この素晴らしい世界に祝福を!

    1: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)00:43:28 ID:Y2Y
    【短篇】

    カズマ「短篇集って言うけど、短篇(たんぺん)ってなんだっけ?」

    アクア「あ~ら、カズマったらそんな事も知らないの? いい、短篇っていうのは『短い刀剣』の事よ!!」

    ダクネス「おい、それは短篇じゃなくて『短剣(たんけん)』だっ!?」

    めぐみん「まったくアクアはしょうがないですね。いいですか、短篇というのは『切れ端』の事ですよ!」

    ダクネス「いや、それは『断片(だんぺん)』だろぉーっ!?」






    2: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)00:53:30 ID:Y2Y
    ダクネス「はぁー。いいか、短篇とは『一個一種だけの品』の事だ!」

    カズマ「おい! そりゃあ短篇じゃなくて『単品(たんぴん)』だろっ!?」

    カズマ「ってか、さっきからボケ過ぎなんだよ、お前ら!!?」




    ウィズ「短篇というのは『詩歌・小説・映画などで、長さが短い作品』の事を指してます♪」

    アクア・めぐみん・ダクネス「「「…………………」」」ジイイィィィーーーー

    ウィズ「あ、あの、私が何か変な事言いましたかっ!!?」アタフタ

    カズマ「いや、気にすんな。自分達よりもウィズにいいとこ取られて、少し癪に思ってるだけだ」

    3: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)00:55:30 ID:Y2Y
    三人「「「このすばああああぁぁぁーーーーーっ!!!!!!」」」





    カズマ「根に持ちながら言うのは止めろおおぉぉーーっ!!?」

    4: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)01:01:04 ID:Y2Y
    【珍しい食べ物】

    カズマ「今日は日本の食べ物を知らんお前らの為に『蕎麦』を作った」

    アクア「ソバ?」

    めぐみん「なんですか、そのソバ、というのは?」

    ダクネス「初めて聞く単語だが?」

    カズマ「まっ、食べてみれば分かる。」



    めぐみん「カズマ、この細長いものが、ソバという存在ですか?」

    アクア「まるでジャイアントードの舌みたいな長さね」

    ダクネス「あああぁぁーーー、この細長い物、し、縛られてみたいっ?/////」ゾクゾク

    5: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)01:08:00 ID:Y2Y
    カズマ「ほら、こうすすって食べるんだよ」ズズッ

    アクア「なんだか音出して食べるなんて、下品ね」

    カズマ「普段から宴会で品の無い飲食してるお前に言われたかねぇよっ!?」

    めぐみん「どれ…こうですか?」ズズッ

    めぐみん「っ!? 美味しいです!!?///」

    ダクネス「うむ。食べ方は変わっているが、中々イケるな/////」モグモグ

    アクア「あらっ、確かにこの味といい、食感といい、こんな美味しい物がカズマの住む世界にあっただなんて驚きだわ!?/////」モグモグ

    カズマ「そうか。美味しいなら良かった!!(何より気に入って貰えたのが良かった)」



    6: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)01:12:42 ID:Y2Y
    ~翌日~

    カズマ「おはよう…」

    アクア「起きるの遅いわねぇ」ズズッ

    めぐみん「先に食べてますよ」ズズッ

    ダクネス「カズマの分も用意してあるから食べろ!」ズズッ



    カズマ「朝から蕎麦って、そこまで気に入ったのかよっ!?(いくらなんでも重過ぎだろっ!!?)」

    7: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)01:14:42 ID:Y2Y
    三人「「「このそばっ!!!」」」ズズズッ






    カズマ「タイトル変わっとる!!?」

    8: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)17:42:13 ID:Y2Y
    【珍しい食べ物、その2】

    カズマ「今日は俺が住む国「日本」の食べ物『寿司』を握ってやる」

    アクア「すし?なんだか聞いた事があるような、ないような??」

    めぐみん「いやいや、聞いた事がありませんよ、そのような食べ物っ!?」

    ダクネス「すし、というのは一体何なのだ?それに握る、という言葉も気になるが??」

    カズマ「まっ、見て、食べれば分かるって!」



    ギュッ、ギュッ、ニギッ、ニギッ

    アクア「えっ、なに、カズマあんた、何握ってるんのよっ!?」

    めぐみん「米の上に何か、乗せているようですね…」

    ダクネス「う~む、初めて見る動きに技、それにこのすしというもの、重ねてあるが、このような物初めて見たぞっ!?」

    9: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)17:52:34 ID:Y2Y
    カズマ「ほら、食えよ!」

    アクア「手で握ったけど、ちゃんと手洗ったんでしょうねぇ~?」ジイイィィーー

    カズマ「ちゃんと洗ったよ!? じゃあ、スキルで俺の手にばい菌がないか、見てみるか?!」

    めぐみん「まぁまぁ、腹が減りましたし、食べましょう」

    ダクネス「どれ?」パクッ

    モグモグモグ

    アクア「っ!?……なにこれ、凄く美味しいじゃないのっ!!?/////」

    めぐみん「うん。美味しいには美味しいですが、この米、なんだか少し酸っぱいような?」モグモグ

    カズマ「ちょっとした調味料さ。日本じゃ「酢」なんて呼ばれてるけどよ、正直見つけるのは大変さ。ウィズの所で似たような物を見つけて……」

    ダクネス「だが、酸味が効いててこれはこれで美味だぞ、カズマ!」モグモグ

    カズマ「そうだろ、そうだろぉ~!!」

    アクア「米って物の上に乗ってるのって魚かしら? 風味が魚って感じがするけど…」

    カズマ「あぁ。早起きして店探し回って見つけた、新鮮な魚だ! これで異世界に寿司を作って食えるなんていいもんだぜ!!」



    10: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)17:59:43 ID:Y2Y
    ~翌日~

    カズマ「…………………」

    めぐみん「あっ、カズマ。先に食べてますよ」モグモグ

    アクア「んんっ~~///// すしは最高ねぇ/// もう病みつきよ、病みつき!!ずっと食べても飽きないわね♪」

    ダクネス「うむ。ぜひ実家にも振る舞いたいものだ。そうだ、カズマ、後で作り方を伝授してもらえないか?」




    カズマ「おいおい、どんだけ寿司を気に入ったんだよ!?しかも朝食にするって重過ぎだってのっ!!?」

    11: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:01:24 ID:Y2Y
    三人「「「このすし~っ!!!」」」モグモグモグ






    カズマ「だから、タイトル変わってるっての~っ!!?」

    12: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:13:43 ID:Y2Y
    【ゲーム】

    カズマ「今日はいい物が手に入った。ゲーム機とソフトという物だ!」ホラッ

    めぐみん「おぉ~!! 初めて見る代物ですが、紅魔族の琴線に触れるような雰囲気ですね」キラキラ

    アクア「そういやぁ~、アンタヒキニートだからこういう物に敏感だったわよねwww」クスクス

    カズマ「笑止!ヒキニートだからこそ得られる知識がある。これをやれば誰だって、嫌な事やつらいことを忘れられるんだよ」

    めぐみん「なんと、そのような効果があろうとは! では、カズマ、この魔道具はどのように使用すればよいのだ?」

    カズマ「待ってました。ここからが俺の腕の見せ所だ」

    アクア「大体、これどこで手にしたのよ? ここはアンタの居た日本じゃないのに?」

    カズマ「詳細までは知らんが、ウィズが店の奥から見つけたそうだ。用途が分からないって言うから、俺がただで貰ったんだ」

    13: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:19:50 ID:Y2Y
    ~しばらくして~

    ダクネス「戻ったぞ!」

    シーーーーーーーーーン

    ダクネス「誰もいないのか?」

    ワイワイガヤガヤ

    ダクネス「むっ、こちらから何やら声が聞こえるようだな…」

    ガチャ

    ダクネス「おい、居るのなら返事くらいh………って!?」




    めぐみん「カズマ、早く早く呪文を!?」ポチポチ

    カズマ「待ってろ。アクア、ヒールだ、ヒールをかけろ!!」ポチポチ

    アクア「任せなさい!!このアクア様はゲームの中でも最強のプリーストよ!!」ポチポチ



    ダクネス「い、一体なんだと言うのだ………」ポカーン



    14: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:28:13 ID:Y2Y
    ~翌日~

    カズマ「よし、今日もクエストこなすぞ!!」

    アクア「今日も水の女神アクア様の実力をその目に焼き付けなさい」

    めぐみん「一日一爆裂ですよ!早くいきましょう。」

    ダクネス「おっ、今日はいつもよりやる気だな。良い事だ!!」




    カズマ「行くぜえええぇぇーーっ!!」

    めぐみん「我が爆裂魔法を喰らうがいい!!!」ポチポチ

    アクア「ちょっとぉ、私が居ること忘れないでよっ!?」ポチポチ

    カズマ「うだうだしてると、獲物が俺が貰うぞ?」ポチポチ




    ダクネス「って、本当のクエストではなく、そっちのクエストかっ!!?」

    15: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:29:26 ID:Y2Y
    三人「「「このすば~っ!!!」」」ポチポチポチ





    ダクネス「いい加減そのゲーム、というものから離れないかっ!!?」

    16: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:41:43 ID:Y2Y
    【カズマの親切】

    ダクネス「今日は良い天気だな、カズマ」

    カズマ「そうだな。」

    ビェーーーン

    カズマ「なんだ?」


    母親「よしよし、泣き止んで坊や」

    赤ん坊「ビエエエエエエェェーーーーーーーーーン」


    ダクネス「おやおや、どうやら赤ん坊が泣いてるようだな。放っておけないし、声を掛けてみるとするか」

    カズマ「あっ、おい…。」

    17: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:45:58 ID:Y2Y
    ダクネス「先ほどから泣いているようだが、どうした?」

    母親「あっ、すみません。うちの坊やおしめが濡れたようで…」

    ダクネス「そういう訳であったか。では、近くでおしめでm」

    カズマ「これでどうですか?」スッ

    母親「これ、柔らかくてちょうどいい布。おしめにはちょうど良いですね!」




    母親「ありがとうございます」

    カズマ「いやいや大した事はしてません」

    赤ん坊「キャッキャッ?」

    ダクネス「ふふっ、嬉しそうでなによりだ」



    18: 名無しさん@おーぷん 2018/07/21(土)18:50:54 ID:Y2Y
    ~屋敷~

    ダクネス「で、だな。そこをカズマがちょうどいい代用品を渡したおかげで赤ん坊とその母親は助かって、母親から大いに感謝されたという訳だ」

    めぐみん「そうですか。このクズマが、そのような親切をするとは明日大雪にでもならなければよいのですが……」ジイイィィーー

    カズマ「おい、さらっと傷付くような事言うな! せっかく俺が親切にしたっていい話なのによ」




    アクア「うわああああああああああん!!!」ドタドタ

    めぐみん「っ!?」

    ダクネス「っ!?、アクア、なんだ一体どうした!!?」

    19: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)01:41:34 ID:Cvo
    アクア「わ、私の大事な羽衣が見当たらないのよっ!!?」

    めぐみん「アクアの羽衣ですか?」

    ダクネス「…………なぁ、羽衣って柔らかい布みたいなヤツか?」

    アクア「えぇ、そうよ!なに、まさかダクネス、心当たりあるのっ!?」

    ダクネス「か、顔が近いぞ!? もしやとは思うが、今日おしめがないとかで困っていた母親の為にカズマがどこかからちょうどいい布を手渡したんだが…」

    めぐみん「それでは、そのおしめに渡した布というのは、アクアの……」

    アクア「あ、あわわわわわわわわわわっ!!?」ガクガク

    20: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)01:43:24 ID:Cvo
    アクア「ちょっとぉ、カズマさぁーーんっ!?」

    カズマ「」スタタタタタタタ

    めぐみん「逃げ足が速いですね…」

    ダクネス「やはり、そうだったか!」

    アクア「あっ、ちょっと待ちなさいよ、カズマぁっ!!?」スタスタスタスタ



    21: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)01:45:13 ID:Cvo
    カズマ「このすばああぁぁーーーっ!」スタタタタタタタタ





    アクア「私の羽衣、返しなさいよぉーーーっ!!?」スタスタスタ

    22: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)01:52:26 ID:Cvo
    【爆裂道】

    めぐみん「カズマ、私とぜひ爆裂道を」

    カズマ「だから、いいと言ってるだろ」

    めぐみん「いいという事は、爆裂道を極めると受け取っていいんですね」

    カズマ「待って! いいと言った意味は、遠慮するって事だよ!!」

    めぐみん「遠慮するとはどういう事ですか!? いくら何でもノリが悪いですよ、カズマ!!?」

    カズマ「ってか、最初に爆裂道を誘ってきた時も俺は断っただろ?」

    めぐみん「私は諦めてませんよ。いずれ、カズマも私と同じ爆裂道n」

    カズマ「しつこいぞ、めぐみん!? 俺は俺に極めたい事があるんだ、爆裂道は勘弁してくれよ!!」

    23: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)01:57:05 ID:Cvo
    ~後日~

    アクア「めぐみーん」

    めぐみん「あっ、アクア、どうかしましたか?」

    アクア「あんた、いつの間に募集なんか出したのよ?」

    めぐみん「はぁっ? 一体、なんのことですか??」

    アクア「ほら、これよ」ピラッ

    募集『私と爆裂道を極めたい者、募集中。』

    めぐみん「なっ!? わ、私はこのような募集、貼り出した覚えはありませんよ!?」

    24: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:03:48 ID:Cvo
    アクア「ぷぷっ、しかもこんなことまで記す、なんてねぇwww」クスクス

    募集『また、私はロリ系だが、ちゃんとしたアークウィザードである。』

    アクア「普段、子供扱いするなって怒る癖して自分を「ロリ系」だなんて、おかしな事記すわね、ほんと」プルプル

    めぐみん「おい、私を嘲笑うというのなら話を聞こうじゃないか!」

    ダクネス「多分、これはカズマの仕業だな」スッ

    めぐみん「ダクネスっ!?」

    25: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:07:55 ID:Cvo
    アクア「あぁ…確かにカズマならありえるわね。クズマさんとか、鬼畜のカズマって呼ばれてるくらいだし」

    ダクネス「カズマを問い詰めた方がいいぞ。本人の許可無しで勝手に募集の張り紙をした事はイケないことだからな」

    めぐみん「そうですね………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




    カズマアアアアァァーーーーーーーーー、クワシイハナシヲ、キコウジャナイカ!!!

    ワアアァァーー、メグミン!?コッチニ、ツエヲカマエルナ、エクスプロージョンヲカマスキカッ!!?



    26: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:09:13 ID:Cvo
    カズマ「このすばああぁーーーっ!!!」





    めぐみん「エクスプロージョン!!!」カァッ

    ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

    27: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:17:42 ID:Cvo
    【盗んだのは誰だ】

    アクア「私の羽衣知らないかしら!?」

    めぐみん「私のマナタイト製の杖を知りませんか?!」

    ダクネス「私の鎧は知らないか?」


    めぐみん「成る程。では、アクアとダクネスも盗られた物があるという訳ですか」

    ダクネス「まったくもって、どういう事だ!?」

    アクア「知らない。それより、無くなった物は私にとってすっごく大事な物なのよ!?」

    めぐみん「私もです。あれがないと「エクスプロージョン」が撃てないのですよっ!?」

    ダクネス「そういう私だって、鎧がないと自慢の防御力が発揮できなくなるからなっ!!」

    28: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:22:18 ID:Cvo
    めぐみん「あっ、そういえば、カズマはどこに!?」キョロ

    ダクネス「そういえば、朝から見てないな?」キョロキョロ

    アクア「あっ、まさかカズマがっ!!?」




    カズマ「ただいま~。」

    ダダダダダダダダダダダダッ

    カズマ「んっ?」

    三人「「「カーズーマアアアアアアアァァーーーーーーっ!!!!!!」」」

    カズマ「っ!!?」

    29: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:30:47 ID:Cvo
    カズマ「ず、ずびまぜん。買いたい物があったもんで、つい魔が差して……」ボッコボコ

    ダクネス「まったく!やっていい事と悪い事があるぞ、カズマ!!」

    めぐみん「どうしてくれるんですかっ!?これでは爆裂魔法が撃てないではありませんか!?」

    アクア「あの羽衣は、大事な神器なのよ!!すぐに買い戻してきなさいよっ!!!」

    カズマ「えっ、でも物買ったから金が……」

    めぐみん「このクズは……。こうなれば、一人でう~んと難易度の高いクエストを受けさせ、一気に稼いできて貰いましょう」

    ダクネス「うむ。それがいいな!私も鎧が無ければ不安定だ!」

    カズマ「お、おい、幾らなんでもそれはっ!!」



    30: 名無しさん@おーぷん 2018/07/22(日)02:36:30 ID:Cvo
    アクア「ふん、自業自得よ。神器が戻るまでせいぜい私の有難味を知るといいわ」

    めぐみん「マナタイト製の杖が戻るまで、一人で頑張って稼いで下さいね。まぁ、カズマ程度ならいつまで掛かるかは分かりませんがね」

    ダクネス「私の鎧もだ!カズマ、今回ばかりは私も擁護はできん。だからこそ、一人で頑張るのだぞ!」

    カズマ「く、くっそおおぉぉーーーっ!!!?」






    元スレ:http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1532101408/

    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:38:16.15 ID:7K1/8vZO0
    めぐみん「ゆんゆん?何をしているのですか?」 

    ゆんゆん「ひあっ!?め、めぐみん!?」 

    めぐみん「何を驚いているのですか”自称”ライバルのゆんゆん」 

    ゆんゆん「自称じゃないから!ちゃんとライバルだから!」 

    めぐみん「まあいいです、それで?そんなところでコソコソを何をしているのですか?この私が通りかかったことにも気がつかずに」 

    ゆんゆん「え!?違うの・・・これはその・・・本を読んでいて・・・」 

    めぐみん「本を読むならもっと落ち着いた場所で読んだらどうです?こんな人通りの少ないところでコソコソと・・・いかがわしい本でも拾って読んでいたのですか?」 

    ゆんゆん「え・・・あ・・・そう!ここにいかがわしい本が落ちてたからつい!えっと・・・あの・・・勝負したいところだけど今日のところは勘弁してあげる!ま、またねめぐみん」 

    めぐみん「ゆんゆん」 

    ゆんゆん「な・・・何?めぐみん?」 

    めぐみん「どうしてその”いかがわしい本”を持ったままなのです?」 

    ゆんゆん「えっと・・・その・・・」 

    めぐみん「ここで拾ったというのなら、ここに置いておけばいいではないですか、いかがわしい本といえども落とし主が拾いに来るかもしれません、たとえばカズマとか」 

    ゆんゆん「カ、カズマさんが!?」 

    めぐみん「例え話です、カズマのベッドの下にそういう本が何冊もありますから」 

    ゆんゆん「・・・・・・・」 

    めぐみん「まあその話は置いといて、どうもゆんゆんの様子が怪しいです、いかがわしい本を読んでいるところを見つかったことを抜きにしても動揺しすぎです」 

    ゆんゆん「そ、そんなことないってば!」 

    めぐみん「ではなぜ私の問いに対していかがわしい本を読んでいると素直に認めたのですか?怪しいです。普通はいかがわしい本をコソコソ読んでるのか問われても否定するものではないのですか?」 

    ゆんゆん「それは・・・」

    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:39:29.17 ID:7K1/8vZO0
    めぐみん「見せてください」 

    ゆんゆん「え?」 

    めぐみん「それをこちらに貸してくださいと言っているのです。どうもいかがわしい本ではないような気がします。否定しなかったということはそれ以外の物ということです。紅魔族随一の天才である私を誤魔化すことなど不可能なのです」 

    ゆんゆん「だ、ダメ!これだけは絶対にめぐみんには見せられない!」 

    めぐみん「そこに落ちていた本をなぜそこまで隠す必要があるのですか!見せてください、隠せば隠すほど気になります!」 

    ゆんゆん「だ、ダメ!子供にはまだ早いの!」 

    めぐみん「同い年でしょうが!!私を子供扱いしましたね!もう手加減しません!」 

    ゆんゆん「め、めぐみん。くすぐるのは反則!反則あははははダメだってば!・・・・あ」 

    めぐみん「今です!」 

    ゆんゆん「め、めぐみん・・・」 

    めぐみん「ななななななな」 

    ゆんゆん「めぐみん違うのこれは・・・」 

    めぐみん「ななななななんですかこれは!この本に描いてある絵、これはどうみても私とカズマですよね!?なぜこの本の私とカズマはこんなことををしているのですか!?」 

    ゆんゆん「だからめぐみんには見られたくなかったのに・・・」 

    めぐみん「こ、こんなもの!残しておくわけにはいきません!我が爆裂魔法で消し飛ばしてやります!」 

    ゆんゆん「やめて!せっかく描いたのに!・・・・あ」 

    めぐみん「今、何て言いました・・・?描いた・・・?ゆんゆんが・・・?これを・・・?」 

    ゆんゆん「やめて!漫画を破こうとしないで!」 

    めぐみん「漫画・・・?この本は漫画というのですか?」 

    ゆんゆん「えっとね・・・この前ウィズさんの店にお邪魔していたらカズマさんが来てその時に・・・」

    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:40:28.25 ID:7K1/8vZO0
    ーーーーー回想ーーーーー 

    カズマ「ゆんゆんって絵上手いな!漫画とか描けるんじゃないか?」 

    ゆんゆん「マンガ・・・?」 

    カズマ「今ゆんゆんは1枚の紙に一つの絵を描いただろ?それとは違って漫画っていうのはこう線を引いて・・・こんな風に絵に文字を入れて台詞を付けたりして・・・ほらできた、絵は下手だけどまあこんな感じだ」 

    ゆんゆん「へぇ・・・面白いですね」 

    カズマ「俺のいた国ではこの漫画の絵を好きなアニメとか・・・じゃなくてえーっと・・・好きな人物とかを題材にして描いたりする漫画もあって、それを売り買いするお祭りもあるんだぜ」 

    ゆんゆん「そのお祭りで・・・自分が描いた漫画を売るんですか?そんな物買う人いるのでしょうか?」 

    カズマ「いるさ!なんたってそのお祭りには何十万人も人が来るんだ!しかもアニメやゲーム・・・じゃなかった同じ物を好きな同志が集まるんだ!それにもし漫画が売れなくても趣味の合う仲間が出来るかもしれないし、お祭りなんだから参加することに意味があるのさ!」 

    ゆんゆん「仲間・・・」 

    バニル「フハハハハハ、我輩を差し置いて儲け話か?その祭りの話詳しく聞かせてもらおうか。この貧乏店主が集めてきたガラクタの処分方法の参考程度になるかもしれぬ」」 

    カズマ「そういうイベントじゃねーから!」 

    ゆんゆん「漫画・・・描いてみようかな・・・」 

    ーーーー回想終わりーーーー

    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:41:59.65 ID:7K1/8vZO0
    めぐみん「はあ・・・漫画が何なのかはわかりました。でもなぜ私とカズマが題材なのです?正直ドン引きなのですが」 

    ゆんゆん「違うの聞いて!題材を何にしようか考えていたんだけど、私が一番良く知ってる人物ってめぐみんで、その・・・友達だし」 

    めぐみん「私は貴女と友人になった覚えはありませんが?」 

    ゆんゆん「酷い!?」 

    めぐみん「冗談です。それで?なぜ私とカズマがこんなことをしている漫画なのですか?正直ドン引きなのですが」 

    ゆんゆん「だから引かないで!謝るから後ずさりしないで!最初はめぐみんだけで描こうと思っていたんだけど、それじゃお話を作るのが難しくって。考えている内にいつもめぐみんとカズマさんが仲良くしてるのを思い出して。二人きりの時何してるのかな?そういえば一緒にお風呂に入るような仲なんだよね、って考えながら描いていたらこうなってその・・・ごめんなさい」 

    めぐみん「か、カズマと一緒にお風呂に入ったというのは違います!ああいえ違いませんけど!それより謝るなら最初からこんな物描かないで欲しいのですが!まあ描いてしまったものは仕方ありません。速やかに処分しましょう」 

    ゆんゆん「やめて!これでも一生懸命描いたんだからやめて!そんな満面の笑みで川に投げ捨てようとしないで!」 

    カズマ「何やってんだ二人とも」 

    めぐみん&ゆんゆん「!?」 

    めぐみん「かかかカズマ!?どうしてこんな所に!?」 

    ゆんゆん「えいっ!やった取り返したっ」 

    めぐみん「ああ!私としたことが油断しました!」 

    カズマ「何やってんだー?もう晩飯の時間だからわざわざ探しに来てやったんだぞ」 

    めぐみん「ああ、もうそんな時間でしたか、私としたことが時間を忘れていました」 

    カズマ「なんだー?またゆんゆんにちょっかいでも出してたのか?ほどほどにしとけよ」 

    めぐみん「そんなことしてません!」 

    カズマ「まあいいや、帰るぞめぐみん。ゆんゆんも来るか?飯は沢山いたほうが楽しいし、一人増えたところで作る手間は変わらんからな」 

    ゆんゆん「あ、いえ私は帰ります、お誘いありがとうございます」 

    めぐみん「待ちなさい」 

    ゆんゆん「な、何?め、めぐみん?顔が近いよ怖いよ」 

    めぐみん「それを持って帰ることは許されません。処分方法は後で考えますから、まずは皆で一緒に美味しい晩御飯を食べようじゃありませんか」 

    ゆんゆん「わかった行く!行くからそんな怖い顔しないで!」 

    カズマ「何やってんだお前ら」 

    めぐみん「ゆんゆんも一緒に晩御飯を食べましょう、という話をしていました」 

    カズマ「そんなに顔を近づけて小声でか。俺にはめぐみんがゆんゆんを脅していたように見えたんだが」 

    めぐみん「女の子の会話内容を聞き出そうとするなんて、ハレンチですよ」 

    カズマ「待て!俺を勝手に変態にするな!・・・まあいいや帰るぞ」

    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:43:31.54 ID:7K1/8vZO0
    ゆんゆん「へぇ、カズマさん料理お上手ですね」 

    カズマ「まあな!ところでめぐみんが少し離れたところからこちらを凝視しているのが怖いんだが」 

    めぐみん「お構いなく」 

    カズマ「なんだよ、作って欲しい料理でもあるのか?言うなら今のうちだぞ?」 

    めぐみん「お構いなく」 

    カズマ「なんなんだいったい・・・」 

    ゆんゆん「えっと・・・多分カズマさんじゃなくて私を監視しているんだと思います」 

    カズマ「え?めぐみんってそっちもイケるタイプだったの?」 

    めぐみん「ち、ちがわい!はあ、もういいです。私は先にお風呂に入ってきます」 

    カズマ「ほんと何だったんだ・・・」 

    めぐみん「まあ、よく考えたらゆんゆんがカズマにあの漫画を渡してくれたほうが都合がいいですし」 

    カズマ「何か言ったか?」 

    めぐみん「ゆんゆんとカズマを二人きりにするのは心配だな、と」 

    カズマ「おいそれはどういう意味だ!」 

    めぐみん「ゆんゆん、この男には気を付けてください。身の危険を感じたらテレポートで逃げるか、上級魔法で反撃しても構いませんからね」 

    カズマ「上級魔法をまともに食らったら俺死んじゃうよね!?」 

    ゆんゆん「ふふふ・・・本当にめぐみんとカズマさんは仲がいいんですね」 

    めぐみん&カズマ「どこが!!」

    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:44:34.79 ID:7K1/8vZO0

    カズマ「料理を作るだけなのにドッと疲れたぞ」 

    ゆんゆん「あ、あの、カズマさん!」 

    カズマ「どうした?ゆんゆん」 

    ゆんゆん「前にウィズさんの店で教えてくれた・・・漫画を描いてみたのですが、読んでみて感想を聞かせてくれませんか?」 

    カズマ「おお!すごいな!わかった後で読んでおくよ」 

    ゆんゆん「ありがとうございます!あの、でもその漫画の題材がめぐみんとカズマさんなんです」 

    カズマ「ええっ!?また何で?」 

    ゆんゆん「漫画のこと教えてくれた時に、好きな人物のことを描く漫画もあるって教えてくれたじゃないですか。それで描こうと思ったんですけ、私が一番よく知ってるのがめぐみんで、だけどそれだけじゃお話が作れなくてめぐみんとカズマさんと仲良くしてるところを思い出しながら描いてたらそれが出来てしまって・・・あの!やっぱりそれ返してください!恥ずかしくなってきました!」 

    カズマ「ダメだ」 

    ゆんゆん「えっ?」 

    カズマ「ゆんゆんが一生懸命描いた漫画なんだろ?読まないわけにはいかない」 

    ゆんゆん「で、でも後で馬鹿にされたり、えー本当に描いてきたのー?絵がちょっと上手いからって調子に乗っちゃてー、とか言われたり」 

    カズマ「おいおい俺がゆんゆんに対してそんなこと言うわけないだろ、大丈夫後日ちゃんと感想を聞かせるから」 

    ゆんゆん「わ、わかりました!お願いします」 

    カズマ「はぁ・・・ゆんゆんは良い子だなぁ、うちのパーティーメンバーにも少しは見習って欲しいくらいだ」 

    ゆんゆん「そ、そんな。アクアさんもダクネスさんもめぐみんも良い人達ですよ!」 

    カズマ「ほんと良い子だなぁ・・・あ、そろそろご飯が出来るから皆を呼んできてくれないか」 

    ゆんゆん「わかりました」

    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:46:11.78 ID:7K1/8vZO0
    アクア「それでね!カズマさんが出てきたところにドカーンと!」 

    めぐみん「ほうほう、それはさすがのカズマも泣いて謝ることでしょう」 

    ダクネス「か、カズマのあとには私にもそれをやってくれていいのだぞ!」 

    カズマ「お前ら何物騒な話をしてやがる」 

    アクア「カズマさんもたまには私たちに甘やかしてくれてもいいと思うの!」 

    カズマ「これ以上ないくらい甘やかしているだろうが!ここ数日の料理当番、誰がやってると思ってやがる!料理を運ぶのを手伝ってくれているゆんゆんを少しは見習えこのニート女神!」 

    アクア「あーっ!クソニートがこの私に対してニート女神とかいった!覚悟しないさい!あとで本当にドカーンしてやるんだから!」 

    カズマ「なんだよドカーンって!嫌な予感がするからやめろ!わざわざ作った醤油やらみりんやらを味見とか言って触れて浄化したのはお前だろ!また作り直すの大変だったんだからな?」 

    アクア「だってだって!味が気になったんだから仕方ないじゃない!何よ!いいじゃないちょっとくらい!」 

    カズマ「ちょっとじゃねーだろ!全部浄化しやがっただろてめぇ!よーしわかった、今日の料理は刺身なんだがお前だけ醤油無しな。よかったな塩分控えめで体には良さそうだぞ」 

    アクア「ああああやめてやめてごめんなさいカズマの作っおた醤油はおいしいの!もうお醤油無しでお刺身を食べるなんて考えられないの!ねぇ謝るから!謝るから私にもお醤油ちょうだいお願いカズマさまああああ」 

    めぐみん「まあ、カズマの国の調味料は優秀ですからね。安い食材でも大抵美味しくなりますし」 

    ゆんゆん「・・・・・・・・」 

    めぐみん「ゆんゆん?どうしました?食べないんですか?」 

    ゆんゆん「皆で食事するの楽しいなぁって」 

    めぐみん「これだからぼっちは」 

    ゆんゆん「ぼ、ぼっちじゃないもん!」

    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:47:33.51 ID:7K1/8vZO0
    めぐみん「まあいいです、それよりもカズマにあの本は渡せたのですか?」 

    ゆんゆん「わ、渡したよ。後日感想をくれるって」 

    めぐみん「へぇ・・・」 

    ゆんゆん「な、何?」 

    めぐみん「何でもないです。それよりいつまで言い争っているのですか二人とも。食べないなら二人の分まで私が食べてしまいますよ、って聞いてませんね」 

    カズマ「大体なぁ!お前たちみたいなのをいつもまとめている俺の身にもなりやがれ!トラブルメーカーの駄目神、何かと理由を付けてすぐ爆裂魔法を使うおうとする頭のおかしい爆裂娘、攻撃の当たらないド変態クルセイダー。本当に大変なんだからな!」 

    アクア「わかったからカズマさん醤油!お醤油ください!」 

    めぐみん「おい、今私のことを頭のおかしい爆裂娘かいいやがりましたか、いいでしょうならば今ここでどれだけ頭がおかしいか見せてやる」 

    ダクネス「いきなりド変態扱いとは・・・いいぞカズマもっと罵ってくれ!」 

    カズマ「おい馬鹿やめろ!はい醤油、ダクネスはえっと・・・まあいいやそれよりもめぐみん待て!ほんと待て!ちょっと言い過ぎたからここで爆裂魔法はやめろ!」 

    アクア「わぁい!お醤油!」 

    ダクネス「放置プレイとは・・・やるなハァハァ」 

    めぐみん「ふん、わかればいいのです。わかれば。あとでカズマにはお仕置きを受けてもらいます」 

    カズマ「え?何でそこまでされなきゃいけないの?やだよ」 

    ダクネス「めぐみん、お仕置きについて詳しく」 

    めぐみん「黒より黒く----むぐっ」 

    カズマ「わーわかった!わかったよ!何なんだよ今日は」 

    めぐみん「あとでお仕置きするためにカズマの部屋に行きますから、待っていてくださいね」 

    カズマ「め、めぐみん!?そんな小声で俺にだけ聞こえるように言われると期待----」 

    めぐみん「そんな冗談はさておき、早くご飯を食べましょう」 

    カズマ「じょ・・・冗談かよ・・・」

    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:49:23.39 ID:7K1/8vZO0
    カズマ「はぁ~さっぱりした。男の俺が一番最後に風呂に入るのは仕方ないとはいえ、今日はゆんゆんもいたからいつもより遅めの風呂だったな。今日はもう寝るか」 

    めぐみん「カズマー?いますか?」 

    カズマ「め、めぐみん?」 

    めぐみん「入ります、鍵を開けてください」 

    カズマ「こ、こんな時間にどうした?って近い近い!ちゃっかり鍵を閉めるな!」 

    めぐみん「だれか入ってきたら困るじゃないですか」 

    カズマ「え?それってどういう」 

    めぐみん「夕飯の時に言ったじゃないですか、カズマにお仕置きをするのです」 

    カズマ「え、だってあれは冗談って・・・」 

    めぐみん「わざわざカズマだけに聞こえるように小声で言ったのに冗談なわけないじゃないですか」 

    カズマ「えっと・・・」 

    めぐみん「ところでゆんゆんから受け取ったその漫画はもう読んだのですか?」 

    カズマ「いやまだだけど。なんで漫画のことしって----」 

    めぐみん「ではカズマにはお仕置きとしてその漫画と同じことをしてもらいます、ああカズマは漫画を読まなくてもいいですよ。私は読みましたから」 

    カズマ「え?待ってゆんゆんが漫画の題材は俺とめぐみんって言ってたけど何?何が描いてあるのこの漫画」 

    めぐみん「ふふっ、安心してください。それを今からやるのですから」 

    カズマ「全然安心できねぇ!でもゆんゆんが俺に酷いことする漫画って描きそうにないしいったい・・・あの、めぐみんさん?近いですよ?じっと見られるとドキドキするんですが!」 

    めぐみん「ではカズマ。まずは私をおんぶしてください」

    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:50:35.40 ID:7K1/8vZO0
    カズマ「待て、絶対そんな内容の漫画じゃないだろ」 

    めぐみん「何ですか疑うんですか、なら少し読んでみてください」 

    カズマ「本当に描いてある・・・ゆんゆんって俺とめぐみんをどんな関係だと思っているんだ」 

    めぐみん「一緒にお風呂に入るような仲でしょうか」 

    カズマ「あれか!あの発言のせいかよ!お前!お前のせいじゃないか!」 

    めぐみん「何を言ってるんですか、そこから勝手に妄想して描いたのはゆんゆんです。それで、おんぶしてくれるんですか?してくれないならベッドの下の----」 

    カズマ「待て何でそれを知っている?わかったやる!やるよ」 

    めぐみん「いい返事です。よいしょ、なんか久しぶりですね。最近は爆裂魔法を撃っても歩いて帰るくらいの体力は残ってますし」 

    カズマ「あの・・・久しぶりにやるとなんか恥ずかしいんだが。もう終わっていいか」 

    めぐみん「仕方ないですね、では次行きますよ次」 

    カズマ「まだあるのかよ!」 

    めぐみん「当たり前です、爆裂魔法を撃っておんぶされて帰るだけの漫画の何が面白いんですか」 

    カズマ「それもそうだが、何か嫌な予感がするんだが」

    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:51:39.68 ID:7K1/8vZO0
    めぐみん「カズマ」 

    カズマ「な、なんだ?」 

    めぐみん「楽しいです」 

    カズマ「え?」 

    めぐみん「カズマのおかげで毎日が楽しいです。たまに皆をドン引きさせるような発言や行動をしますが、それも終わってしまえば楽しい思い出になります。」 

    カズマ「め、めぐみん?」 

    めぐみん「楽しいカズマが好きです。本当は優しいのに素直になれない、そんなあなたが好きです。もう何度も言っていますが気持ちは変わりません。好きです。好きです」 

    カズマ「め、めぐみんそれは本当に漫----」 

    めぐみん「その漫画の次のページは・・・・カズマ、キスをしてください」 

    カズマ「めぐみん・・・?」 

    めぐみん「・・・・・・・」 

    カズマ「めぐみん・・・いいんだな・・・本当に・・・・」 

    めぐみん「・・・・・・」 

    カズマ「よ、よし!いくぞ!」 

    ゆんゆん「カズマさん起きてますか?あ、あの・・・やっぱり漫画を返して欲しいのですが?もしかしてもう読みましたか?」 

    カズマ「だああああああああああああ」

    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:53:00.46 ID:7K1/8vZO0
    ゆんゆん「か、カズマさんどうしました!?ご、ごめんなさいもしかして寝てましたか?」 

    めぐみん「カズマ・・・なぜ大声を出したのです?こんな時間ですし鍵もかけているので声を出さなければ寝ていることにしかならないのに」 

    カズマ「あ」 

    めぐみん「まったくヘタレですか、またヘタレていたのですか。キスは前にもしたでしょう?何を今さら」 

    カズマ「そ、そんなこと言っても俺には・・・・っておい何で部屋の鍵を開けるんだ!」 

    めぐみん「ほかにどうしろと?で?どうしましたゆんゆん」 

    ゆんゆん「え?何でカズマさんの部屋にめぐみんがいるの・・・?もしかして二人はそういう・・・」 

    めぐみん「私の男だと、前にも言ったではないですか、何を今さら」 

    ゆんゆん「え・・・えええええええええええええ!?」 

    めぐみん「うるさいです、ほら」 

    ゆんゆん「へ?私の描いた漫画?」 

    めぐみん「これを取りに来ただけです、言ったでしょう?処分方法は後で考えると。カズマのところにあっては処分出来ませんから、カズマに読まれる前に回収しに来たのですよ」

    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:54:57.22 ID:7K1/8vZO0
    ゆんゆん「な、なーんだ。そっか、そうだよね。ありがとうめぐ----」 

    めぐみん「おっと、この漫画をゆんゆんに返すとは言っていませんよ。あくまで私の手で処分します」 

    ゆんゆん「な、なんでよ!返してよねぇめぐみんお願い!」 

    めぐみん「イーヤーデースー。こんもの残してたら恥ずかしさで死んでしまいます。でもおかげで・・・ふふっ」 

    ゆんゆん「めぐみん、ちょっと気持ち悪いよ、って痛っ。本で叩かないで地味に痛いから!」 

    カズマ「あの・・・めぐみん・・・さん?」 

    めぐみん「何ですか?ああ。自分がヘタレたことを後悔しながら、今日はもう寝てください、おやすみなさい」 

    カズマ「こ、この寂しい気持ちはどうすれば・・・」 

    めぐみん「はぁ・・・仕方ないですねこの男は」 

    カズマ「め、めぐみんさん顔が近いのですが」 

    めぐみん「カズマのヘタレが治ったら、続きをしてあげますよ」 

    カズマ「!?」 

    めぐみん「ではおやすみなさい、明日は私の爆裂魔法に付き合ってください」 

    ゆんゆん「今カズマさんの耳元で何を?」 

    めぐみん「今日はゆんゆんが泊まっているので、手を出したら爆裂魔法をぶちこみます。と釘を刺していました。これで安心して眠れますね」 

    ゆんゆん「ええ!?カズマさんはそんなことしない、と思うよ?」 

    めぐみん「どうだか・・・あの男は----」 

    カズマ「ああ、二人の声が・・・めぐみんが遠ざかっていく・・・。・・・・・もう寝よう」

    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 00:57:04.38 ID:7K1/8vZO0
    -----翌日----- 

    めぐみん「エクスプロージョン!!」 

    ゆんゆん「私の漫画ああああああああ」 

    カズマ「可哀想に・・・」 

    めぐみん「あんなもの、この世に存在してはいけないのです。それはそうとカズマ、今日は全力で撃ったので歩けません、おぶってください」 

    カズマ「普通に立ってるじゃねーか」 

    めぐみん「おぶってください」 

    カズマ「はいはいわかったよ」 

    めぐみん「ふふっ」 

    ゆんゆん「本当に仲がいいですね、このあと二人きりのときは私が描いた漫画みたいに微笑ましい、仲の良い兄妹みたいな関係ではないのかと思ってしまうくらいです」 

    カズマ「は?おい今なんつった?」 

    ゆんゆん「あ!カズマさんは漫画の中身を読んでいないんでしたね、ごめんなさい気にしないでください」 

    カズマ「いやするよ!何だ仲のいい兄妹って!おいめぐみんちょっと背中から降りろ」 

    めぐみん「嫌です」 

    カズマ「おい力を入れるな首がしまる。じゃなくてどういうことだおい!仲のいい兄妹があんなことするか?しないだろおい背中から降りてちゃんと俺の目を見て説明しろ!」 

    めぐみん「なんですか!カズマだってノリノリだったじゃないですか!何なら途中で邪魔さえ入らなければ最後までやってたくせに!」 

    カズマ「ささささ最後までって何だよ最後までって!じゃなくて友人を邪魔呼ばわりするなよ!」 

    めぐみん「そこで動揺するとは・・・そんなんだからまだ童貞なのですよ」 

    ゆんゆん「え?何邪魔って私のこと?ええっ?どういうことですかー」 




    力尽きました、終わり

    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 01:29:21.28 ID:LA75qJ1Eo
    おつおつ 
    よかった 
    また頼むぞ

    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/29(金) 02:09:01.08 ID:RBG/zpTA0
    おつおつ 
    いいねえw

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514475371/



    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:13:20.50 ID:HfQ+yNW40
    めぐみんばかり贔屓してはいけないと義憤に駆られ、今作はダクネス視点での物語となります。 
    そうした作風や卑猥な表現が苦手な方は、くれぐれもご注意ください。 

    それでは以下、本編です。




    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:14:55.64 ID:HfQ+yNW40
    私の名は、ダクネス。 
    クルセイダーを生業としている者だ。 
    防御には自信はあるが、攻撃はからきし。 
    どれだけ剣を振るおうが、全く当たらん。 
    それ故に、いつも仲間に苦労をかけていた。 

    カズマ「ちょっとは攻撃を当てろよ!」 

    ダクネス「す、すまない……次こそは、必ず」 

    カズマ「次も何も当たった試しがないだろ!」 

    ダクネス「うぅ……何でもするから許してくれ」 

    クエストの帰り、私は叱られていた。 
    叱っているこの男は、サトウカズマ。 
    私のパーティのリーダーで、黒髪の青年だ。 
    攻撃が当たらないせいで、戦闘は大苦戦。 
    その尻拭いをするのは、いつも彼だった。 
    そんなカズマは私の謝罪を受けて、不意に。 

    カズマ「ん? 今、何でもするって言ったか?」 

    その、まるでつい今しがた名案を閃いたかのような口調で確認され、私は迂闊だったと悟る。 
    こんな時だけは、本当に耳ざとい奴だ。 
    しかも、自らの欲望に忠実でタチが悪い。 
    どうせあられもないことを要求するのだろう。 
    それが、この男の駄目なところであり。 
    同時に、私好みのタイプであるとも言えた。 

    ダクネス「くっ……! やむを得ん……何でも言ってみろ! どんな要求でも、私は飲んでやる!」 

    するとカズマは、私にこんな要求をしてきた。

    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:17:30.97 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「なあ、カズマ」 

    カズマ「なんだよ、ダクネス」 

    場面は変わって、ここは私の部屋だ。 
    戦闘での不手際の責任を取らされている。 
    ではどのように責任を取らされたかというと。 

    ダクネス「ほ、本当に、これ以上何もしないのか? それはそれで、かなり辛いんだが……」 

    カズマ「しないよ」 

    ダクネス「しかし、抱きつくだけなんて……」 

    私は今、カズマに抱かれていた。 
    しかも、ベッドの上で、だ。服は着たまま。 
    カズマが上で私が下だ。彼が覆い被さる格好。 
    仰向けで、股の間にカズマの腰を挟んでいる。 
    カズマはうつ伏せで、私を抱きしめていた。 
    それはいろいろと、たまらない体勢だった。 
    しかし、カズマはさっきから微動だにしない。 

    ダクネス「せ、せめて、胸を揉むとか……」 

    カズマ「おかまいなく」 

    ダクネス「キス、するとか……」 

    カズマ「間に合ってます」 

    さっきからずっとこんな調子なのだ。 
    私の胸に顔を埋めて、抱きしめるだけ。 
    それ以上は一切、何もしてこない。 
    クエストの帰りに告げられた要求が、これだ。 

    『気が済むまで、抱かせろ』 

    その要求に胸を高鳴らせた私は、愚かだった。

    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:20:42.09 ID:HfQ+yNW40
    彼に抱かれながら、窓の外を眺める。 
    今日は晴天で、澄んだ青空が眩しい。 
    天空を舞う渡り鳥の群れが美しかった。 
    時間はゆっくりと流れて、ドキドキしている。 

    白状すると、私はカズマのことが好きだ。 

    しかし、その気持ちは封印している。 
    他にもこいつを好きな者がいるからだ。 
    それはよりにもよって、仲間のめぐみん。 
    爆裂魔法しか習得していない変わり者のアーク・ウィザードだが、小柄で顔立ちは可愛らしく、何より愛嬌があって魅力的な美少女だった。 

    それに比べて、私ときたら。 

    ダクネス「はあ……」 

    思わず、ため息が溢れた。 
    私はちっとも愛嬌がない。 
    おまけに背が高く、庇護欲も唆らない。 
    だからきっと、駄目なのだろう。 
    だからきっと、彼は何もしてくれないのだ。 

    ダクネス「可愛く、なりたいな……」 

    思わず呟いてから、しまったと我に返る。 
    油断した。聞かれてしまっただろうか。 
    もし聞かれていたら、絶対に馬鹿にされる。 
    もうひとりの仲間である宴会芸が得意なアーク・プリーストのアクアや、先程紹介しためぐみんにすぐさま言いふらされてしまうだろう。 

    ダクネス「い、今のは、その……」 

    なんとか誤魔化そうと必死に言い訳を考えていたのだが、どうやらその心配は杞憂だった。 

    ダクネス「なんだ、寝てしまったのか」 

    すやすやと、規則正しい彼の寝息が聞こえて。 
    どっと、疲れた。緊張した私が馬鹿みたいだ。 
    こっちはこんなにも、ドキドキしているのに。 

    やはり私には、魅力が全くないらしい。



    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:23:25.64 ID:HfQ+yNW40
    ふと、カーテンを揺らすそよ風に乗って、カズマの匂いが鼻腔をついた。男の子の匂いだ。 
    その香りに、より一層胸が高鳴るのがわかる。 

    そこで不意に、やっぱり好きだと思った。 
    好きだなと思い、好きだと改めて実感する。 
    私は今、自分の好きな男を、抱いていた。 

    それを自覚すると、もうどうにもならなくて。 
    彼の背に手を回して、恐る恐る抱きしめた。 
    ゴツゴツと骨張っていて意外と筋肉質な感触。 
    冒険者となる前は、アクアと2人で肉体労働に勤しんで日銭を稼いでいたらしいので、その際に鍛えられたのだろうか。意外な一面だった。 

    ダクネス「これが、男の子か……」 

    思わず呟いて、自らの経験の少なさを恥じる。 

    実は私は、名門ダスティネス家の一人娘だ。 
    本名は、ダスティネス・フォード・ララティーナというのだが、この名前は好きではない。 
    無闇に権力を振りかざすつもりはないし、なによりララティーナの響きが自分には合わない。 
    可愛い名前と、可愛くない自分が一致しない。 
    だからもっぱらダクネスという偽名で通した。 

    そんなわけで、要するに私は貴族の娘であり。 
    同時に世間知らずな『箱入り娘』でもあった。 
    故に、これまで男の子と接する機会は少なく。 
    初めてと言ってもいいその感触に夢中だった。 

    ダクネス「……幸せとは、このことか」 

    このまま時が止まってしまえばいいと思った。

    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:25:42.97 ID:HfQ+yNW40
    すっかり熟睡しているカズマの髪を撫でる。 
    直毛の黒髪は、少々ごわついていた。 
    たまには櫛のひとつでも入れたらいいのに。 
    とは思うが、こいつはこれでいいのだろう。 

    なにせ彼は冒険者だ。身なりなど頓着しない。 
    聞けば、どこか遠い地からやってきたという。 
    目的は、嘘か真かはわからないが、魔王討伐。 
    まるで、英雄譚の勇者のようなプロフィール。 

    とはいえ、彼は弱かった。とても弱い。 
    職業はそのまま冒険者であり、最弱職。 
    武器や装備はどれも貧相で量産品である。 
    特別な魔法が扱えるわけでもなく、ステータスも貧弱で、おまけに容姿も至って普通だった。 
    これでは魔王討伐など、夢のまた夢だろう。 

    それでも、何故か魔王軍の幹部を数々倒した。 

    最弱職の冒険者でありながら。 
    自らの出来る範囲で知恵をこらし。 
    真っ当とはとても言えぬ手段で勝利した。 

    時には目も当てられないような戦法も使う。 
    その様は、とても英雄とは呼べない、無様。 
    それでも私の目には輝いて映ったのが事実。 

    ダクネス「本当にお前は、おかしな男だよ」 

    そんな男に惚れた私も充分おかしな女だろう。

    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:28:32.76 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「んっ……ふぅっ」 

    はしたないのは承知の上だ。だけど少しだけ。 
    このくらいなら問題ないだろうと勝手に判断。 
    ふとももで、カズマの腰を、ぎゅっと挟んだ。 
    すると身体の奥がむずむずした。気持ちいい。 
    思わず、嬌声が漏れる程の快感に、我を失う。 

    もういっそのこと、寝込みを襲おうか。 
    今ならば、一発で妊娠する自信があった。 
    既成事実さえ作れば、こっちのものだ。 
    あとはこの男を婿として迎え入れるだけ。 

    我がダスティネス家は金持ちではないけれど。 
    それでもこいつひとりくらいなら私が養おう。 
    私が稼いだ金で、服を着せて、飯を食わせる。 
    そして私は次々と子供を産み、大家族を作る。 
    そうすればダスティネス家はひとまず安泰だ。 
    誰にも文句は言わせない。この男は私だけの。 

    その時、ズドンッ! と、爆発音が轟いた。 

    衝撃波によって、ビリビリと窓が震える。 
    それを受け私は現実に引き戻され、我に返る。 
    今のは間違いなく、めぐみんの爆裂魔法だ。 
    いつものように被害を出さぬよう、アクアを連れて街はずれまで出向いてぶっ放したようだ。 
    そうだ、めぐみんがいる。それに、アクアも。 

    ダクネス「私はなんて、自分勝手な女だろう」 

    冷静さを取り戻して、愚かさを悔やんだ。 
    カズマを攫うような真似は、してはいけない。 
    私にとっても他の2人にとっても大切な存在だ。 
    それを独占することは、断じて罷り通らない。 

    だけど、それでも、今だけは。 

    ダクネス「今だけは……お前は私のものだ」 

    そんな考えを抱くのは、許されないだろうか?

    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:35:31.14 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「そろそろ、2人が帰ってくるな」 

    爆発音が聞こえてから、30分程が経過した。 
    今頃、爆裂魔法を放ち、消耗して動けなくなっためぐみんをアクアがおんぶして、屋敷を目指して歩いているだろう。夢の時間は終わりだ。 

    ダクネス「ほら、カズマ。いい加減に起きろ」 

    名残惜しいが、2人に目撃されたら大変だ。 
    カズマを起こさないと、めぐみんに叱られる。 
    しかし、なかなか起きる気配がなく、困った。 
    あまり乱暴なことはしたくないが、仕方ない。 
    意を決して、大声で呼びかける、その直前に。 

    カズマ「……母さん」 

    ダクネス「だ、誰が母さんだっ!?」 

    おかしな寝言についムキになってしまった。 
    私は母親と間違われるような年齢ではない。 
    本当に失礼な奴だと憤慨してから、ふと思う。 

    そう言えば、こいつの故郷は遠く離れている。 

    こっちに来てから、一度も帰った様子はない。 
    そう考えると、先程の寝言にも納得がいった。 
    カズマは怒鳴られたというのにまだ寝ている。 
    その寝顔は、私の母性を刺激するものだった。 

    ダクネス「はあ……今日だけは特別、だからな」 

    ため息をひとつ吐いて、頭を撫でてやる。 
    カズマにはこれまで散々世話になっていた。 
    特に、私の結婚騒動の際は、苦労をかけた。 
    だから今だけは母親の代わりを務めてやろう。 

    ダクネス「とはいえ、息子とは思えないが」 

    苦笑しつつも、起こすことは諦めた。 
    なに、どうにでもなるさと、楽観してみる。 
    なんとなく、鼻歌を口ずさんでみたりして。 
    そこで自分の機嫌が良いことを、自覚した。 

    不意に、結婚騒動の懐かしい記憶が蘇る。 
    彼に半ば攫われる形で婚姻をご破算にされた。 
    思えば、あの時に私は自らの恋心に気づいた。 

    ダクネス「必ず責任は取って貰うからな」 

    この行き場のない恋心を、彼はどうするのか。 
    それを想像すると、気分が高揚した。 
    早く気持ちを伝えられる日を夢見ながら。 

    私は鼻歌を口ずさみ、思い人の髪を撫でた。



    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:39:18.39 ID:HfQ+yNW40
    めぐみん「聞いてくださいダクネス!」 

    それからほどなくして、2人が帰ってきた。 
    どうやら道中で問題が発生したらしい。 
    部屋に駆け込んできためぐみんが説明した。 

    めぐみん「我が爆裂魔法のあまりの威力に驚いたジャイアント・トードが群れをなして押し寄せて、危うく食べられてしまうところでした! ぬるぬるになってしまったので、お風呂に入ろうと思うのですが、ダクネスも一緒に入りませんか? ……って、どうしてカズマがここに?」 

    ダクネス「こ、これは、その……!」 

    ひと息に事の次第を語り終えて、気づかれた。 
    キョトンとした顔のめぐみんが、寄ってくる。 
    なんとか誤魔化そうと思ったが、もう無理だ。 

    めぐみん「お楽しみだったのですか?」 

    ダクネス「ち、違う! 別にやましいことは何もしていない! 本当だ! 信じてくれっ!!」 

    めぐみん「ふむ、たしかに着衣に乱れはありませんね。カズマもぐっすり寝ているようです」 

    しげしげと私たちを冷静に観察するめぐみん。 
    事ここに至っても、カズマは起きなかった。 
    すると、めぐみんがおもむろに、カエルの唾液でべたついた手を彼のマントで拭おうとして。 

    めぐみん「むっ?」 

    さっと、マントが逃げたように見えた。 

    めぐみん「ほほう。なるほど……まあ、いいでしょう。今日のところは、大目に見てあげます。それではダクネス、お風呂に行きましょう」 

    ダクネス「ま、待ってくれ。まだカズマが寝ていて、私は動けない。だから、もう少し……」 

    めぐみん「いいから行きますよ! 既にお風呂場でアクアがお待ちかねです。その男は恐らく当分起きませんので、その辺に寝転がしておけば平気です! さあ、早くしてください!」 

    そうして、半ば無理矢理引きずられるように。 
    私はカズマから、べりっと、引き剥がされた。 
    身体に残った彼の感触と匂いが、切なかった。

    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:42:21.24 ID:HfQ+yNW40
    めぐみん「ダクネス、髪を洗ってください」 

    ダクネス「ああ、わかった」 

    強制連行された風呂場にて。 
    シャンプーを片手にめぐみんが寄ってきた。 
    彼女の申し出を承諾して、髪を洗ってやる。 

    ダクネス「痒いところはないか?」 

    めぐみん「平気です。それよりも、ダクネス」 

    ダクネス「ん? どうかしたのか?」 

    めぐみん「本当に何もなかったのですか?」 

    彼女らしいストレートな問いかけ。 
    それは先程の光景についてだろう。 
    務めて冷静にその質問に返答する。 

    ダクネス「ああ、本当に何もなかったよ」 

    めぐみん「でも下着はぐっしょりでしたよ?」 

    ダクネス「頼むからそれは言わないでくれ!」 

    めぐみん「お尻までびっしょりだったので、もしや、お漏らしをしたのかと思ったのですが」 

    ダクネス「そ、そんなわけないだろう!? あれはただの汗だっ!! ほら、泡を流すぞ!!」 

    我ながら、苦しい言い訳だったとは思う。 
    しかし、下着を身に着けていたのが証拠だ。 
    どんな状態であれ、脱いでないならセーフ。 
    たとえ、お尻までびっしょりだとしても、だ。 

    めぐみん「ま、そういうことにしておきます」 

    やけにあっさりと、めぐみんは引き下がった。

    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:45:21.79 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「なあ、アクア」 

    アクア「ん? なによダクネス、どうかした?」 

    ダクネス「カズマの故郷についてだが……」 

    アクア「カズマさんの故郷?」 

    湯船に浸かりながら、アクアに聞いてみる。 

    ダクネス「帰れるような場所ではないのか?」 

    アクア「難しいわね。なにせ別の世界だから」 

    あっけらかんと、アクアはそう宣いた。 
    それは俄には信じがたい所在地。異世界。 
    前に、そのような話を聞いたことはあった。 
    しかし、どうにも現実味がない話だった。 

    ダクネス「その設定は本当なのか?」 

    アクア「嘘をつく理由なんてないでしょう? ちなみに、何を隠そうこの私は水を司る女神……」 

    めぐみん「たぶん、本当だと思いますよ」 

    アクア「ちょっと! どうして私の正体に興味を持ってくれないのよ!? もっと注目してよ!」 

    話に加わっためぐみんが肯定した。 
    ひとまずアクアはスルーすることにして。 
    まずはめぐみんにその根拠を聞いてみる。 

    ダクネス「どうして本当だとわかる?」 

    めぐみん「それがどうやら、私のご先祖様を作った人がなんとカズマと同郷らしいのですよ」 

    ダクネス「ほう? 紅魔族を作り上げた人物か」 

    それはなかなか興味深い事実だった。 
    紅魔族は魔法の扱いに秀でた種族である。 
    その力は、魔王軍の精鋭に匹敵するほど。 
    しかしながらその生態や進化の過程は不明瞭。 
    それが異世界人の仕業ならば、説明はつく。 

    ダクネス「となると、奴は本当に異世界人か」 

    アクア「さっきからそう言ってるでしょ!!」 

    アクアの喚き声を聞き流しながら思案に耽る。



    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:48:29.94 ID:HfQ+yNW40
    めぐみん「何を考えているのですか?」 

    ダクネス「ん? ああ、実はあいつの母親について、ちょっと思うところがあってな……」 

    めぐみんの問いかけに答えると、アクアがキョトンと首を傾げて、質問を重ねてきた。 

    アクア「カズマのお母さんがどうかしたの?」 

    ダクネス「それが、寝言で母を呼んでいて……」 

    アクア「なにそれ、ぷーくすくす! なによカズマさんったらマザコンなの? キモすぎてウケるんですけど! ヒキニートでマザコンとか!!」 

    めぐみん「アクアは少し黙っていてください」 

    爆笑するアクアをぴしゃりと窘めためぐみん。 
    優しい彼女は、物憂げな表情を浮かべていた。 
    カズマが心配なのだろう。私も同じ気持ちだ。 

    ダクネス「母に会えないのは、さぞ辛かろう」 

    めぐみん「ダクネス……」 

    私の母もまた、既に他界して故人だった。 
    カズマの母親は亡くなったわけではない。 
    それでも、会えないのならば、同じだ。 

    ダクネス「なんとか元気付けたいのだが……」 

    アクア「はい! 私に名案がありますっ!!」 

    元気に手を挙げたのはアクア。不安しかない。

    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:51:56.11 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「名案とはどんなものだ?」 

    アクア「母乳を飲ませればいいと思います!」 

    やっぱり駄目だった。いつものアクアだ。 

    ダクネス「母乳など出るわけないだろう!?」 

    アクア「えっ? 出ないの?」 

    ダクネス「当たり前だっ!!」 

    子供を産んでいないのに出るわけがない。 
    どれだけ育っていても、出ないものは出ない。 
    そんなことは誰もが知っている常識なのに。 
    アクアは不思議そうに私を見つめ、ぽつりと。 

    アクア「私なら出せるわよ?」 

    衝撃的事実を、口走った。 

    めぐみん「だ、出せるのですかっ!?」 

    即座に食いついためぐみんに、アクアは頷き。 

    アクア「ええ、もちろん。ほら、花鳥風月!」 

    ぷしゃっ! っと、噴水のように母乳を出した。 

    めぐみん「うわっぷ! 止めてくださいっ!」 

    アクア「あ、ごめんね。はい、おしまい」 

    モロに顔面に浴びためぐみんが溺れかけて。 
    テヘペロと謝罪したアクアが母乳を止めた。 
    するとめぐみんが顔に付いた母乳を舐めて。 

    めぐみん「ただの白い水ではないですか」 

    アクア「そんなの当たり前じゃない。なんたって、私は水を司る女神、アクアなんだから!」 

    要するに、ただの水芸でしかないようだった。

    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:54:25.51 ID:HfQ+yNW40
    アクア「いい? 母乳ってのは、母の愛を放出するイメージが大切なの。我が子を思いやる気持ちと、慈しみの心を持って気合いと根性で出すの。わかった? わかったなら、やってみて!」 

    めぐみん「こうですか? 花鳥風月!」 

    アクア「全然違うわ! こうよ! 花鳥風月!」 

    アクアなりにコツを授けているらしい。 
    めぐみんはすっかり乗り気で悪戦苦闘。 
    私の見解では、それは絶対に無駄な努力だ。 
    そもそも何なんだ、気合いと根性って。 
    冷めた気持ちでやり取りを眺めていると。 

    めぐみん「どうやら、私には難しいようです」 

    ようやく諦めたらしいめぐみんを、労う。 

    ダクネス「めぐみんはカズマの為となると、いつも全力で一生懸命だな。あいつは果報者だ」 

    すると、めぐみんは誇らしげに薄い胸を張り。 

    めぐみん「そのうちいくらでも出せるようになって、カズマにお腹いっぱい飲ませてあげます。そうすれば、我が家は牛乳いらずです!」

    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:56:57.59 ID:HfQ+yNW40
    なんという浅はかな目標だろう。 
    母乳はいくらでも出せるものではない。 
    しかしながら、その健気さが微笑ましかった。 
    こうした可愛げを、私も見習うべきだろう。 
    改めて、めぐみんの可愛さに感心していると。 

    めぐみん「ですが、今の私には力不足です」 

    自分の発展途上の胸をつねり、ため息ひとつ。 

    めぐみん「なので、今回は任せましたよ?」 

    にやりと笑いながら、私の胸を突いてきた。 

    ダクネス「大きくても出せるものではない」 

    めぐみん「ですが、大は小を兼ねるとも言いますし、案外なんとかなるのではないですか?」 

    大は小を兼ねるの使いどころを間違っている。 
    この場合、大きさは関係ないのに。それでも。 
    めぐみんは、すっかり私を信じ切った様子で。 

    めぐみん「ダクネスならきっとあの男を元気付けてあげられる筈です。この私が保証します」 

    どこからその根拠が生まれるのか。とはいえ。 
    そこまで自信満々に言い切られると、なんとも不思議なもので、なんだって出来る気がした。 

    ダクネス「ああ! 私に任せろ!」 

    めぐみんのその期待に必ずや応えてみせよう。

    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 21:59:17.22 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「カズマ、起きてるか?」 

    風呂から上がり、部屋に戻った。 
    めぐみんはアクアにもう少し習うとのこと。 
    たぶん、邪魔が入らないように時間を稼いでくれるつもりだろう。本当に頭が下がる思いだ。 
    このせっかくの好機を、無駄にはしない。 
    カズマはまだ、私のベッドで寝ていた。 
    先程から動いた形跡はない。ぐっすりだ。 
    呼びかけても、起きる気配はなかった。 
    ならば、よし。あとはこちらの思うまま。 

    ダクネス「大丈夫、私なら出来る!」 

    覚悟を決めて、服を脱ぎ捨てた。 

    とはいえ、パンツは脱がない。 
    流石に全裸は恥ずかしかった。 
    そんなヘタレな私をめぐみんは叱るだろう。 

    だけどこれが、今の私の限界だった。 
    なにせこれから、カズマを膝枕するのだ。 
    後生だから、パンツくらい穿かせてくれ。 

    ダクネス「これでよし。あとは……」 

    カズマの頭を膝に乗せて準備完了。 
    えっ? この状況で何をするかって? 
    そんなことはわかりきっている。授乳だ。 

    出るわけはないが、形だけでも。 
    母親の雰囲気を感じて欲しかった。 
    だからその為に、私の胸を口元に近づけて。 

    ダクネス「ほ、ほら、カズマ。ご飯でちゅよ」 

    カズマ「バインドッ!!」 

    ダクネス「ふぇっ!?」 

    前触れなく、突如跳ね起きたカズマ。 
    腰に束ねたロープを用いてスキル発動。 
    瞬く間に、私は半裸のまま拘束された。

    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:02:21.64 ID:HfQ+yNW40
    ダクネス「な、何をするんだっ!?」 

    カズマ「それはこっちの台詞だ! この変態!」 

    なんという言い草。よもや変態とは。 
    恩知らずにも程がある。絶対に許せん。 
    私がどれほど恥を忍んで授乳しようとしたか。 
    それなのに、この仕打ち。正直、最高だ。 

    ダクネス「くっ……私は決して屈しないぞ!」 

    カズマ「ほう? それならば、試してやろう」 

    にやりと口角を釣り上げ、カズマが囁く。 

    カズマ「ご飯でちゅよ~」 

    ダクネス「やめてくれっ!?」 

    さっきの自分を消し去りたい。 
    しかし、プレイとしては文句なし。 
    悔しいけど、ついつい感じてしまう。 

    カズマ「まったく、何をやってんだか」 

    ダクネス「うぅ……私は、お前の為にと思って」 

    カズマ「お前は俺の母親じゃないだろ?」 

    ダクネス「しかし、雰囲気だけでもと……」 

    カズマ「どこの世界に息子を興奮させる母親がいるんだよ。そんなんじゃあ、バブみもなにもあったもんじゃないだろうが。たとえここが異世界だろうと、俺はそんな母親を認めないぞ」 

    心底呆れたように私は叱りつけるカズマ。 
    『バブみ』とやらが何かは知らないが。 
    とりあえず、わかることがひとつだけ。 

    ダクネス「興奮、してくれたのか……?」 

    カズマ「当たり前だろ。乳丸出しなんだから」 

    ダクネス「そうか……それなら、いい」 

    カズマ「はあ? なんだよ、変な奴だな」 

    女として見て貰えただけで、私は満足だった。



    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:06:19.61 ID:HfQ+yNW40
    カズマ「もう二度とこんな真似すんなよ?」 

    ダクネス「わ、わかったから解いてくれ!」 

    カズマ「よし、解いてやろう。その前に」 

    説教が終わり、ロープを解く、その間際。 

    カズマ「あのな、ダクネス」 

    ダクネス「ん? どうかしたのか?」 

    カズマ「お前は充分、可愛いよ」 

    ダクネス「んなっ!?」 

    囁かれたその言葉には、思い当たる節がある。 
    どうやらこの男は狸寝入りをしていたらしい。 
    よりによって、あの呟きを聞かれていたとは。 

    何たる辱め。過去最高だろう。 
    しかも、可愛いとか言われた。 
    カズマが、私のことを、可愛いって。 
    嬉しい。嬉しすぎる。夢みたいだ。 
    あまりに嬉しすぎて、おしっこ漏れそう。 
    全身にゾクゾクと、快感が巡る。 
    気を抜くと、いろいろと大変なことなる。 

    そんな私に、最後のトドメと言わんばかりに。 

    カズマ「色々とありがとな……ララティーナ」 

    ダクネス「そ、その名前で呼ぶなぁーっ!?」 

    羞恥心が絶頂に達した、その瞬間。 
    バインドを解かれて、私は解放された。 
    すると、せき止められていた水路が開通した。 

    ダクネス「んあっ!?」 

    カズマの前で、盛大に、おしっこを漏らした。

    19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:10:31.45 ID:HfQ+yNW40
    カズマ「うわっ! 何やってんだお前!?」 

    ダクネス「うぅ……見るな……いや、見てくれ」 

    カズマ「どっちだよ!? 事ここに及んでもブレないなお前は! 本当に度し難い変態だよ!!」 

    度し難い変態。なんて素敵な響きだろう。 
    ビクンビクンと痙攣しながら、悶絶。 
    このままでは、おしっこが止まらない。 

    それなのに、この男ときたら、容赦なく。 

    カズマ「なあ、ダクネス」 

    ダクネス「な、なんだ……?」 

    カズマ「今のってもしかして、『嬉ション』か? 『嬉ション』なんだな? そうなんだな?」 

    『嬉ション』とは何かは、定かではないが。 
    なんとなく、語感で伝わった。間違いない。 
    嬉しすぎて小便を漏らすという意味だろう。 
    それがどうやら、カズマ好みだったらしく。 

    カズマ「フハッ!」 

    もはや我慢の限界とばかりに、愉悦を漏らす。 

    カズマ「フハハハハハハハハハハッ!!!!」 

    ダクネス「わ、笑うなぁぁあああっ!!!!」 

    カズマ「フハハハハハハハハハハッ!!!!」 

    盛大に哄笑されて、私は快感に包まれた。 
    こちらも絶叫しているが、掻き消された。 
    カズマの嗤い声の方が、大きかったのだ。 

    耳障りで、頭に響く嗤い声。ガンガンする。 
    ガンガンして、ジンジンして、ガクガクだ。 
    ひとしきり嗤い、カズマは満足げな表情で。 
    ポンポンと、私の頭を優しく撫でてくれた。 

    カズマ「元気が出たよ。だから、心配すんな」 

    それは、大変ようございましたね、ご主人様。

    20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:13:12.04 ID:HfQ+yNW40
    カズマ「さてと、後片付けだな。とりあえず、ベッドのシーツを干す前にアクアを呼んで浄化して貰うから、ダクネスはそこで休んでろ」 

    ダクネス「はい、ご主人様」 

    カズマ「身分は貴族のお前の方が上だろうが」 

    ダクネス「私はもう、人ではありませんので」 

    身分なんてもはや意味をなさない。 
    ダスティネス家はお家取り潰しだ。 
    なにせ跡取りが漏らしてしまった。 
    次期当主はお漏らしの罪で人権を失ったのだ。 

    カズマ「なんでそんなに嬉しそうなんだ?」 

    ダクネス「ご主人様の家畜だからです」 

    カズマ「ほう? 家畜か」 

    ダクネス「何でも言うことを聞きます」 

    カズマ「なら、これからは『ララ』と呼ぼう」 

    ダクネス「それだけはやめてくれっ!?」 

    最後の最後まで、鞭を振るってくれる。 
    こんな男は他にはいない。こいつだけだ。 
    カズマは本当に、私の理想のご主人様だった。 
    この先何があろうとも、ずっと共に過ごそう。 

    この素晴らしいご主人様と共に、末永く。 


    【この素晴らしいお嬢様に嬉ションを!】 


    FIN

    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:18:50.81 ID:HfQ+yNW40
    ご読了ありがとうございます! 

    一部訂正として、あとから確認したところ、どうも5レス目と6レス目の順序が逆のようでしたので、気になる方は脳内で修正して頂けるとありがたいです。 
    確認不足で大変申し訳ありません。 

    最後までお読み頂き、本当にありがとうございました!



    22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/25(水) 22:34:46.33 ID:6VDB/TaPo
    よかった次も期待せざるを得ない



    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532520800/

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:10:44.42 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「ごちそうさん」 

    めぐみん「はい、お粗末さまでした」 

    始まりの街、アクセルは今日も平和である。 
    朝起きて、めぐみんが作った朝食に舌鼓を打ち、食後の一服。午前の紅茶は実に優雅だ。 
    もっとも、朝食とは言ったものの既に早朝とは言えず、だいぶ陽は昇っている。普段通りだ。 

    屋敷にダクネスとアクアの姿はなく、めぐみんに尋ねると2人は外出したらしい。 
    ダクネスは領主の仕事と称して、街の子供たちと戯れ、アクアは金がないと嘆き、街の総菜屋でバイトに勤しんでいるとのこと。 
    これが特筆すべき点の全くない、日常である。 

    この時間に2人が屋敷に居ないのはいつものことであり、同時にめぐみんと2人きりになれる数少ない機会でもあった。大切にしなければ。 

    カズマ「なあ、めぐみん」 

    めぐみん「なんですか?」 

    カズマ「良く晴れていい天気だし、こんな日は俺と一緒に同じベッドで二度寝しないか?」 

    めぐみん「文脈がおかしいじゃないですか! 良く晴れていい天気である必要性が皆無ですよ!」 

    めぐみんの主張はもっともだった。 
    ついでに言うと、二度寝する気は微塵もない。 
    同じベッドで一緒に横になりたかっただけだ。




    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:13:12.25 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「本当にこの男は、自らの欲望を隠そうともしませんね。いつか本気で襲われる予感をひしひしと感じますよ。自重してください」 

    カズマ「お前がいつも思わせぶりな言動をして、俺を悶々とさせるからだろ。責任取れよ」 

    めぐみん「そ、それについては本当に申し訳なく思っています。来たるべき時が来たら、カズマに全てを捧げるので今暫く待ってください。な、何ですかその目は。私は本気ですよ!」 

    来たるべき時が来たら、ねぇ。 
    いつになるのやら。本当に訪れるのか疑問だ。 
    なにせ俺たちの稼業は冒険者である。 
    明日、どうなるとも知れない身同士。 
    そんな悠長なことを言ってる余裕があるのか。 

    カズマ「もしも俺が明日死んだらどうすんだ」 

    めぐみん「えっ? アクアがリザレクションをかけて生き返らせるに決まっているではありませんか。それで何度蘇ったと思ってるんですか」 

    うん、大丈夫そうだね。 
    でも、もうちょっとさ、こう……ね? 
    俺の命を大切にして欲しいと言うか。 
    ほら、一応気の置けない仲なんだしさ。 

    めぐみん「言っておきますが、生き返れるからといってほいほい死なないでくださいね? たとえ仮初めの死とはいえ、悲しいことには変わりませんし、心配で胸が張り裂けそうになりますから……って、おい。私の胸を見て何か言いたげだな。言ってみろ、聞こうじゃないかっ!!」 

    張り裂けるほど成長して欲しいものである。

    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:15:31.91 ID:bWrcWJ2t0
    それから暫くまったり過ごし、時刻は昼近く。 
    そろそろ、めぐみんの日課の時間だ。 
    昼食前に爆裂魔法をぶっ放して、更地でサンドウィッチを共に食べるのが近頃の習慣だった。 

    めぐみん「少し席を外しますね」 

    カズマ「うんこか?」 

    日課へ出かける前に、めぐみんは席を外す。 
    そのタイミングで問いを投げかけてみた。 
    特に意味はない。思いつきを口にしただけだ。 

    めぐみん「……カズマ」 

    カズマ「ん? どうした? さっさと行けよ」 

    めぐみん「先程の発言を取り消してください」 

    何をおかしなことを。 
    とうとう言語中枢にまで異常を来したのか? 
    めぐみんは上げた腰を再び据えて、半眼でこちらを睨んでいる。どうやら怒っているらしい。 
    俺は呆れながら、理由を尋ねてみた。 

    カズマ「何でだよ、言ってみろ」 

    めぐみん「不適切な発言だからです」 

    は、不適切ときたもんだ。 
    へそで茶が沸いちゃうね。 
    適切な発言とは何か、誰か俺に教えてくれよ。 

    カズマ「いいから、早くしないと漏れるぞ」

    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:17:35.66 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「いい加減にしてください!」 

    急に声を荒げるめぐみん。何この子、怖い。 

    カズマ「いい加減に漏れそうなのはめぐみんの方だろ。さっさとトイレに行ってこい」 

    めぐみん「紅魔族はトイレなんかしません!」 

    どこかで聞いたような台詞だ。 
    たしか、言ったそばからポルターガイストの絡んだトイレ騒動があった気がするが、今はとやかく言うまい。とりあえず、言質は取った。 

    カズマ「なら、とっとと日課を済ませようぜ」 

    席から立ち上がり、玄関へと向かう。 
    既にお互いに寝巻きから普段着に着替え終えていて、めぐみんの愛用の杖は玄関口の傘立てに置かれている。あとはサンドウィッチの入ったバスケットを持てば準備完了だ。問題はない。 

    しかし。 

    めぐみん「カ、カズマ、そう急ぐ必要はないではありませんか。もう少しのんびりしましょう。ほら、お茶のおかわりも淹れますし」 

    ソファから立ち上がろうとしないめぐみん。 
    おかしい。どうにも奇妙だ。らしくない。 
    いつもならば、率先して先陣を切るのに。 

    やはり、めぐみんはうんこがしたいとみた。 

    カズマ「なら、もう少しだけゆっくりするか」



    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:23:10.21 ID:bWrcWJ2t0
    ひとまず、様子を見ることにした。 
    茶を啜りながら、めぐみんの動向を伺う。 
    青くなったり、安堵したり、めまぐるしい。 
    意を決して立ち上がり、俺と目が合う。 

    カズマ「どこに行くんだ?」 

    めぐみん「ちょっと杖を取りに……」 

    カズマ「杖なら玄関口の傘立てにあるだろ」 

    めぐみん「あはは、そ、そうでしたね。私としたことがついうっかりしてました。てへっ」 

    何が、てへっ、だ。 
    いくら可愛くても俺の目は誤魔化されんぞ。 
    最近、自分の可愛さを自覚してきたのか、それを平気で武器として利用し始めためぐみん。 
    これは良くない傾向である。断じて許さん。 

    俺は真の男女平等を掲げる男。 

    可愛かろうが、可愛くなかろうが、関係ない。 
    とことん、自分の発言には責任を取らせる。 
    その為ならば、心を鬼にすることも辞さない。 

    カズマ「スティール!」 

    めぐみん「あっ!」 

    便利な窃盗魔法を唱えて、装備を剥ぎ取る。 
    俺の手のひらには目当ての代物が。黒パンだ。 
    これが誰のパンツなのかは言うまでもない。 

    めぐみんの最後の盾は、剥奪した。

    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:25:54.55 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「な、何をするんですかっ!?」 

    カズマ「魔法の訓練だ。いざとなった時に感覚が鈍ってしまったら大変だからな」 

    めぐみん「だからって何も今やらなくてもいいではありませんか! パンツ返してください!」 

    カズマ「まあ、待て。焦るなよ」 

    喚くめぐみんを片手で制して。 
    もう片方の手に握りしめためぐみんのパンツをおもむろに鼻に押し当てて、深呼吸をする。 

    カズマ「すぅぅぅーっ! はぁぁぁーっ! 」 

    めぐみん「ひ、人のパンツを嗅がないでください! 人間として最低な振る舞いですよっ!?」 

    カズマ「なんだ、まだ漏らしてないのか」 

    めぐみん「当たり前じゃないですか! 何を期待してるんですか! やめてくださいよ本当に!」 

    めぐみんのパンツは臭くなかった。 
    とっても良い匂いがした。ムラムラする。 
    あとで有効に活用させて貰おう。 
    俺は懐の奥深くに、パンツを仕舞った。 

    めぐみん「なんで当たり前のように仕舞ってるんですか!? 早く返してくださいよっ!!」 

    カズマ「パンツの1枚や2枚ケチケチすんな」 

    めぐみん「なぜ私がケチ臭いみたいになっているんですか!? 普段から3枚も4枚も穿いているわけじゃないんですよ! 1枚こっきりのパンツを取られたら、あとは何もないんですから!!」 

    よほどの寒がりでもあるまいし、当たり前だ。 
    普段から3枚も4枚も穿いてる奴などいない。 
    つまり、今のめぐみんは完全にノーパンだ。 

    ノーパンのまま、うんこを我慢して貰おう。

    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:28:25.73 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「うぅ……カズマぁ」 

    カズマ「なんだい、めぐみん?」 

    あれから30分程が経過した。 
    囚われのパンツを奪還せんと躍起になっていためぐみんだったが、俺の鉄壁の守りを崩せず、腹を抱えてソファの上でうずくまっている。 
    どうやら、力尽きたようだ。無理もない。 
    便意を堪えての激しい運動など無謀の極みだ。 

    自分の首を自分で絞めてしまっためぐみんは、最後のお願いとばかりに泣き落としにかかる。 

    めぐみん「私たちは仲間ではないですか」 

    カズマ「うん、そうだね」 

    めぐみん「ならば、助け合うべきです」 

    カズマ「うん、そうかも知れないね」 

    めぐみん「そこで折り入ってご相談が」 

    カズマ「おや、なんだい?」 

    めぐみん「私をトイレに運んでください」 

    カズマ「ふむ、それはどうしてだい?」 

    めぐみん「ちょっとトイレに用があるのです」 

    カズマ「ほう、それはどんな用事なのかな?」 

    めぐみん「カズマ! もう許してくださいよ!」 

    駄目だ。絶対に許さん。 
    やるなら、徹底的に、だ。 
    ここで情に流されては全てが水の泡。 
    自分の言ったことはちゃんと守らせる。 
    仲間だからこそ、甘やかすつもりはない。 
    俺にはパーティリーダーとしての責任がある。 
    こうした些細なことからパーティが崩壊する。 

    故に、どんなに懇願されたとしても、俺は。 

    めぐみん「ぐすっ……カズマぁ……」 

    カズマ「な、泣くなよ、めぐみん!」

    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:31:47.80 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「ぐすんっ……私はもう駄目です」 

    カズマ「だからもう泣くなって! 絶対に俺がなんとかしてやるから安心しろ! なっ?」 

    めぐみん「本当ですか? 運んでくれますか?」 

    カズマ「どこにだって運んでやるよ! お前が爆裂魔法を使って力尽きた時と同じようにな!」 

    めぐみん「ありがとうございます! なんだかんだ言っても、カズマは優しいし、頼りになりますね。そういうところが、私は好きですよ」 

    あれっ? おかしいな。 
    さっきまで泣きじゃくっていたのに笑顔だ。 
    まあ、満更でもない。好きとか言われたし。 
    いやいや、そうじゃないだろ。しっかりしろ。 
    さっきまでの硬派な俺はどこにいった? 

    ここで許して本当にいいと思っているのか! 

    めぐみん「カズマカズマ」 

    カズマ「ん? 」 

    めぐみん「抱っこしてください」 

    カズマ「ああ、もちろんさ」 

    あっれぇーっ!? 
    何言っちゃってるんだ、この口は!? 
    なにが、もちろんさ、だよ! 俺の馬鹿!! 

    とはいえ、この辺りが潮時だろう。 
    本当に漏らされては困る。そんな趣味はない。 
    先程の会話で、何となく察したこともある。 

    めぐみんは爆裂魔法を使うと、力尽きる。 
    全身に力が入らなくなって、歩行も困難だ。 
    だからこそ、行く前に用を足すのだろう。 

    ならば、さっさと済ませることにしよう。



    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:38:09.31 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「ほら、掴まれ」 

    めぐみん「すみません、抱き方に要望が」 

    カズマ「何だよ、こんな時に」 

    どうやら便意が限界で、もはや自力では歩けないらしい。本当に手間のかかるロリっ子だ。 
    そんなめぐみんの腕を取ってソファから引き上げようとすると、何やら注文を付けられた。 

    めぐみん「普通の抱き方では無理です」 

    カズマ「どういうことだよ。まさか、お姫様抱っことか抜かすんじゃないだろうな?」 

    調子に乗っているならば、容赦はしない。 
    バインドの魔法で縛って簀巻きにしてやる。 
    その後、どうなろうが知ったこっちゃない。 

    めぐみん「ち、違うのです。たしかにお姫様抱っこは魅力的ですが、この状況では不可能です。抱かれた瞬間に全てが無に帰します!!」 

    なるほど、うんこが出ちまうか。 
    たしかに、普通の抱き方では無理そうだ。 
    俺はめぼしい他の選択肢を挙げてみる。 

    カズマ「じゃあ、おんぶとか?」 

    めぐみん「余計に危険です。なるべく、お腹を圧迫しないようにしてください」 

    んな無茶な。 
    バインドで縛って引きずってもいいが、それでは恐らく納得しないだろう。絶対に怒る。 
    どうしたものかと逡巡しているとめぐみんが。 

    めぐみん「あの、私から提案があるのですが」 

    カズマ「なんか良い方法でも思いついたか?」 

    めぐみん「か、肩車……などは、どうですか?」 

    おいおい、聞いたか? 
    言うに事欠いて、『肩車』ときたもんだ。 
    なんて無理難題を。正気なのかこの小娘は。 
    それが色々と不味いことは目に見えていた。

    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:41:06.84 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「本気か?」 

    めぐみん「この場合、それしかないかと」 

    カズマ「でも、お前は今、ノー……」 

    めぐみん「言わないでください! だいたい、それはカズマのせいではないですか! それを言うならパンツを返してくださいよ! 今すぐに!」 

    パンツを返すつもりはない。 
    やむを得ないので、ノーパンでいこう。 
    それは規定事項として、次なる問題は。 

    カズマ「万が一があったらどうすんだ」 

    そう、それこそが最大の懸案事項だった。 
    肩車なんぞして、もしもめぐみんが漏らせば。 
    俺はおしまいだ。たぶん、転生は不可能。 
    何故ならば、蘇ることを拒むからだ。俺が。 
    汚れた肉体に戻る気はない。絶対に、だ。 
    せいぜいあの世でエリス様と仲良く暮らすさ。 

    なんて割り切れる程、この世に未練がないわけでもなく、もうしばらくは生きていたかった。 

    めぐみん「大丈夫ですよ、カズマ」 

    カズマ「その自信はどこからくるんだ?」 

    めぐみん「信じてください、仲間を」 

    カズマ「信じる要素をオラに分けてくれ」 

    やけに爽やかな笑みを浮かべるめぐみん。 
    正直、かなり胡散臭い。嘘の匂いがするぜ。 
    こめかみに浮かぶ冷や汗が、余裕のなさを物語っている。たぶん、そろそろ限界とみた。

    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:43:26.68 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「さあ、カズマ。跪いてください!」 

    カズマ「やっぱり嫌だ! そこで漏らせよ!!」 

    めぐみん「な、なんてことを言うんですか! さっきまでのナイスガイはどこに行ったのですか!? 頼りになるところを見せてください!」 

    ナイスガイは死んだ。 
    その代わりに俺は生き残る。 
    せっかくこっちでの生活も軌道に乗ってきた矢先、糞塗れになってぽっくりなんて御免だ。 

    あばよ、めぐみん。達者でな。 

    めぐみん「ま、待ってください!」 

    せめてもの情けとして、屋敷から離れ、これから漏らすであろうめぐみんの醜態を目撃しないように玄関へと向かうと、呼び止められた。 

    カズマ「もう話すことなんてないだろ」 

    めぐみん「ええ、ですから見てください!」 

    見ろと言われたから、見た。 
    ソファの上で立ち上がっためぐみんは、スカートをギリギリまで捲ってノーパンアピール。 
    これには俺もはっとしたね。我に返ったよ。 
    そういや、めぐみんはノーパンだったっけ。 

    俺は、ノーパンから逃げないことを、決めた。

    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:47:32.54 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「ささ、遠慮せずに早く乗れよ!」 

    めぐみん「本当に欲望に忠実な男ですね。まあ、女として生まれた以上、魅力を感じて貰えるのは嬉しいのですが……はあ。失礼します」 

    不平不満を連ねて、ため息をひとつ吐き。 
    気を利かせてソファの前で背を向けて跪く俺の肩に、めぐみんが乗った。無論、ノーパンだ。 
    つまりどういうことかと言うと、ノーパンのめぐみんのノーパンな部分が、俺のうなじあたりにノーパンであることを教えてくれているわけで、改めて、本当にノーパンであると悟った。 

    カズマ「本当にノーパンなんだな」 

    めぐみん「口に出さないでくださいよ! 恥ずかしくてどうにかなりそうなんですから!!」 

    カズマ「おほっ」 

    俺の不埒な発言に抗議するように。 
    ぎゅっと、ふとももで顔を挟まれた。 
    正直、たまりません。思わず笑みが漏れた。 
    我ながらいやらしい笑い方だったと思う。 
    すると、めぐみんの嗜虐スイッチが入り。 

    めぐみん「なんですか、この男は。普段からロリっ子扱いしている私のふとももに欲情してるんですか? 本当に困った男ですね。ほらほら、カズマ、もっと強く挟んであげましょうか?」 

    馬鹿な女だ。 
    黙って殊勝にしていればいいものを。 
    調子に乗ることは、断じて許さない。 
    俺が真の男女平等を掲げる男と知っての狼藉。 
    いかに仲間と言えども、絶対に見過ごせない。 
    その身でたっぷりと、罪を償わせてやろう。 

    カズマ「クリエイト・ウォーター!」



    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:51:06.67 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「はぅあっ!?」 

    素っ頓狂な悲鳴をあげるめぐみん。 
    俺の魔法に仰天した様子。それもその筈。 
    今の魔法で、指先から水を生み出した。 
    では、その水はどこへ? 答えは簡単だ。 

    カズマ「どうだ、めぐみん。水浣腸の威力は」 

    俺の人差し指は、首筋に向けられていた。 
    丁度、めぐみんが腰掛けている部分である。 
    要するに、めぐみんの尻に、指をぶち込んだ。 
    その上での、放水だ。故に、水浣腸と称した。 

    めぐみん「あ、ああ、あなたって人は……!」 

    カズマ「俺は佐藤和真。初級魔法を極めし者」 

    紅魔族っぽく名乗りを挙げてみたところで、全く様にはならない。しかし、効果は絶大だ。 
    水鉄砲程度の威力でも、今のめぐみんには致命的な一撃となり得る。苦痛に喘ぎ、懺悔しろ。 

    めぐみん「いまの状況がわかってますか!?」 

    カズマ「あっ」 

    そう言えば、そうだった。 
    水浣腸でわからせたのはいいものの。 
    今現在、俺はめぐみんを絶賛肩車中。 
    今にも爆発寸前の爆弾を肩に乗せていた。 

    ニトログリセリンは大変不安定な物質である。 

    ほんの少しの衝撃で、科学反応が誘発される。 
    そんなただでさえ取り扱い注意の爆発物に対し余計な刺激を与えればどうなるか。明白だ。 

    めぐみん「……黒より黒く、闇より暗き漆黒に、我が深紅の混交を望みたもう」 

    頭上から、不穏な呪詛が、紡がれる。

    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 21:53:21.68 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「め、めぐみん……?」 

    めぐみん「覚醒の時来たれり」 

    覚醒すんな!? 

    カズマ「めぐみん、ちょっとタンマ!」 

    めぐみん「無謬の境界に堕ちし理、無行の歪みとなりて現出せよ!」 

    不味い不味い不味い! 
    視界がぐにゃあっと歪む。 
    どうしてこうなった? 誰の責任だ? 
    俺か? 俺なのか? 俺が悪いってのか!? 
    だったら謝るから! 土下座でもなんでもするから頼むから待ってくれよお願いしますから!! 

    カズマ「死にだぐないよぉ……!」 

    めぐみん「踊れ、踊れ、踊れ」 

    カズマ「踊りまずがらぁ……!」 

    めぐみん「我が力の奔流に望むは崩壊なり、並ぶ者なき崩壊なり」 

    わけもわからずその場で阿波踊りをする俺。 
    しかし、無情にも破滅の刻は近づいていた。 
    世界がガラガラと崩壊していく音が聞こえた。

    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:00:12.04 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「万象等しく灰燼に帰し、深淵より来たれ!」 

    振り解こうにも、ふとももでガッチリ顔を挟まれているので、逃れることは出来ない。 
    もがくのをやめた俺は既に灰と化していた。 
    あーとか、うーとか言いながら息をしている。 
    それもすぐに終わる。物言わぬ彫像と化す。 
    さようなら、世界。ありがとう、世界。 

    この素晴らしい世界に祝福を! 

    めぐみん「これが人類最大の威力の攻撃手段! これこそが、最強の攻撃魔法っ!!」 

    そりゃあ、最強だろう。 
    人体の構造上、もっとも忌むべき生理現象だ。 
    生まれながらに忌避し、禁忌とすべき脱糞。 
    それが今この瞬間、俺の肩にぶち撒けられる。 

    カズマ「やだやだ! やだよぅもうやだっ!!」 

    最期の最期で駄々を捏ねるしか出来ない。 
    それが俺の恥の多い生涯を物語っていた。 
    お父さん、お母さん、ごめんなさい。 
    あなたの息子は異世界で糞まみれになります。 

    めぐみん「エクスプロォォォォォジョンッ!」 

    びちびちびちびちびちびちびちびちッ!!!! 

    なんか、やたら水気が多かった。 
    なんたって水浣腸したしな、ははっ。 
    下痢便になって当然だよな。馬鹿だなぁ。 

    本当に馬鹿だよ……俺は。

    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:04:16.79 ID:bWrcWJ2t0
    バニル「邪魔するぞ小僧! ……おや?」 

    めぐみんが漏らした、その瞬間。 
    ガチャリと開け放たれた玄関の扉。 
    我が家に来訪したのはバニルだった。 
    たしか、地獄の公爵で全てを見通す悪魔。 
    たまに家にやってきて、ウィズが仕入れた不良品を押し売りしたり、俺の発明を買い取ったりしている。それにしても、間が悪い登場だ。 

    いや、そのおかげで、他界せずに済んだけど。 

    バニル「ふむふむ、なるほど。ああ、何も言わずともよい。全てを見通すこのバニルが見透かしてしんぜよう……ほう! 紅魔の娘が! 腹を下して! なんと水を尻に! それでこの惨状に!」 

    羞恥心なんて、もう感じないと思っていた。 
    それなのに、自らの振る舞いを第三者に指摘されると、顔から火が出そうになった。恥ずい。 
    めぐみんも同じ気持ちらしく、もじもじとふとももで俺の顔を挟んできた。気持ちいい。 

    バニル「フハッ!」 

    全てを察した悪魔が、愉悦を漏らす。 

    バニル「フハハハハハハハハハハッ!!!!」 

    耳触りな哄笑が屋敷中に響き渡る。 
    もしかしたら、アクセル中に響いたかもな。 
    それだけのことを、しでかしたと実感する。 
    盛大に嗤われても俺たちは何も言えなかった。



    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:07:25.44 ID:bWrcWJ2t0
    バニル「フハッーハッーハッーハッーハッ!」 

    まるで過呼吸のような笑い声。 
    無論、悪魔に呼吸は必要ないとは思うが。 
    人の尊厳を失った俺たちの胸に火が灯る。 

    めぐみん「い、いくら何でも笑いすぎです!」 

    カズマ「そうだそうだ!」 

    こっちの身にもなれっての。 
    肩から下にかけて背中は下痢便塗れだぞ。 
    ちっとは同情してくれてもいいだろうが。 

    バニル「いや、失敬。………………フハッ!」 

    カズマ「めぐみん、アクアを呼んでこい」 

    めぐみん「わざわざ呼びに行く手間が惜しいです。我が爆裂魔法で消し去ってくれる!」 

    バニル「フハッフハハハハハハハッ!! 汝ら、悔しいかね? その悪感情、美味であるッ!!」 

    駄目だこいつは。生かしておけん。 
    めぐみんが本物の爆裂魔法の詠唱を開始。 
    俺はなんとか杖を拾いにいく隙を伺う。 

    バニル「おっと、物騒な真似はよせ。もとより吾輩は商談に来たのだ。そう、丁度、今の貴様らにぴったりのガラクタを用意してある」 

    ガラクタを持参して商談なんて舐めてやがる。 
    大方、全てを見通した上でピックアップしたのだろう。そうなると、少々気になってくる。 

    バニル「汝ら、悪魔の品を欲しがるかね?」 

    その文字通り、悪魔の囁きに、俺とめぐみんは頷くことしか出来なかった。

    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:10:23.44 ID:bWrcWJ2t0
    アクア「たっだいまぁー!」 

    ダクネス「いま帰ったぞ」 

    結局、バニルから悪魔の品を買い取り。 
    100万エリスほど散財する羽目に。とほほ。 
    しかし、おかげでどうにか間に合った。 
    リビングは綺麗で清潔だ。無論、匂いも皆無。 
    完全に無臭空間へと浄化されていた。 
    帰宅したアクアとダクネスも、昼間に何があったのか全く気づいていないようだ。良かった。 

    何を隠そう、バニルの商品は消臭剤。 
    まさに、今の俺たちにはうってつけだった。 
    着替えた俺とめぐみんは部屋を掃除して、消臭剤を床やらカーテンやらに吹き付けまくった。 
    それが功を奏して、大便の臭気は消えた。 

    とはいえ、ガラクタはガラクタである。 
    ウィズが仕入れた品は例外なく不良品だった。 
    それだけが、心配の種として残っていた。 

    アクア「今日はお土産があるの!」 

    無闇にハラハラしていても仕方ない。 
    どっしり構えていよう。きっと大丈夫さ。 
    とりあえず、アクアの土産とやらに注目する。 

    アクア「じゃーん! 立派なマツタケよ!」 

    それは大層立派な、マツタケだった。

    19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:13:30.43 ID:bWrcWJ2t0
    カズマ「ほう、これはたしかに立派だな」 

    アクア「でしょ? カズマさんのエノキタケよりも何倍も立派だと思わない?」 

    めぐみん「それはいくらなんでも言いすぎですよ、アクア。カズマはエリンギくらいです」 

    ダクネス「わ、私はシイタケ程度だと思っていたのだが、平均はどのくらいなんだ……?」 

    こいつら、好き勝手言いやがって。 
    平均には達していると思いたい。切実に。 
    マツタケと張り合う気はないけれど。 

    アクア「惣菜屋のおばちゃんが川で一本釣りしたのをくれたの! いつも手伝ってくれてるからそのお礼にって! えへへ、褒められちゃった」 

    それ、完全に給料の代わりだぞ。 
    この世界のマツタケの相場がいくらかは知らないが、間違いなくお前の日当よりは安いだろ。 
    そんなこともよりも、川でマツタケを一本釣りという点が気になる。えっ? どういうこと? 

    めぐみん「さっそく三枚におろして、七輪で焼きましょう! この時期のマツタケはそれが一番美味しい食べ方です! カズマ、火を下さい!」 

    カズマ「お、おう。ティンダー!」 

    マツタケを三枚におろす? 
    よくわからないが、とりあえず。 
    俺は七輪の炭に魔法で火を点けた。

    20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:16:04.38 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「いい感じに焼き目が付いてきましたね。そろそろ、食べ頃ではありませんか?」 

    アクア「いいえ、まだよ! めぐみん!」 

    しばらく、マツタケを炙った。 
    めぐみんの言う通り焼き加減は上々。 
    いい感じに焼き目が付いて美味そうだ。 

    ダクネス「しかしアクア、これ以上焼いては焦げてしまうのではないか?」 

    ダクネスのもっともな指摘に、何故か焼き奉行を気取るアクアは人差し指をちっちっと振り。 

    アクア「マツタケは香りを楽しむものなの。食感や味は二の次三の次よ。部屋中に香りが充満するくらい炙らないとせっかくのマツタケが勿体ないわ。だけどおかしいわね、全然香りがしないわ。私ったら、鼻が詰まってるのかしら」 

    マツタケ論を語り終え、鼻をかむアクア。 
    感心するダクネスをよそに、俺たちは慌てる。 
    ちらりとめぐみんと視線を交わす。 
    むずむず何やら言いたそうな口元をチャック。 
    昼間の一件は、決して表沙汰にしてはならん。 

    ダクネス「部屋いっぱいのマツタケの香りか」 

    期待に胸を膨らませるダクネスには申し訳ないが、今日この日に限ってはそれはありえない。 
    理由は単純明解だ。消臭剤のせいである。 

    ウィズが仕入れた消臭剤は、あらゆる匂いを持続的に消し去る優れものだった。 

    難点は、良い匂いもしなくなること。 
    要するに、マツタケの香りも消していた。 
    俺たちは香りがないマツタケを食うのだ。 

    それ、なんて罰ゲーム?



    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:19:23.02 ID:bWrcWJ2t0
    アクア「おかしいわね」 

    ダクネス「なあ、アクア。そろそろ諦めよう」 

    アクア「これだけ炙れば部屋いっぱいに香りが広がる筈なのに、どうしてちっとも匂わないのかしら。総菜屋のおばちゃんに偽物を押し付けられたのかも知れないわね。でも、タダだったのに」 

    ぷすぷすと、マツタケが焦げはじめた。 
    それでも一切焦げ臭さはない。驚きの消臭力。 
    とうとう総菜屋のおばちゃんまで疑われる始末に、俺とめぐみんは何も言えずに顔を伏せる。 

    結局、焦げたマツタケをモソモソ食った。 

    香りのないマツタケは、はっきり言ってプラスチックか発泡スチロールのようで不味かった。 
    おまけに焦げたせいで、ほろ苦い。最悪だ。 

    それが大層不満だったらしく、アクアはやけ酒を飲み、酔い潰れた可哀想な女神を、今ダクネスが部屋まで運んで介抱してくれている。 

    めぐみん「カズマ」 

    カズマ「なんだよ」 

    めぐみん「罪悪感に押し潰されそうです」 

    カズマ「言うな。俺だって同じ気持ちだ」 

    部屋に残った共犯者の俺たちは罪を悔いた。 
    それでも、部屋がうんこ臭いよりはマシな筈。 
    うんこ臭い中、マツタケを食うよりはよっぽど良かったと、そう思うしかなかった。

    22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/19(木) 22:21:34.77 ID:bWrcWJ2t0
    めぐみん「昼間の件ですが……」 

    カズマ「忘れろ。俺も忘れてやるから」 

    蒸し返そうとするめぐみんを黙らせる。 
    今思い出しても、ばっちい記憶だ。汚すぎる。 
    一刻も早く消し去るべきだと思ったのだが。 

    めぐみん「……ちょっとだけ、愉しかったです」 

    何言ってんだ、こいつ。 
    どうやらめぐみんは本当にいかれている。 
    どうしてこんなやつと親しくなったのやら。 
    だけど、仲間だし、大切な女の子だから。 

    カズマ「ま、たまには悪くないよな」 

    めぐみん「ふふっ。やっぱりカズマは優しいですね。大好きです。ずっとずっと愛してます」 

    ちょっとくらい甘やかしても、いいと思った。 


    【このフハッらしい世界に祝福を!】 


    FIN

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532002244/

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:21:36.02 ID:DaHGsbQ60
    真の男女平等を追求した結果、今作はめぐみん視点での物語となっております。 
    そうした作風が苦手な方は、ご注意ください。 

    それでは以下、本編です。




    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:29:33.57 ID:DaHGsbQ60
    どうも、めぐみんと申します。 
    私のことをご存知の方も多いとは思いますが、一応、初めに自己紹介をさせて貰いますね。 
    紅魔族出身で、アークウィザードを生業とするこの私は、爆裂魔法をこよなく愛する者。 
    故に、爆裂魔法以外の魔法は習得してません。 
    そのおかげで、様々な苦労を背負いました。 

    カズマ「なあ、めぐみん」 

    めぐみん「なんですか、カズマ」 

    カズマ「前にお前の爆裂道を認める発言をしたのは一時の気の迷いだったと認めるからさ、いい加減、爆裂魔法以外も覚えたらどうだ? あまりにも芸がなさすぎるだろ」 

    めぐみん「一芸に秀でていればそれで良いのです。多くを望めば、全てを失い兼ねません」 

    カズマ「多くを望めば、ねぇ」 

    今、私をおんぶしてくれている彼は、カズマ。 
    莫大な魔力を消費する爆裂魔法を放つと、私はしばらく身動きがとれなくなってしまいます。 
    なので戦闘の後はカズマに運んで貰うのです。 
    カズマは私が所属するパーティのリーダーであり、何を隠そうこの私の思い人でもあります。 
    そんな彼は、私の発言を受けて、何やら物思いに耽っている様子。少々気になる反応ですね。 

    めぐみん「何か思うところがあるのですか?」 

    カズマ「いや、なんでもないよ。気にすんな」 

    ダクネス「カズマ、そろそろ疲れただろう? めぐみんを背負う役目を代わろうか?」 

    気を遣う素ぶりを見せたのは金髪碧眼の美女。 
    クルセイダーのダクネスがそう申し出ました。 
    話をはぐらかしたカズマはその申し出に首を振り、しっかりと私を抱え直して、きっぱりと。 

    カズマ「大丈夫。責任を持って、俺が運ぶよ」 

    ダクネス「……そうか。うん、それがいい」 

    その、なんだからしくない男らしさに、嬉しい気持ちと複雑な気持ちを抱いてしまいます。 
    切なげなダクネスの表情が目に焼き付いて離れません。私は別に、この男を独占したいなどとは微塵も思っていないのに。もやもやします。 

    アクア「それなら、力持ちのダクネスには私が運んで貰うわ! 家までよろしくお願いね!」 

    微妙な空気の中、アクアはいつも通りでした。

    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:33:14.21 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「ダクネス、唐揚げを一個くれ」 

    ダクネス「ど、どうして私にたかるんだ!? 自分のを食べたら、それでおしまいだろう!!」 

    カズマ「だって、お前は肉付きが良すぎるし」 

    ダクネス「別に太っているわけではない! ……太って、ないよな? あ、おい! 目をそらすな! わかった! 仕方ないから唐揚げを一個やる!」 

    少々騒がしく賑やかな、いつもの夕食の風景。 
    今日の献立はジャイアント・トードの唐揚げ。 
    カズマとダクネスは口論しながらも仲が良さそうです。微笑ましいその光景を眺めていると。 

    ダクネス「あっ! こ、これは違うんだ、めぐみん。 私は別にカズマにあーんをしてやりたいなどとは微塵も思ってないからな! 本当だぞ!」 

    めぐみん「あーんをしても構いませんよ?」 

    ダクネス「だから、そんなつもりはなくて……」 

    アクア「なら、私が唐揚げを貰うわ! あーん」 

    ダクネス「うぅ……こんな筈ではなかったのに」 

    何故か言い訳を口にするダクネスは機を逃して、結局、アクアにあーんをする羽目に。 
    カズマが助け船を出す素ぶりはなく、それでいて、ちらちらとこちらを気にしていました。 
    その微妙な空気の中、アクアは満足そうです。 
    自分の最後の唐揚げを食べられた、ダクネス。 
    悔しげなその表情が、全てを物語っています。 

    ダクネスもまた、カズマに恋をしていました。

    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:40:46.30 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「ダクネス、少々話があります」 

    ダクネス「なんだめぐみん。こんな夜更けに」 

    場面は変わりまして、その日の晩。 
    私はダクネスの部屋を訪れました。 
    ブラシを片手に迎え入れてくれました。 
    どうやら、髪を梳かしていたようです。 
    寝巻き姿ダクネスに、単刀直入に尋ねます。 

    めぐみん「ダクネスはカズマが好きですか?」 

    ダクネス「ぶっふぉっ!?」 

    反応は劇的でした。わかりやすいですね。 
    それまで淑女然としていたダクネスは盛大にむせ返り、何やら大慌てで言い訳を連ねます。 

    ダクネス「わ、私は別に、あの男のことなど……! 唐揚げについては、めぐみんの誤解だ! 少々食べすぎかと思い、奴に恵んでやろうと思っただけで、深い意味はないというか……」 

    めぐみん「そんな言い訳が聞きたいのではありません。私たちは仲間ではありませんか。正直にありのままの本心を打ち明けてくださいよ」 

    なるべく、優しくダクネスを諭しました。 
    すると彼女は顔を真っ赤にして、頷きました。 
    どうやら、私の目に狂いはなかったようです。 

    めぐみん「カズマのことが好きですか?」 

    ダクネス「はぃ……好き、です」 

    ようやく、本心を打ち明けてくれたダクネス。 
    俯いて、サラサラの金髪が赤くなった表情を隠すその姿は、流石は良家のご令嬢といった美しさであり、悔しながら私もつい、ときめいてしまいました。恋する乙女は、本当に綺麗です。 

    私も彼から見てそう映っているのでしょうか? 

    ふと、そんなことに思いを馳せて。 
    同時に、対抗心が燃え上がります。 
    ダクネスよりも、良く映って欲しい。 
    私の方がかわいいと、綺麗だと思って欲しい。 

    そう思ってしまうのは、おかしいでしょうか?

    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:43:16.42 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「私は負けませんよ」 

    何はともあれ、ライバルに戦線布告です。 
    ようやく、同じ舞台に上がってくれましたね。 
    これからは熾烈なカズマ争奪戦を繰り広げることになるでしょう。とてもワクワクします。 

    しかし、ダクネスは、何故か泣きそうな顔で。 

    ダクネス「いや、私の負けでいいんだ」 

    めぐみん「はい?」 

    何を言っているのでしょう、この女は。 
    言ってる意味がわかりません。拍子抜けです。 
    せっかくライバルになれたのに敗北宣言とは。 
    我が魔導のライバルたるゆんゆんでさえ、もうすこしは骨のある反応を示すでしょうに。 

    ダクネスの態度は、見ててイライラしました。 

    めぐみん「ちっともやる気がないようですね」 

    ダクネス「ああ、そうだ。私はめぐみんとカズマを奪い合うつもりはない。あの男は譲るよ」 

    これには普段温厚な私もカチンときましたね。 
    えっ? 普段からキレたナイフですって? 
    何を馬鹿な。私は滅多なことではキレません。 
    ええ、この私が本気でキレたら、怖いですよ? 

    それをダクネスに、思い知らせてやります。



    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:45:46.64 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「ダクネス」 

    ダクネス「なんだ、めぐみん?」 

    めぐみん「ちょっと、失礼しますね」 

    キョトンと首を傾げる寝巻き姿のダクネス。 
    彼女の胸元はいつもユルユルで、扇情的です。 
    もちろん、カズマの気を惹く為の格好です。 

    そのユルユルな胸元に、私は手を入れました。 

    ダクネス「ひゃんっ!?」 

    めぐみん「おや、また成長したのですか?」 

    ダクネス「こ、こら! 突然なにをする!?」 

    めぐみん「これだけのものを持ちながら意中の相手を譲るなど、嫌味でしかありませんよ。それで私が納得するとでも思っているのですか? いーえ、納得しませんとも。このまま揉みしだかれたくなければ、立ち向かって来なさい!」 

    ガシガシと、乱暴に揉みしだきます。 
    ダクネスの胸は、大きくて柔らかでした。 
    たびたびカズマに胸まで筋肉と揶揄されますがそんなことはありません。気持ちいいです。 

    一心不乱に揉んでいるとついに折れたらしく。 

    ダクネス「わかったからもうやめてくれ!」 

    めぐみん「では、反撃してください」 

    ダクネス「ああ、覚悟しろ、めぐみん!」 

    ガバッと、襲いかかってきたダクネス。 
    私もろとも、ベッドに倒れ込みます。 
    反撃したダクネスによって押し倒されました。 

    彼女のベッドは、とてもいい匂いがしました。

    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:48:52.55 ID:DaHGsbQ60
    ダクネス「さあ! もう抵抗出来ないぞ!」 

    めぐみん「元より抵抗するつもりはないです」 

    ダクネス「ならば、先程の仕返しをくらえ!」 

    私に覆い被さる、ダクネス。 
    しかし、ちっとも重さは感じません。 
    私に体重がかからないように乗っています。 
    いつもカズマから重そうだと言われているので、自分の体重を気にしているのでしょう。 
    ダクネスは思いやりのある優しい女の子です。 

    けれど今だけは、そんな優しさは不要なのに。 

    ダクネス「あれ? めぐみんの胸はどこだ?」 

    めぐみん「おい! どこに目をつけているのですか! 胸なら目の前にあるだろう! 私の胸に対して文句があるのなら、聞こうじゃないか!!」 

    前言撤回します。どこが優しい女の子ですか。 
    この女、なかなかやりますね。驚きましたよ。 
    温厚な私をここまで怒らせるとは。ぷんぷん。 
    賞賛に値します。ええ、絶対に許せませんね。 

    めぐみん「品性のカケラもない胸だけが取り柄の牛女には、清貧なこの私の慎ましさが理解出来ませんか? 『清貧』の意味、わかります?」 

    ダクネス「ほう? 『清貧』という言葉に、『まな板』なんて意味があるとは始めて知ったぞ。勉強になったよ。めぐみんは物知りだなぁ」 

    それから私とダクネスは、大喧嘩をしました。

    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:54:44.01 ID:DaHGsbQ60
    取っ組み合って、ひっかいて。 
    髪を引っ張り合って、ビンタして。 
    私とダクネスは、ボロボロになりました。 

    それでも、どこか清々しい気分です。 

    めぐみん「ダクネス」 

    ダクネス「なんだ、めぐみん。まだやるか?」 

    お互いに肩で息をして、満身創痍。 
    そんな有様でも、目に爛々と闘志を燃やすダクネスと、恐らく赤々と発光している私の瞳。 

    朝までやり合っても構わなかったのですが、私の目的は喧嘩することではありません。 

    めぐみん「私はカズマに節操を求めません」 

    ダクネス「しかし、そうは言っても……」 

    これまでも私としては、一夫多妻でも構わないと思っていました。そして今日ダクネスと喧嘩してその考えはより強固なものになりました。 
    その私の真意を即座に見抜いたダクネスは苦い顔。敬虔なエリス教徒の彼女には受け入れ難い提案であることは、無論、想定の範囲内です。 

    めぐみん「ダクネスは1番になりたいですか?」 

    ストレートに尋ねると、彼女は逡巡して。 

    ダクネス「……めぐみんはなりたくないのか?」 

    逆に尋ねられたので、即答します。 

    めぐみん「私が好きなカズマは、普段はだらしない上に頼りなくとも、パーティリーダーとしていざという時に仲間を命がけで守る男です。ダクネスがモンスターに囲まれている時や、あるいは無理矢理結婚させられそうな時に、あの男は最高に格好良いところを見せるのですよ」 

    ダクネス「……めぐみんを背負っている時もな」 

    おや、これは一本取られてしまいましたね。 
    流石は同じ男に恋をした者同士、私たちの趣味嗜好はどこか似通っているのかも知れません。



    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:57:13.95 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「ならば、理解出来る筈です」 

    詰まる所、カズマは仲間のピンチに真価を発揮する男なのです。それ以外はロクでなしです。 
    故に、ダクネスあってこそのカズマであり、そして、私あってこそのカズマと言えましょう。 
    アクアはまあ、一時、置いておくことにして。 

    めぐみん「独り占めは、あの男の魅力を損なうだけです。ほら、よく言うではありませんか」 

    ダクネス「英雄、色を好む……か」 

    めぐみん「そう、それです。誠に残念ながら、私たちは英雄に恋をしてしまったのです。それならば、共に腹をくくるしかないと思います」 

    知らないところで英雄扱いされているカズマ。 
    今頃、くしゃみをしているかも知れませんね。 
    我ながら出来の良い屁理屈だったと思います。 
    頭の固いダクネスもようやく納得した様子で。 

    ダクネス「……わかった」 

    めぐみん「では、決まりですね」 

    承諾してくれたので、仲直りをします。 
    でも、その前に決めなければならないことが。 
    こればかりは、ダクネスにも譲れません。 

    めぐみん「妊娠出産は、私が先ですからね?」 

    ダクネス「わ、私はあいつの子などいらん!」 

    とかなんとか言いつつも。 
    それから一晩中、ダクネスは将来生まれてくる子供の名前をあれこれ考えていました。 
    おかげで寝不足です。本当にスケベな娘です。

    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:02:08.19 ID:DaHGsbQ60
    さて、朝になりました。 

    めぐみん「おや? カズマの姿が見えませんね」 

    ダクネス「あいつはまだ寝てるのか?」 

    色ボケダクネスのせいで眠たい目をこすりながら、居間を見渡してもカズマが居ません。 
    私たちの結論を、聞いて貰う必要があります。 
    まあ、あの男はダクネスの言う通りいつも寝坊助なので特に問題視はしてなかったのですが。 

    アクア「カズマさんなら、朝早くにゆんゆんと出かけたわよ? 私の目にはデートに見えたわね。なんでも、『連れション』がどうのとか言ってたけど、2人で何をするつもりかしらね?」 

    どうやらこれは問題ですね。事案発生です。 
    何をやっているんですか、あの男は。 
    節操がないにも程があります。許せません。 
    えっ? 昨夜と言ってることが違うって? 
    それとこれとは話が別です。全然違います。 

    私はダクネスだからこそ、許したのです。 

    ゆんゆんのことは認めていません。 
    男友達の1人でも作ってから出直して来なさい。 
    まあ、聞くところによると外伝ではコソコソ何やらチンピラとつるんでいるようですが、それは本編には関係ありませんので、悪しからず。 

    めぐみん「行きますよ、ダクネス」 

    ダクネス「ああ、剣のサビにしてくれる!」 

    アクア「気をつけて行ってらっしゃい!」 

    私とダクネスは杖と剣を握り締めて。 
    いつになく慈愛の表情を浮かべたアクアに見送られ、いざ参らん。敵は千の魔法を扱う紅魔族。 
    恐らく厳しい戦いになるだろう。だがしかし。 

    めぐみん「連れションなど、させませんよ!」 

    我が名はめぐみん。 
    連れションを阻止する者。 
    だいたい、何ですか、『連れション』って。 

    私ともしてくれたことがないのに……バカ。

    19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:05:25.20 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「ほらゆんゆん。ちっちしてごらん?」 

    ゆんゆん「む、無理ですよ。恥ずかしいです」 

    カズマ「大丈夫。すぐ気持ち良くなるからさ」 

    ダクネス「見つけたぞ、カズマ!」 

    めぐみん「何をしてるんですか、ゆんゆん!」 

    どうやら間一髪で間に合いました。 
    今にも下着を下ろそうとしているゆんゆん。 
    そしてそれを唆しているカズマ。現行犯です。 

    カズマ「やべっ! もう見つかった!」 

    ダクネス「こら、待て!」 

    ゆんゆん「め、めぐみん! これには訳が!」 

    めぐみん「人の男と知っての狼藉、断じて許せません。じっくりと訳を聞こうじゃないか!」 

    逃走を図るカズマはダクネスに任せて。 
    私はゆんゆんから事情聴取をしました。 
    もしかしたら情状酌量の余地があるかも知れないと思ったら、案の定どうも担がれたらしく。 

    ゆんゆん「仲の良い友達はみんな連れションしてるって。だから、連れションすれば友達になれるって言われて、それで……ごめんなさい!」 

    まったく本当に馬鹿な子です。 
    それは男同士の友情関係でしょうに。 
    男女間での連れションなどありえません。 

    友達に飢えたゆんゆんの心の隙をついたその巧妙な手口になんだからしくなさを感じて、私はまた、霧かかったもやもやした気持ちを抱きました。

    20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:07:58.68 ID:DaHGsbQ60
    ダクネス「ほらカズマ、神妙にしろ!」 

    カズマ「離せよっ! 俺はゆんゆんの友達になってやろうとしただけだ! 何も悪くないぞ!!」 

    とりあえず、ゆんゆんは釈放しました。 
    何度も謝っていたので、反省したようです。 
    そこにダクネスに捕まったカズマがやって来て、無様に喚き散らしています。最低です。 

    めぐみん「カズマ」 

    カズマ「めぐみんならわかってくれるよな! 俺は、お前の友達のゆんゆんを不憫に思って……」 

    めぐみん「少し、黙ってください」 

    パァンッ! と、乾いた音が響き渡りました。 
    それは愚かなカズマの頬を張った音です。 
    手を上げたのは、ダクネスではありません。 

    私が、思い切りカズマをビンタしたのです。 

    ダクネス「めぐみん……」 

    めぐみん「私は大丈夫ですよ、ダクネス」 

    不安げなダクネスに微笑んでみせて。 
    私のビンタを受け、拘束されたまま沈黙して物言わぬカズマをちらりと見やり、頼みます。 

    めぐみん「カズマを離してあげてください」 

    ダクネス「いいのか……?」 

    めぐみん「ええ、もう怒っていませんので」 

    ダクネスから解放されたカズマは、その場で体育座りをして、俯いたまま。何も言いません。 
    まるで泣いているようにも見えましたが、どうも歯を食いしばって涙を堪えているようです。 

    涙を見せられないような訳があるのでしょう。



    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:09:59.92 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「なにがあったのですか?」 

    努めて優しく尋ねても、無反応。 

    めぐみん「言いたくないのですか?」 

    カズマは黙したまま、目も合わせてくれない。 

    めぐみん「仕方ないですね、最後の手段です」 

    私はおもむろに、カズマの頬に唇を近づけて。 

    カズマ「や、やめろよっ!」 

    ようやく、反応してくれました。 
    くすりと笑うと、彼はまた俯きます。 
    そんなカズマに、私の推理を伝えてみます。 

    めぐみん「私たちに嫌われるために、わざとあんな真似をした。違いますか、カズマ?」 

    ダクネス「嫌われる為に、だと……?」 

    私の言葉に驚くダクネス。 
    とはいえ、根拠はありません。 
    なんとなく、そんな気がしたのです。 
    ただの当てずっぽうの推論でしたが。 

    カズマ「ああ、そうだよ。俺は最低だろ?」 

    あっさりと、カズマは自白しました。

    22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:12:23.36 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「すると、ゆんゆんも共犯ですか?」 

    カズマ「違う! ゆんゆんは利用しただけだ!」 

    ふむふむ、随分と反応がよろしいことで。 
    嘘の匂いがしますね。バレバレです。 
    恐らく、口裏を合わせていたのでしょう。 
    まんまとゆんゆんに乗せられました。 
    どうやら、担がれたのは我々のようですね。 

    めぐみん「ダクネスはどう思いますか?」 

    ひとりで結論を出すのは早計であり禁物です。 
    昔の私ならばいざ知らず。今は仲間が居ます。 
    それも、同じ想いを抱く、言うなれば、同志。 
    カズマとの付き合いの長さも似たようなもの。 

    ダクネスはしばらく黙考してから、口を開き。 

    ダクネス「この男が、か弱い女子供を己の目的の為に利用出来るとは思えん。結託して我々を謀ったと言われた方が、まだ納得出来るな」 

    めぐみん「はい、私もそう思います」 

    どうやら、同じ結論に至ったようですね。 
    なんだか、嬉しくなります。一心同体です。 
    まさに文字通り、我が意を得てくれました。 
    これで、自分の結論に自信が持てたのですが。 

    カズマ「俺は単独犯だ! よく思い出してみろよ! 自分の目的の為にお前らみたいな女子供を利用することなんてしょっちゅうだろ!? 忘れたとは言わせないぞ! 俺を美化すんなよ!!」 

    まあ、思い当たる節は、多々ありますけどね。

    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:15:13.48 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「私たちに対してはいいのです」 

    カズマ「なんでだよ!?」 

    めぐみん「仲間だからです」 

    たとえ、どれだけ騙されても。 
    利用されても、時には囮にされても。 
    どんなに酷い罪をなすりつけられたとしても。 

    相手が仲間ならば、許してあげましょう。 

    めぐみん「仲間とは、そういうものです」 

    してやったりとばかりに、微笑んであげます。 
    するとカズマは、まるで何か喉に詰まらせたような顔をして、苦しげに嗚咽を漏らしました。 

    カズマ「お前らの理想を、押し付けんなよ!」 

    そこでようやくカズマの苦悩を理解しました。 
    どうやら私たちは、知らず知らずのうちに、彼に重荷を背負わせすぎてしまったようです。 

    パーティリーダーの、重み。 

    それがどのようなものかはわかりません。 
    なにせ、リーダーになった経験がないもので。 
    それはきっと、ダクネスも同じでしょう。 

    彼だけが知り、彼だけが抱える、苦悩。 

    それは恐らく、想像を絶するものであり。 
    きっと、彼の背中には重すぎたのでしょう。 
    カズマの背中は大きくて広いと思ってました。 
    それはどうやら私の思い込みだったようです。 

    カズマ「俺は、クズマで、カスマなんだよ!」 

    今、蹲って咽び泣く、彼の背中はいつもよりも小さく見え、私はそうとも知らずにいつも甘えてその背に乗っていたのだと思うと、自分自身が許せなくて、とても不甲斐なくなりました。 

    めぐみん「……カズマッ! 」 

    居ても立っても居られず、彼を抱きしめます。

    24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:17:31.83 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「……俺を嫌ってくれよ、めぐみん」 

    めぐみん「嫌えません。嫌いませんとも!」 

    カズマのお願いは即座に却下しました。 
    どうして嫌えましょうか。むしろ逆効果です。 
    もっともっと、好きになってしまいました。 

    ダクネス「お前は、馬鹿な奴だ」 

    不意に、耳元でダクネスの声が。 
    私たちをまとめて抱えるような抱き方。 
    それはまるで兄妹を抱きしめる母親のようで。 

    カズマ「……ママ」 

    ダクネス「だ、誰がママだ!? こう見えても私はまだ男と付き合ったことすらないのに!!」 

    思わずそう呟いた気持ちは私にもわかります。 
    ですが非常に気持ち悪いですね。キモいです。 
    でも、そんなキモさが、カズマらしさでした。 
    ずっこけて、格好悪いからこそ、素敵だと感じて、好きだと思える男は他にいないでしょう。 

    やはり、カズマはこうでなくてはなりません。 

    めぐみん「ちなみに計画の発案者は誰ですか? まあ、言わなくともなんとなくわかりますが」 

    カズマ「アクアだよ」 

    ダクネス「あいつめ。あとでお仕置きだ」 

    やはり、そうでしたか。予想はしてました。 
    どうにもらしくないとは思っていたのですが、全てはアクアの手のひらの上だったようです。 
    まるでどこぞの女神のような采配ぷりですね。 

    大方、カズマの苦悩を見透かして、救いの手を差し伸べたつもりなのでしょうが、余計なことをしてくれたものです。困った女神様ですね。 

    とはいえ、そのおかげで彼の意外な脆さという一面に触れることができました。僥倖です。 
    普段は飄々としているカズマの素顔が見れたことについては、あの女神様に感謝しましょう。

    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:19:53.58 ID:DaHGsbQ60
    ダクネス「さあ、帰ろう、カズマ」 

    カズマ「ママ、おんぶ」 

    ダクネス「だからママと呼ぶなっ!?」 

    すっかりいつもの調子を取り戻して。 
    ダクネスの背中におんぶされるカズマ。 
    たまにはこうして甘えればいいのです。 

    時に背負い、時には背負わされ、いつもお互いの重荷を背負い合うのが、仲間なのですから。 

    とはいえ、私には難しいですね。 
    体格的な不利だけはどうにもなりません。 
    このままではダクネスの独壇場です。 
    これは由々しき事態ですね。私は悩みます。 
    この状況で自分に出来ることを、考えて。 

    そして、素晴らしい名案を、閃きました。 

    めぐみん「カズマカズマ」 

    カズマ「ん? どうかしたのか?」 

    めぐみん「ちょっと耳を貸してください」 

    ダクネスに聞かれないように小声で囁きます。 

    めぐみん「今度一緒に連れションしましょう」 

    カズマ「ぶっふぉっ!? げっふぉっ!?」 

    ダクネス「な、なんだ!? 私には全然聞こえなかったが、めぐみんはなんて言ったんだ!?」 

    めぐみん「内緒です」 

    あまりの驚きで盛大にむせたカズマ。 
    ダクネスはどうにも気になるみたいです。 
    しつこく追求されましたが、教えません。 

    普段冷静沈着な私とて照れる時はあるのです。



    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:22:21.43 ID:DaHGsbQ60
    それから暫くのんびりとゆっくり帰路を歩き。 
    ようやく、私たちの屋敷が見えて来ました。 
    玄関の前で、アクアがウロウロしています。 
    どうやら、我々を心配しているようですね。 
    自分が計画した作戦の癖に、いざ実行に移してからやり過ぎだったかも知れないと不安になったのでしょう。なんともアクアらしいですね。 

    ダクネス「いいかアクア、次はないからな」 

    ダクネスも毒気を抜かれたのか、そこまで激怒することなく、げんこつ一発で済ませました。 

    アクア「全部カズマさんの為を思ってしたことなのに! あたしは何にも悪くないのにっ!!」 

    なんだかついさっき聞いたような言い訳。 
    しかし、どうやらこれは本気の叫びらしく。 
    自らの保身の為となるとなりふり構わない、この困ったちゃんが女神など、ありえませんね。 
    カズマにはこうならないで貰いたいものです。 
    そんなことを喚くのはアクアだけで充分です。 

    さて、それでは遅い朝食を食べるとしますか。 


    【この素晴らしい恋する乙女たちに祝福を!】 


    FIN

    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:23:08.91 ID:DaHGsbQ60
    おまけ 

    めぐみん「私の目を見てください、カズマ」 

    カズマ「ミテルヨ?」 

    めぐみん「さっきから視線が下がってますよ」 

    どうも、めぐみんです。また会いましたね。 
    場面は変わって、手狭な個室に2人きり。 
    ここには私とカズマしか居ません。密室です。 
    すみませんが、もう一度名乗らせて頂きます。 
    我が名はめぐみん。約束は速やかに果たす女。 
    察しの良い方ならば、もうおわかりですね? 

    私たちは今、絶賛連れション中なのです。 

    めぐみん「不埒なことは許しませんからね」 

    カズマ「シナイヨ?」 

    めぐみん「では、さっきから私のお尻を撫で回しているこの悪い手は、誰のものでしょう?」 

    ひとまず現状を簡単に説明しますと、私は今、便座に座るカズマの膝の上に乗っています。 
    ちなみに下着は既に脱いでぽいしてますよ。 
    そんな私のお尻に対して直に忍び寄る魔の手。 
    それが誰のものなのかは言うまでもないです。 

    めぐみん「ひとまず、落ち着いてください」 

    カズマの頬に手を当てて、優しく撫でます。 
    このままでは連れションが出来ませんので。 
    彼が排尿できるようになるまで、待ちます。

    28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:25:15.11 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「落ち着きましたか?」 

    カズマ「ふぅ……ああ、もう大丈夫だ」 

    平常心を取り戻したカズマ。 
    まるで賢者のような空気を醸しています。 
    彼を鎮めるのは、それはそれは大変でした。 
    次回からはダクネスに任せるとしましょう。 

    めぐみん「では、さっそく」 

    カズマ「待ってくれ、めぐみん」 

    連れションに取り掛かろうとした矢先。 
    賢者となったカズマが待ったをかけました。 
    なんでしょう。私は小首を傾げて、尋ねます。 

    めぐみん「どうかしましたか?」 

    カズマ「これは多分、連れションではない」 

    この男は今更、何を言ってるのでしょうか。 
    どうやら、根本的な間違いがあるとのこと。 
    それならそうと早く言って欲しかったです。 

    めぐみん「どこが間違っているのですか?」 

    カズマ「全部だ」 

    めぐみん「具体的にお願いします」 

    カズマ「まず大前提として同じ便座を一緒に使うなんてことはありえない。どこの世界にそんな連れションがあるってんだ。たとえここが異世界であろうとも、俺はそんな連れションは認めないぞ。完全に変態プレイとしか思えない」

    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:27:50.99 ID:DaHGsbQ60
    へ、変態プレイときましたか。衝撃的です。 
    これには流石の私も動揺を隠せません。 
    もちろん、私だってこれが普通ではないことくらいわかっていますとも。明らかに異常です。 
    でも、仕方ないではありませんか。だって。 

    めぐみん「なんと言われようと、私はどうしても、カズマと一緒におしっこがしたいのです」 

    彼がゆんゆんを連れションに誘ったあの日。 
    私はとてもショックでした。泣きそうでした。 
    だからこそ、思わずビンタまでしたわけで。 
    その後、事件の全貌が明らかになってからも、私の脳裏には連れションのことばかり過って。 

    めぐみん「カズマの初めてを奪いたいのです」 

    そう、詰まる所、それが根底にありました。 
    どんな変態プレイだろうと、初めてが欲しい。 
    いや、むしろ、そんな変態プレイだからこそ、初めては私として欲しいのかもしれませんね。 

    カズマ「めぐみんの気持ちはわかったよ」 

    めぐみん「それなら……」 

    カズマ「でも、俺にはそんな趣味はない」 

    そう言えば、そうでしたね。 
    この男は、こういう男でした。 
    ええ、知っていましたとも。 

    だから、事前に準備は整えておきました。

    30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:30:20.64 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「というわけで、どいてくれ」 

    めぐみん「カズマ、キスをしましょう」 

    カズマ「話を聞こうじゃないか」 

    やはり、予想通りの反応ですね。 
    見ての通り、カズマは己の欲望に忠実な男。 
    そして実は、キスは未だに済ませていません。 
    どうしてか、そこを失念している人なのです。 
    だからこそ、必ず食いつくと思ってました。 

    カズマ「今しよう、すぐしよう、早くしよう」 

    めぐみん「がっつかないでくださいよ!」 

    危ない危ない。距離を取りましょう。 
    そう簡単にキスなどさせませんよ。 
    なにせ私にとっても初めてですしね。 

    めぐみん「まずは目を閉じてください」 

    カズマ「おいおい、そんな馬鹿なことをする奴が本当に居ると思ってるのか? 俺はつくづく思うね、キスの時に目を閉じる奴はアホだと。せっかく間近で好きな相手の顔を拝めるってのに、見ないとかないない。俺ならガン見……」 

    めぐみん「閉じないとキスしてあげません」 

    カズマ「よし、閉じたぞ! これでいいか!?」 

    本当に御し易い男ですね。チョロすぎます。 
    まあ、そういうところが可愛いのですけど。 
    なんて惚気はさておき。さあ、作戦開始です。

    31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:32:33.85 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「次はお口を開けてください」 

    カズマ「は? なんで?」 

    めぐみん「開けないとキスしませんよ?」 

    カズマ「あーん」 

    つくづく馬鹿な男です。完全に言いなりです。 
    何にせよ、これにて全ての用意は整いました。 
    あとは用意した錠剤を、ぽいと放り込めば。 

    カズマ「ん? なんか口に入れたか?」 

    めぐみん「きっと、気のせいですよ」 

    シュワっと溶けて、証拠は消え去りました。 
    あとは待つだけ。とはいえ、即効性です。 
    すぐにカズマの顔色がおかしくなりました。 

    カズマ「ぐあっ!?」 

    めぐみん「おや? どうかしましたか?」 

    カズマ「は、腹が……痛いんだけど……?」 

    めぐみん「フハッ!」 

    おっと、大変失礼しました。ごめんなさい。 
    私としたことが、つい愉悦を抑えきれずに。 
    はしたないですね。でもカズマが可愛くて。 
    ああ、なんて可哀想なカズマ。不憫です。 
    最初から協力的ならば苦しまずに済んだのに。 

    ウィズ魔法具店の下剤の効果は絶大ですね。 
    もっとも効きすぎる上に即効性が半端ない為、トイレ内でしか服用出来ない不良品ですが。 

    まあ、そんなことは、どうでもよいことです。 

    めぐみん「我慢は身体に毒ですよ、カズマ」 

    愉悦をひた隠して、私はカズマを労わります。



    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:34:58.37 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「め、めぐみん、お前……!」 

    めぐみん「安心して下さい。私が見届けます」 

    カズマ「は、始めから、このつもりで……?」 

    めぐみん「そんなこと今となってはどうでも良いではありませんか。早くぶちまけて下さい」 

    どうやらカズマは企みに気づいたようです。 
    歴戦の勇者の直感は伊達ではありませんね。 
    先程愉悦を漏らした際に敵感知スキルに引っかかってしまったようです。気をつけなければ。 

    めぐみん「私はあなたの仲間であり味方です」 

    あくまでも、自分は敵ではないとしながらも。 

    めぐみん「今のカズマはとっても魅力的です」 

    苦悶に喘ぐカズマを見て胸がドキドキします。 

    めぐみん「好きですよ、カズマ。大好きです」 

    便意を堪えるカズマは見ていて飽きません。 
    次は必ずダクネスにも見せてあげましょう。 
    きっと夜眠れなくなること間違いなしです。 
    無論、私も今宵は恐らく眠れないでしょう。 

    だってほら、そろそろカズマは、限界です。 

    カズマ「ぐうぅぅぅぅぅ……あっ」 

    ぶりゅっ! 

    めぐみん「フハッ!」 

    愉悦と同時に、噴き出す私の尿。漏れました。 
    それはカズマの股の間から便器へと滴ります。 
    さあ、愉しい愉しい連れションの始まりです。 
    カズマの首筋に頬を埋めて私も出し切ります。

    33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:36:48.74 ID:DaHGsbQ60
    カズマ「あ、あああ、ああああああっ………!」 

    ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅっ!!!! 

    めぐみん「フハハハハハハハハハッ!!!!」 

    もはや、哄笑を止められません。気持ちいい。 
    狂ったように、嗤い続けて、悦に浸りました。 
    なるほど、変態プレイとはまさしくその通り。 
    ですが、この快楽を知らない人は可哀想です。 

    毛嫌いせずに、一度試してみては如何ですか? 

    カズマ「うぅ……ぐすんっ」 

    めぐみん「カズマ……泣いているのですか?」 

    カズマ「俺は、汚れちまった……!」 

    個室にさめざめと響く、カズマの啜り泣き。 
    どうやら、やり過ぎてしまったようですね。 
    彼に泣き止んで欲しくて私は抱きしめます。 

    めぐみん「大丈夫ですよ、カズマ」 

    カズマ「でも、俺はめぐみんの前で……!」 

    めぐみん「素敵でしたよ。惚れ直しました」 

    これは気休めではなく、本心からの言葉。 
    それが伝わったのか、泣き止んだカズマ。 
    私の胸に抱かれて、いつになく静かです。 
    もしかして寝てしまったのかと思ったら。 

    カズマ「隙あり! ドレインタッチ!」 

    めぐみん「あっ!」 

    一瞬の隙をつかれて、動けなくなりました。

    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 22:39:38.04 ID:DaHGsbQ60
    めぐみん「くっ……身体に、力が入りません」 

    カズマ「俺は佐藤和真。最後に勝利を掴む者」 

    どうやら、彼の方が一枚上手だったようです。 
    生気を吸われて指一本たりとも動かせません。 
    完全に無防備な私に、彼はずいっと顔を寄せ。 

    カズマ「そういや、キスがまだだったな」 

    まだ覚えていましたか。これは困りました。 
    今の弱い私には抵抗することができません。 
    なす術なく、唇を奪われてしまうでしょう。 

    カズマ「覚悟はいいか、 めぐみん」 

    めぐみん「カズマ……優しくしてくださいね」 

    せめてもの足掻きとして、固く目を閉じます。 
    真っ暗な世界で全てが終わるのを待っていたのですが、待てども待てども何も起こりません。 
    さすがにおかしいと思って目を開けてみると。 

    カズマ「なんて、冗談に決まってるだろ。これに懲りたら、もう二度と悪ふざけはするなよ」 

    などと、訳の分からないことを、ほざいて。 
    ドレインタッチで吸った生気を、返還して。 
    私を膝から降ろして、立ち去ろうとする彼。 

    カズマ「じゃあな、めぐみん。愉しかったよ」 

    おい。ここまでしておいてそれはないだろう。 

    めぐみん「……黒より黒く闇より深き漆黒に」 

    カズマ「おい、その詠唱はマジでやめろ!?」 

    我が名は、めぐみん。爆裂魔法を極めし者。 

    たとえ屋敷を全壊させたとしても、ぶっ放つ。 
    絶対にやめるものか。乙女心を傷つけられた。 
    思わせぶりな態度は本当にやめてほしいです。 
    とはいえ、私も人のことは言えませんけどね。 
    それでも、これだけは言わせて貰いましょう。 

    私の好きな人は、ヘタレなのがたまに傷です。 


    【この素晴らしいトイレで連れションを!】 


    FIN

    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 01:38:34.21 ID:1dCkIYB+0
    すげー面白かった乙


    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532175695/


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