った。


    79: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:01:30.62 ID:3SiZsU9s0

    ふわふわと意識が揺らいで、感覚が下腹部に集中する。 

    無意識にびくんっと腰が浮いて体がのけぞった。 

    兎角「くっ……ぁ!晴っ、もう……っ!」 

    晴「あっ、あっ、晴もイッちゃ……ふぁっ!」 

    二人の体が同時に硬直し、激しい快楽に身を任せて欲望を吐き出す。 

    兎角「ぅっ……あ……」 

    お互いの体はベッドに沈み、吐く息はどちらのものともつかない。


    80: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:04:41.11 ID:3SiZsU9s0

    晴は兎角の上に体を重ねて動けなくなっていた。 

    兎角「大丈夫か?」 

    返事はなかったが彼女は兎角の手をしっかりと握った。 

    そのまましばらく経って息が整った頃、静寂が訪れた。 

    音のない二人だけの世界。 

    繋がった体はまるで一つの個体だった。 

    ずっとこのままでいられない事が、当たり前のはずなのに今は無性に悲しい事だと思えた。


    81: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:07:46.25 ID:3SiZsU9s0

    晴「とかくさん」 

    唐突に静寂は砕かれた。 

    しかしその音は心地よくて、安らぎの音色だった。 

    兎角「なんだ」 

    自分の声も心なしか穏やかで気恥ずかしくなる。 

    晴「とかくさーん」 

    また名前を呼ぶ。


    82: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:11:43.74 ID:3SiZsU9s0

    兎角「どうした?」 

    背中を撫でると、晴は首に鼻先を押し付けてきた。 

    甘えた声に甘えた仕草。 

    晴「とーかーくー」 

    名前を呼びたいだけだと気付いて兎角はため息をついた。 

    兎角「晴」 

    そう返すと晴は嬉しそうに息を吐いて両腕を首に回して抱きついてきた。


    83: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:14:31.18 ID:3SiZsU9s0

    何度も頬と首にキスをしてくるのが鬱陶しくて、そして嬉しい。 

    晴の額に口付けて、彼女が顔を上げたところで唇を奪う。 

    すぐに離れたが今度は晴が同じように返してきた。 

    ついばむような甘いキスを繰り返し、目を合わせて微笑み合う。 

    晴「兎角さん」 

    もう一度紡がれた優しい音色。


    84: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:15:57.99 ID:3SiZsU9s0

    自身の心が全てここにあるのだと思い知らされた。 

    ——わたしは晴のものだ 

    そして自分の中で乱れていた晴の姿を思い浮かべる。 

    兎角の女王蜂は晴だけであり、晴の働き蜂は兎角だけだと。 

    この甘い匂いと蜜は誰にも渡さない。 



    終わり


    85: ◆P8QHpuxrAw 2015/11/23(月) 04:22:42.50 ID:3SiZsU9s0

    終わりました。 
    ただただエロい事をしているだけだったんですが読んでくださってありがとうございました。 
    日は変わりましたが11月22日は「いい夫婦の日」だそうです。 
    いつまでも1号室がイチャイチャしてますように。

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447073180/

    このページのトップヘ