シュタインズ・ゲート

    1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:07:54.791 ID:odnNm48AM.net

    岡部「な、何を言ってるんだまゆり?」 

    まゆり「まゆしぃは知ってるのです。オカリンがまゆしぃを助けてくれてることを」 

    岡部「どうしてそれを……! 俺がタイムリープしてるとこを見たのか?」 

    まゆり「ううん、まゆしぃには分かるんだ。オカリンのやってることが」


    2:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:09:31.657 ID:odnNm48AM.net

    岡部「でもそれでどうして俺が人質になるんだ?」 

    まゆり「えー、分かんないの?」 

    岡部「大体お前は俺の人質だ。俺が守ってやってるのだ」 

    まゆり「その考えがおかしいと思うのです」 

    岡部「何故だ!?」



    5:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:11:59.887 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「オカリンはおバカさんなんだから……。仕方ないからまゆしぃから言うね」 

    岡部「おい、まゆり、どうしたんだ?」 

    まゆり「どうしたって、まゆしぃはまゆしぃなのです」 

    岡部「もしかして鈴羽が言ってたSERNの洗脳か?」 

    まゆり「ねえオカリン、わけわからないこといってないでまゆしぃの話を聞いてほしいのです」



    6:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:14:18.732 ID:odnNm48AM.net

    岡部「ああ、すまない」 

    まゆり「まゆしぃ、さっきオカリンの考え方が間違ってると言ったよね?」 

    岡部「そうだな」 

    まゆり「まったくその通りなのです。まゆしぃはオカリンの人質だから守ってあげるとか意味不明なのです」 

    岡部「どういうことだ?」 

    まゆり「オカリンはまゆしぃを守って死んでしまったのです」



    7:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:16:20.049 ID:odnNm48AM.net

    岡部「は?」 

    まゆり「そのままの意味だよ。オカリンは死んじゃったの」 

    まゆり「まゆしぃはオカリンの人質だけど人質じゃないのです」 

    岡部「さっきから言ってることが支離滅裂だ。大体俺は生きてるぞ」 

    まゆり「分かってないなぁ……」



    8:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:20:07.853 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「今はまゆしぃはオカリンの人質ではない。オカリンがまゆしぃの人質なのです」 

    岡部「何故だ?」 

    まゆり「そもそも守るという行為自体立場が下の者が上のものにする行為だよ」 

    岡部「違う。お前は俺の人質だから俺から離れる権利がないのだ」 

    まゆり「もしそうならオカリンは本当に大バカさんだね。道路に飛び出た蟻さんをを追いかけて車に轢かれちゃったのと同じくらいアホなのです」



    9:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:21:38.041 ID:odnNm48AM.net

    岡部「何とでも言うがよい」 

    まゆり「ねえ、オカリンって古墳って知ってる?」 

    岡部「当たり前だ」 

    まゆり「古墳は偉い人の墓だよね~」 

    岡部「そうだ。その当時の権力者の墓だ」



    10:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:22:52.049 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「じゃあ、殉死って知ってる?」 

    岡部「ああ」 

    まゆり「この古墳の中には殉死した奴隷さんや部下さんの死体も埋もれてるらしいのです」 

    まゆり「今のオカリンはその奴隷さんや部下さんと同じなのです」



    11:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:25:44.759 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「正確に言うと少し違う、かな。オカリンの死体はお隣の古墳、まゆしぃのお墓は今作ってる古墳なのです」 

    岡部「例えがどんどん意味不明になってるぞ」 

    まゆり「そもそも、まゆしぃはオカリンの人質になった覚えはないのです」 

    岡部「は?」 

    まゆり「そうだよ。まゆしぃはそもそもオカリンの人質ではないのです」



    12:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:27:45.412 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「まゆしぃはオカリンじゃなくて、鳳凰院凶真の人質なのです」 

    岡部「ほ……鳳凰院凶真?」 

    まゆり「鳳凰院凶真はもういない。死んじゃった」 

    岡部「……」 

    まゆり「今のオカリンは鳳凰院凶真に似た別人なのです」



    13:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:29:25.459 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「まゆしぃの虜になった奴隷、ただそれだけなのです」 

    岡部「おい、まゆり……」 

    まゆり「奴隷さんは王さまが死んだら殉死するんだよね?」 

    岡部「俺は違う……」 

    まゆり「違わないのです」 

    岡部「俺にはタイムリープマシンが……」



    14:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:31:08.067 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「え? そんなもの、無いよ?」 

    岡部「!!」 

    まゆり「唐揚げチンしたら壊れちゃったのです」 

    岡部「お前、何てことを!」 

    まゆり「しょうがないのです。これもシュタインズゲートの選択ってやつなのです」



    15:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:32:56.213 ID:odnNm48AM.net

    岡部「そんな!」 

    まゆり「うん。壊れないはずの電話レンジはもう壊れちゃった。出遅れなやです」 

    岡部「そんなものシュタインズゲートの選択では、ない!」 

    まゆり「ほら、こういうとこが鳳凰院凶真とはちがうの」 

    岡部「そんなことはどうだっていい! 逃げるぞ! まゆり!」 

    まゆり「分かったよ。オカリン。地下鉄に行けばいいんだよね?」



    16:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:36:02.075 ID:odnNm48AM.net

    地下鉄丸ノ内線新御茶ノ水駅駅 

    岡部「あの時以来だな」 

    まゆり「まゆしぃは覚えてないのです」 

    岡部(思えば鈴羽の思いで、フェイリスの父を犠牲にした) 

    岡部(しかし、ルカ子の性別までは犠牲にできない。もうこんなの俺が耐えられない!) 

    まゆり「ねえ、オカリン、どうしたの? もうすぐ電車来るよ?」 

    岡部「う、うん……」



    17:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:38:37.439 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「あのね、オカリン、まゆしぃは、鳳凰院凶真じゃないオカリンも、好きだよ」 

    岡部「……」 

    まゆり「まゆしぃのことしか考えてなくて、必死で……。まゆしぃは嬉しいです」 

    まゆり「もうすぐ時間だね……。まゆしぃとオカリンが、離れ離れになるかどうかはオカリンの気持ち次第だけど」 

    まゆり「まゆしぃは行っちゃうのです」



    18:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:40:24.485 ID:odnNm48AM.net

    岡部「なあまゆり」 

    まゆり「ん? どうしたの、オカリン?」 

    岡部「電話レンジが壊れたってことは、世界線にイレギュラーが起きたってことだよな?」 

    まゆり「そうかもね。電話レンジの方がイレギュラーだとおもうけど」 

    岡部「もしかしたら、お前は死なないかもしれない」



    21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:42:17.796 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「オカリン、もういいんだよ」 

    岡部「良くない……」 

    まゆり「希望を振りかざしても無意味なんだよ。この世界は未来まで全て決まっちゃってるんだもん」 

    まゆり「希望は、無意味なんだよ。いつでもどこでもどの世界でも……」 

    岡部「うう……」



    23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:44:43.558 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「じゃあね、人質さん」 

    岡部「何故諦める! お前は死なないかもしれない!」 

    まゆり「ううん、まゆしぃはオカリンと一緒に居たいけど無理なんだ」 

    まゆり「オカリン、知ってる? 古墳に奴隷さんが埋められたの、最初だけなんだ」 

    岡部「まゆり!」



    24:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:46:21.281 ID:odnNm48AM.net

    まゆり「後の方の古墳では、お人形さんが代わりに埋められてるの」 

    まゆり「オカリンが本当に未来を見て、希望を信じてるのなら」 

    まゆり「死んじゃ、だめだよ!」 

    岡部「まゆり!」 

    綯「まゆりお姉ちゃん!」



    25:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:48:38.425 ID:odnNm48AM.net

    ドカッ 

    綯「!!」 

    まゆり「じゃあね、オカリン。こんにちは、鳳凰院……」 

    岡部「まゆりー!」 

    電車「プーン!」ガタンガタン 

    ------------------------------------------------------------ 

    Crying sky 

    End



    26:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:52:58.070 ID:odnNm48AM.net

    最初から殉死エンドのつもりで書いた 
    すまんの



    28:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:56:49.852 ID:odnNm48AM.net

    オマケ 

    ダル「オカリン、まゆ氏、どうしたんだろう?」 

    フェイリス「フェイリスは分からないニャ」 

    ルカ子「牧瀬さんも見ませんね」 

    ダル「おい、みんな! 大変だお! 電車止まってる!」 

    フェイリス「ニャニャ!」 

    ダル「今日もラボ泊まりなのは明日もコミマあるし分かってるけど」



    30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 16:58:36.877 ID:odnNm48AM.net

    ダル「ヤバくね?」 

    フェイリス「テロ予告らしいニャ……」 

    ルカ子「何てことを……」 

    ダル「これ、全部秋葉原通ってるお」 

    フェイリス「ということは、秋葉原駅にテロ予告があったことかニャ?」



    31:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:04:08.582 ID:odnNm48AM.net

    ダル「今日は災難続きだお。オカリンはリア充になるわ電話レンジは壊れるわ電車止まるわ酷いお」 

    ダル「でもフェイリスたんといっしょなのは幸せだお」 

    フェイリス「それは嬉しいニャ」



    32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:07:56.576 ID:odnNm48AM.net

    電話レンジ破壊→襲撃フラグOFF、クリス拉致はON 

    フェイリス「でも電話レンジは残念ニャ。ラボメンのみんなにも伝えたけどみんな悲しがってるニャ」 

    ダル「オカリンには伝えたん?」 

    フェイリス「痛いところ突くニャ。ダルニャンは」 

    ダル「もしかしてまだ?」 

    フェイリス「凶真は自分の目で見るべきだと思ったのニャ。しかもマユシィが壊したとなると……」



    33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:09:40.333 ID:odnNm48AM.net

    ルカ子「あ、地下鉄も止まってるよ」 

    ダル「地下鉄って、秋葉原通ってるから全部止まるっしょ?」 

    ルカ子「でも、これ、秋葉原通ってないのに……」 

    フェイリス「見てみるニャ」



    34:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:12:35.914 ID:odnNm48AM.net

    ダル「人身事故だと?」 

    ルカ子「二人死亡……」 

    フェイリス「何か嫌な予感がするニャ」 

    ダル「@ちゃんで見てみるお」



    35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:15:46.293 ID:odnNm48AM.net

    ルカ子「テロばっかですね」 

    ダル「あったお。新御茶ノ水で人身事故、小学生が線路に押し込み二人死亡」 

    フェイリス「グロ画像ありそうで怖いニャ」



    36:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:21:14.989 ID:odnNm48AM.net

    ダル「オカリンとまゆ氏だ……」 

    ルカ子「そんな……」 

    フェイリス「嘘だニャ……」



    37:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:25:16.899 ID:odnNm48AM.net

    終わり 

    結末決めないと書けない



    39:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/05/15(日) 17:30:54.718 ID:odnNm48AM.net

    読んでくれた人、ありがとうございました

    元スレ:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1463296074/

    1: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 09:42:43.17 ID:5jryYnNU0

    紅莉栖「最近、岡部の私に対する扱いが酷い気がする」 

    紅莉栖「一向に名前で呼んでくれないし、HENTAI発言でセクハラしてくるし……」 

    紅莉栖「で、でも確かにあいつは私に気がある筈よ!よく私の事盗み見てるし……その、二人きりの時は気がきくし」 

    紅莉栖「あいつヘタレだから何もしてこないけど……」 

    紅莉栖「だからこそ!私が橋田と付き合って危機感を煽れば何かアクションを起こすはず!」 

    紅莉栖「そういうことだから私に協力して橋田」 

    ダル「だが断る」


    12: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 09:51:10.85 ID:5jryYnNU0

    紅莉栖「な、なぜ!?」 

    ダル「牧瀬氏、僕にこの前彼女が出来たって知ってるでしょ?」 

    紅莉栖「そ、それはそうだけど……」 

    ダル「彼女のいる僕がそんな浮気めいた事すると思うん?」ドヤァ 

    紅莉栖(ぐっ、美人の彼女が出来てから橋田の奴、さらにうざくなってる……!) 

    ダル「それに彼氏役頼むなら他にもいるでしょ。ルカ氏とか、店長とか……」 

    紅莉栖「う、漆原くんは見た目が完全に女の子じゃない!それに店長さんは言っても協力してくれないだろうし……お願い橋田、あんたしか頼める人いないの」 

    ダル「う~ん、でもな~」


    15: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:00:10.77 ID:5jryYnNU0

    バタン! 

    岡部「フゥーハハハ!鳳凰院凶真、ただいま帰還した!」 

    紅莉栖「お、岡部!?」ビクッ 

    紅莉栖(く、なんでこんな早くに……!) 

    岡部「今日は助手とダルだけか、まゆりはまだ来てないのか?」キョロキョロ 

    ダル「まゆ氏ならコス仲間と打ち合わせがあるって言ってたから今日は来ないと思われ」 

    岡部「そうか」 

    紅莉栖(岡部の奴…!まゆりがいないからって露骨にがっかりしやがって!こうなったら) 

    紅莉栖「ねえ、岡部。実は大切な話しがあるの」 

    岡部「うん?なんだ?新しいガジェットの案でも思い浮かんだのか?」 

    ダキッ 

    紅莉栖「……」 
    ダル「ちょっ、牧瀬氏!?」 
    岡部「へっ?」 

    紅莉栖「じ、実は私、橋田と付き合うことになったの!」 

    ダル「はっ?」 
    岡部「えっ……」


    25: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:11:54.39 ID:5jryYnNU0

    橋田「ちょっ、牧瀬氏……どういうつもりなん!?」ヒソヒソ 

    紅莉栖「いいから合わせて!後でメイクイーンで好きなだけ奢ってあげるから!」ヒソヒソ 

    岡部「な、ギャグ……だよな?」 

    紅莉栖「ほ、本当よ!さっき私から告白して、おk貰ったんだから!」 

    岡部「い、いやダルにはコスプレイヤーの彼女が……」 

    紅莉栖「昨日喧嘩してそのまま別れたんだって。そうでしょ?橋田」グリグリ 

    ダル「そ、そうだお……」 

    岡部「け、喧嘩別れって……」 

    紅莉栖(ふふっ、岡部の奴やっぱり動揺してる!よほどショックだったみたいね。だけど、安心して。ちゃんと岡部から告白してきたら私も素直に返事をするから) 

    岡部「そ、そうか……紅莉栖とダルが……」 

    橋田「なあ、牧瀬氏?ちょっとやり過ぎじゃね?オカリン、ガチでへこんでるじゃん……」ヒソヒソ 

    紅莉栖「う、確かに……」ヒソヒソ 

    岡部「ふ、ふふ……」フラフラ


    29: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:20:53.30 ID:5jryYnNU0

    岡部「フゥーハハハ!なんだ、なんだ!そういう事か!」 

    紅・ダ「」ビクッ 

    岡部「ダルよ、まさかお前が女と別れた次の日に別の女と付き合うような節操のない奴とはな」 

    ダル「お、オカリン……?」 

    岡部「なに、別に責めている訳ではない。それほどお前に魅力があったという事だ。紅莉栖も、良かったな。片思いだったんだろ?」 

    紅莉栖「え、その……」 

    岡部「いや、いい言うな。恥ずかしがる必要はない。貴様も今日からスイーツ(笑)の仲間入りだな」 

    紅莉栖「あの、岡部……」 

    岡部「しかし、まさかラボメンから二組目のカッポゥが出るとはな。今日はラボメン全員で盛大にパーティを開かなければ!」 

    紅莉栖「………え?二組目?」


    42: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:33:32.03 ID:5jryYnNU0

    岡部「ああ、済まん。お前たちにはまだ話していなかったな。二人が関係を公表したんだ。こちらも公表せねばな」 

    紅莉栖「えっ……は?」 

    岡部「実は俺もラボメンの一人と付き合っているのだ!どうか驚いたか!フゥーハハハ!」 

    ダル「えっ、マジ?」 

    紅莉栖「そ、そんな馬鹿な!?」 

    岡部「ふん、二人が驚くのも無理ない。なんせ、付き合っているのはそいつと俺以外誰も知らない秘密だからな!」 

    紅莉栖「あ、相手は誰なの!?」アセアセ 

    岡部「それは秘密だ。なに、今夜のパーティのサプライズとしてみんなの前で発表するさ」 

    ダル「なあ牧瀬氏……なんかマズくない?あれ?なあ、牧瀬氏、聞いてる?」ヒソヒソ 

    紅莉栖「」 

    岡部「そうだ!ダルよ、お前の元彼女の由季さんだったか?彼女も今夜のパーティに呼ぼう。喧嘩別れというのも後味が悪かろう。俺が和解の場を用意してやろうではないか!」 

    ダル「」


    57: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:40:47.54 ID:5jryYnNU0

    岡部「おっと、パーティをするには買い出しが必要だな。みんなにも連絡せねば……では二人とも、俺は少し出掛けてくる」 

    ダル「」 

    紅莉栖「」 

    岡部「……あと、二人きりだからと言ってラボでチュッチュするのは止めろよ」 

    バタン 

    ダル「」 

    紅莉栖「」 

    ダル「あ、ああ……ああああああああオワタ……初めての彼女が……童貞卒業が……あばばばばばばばば」 

    紅莉栖「そ、そんな……嘘、嘘よね……?だって岡部が私以外の女と付き合うなんて有り得ないもん。私としっかりフラグ建ててたもん……岡部は私の……誰にも」


    79: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 10:51:59.68 ID:5jryYnNU0

    ブラウン管前ベンチ 

    岡部「………さて買い出しも終わったし、あとはパーティの飾り付けだな。まゆりやフェイリスに手伝って貰うか」 

    岡部「…………」 

    岡部(いやいやいやいや……えっ?紅莉栖とダルが?えっマジで?えっ、なんで?ダルと紅莉栖?えっ、ないって。嘘だろ。有り得ない)ガクブル 

    岡部(俺か?俺がいけないのか?さっさと紅莉栖に告白しなかった俺がいけないのか?) 

    岡部(タイムリープは?いやいやいやいやこの世界線にはない。落ち着け……では電話レンジは……?いやいやいやいや、だからこの世界線にはないって……) 

    岡部(そもそも何故あそこで彼女がいるなどと嘘を付いたのだ俺は!)


    103: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 11:03:57.00 ID:5jryYnNU0

    岡部(俺は、どうすればいい……) 

    岡部(紅莉栖は……諦めよう。俺は彼女が幸せならそれでいい。ダルも、あれでかなりいい奴だからな。二人で幸せになるだろう) 

    岡部(問題は、俺の彼女だ。パーティ開始予定まであと三時間ほど。それまでにラボメンの誰かに彼女役を頼むか?) 

    岡部(いやいやいやいや……そんな下らない真似をしてどうする。偽りの関係なんて直ぐにばれる。そんなのは馬鹿がする事だ) 

    岡部「いっその事、今からラボメンの誰かに告白してみるか……?」 

    岡部(馬鹿な……ギャルゲーじゃあるまいし。急に告白して彼女が出来るなら苦労はしない) 

    岡部「なら、どうすれば……」 

    岡部(そういえば、ダルの彼女もこの前ラボメンにしたんだったな……) 

    岡部「振られたもの同士がくっ付くなんて、よくある話だが……ふむ」


    124: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 11:19:00.24 ID:5jryYnNU0

    岡部(阿万音由季……彼女とはまだ数回程度しか話したことはないが、綺麗な人だったな。性格も良かった) 

    岡部「それに、やはりというか……鈴羽にも似ている」 

    岡部(もしもダルと紅莉栖、そして俺と阿万音さんがそれぞれ結婚し、子を宿した場合、どちらの子が鈴羽になるのだろうか) 

    岡部(……仮に、阿万音さんと子を作るとして、俺ならその子の名前を鈴羽にするだろう。だからその場合、俺の子が鈴羽になるのか……?) 

    岡部「って、何を考えているんだ俺は……まだ数回した会ったことのない女性と子を作るなど」 

    岡部(しかし……彼女が魅力的なのは確かだ) 

    岡部「……別れたとはいえ、翌日にダルが他の女と付き合っていたと知れば、彼女は悲しむだろうな」 

    岡部(付き合う云々は置いといて、どの道フォローは必要だろう。ラボメンNo.001として、それは俺の役目だ) 

    岡部「とりあえず、阿万音さんに連絡をするか」


    139: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 11:35:52.96 ID:5jryYnNU0

    『ダルが紅莉栖と付き合うことになったというのは阿万音さんも知っていますか?昨日、ダルと阿万音さんが喧嘩別れをしたと聞きました。そのことについて、少し話したいのでラボの下にあるブラウン管工房前に来てください』 

    岡部「これでよし。送信、と……」ピッ 

    岡部(彼女にメールを送るのはこれが初めてだが……まあ文面はあんなものだろう) 

    ピピッピピッ 

    岡部「ん?もう返事がきたか、早いな」 

    『喧嘩別れ?そんな筈ありません。それに牧瀬さんと付き合ったってどういう事ですか?今すぐそちらに向かいます』 

    岡部「全く、ダルの奴め……付き合うのなら俺に言う前に彼女に報告をしろよ」 

    岡部(やはり、何も知らされていないのか。さて、これからどうフォローすればいいのか) 

    岡部(まあ、振られたもの同士、話はしやすいと思うが)


    157: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 11:46:10.65 ID:5jryYnNU0

    ラボ 

    ブーブー 

    紅莉栖「……ねぇ、橋田。さっきからあんたの携帯、鳴りっぱなしよ」 

    ブーブー 

    ダル「」 

    紅莉栖「……聞いてる?」 

    ブーブー 

    紅莉栖「……橋田?」 

    ブーブー 

    ダル「ああああああああああほわわあああああああいああえああああああああああ!!!オワタ!僕のリア充ライフが完全終了のお知らせwwwwwwwwwwwwwwwふひひひひはははははwwwwwwwwwwwwwwwww」 

    紅莉栖「その、ごめん……」 

    ダル「許さない。絶対にだ」 

    紅莉栖「で、でも私だって!」 

    紅莉栖「私だって岡部とのラブチュッチュ計画も終了のお知らせよwwwwwwwwwwwwwwwふひひひひはははははwwwwwwwwwwwwwwwww」 

    ダル「………」 
    紅莉栖「………」


    171: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 12:02:00.89 ID:5jryYnNU0

    由季「あ、岡部さん!」タッタタタ 

    岡部「ああ、来てくれたか。急に呼び出して済まない」 

    由季「いえ、いいです。それで、その……彼が牧瀬さんと付き合ったというのは……」 

    岡部「……さっき、本人たちから聞いた」 

    由季「そ、そんな……」フラッ 

    岡部「ちょっ、阿万音さん!?」 

    ガシッ 

    岡部「大丈夫か?ショックなのは分かるが」 

    由季「す、すみません……でも、あまりにも突然過ぎて」 

    岡部「ダルは昨日、阿万音さんと喧嘩別れをしたと言っていたが……」 

    由季「そ、そんな筈ないです!彼と付き合ってから喧嘩なんて今まで一度も」 

    岡部「なに……?」


    179: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 12:11:21.97 ID:5jryYnNU0

    岡部(ダルめ、見損なったぞ!あいつ紅莉栖に告白されたからって阿万音さんを捨てたのか?) 

    由季「うぅ……ぐすっ……」 

    岡部「っ、阿万音さん……」 

    岡部(彼女は、鈴羽の母親だ……それに今はラボメンなんだ。放っておけるか) 

    ギュッ 

    由季「っ、岡部、さん……」 

    岡部「落ち着くまで、泣いていい。こうしていれば泣き顔を誰かに見られる事もない」 

    由季「うぅ、岡部、さん……ありがとう」 

    ギュッ 

    岡部「!……ら、ラボメンは大事な仲間だ。仲間の為なら俺は何でもする」


    211: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 13:05:51.67 ID:5jryYnNU0

    由季「ぐすっ……その、ごめん、なさい」 

    岡部「言っただろう。ラボメンの為なら何でもすると。気にするな」 

    由季「でも、岡部さんも……その、牧瀬さんの事を」 

    岡部「な、気付いていたのか?」 

    由季「ふふっ、まだ関係の浅い私でも気付いたんですから、多分ほかの皆さんも気付いていたと思いますよ?」 

    岡部「そ、そうか」 

    岡部(という事は紅莉栖にも気付かれていたという事か。なら、俺から告白をしたところで俺の想いはあいつには届かなかったのか) 

    岡部「まあ、いい。それを聞けて俺も踏ん切りがついたよ。ありがとう」 

    由季「いえ、私はなにも……」 

    岡部「そうだ、阿万音さん今夜空いているか?」 

    由季「えっ?」 

    岡部「ラボメン全員でパーティをやるんだ。あいつら二人の祝杯パーティを。阿万音さんにも参加してほしい」


    221: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 13:16:09.63 ID:5jryYnNU0

    岡部「阿万音さんが複雑な思いをしているのは分かっている。だが、俺はラボメン同士の間にしこりを残したくはない」 

    由季「岡部さん……」 

    岡部「まあ、阿万音さんに何も言わずに紅莉栖とくっ付いたあいつには一発ぶん殴ってやるけどな……」 

    由季「分かり、ました。私も、パーティに参加します」 

    岡部「いいのか?」 

    由季「はい、私も……彼と別れるならちゃんとした形で別れたいので」 

    岡部「そう、か……ありがとう、阿万音さん」 

    由季「いえ……あの、それよりも岡部、さん?」 

    岡部「ん?なんだ?」 

    由季「あ、あの、ずっとこのままの体制だとちょっと……」ドキドキ 

    岡部「っ!すまん」バッ 

    由季「あっ……」


    234: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 13:31:43.01 ID:5jryYnNU0

    岡部「と、とにかくこれでパーティはラボメン全員参加となった!これも全て狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真のカリスマ性の成せる業だな!フゥーハハハ!」 

    岡部(い、いかん。よく考えてれば往来であんな美人と抱き付くなど!くそっ、意識するな!) 

    由季「……やっぱり、岡部さんって面白い人ですね」クスッ 

    岡部「わ、笑うでない!ラボメンNo.009阿万音由季よ!貴様にもパーティの準備を手伝って貰うからな!」 

    由季「はいっ」 

    岡部(くっ、調子が狂う。ダルは何故こんな素晴らしい彼女を振ったのだ!) 

    岡部「あっ、彼女といえば……」 

    由季「どうかしたんですか?」 

    岡部「あ、いや……ダルが紅莉栖と付き合ったって言い出した時に少し見栄を張ってな……俺もラボメン内で彼女がいると宣言したのだが」 

    由季「えっ……岡部さんも、既に付き合っている人がいるんですか?」 

    岡部「俺をダルと一緒にするでない!……言っただろう見栄を張ったと。実際に彼女などいない」 

    由季「そ、そうですか……」


    247: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 13:44:32.85 ID:5jryYnNU0

    岡部「それにパーティまであと二時間……ぐっ、このままでは俺が恥かくことに……」 

    紅莉栖『あれれ~ラボメン内に彼女がいるんじゃなかったんですか鳳凰院さん?』 

    ダル『オカリン見栄張りワロスwwww童貞乙!』 

    紅莉栖・ダル『童貞!童貞!童貞!童貞!童貞!童貞の見栄張り乙!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww』 

    岡部「な、なんという屈辱……!」 

    岡部(俺は、どうすれば……いい) 

    由季「あの、岡部さん」 

    岡部「なんだ?」 

    由季「その、もし……岡部さんが良かったらの話なんですけど」モジモジ 

    岡部「うん?」 

    由季「あの、私とお付き合いしませんか……?」 

    岡部「なん……だと?」


    269: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 14:02:53.12 ID:5jryYnNU0

    岡部「はっ……い?」 

    岡部(はああああああああああ!?えっ?なにこれ?マジ?振られた者同士ってこんなにもスピーディーにくっ付くものなのか!?) 

    由季「あ、その……すみません。いきなり、迷惑ですよね」 

    岡部「そ、そんなことはない!」 

    由季「えっ?」 

    岡部「め、迷惑な訳ないだろう。いきなり過ぎて驚いていただけだ」 

    岡部(阿万音由季。容姿も性格も完璧だ。そんな彼女の告白を振る理由がどこにある?――しかし) 

    岡部「ただ、その……少し時間が欲しい。俺と君はまだ知り合って間もない。互いをよく知らずに付き合っても、多分長くは続かないと思う」 

    由季「そう、ですよね……」 

    岡部「あ、いや……済まない。だから、その……互いをよく知る為にも、時間が欲しい。お互いの事をよく知って……それから返事を返す」


    275: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 14:10:27.49 ID:5jryYnNU0

    岡部「それでも、いいのか?」 

    由季「はいっ、もちろんですよ」ニコッ 

    岡部「そ、そうか、それじゃあ、これからもよろしく頼む」 

    由季「ええ、こちらこそ。でも、今日だけは恋人同士の関係でいいじゃないですか?その方が岡部さんも」モジモジ 

    岡部「い、いいのか?」 

    由季「はい、私でよければ」 

    岡部「ありがとう、阿万音さん」 

    由季「えっと、その、今日は恋人同士ですから……な、名前で呼んで下さい」 

    岡部「あ、ああ。わかった。由季」ドキドキ 

    由季「お、岡部さん」ドキドキ 

    岡部(な、なんだこの甘ったるい空気は!これがスイーツ(笑)の空気なのか!)


    290: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 14:19:47.17 ID:5jryYnNU0

    岡部「そ、そろそろパーティの準備に取り掛かるか!か、開始時間に間に合わなくなるしな!フゥーハハハ!」 

    岡部(い、一刻も早くこの甘ったるい空気から抜け出したい!) 

    由季「あの、岡部さん!」 

    岡部「な、なんだ、ラボメンNo.009よ!早く準備に――」 

    チュッ 

    岡部「えっ……?」 

    由季「その、恋人として練習です。あの、岡部さんがは、初めてなんですよ?」 

    岡部(ダル……お前チュッチュせずに別れたのかよ……) 

    由季「さ、先にラボに行きますね」タッタタタ 

    岡部「あっ………」 

    岡部「……………」 

    岡部「柔らかかったな……」


    328: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 14:36:15.15 ID:5jryYnNU0

    ラボ 

    岡部「ではこれより!我がラボのバカッポゥへの祝杯パーティを行う!」 

    パチパチパチパチ 

    まゆり「ダルくんと紅莉栖ちゃんがくっ付くなんて、まゆしぃびっくりです」 

    ルカ子「ボクも、驚きました……牧瀬さんは、その、岡部さんの事を好きだと」 

    Mr.ブラウン「橋田の奴。やるじゃねーか!あんなべっぴんさんと付き合うなんてよ」 

    萌郁「おめでとう……二人とも」 

    綯「紅莉栖おねーちゃん。おめでとー!」 

    岡部「ダル、紅莉栖。二人とも幸せになれよ」 

    由季「私の事はもう、気にしないで」 

    ダル「」 
    紅莉栖「」


    363: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 14:52:58.35 ID:5jryYnNU0

    ダル「まぁああきぃいいせぇええしぃいいい!!!!」 

    ガシッ 

    ダル「ちょっ、これどう責任に取ってくれるん!?僕にNTR属性なんてないお!?」ユサユサユサユサユサユサ 

    紅莉栖「」ガクガクガクガクガクガクガクガク 

    まゆり「えっへへ、みんなのまで抱き付いちゃっているのです」 

    ルカ子「あれって抱き付くとは違うような」 

    フェイリス「ニャニャ~ダルニャンとクーニャンなかいいニャ~」 

    Mr.ブラウン「ったく、人前でいちゃつきやがって」 

    綯「らぶらぶだー」 

    萌郁「シャッターチャンス」カシャ、カシャ 

    岡部「ふん、何だかんだでお似合いだな」 

    由季「そうですね」 

    岡部「……俺たちも、いつかは」 

    由季「!……はいっ、もちろんです。倫太郎さん」 

    岡部「え~オッホン!いちゃつきの途中悪いが、ここで俺からも諸君らに発表がある!」


    386: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 15:03:45.42 ID:5jryYnNU0

    岡部「実はもう一組、このラボメン内でバカッポゥが誕生した!」 

    紅莉栖「あーあー聞こえなーい」 

    ダル(さっきから由季が僕と全く話さない件について) 

    まゆり「え~ほんと~?ルカくんが?」 

    ルカ子「ぼ、ボクじゃないよ~」 

    フェイリス「ニャニャ?そうなると男は凶真しかいないニャン」 

    Mr.ブラウン「岡部てめぇもか!?」 

    綯「オカリンおじさんおめでとー」パチパチ 

    萌郁「シャッターチャンスは、逃さない」ソワソワ 

    由季(岡部さん……)ドキドキ 

    岡部「発表しよう!もう一組のバカッポゥ!それはこの俺、鳳凰院凶真と!」 

    全員「………」ゴクリ 

    岡部「ラボメンNo.009阿万音由季だ!フゥーハハハ!」 

    ΩΩΩ<<な、なんだってー!


    405: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 15:11:30.69 ID:5jryYnNU0

    まゆり「ええ~由季さんとオカリンがくっ付いちゃったの~?あれ?由季さんはダルくんの恋人で紅莉栖ちゃんもダルくんの恋人?あれれ~?」 

    フェイリス「つまり凶真がダルニャンからユキニャンを寝取ったニャン!」 

    まゆり「お~なるほど~じゃあオカリンじゃなくてネトリンだね~えっへへ」 

    ルカ子「えっと、その、岡部さん、阿万音さん、おめでとうございます!」 

    Mr.ブラウン「ったく、どいつもこいつも可愛い子ちゃんとくっ付きやがって!俺にも紹介しろ岡部!」 

    綯「おとーさん?」 

    Mr.ブラウン「ち、違うんだ綯、俺はいつでも綯一筋だからな?な?」 

    萌郁「これは、意外……」カシャ、カシャ 

    ダル「あ、あ、あ、あ、ああああ」 

    紅莉栖「」


    449: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 15:33:45.15 ID:5jryYnNU0

    あれから、十年の月日が経った。何だかんだありつつも、俺と由季はゆっくりと互いを知り、時間を掛けながら距離を縮め、そして結婚した。 
    俺たちの式にはラボメン二人を覗いた大勢の知人たちで、盛大に行われた。まゆりやフェイリスたちの茶化し、Mr.ブラウンは俺を実の父親のように激励してくれた。コスプレイヤーなこともあり由季の花嫁姿は見とれてしまう程――綺麗だった。 

    そんな結婚式、終えて翌年には子供を授かった。これも運命の導きか、いやシュタインズ・ゲートの選択としよう。授かった子は女の子だった。 
    名前はもちろん、最初から決まっていた。 

    岡部鈴羽。なかなかいい名前だろう? 

    今年で六歳になる我が愛娘は女の子にしてはやんちゃな元気な子だ。 
    俺の遺伝子を含んでいる為か、俺の知る鈴羽とは髪の質が違い、こちらはストレートだ。 

    「ぱぱ~今日は何して遊ぶ~?」 

    「フッ、鈴羽よ!もちろん今日もこのマッドサイエンティスト鳳凰院凶真を倒す修行だ!」 

    「やった~!」 

    笑顔の鈴羽が俺に抱き付き、俺は優しく受け止める。鈴羽の後ろでは俺たちを見守るような目で由季が微笑んでいる。 

    紅莉栖、ダル……お前たちは元気か?少しは顔を見せて欲しい。お前たちにもこの可愛い我が娘を見せてやりたい。 

    紅莉栖、ダル――お前たちはいま幸せか? 

    俺は、いま最高に幸せだよ。 

    ハッピーエンド


    455: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/07/25(月) 15:35:35.35 ID:5jryYnNU0

    今回はラボメンガールズ以外のエンドを目指して由季さんエンドで 

    書き溜ないから遅くてごめんね。呼んでくれた人、ありがとニャンニャン


    466: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/25(月) 15:36:21.75 ID:5pzKEqAc0

    ハッピー…エンド……?


    479: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/07/25(月) 15:38:10.24 ID:JnZAiJ250

    紅莉栖・ダル「跳べよおおおおおおおおおおおおおおおお」

    元スレ:https://hibari.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1311554563/

    1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:14:30.00 ID:+zQaLGWb0

    岡部「気でもふれたか貴様」 

    紅莉栖「ふれてない! いたって正常!」 

    岡部「ガジェットの開発も放り出して……一体なんだそれは?」 

    紅莉栖「これを飲んでから最初に聞いた声……その主の命令に従うようになる薬よ」 

    紅莉栖「まるでどこかのかわいそ~な『助手』さんみたいに」 

    岡部「フハハ(笑)。心当たりがない」 

    紅莉栖「くっ! ようやくこの鬱憤を晴らすときが来たわ」 

    紅莉栖「こほんっ」 

    紅莉栖「ひざまずきなさいっ」キリッ 


    ガクンッ!! 


    岡部「」


    8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:23:37.99 ID:+zQaLGWb0

    岡部「か……カラーダがカッテーニ!?」 

    紅莉栖「ふふん」 

    岡部「まさかっ、先ほど飲んだドクペは……」 

    紅莉栖「そのまさかよ」 

    紅莉栖「通常のドクペと私の薬を……すりかえておいたのさ!」 

    岡部「くぉのぉっ……ぎっ、ぐ、本当にアシペとやらの効力で……!?」 

    岡部「助手ぅ、キサマなかなかにマッドな感じではないかぁっ……」 


    ガクンッ!!!! 


    岡部「あごぉおっ! あご打ったぞぉお!」バタバタ 

    紅莉栖「あっ、ごめんなさっ……こほん! く、口の聞き方には気をつけなさい?」 

    紅莉栖「今、『助手』であるのはアンタの方なんだからな?」フフン 

    岡部「ぐっ……」 

    岡部(自分が助手なのはすっかり馴染んだなコイツ)


    11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:32:10.54 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「ここにダイヤルロックつきの解毒剤があるわ」 

    紅莉栖「欲しかったらしばらく私の言うことを聞くこと」 

    岡部(毒って言った! いま毒って!) 

    紅莉栖「返事は?」 

    キィーン! 

    岡部「ぬぐっ!?」 

    岡部「……わ」 

    岡部「わかりました、です、はい」 

    紅莉栖「…………」ニヤニヤ 

    岡部「くぅうううううっ……!」 

    紅莉栖「さぁーて、これからどんな命令をしてやろうかしら?」 

    紅莉栖「日頃ぞんざいに扱われてる恨みをようやく晴らせるんだから~?」ニヤニヤニヤニヤ 

    岡部(めっちゃニヤニヤしてる……)


    13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:39:48.42 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「ふむん、そうね……まずは呼び方」 

    紅莉栖「いっつも助手だのクリスティーナだのHENTAI厨二ネーミングだったし」 

    紅莉栖「ここはちゃんと矯正しておく必要があるわね」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「く……」 

    紅莉栖「クリス様と呼びなさい!」キィーン! 

    岡部「ふぬっ!? ……く」 

    岡部「クリス様……」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「フ、ふぅーっはっはっは! いいザマね岡部! 人がゴミのようだわ!」ビシィッ 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「なんかしっくりこない……」 

    岡部(明らかに向いてないなコイツ)


    17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:48:08.50 ID:+zQaLGWb0

    岡部「俺が言うのも変だが……」 

    岡部「そんな薬を作っておいて、『こうさせたい』とかは考えてなかったのか?」 

    紅莉栖「か、考えてたわよぅっ! その、でもっ、考えてたのは一つだけで」 

    紅莉栖「でもその一つをいきなりやってもらうのは急すぎるしっ」 

    紅莉栖「こっちがどうにかなりそうだったしっ、だから、その前に準備がいるしっ」 

    紅莉栖「……とか、いろいろ考えてたら、頭がカオス状態に……」 

    岡部「なるほど。わからん」 

    紅莉栖「ううう、うるさい! あんたは黙って言うこと聞いてればいいのっ!」 

    岡部(あちらの方が余裕がないとはこれいかに) 

    紅莉栖「あぁんもう……アインシュタインに文句を言いたい気分……」 

    岡部「アインシュタインとばっちりだろ! かわいそうではないか!」


    20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 19:56:44.47 ID:+zQaLGWb0

    岡部(……と、ここまででわかったのは) 

    岡部(どの発言を『命令』とするかはアイツ自身が制御可能ということだな) 

    岡部(催眠術か何かの要領で何かやっているのだろうが、正確には何かわからん) 

    紅莉栖「わかった! わかったわ!」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「く、くりす」 

    紅莉栖「って、名前で……私を、」 

    紅莉栖「呼び、なさい……」 


    キィーン! 


    岡部「――――」


    21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 20:01:55.79 ID:+zQaLGWb0

    岡部「紅莉栖」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「……へ?」 

    岡部「っぐ、だからっ……」 

    岡部「~~~~……」 

    岡部「紅莉栖……」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「………う、うん//////」 

    岡部「なぁっぐ! おい助手キサマ何をそんな照れる必要が!!」 

    紅莉栖「てれっ! 照れてなんかない、わよ……」


    27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 20:09:51.92 ID:+zQaLGWb0

    岡部(頼むから妙な空気にしてくれるなっ……) 

    岡部(こんな、付き合って間もない恋人のような) 

    紅莉栖「て、照れるとか照れないとかじゃないわっ」 

    紅莉栖「ただ、普段慣れてない呼び方で呼ばれたから脳の認知に揺らぎが生じたっていうか」 

    紅莉栖「あまりにもありえない呼び方だったから言語野のエラーかもって!」 

    紅莉栖「だって……初めて、名前で……」 

    紅莉栖「…………//////」 

    岡部「だぁからニヤニヤしすぎなのだ!」 

    紅莉栖「してないっ!///」 

    岡部「照れてるだろう! どこからどう見ても! 助手の分際でぇっ!」 

    紅莉栖「なっ!?」


    34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 20:37:23.98 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「あんた……まだ自分の立場を理解してないみたいね」 

    紅莉栖「私は助手じゃない、紅莉栖」 

    キィーン! 

    岡部「っぐ……紅莉栖」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「岡部」 

    岡部「く、紅莉栖」 

    紅莉栖「……おかべ」 

    岡部「紅莉栖」 

    紅莉栖「お、おかべっ///」 

    岡部「紅莉栖!」 

    紅莉栖「な、何度も呼ぶなバカ!!///」ペチーン! 

    岡部「へぶぅッ!?」


    37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 20:46:38.79 ID:+zQaLGWb0

    岡部「おい……理不尽すぎるだろう今の」 

    紅莉栖「ご、ごめんなさい……うれしすぎ――じゃない、すごく腹が立って」 

    紅莉栖「別にっ、う、うれしかったわけじゃないんだからな?」 

    岡部「何がしたいんだお前は……」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「?」 

    紅莉栖「」スゥー 

    紅莉栖「」ハァー 

    岡部「……は?」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「アー、わ、私ったら、急にスゴイコト、思いついちゃったわー?」 

    岡部「……」


    41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 20:56:39.77 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「これはすぐに、可及的速やかに試すべきねっ」 

    紅莉栖「科学は常に、実践的であるべきだもの!」 

    岡部(ひどすぎる) 

    紅莉栖「仕方ない、科学なら仕方ないわ」 

    紅莉栖「……それで、なんだけど……」 

    紅莉栖「くりす……」 

    岡部「あん?」 

    紅莉栖「くりすが、」 

    紅莉栖「好きって」 

    紅莉栖「……い、言えばいいと思う……///」 

    岡部「――――」 


    キィーン!


    44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:05:15.35 ID:+zQaLGWb0

    岡部「ちょ、おまおまおまっ!」 

    紅莉栖「な、なによぅっ!? 何か文句でも!?」 

    紅莉栖「マッドサイエンティスト様は文句がございますか!?」 

    紅莉栖「罰ゲームっ、そうこれは罰ゲームなんだから!」 

    紅莉栖「心にもないこと言って悶絶して苦しめばいいのよ童貞乙!」 

    岡部「自分で言ってて悲しくならないのカッ――!?」 

    岡部「――……」 

    岡部「紅莉栖……」 

    紅莉栖「ふぇっ!?」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「…………」 
      

    岡部「好きだ」 


    紅莉栖「」


    47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:14:35.06 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「…………」 

    岡部「……お、おい?」 


    紅莉栖「」ビュゴォオッ!! 


    岡部「のぉわっ!?」 

    岡部(ものすごい勢いで向こうをむいたぞコイツ) 

    紅莉栖「……お」 

    紅莉栖「岡部、ちょっと」 

    紅莉栖「……向こうむいてろ」 

    キィーン! 

    岡部「ぬぐっ……」


    51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:25:46.07 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「…………」ピョーン 

    紅莉栖「…………」ボフッ 

    岡部(クッション?) 

    紅莉栖「…………」ムギュ 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「~~~~~//////」ジタバタ


    53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:34:20.90 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「~~~っ///」ボフンッ ボフンッ 

    岡部(なんだっ? 何が起きているのだ!?) 

    紅莉栖「~~~~~」ボフボフボフゴロゴロゴロ!! 

    岡部(尋常じゃないぞ!?) 

    紅莉栖「ふふ……」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「えへへ……///」ムギューッ 

    岡部(薄気味悪い笑みが!) 

    紅莉栖「……モウ……シカタナインダカラ……///」ジタバタ 

    岡部(ボソボソ声までっ……、っ、命令が解けてきた!)


    57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:42:34.75 ID:+zQaLGWb0

    岡部「おい、大丈夫か紅莉栖?」クルッ 

    紅莉栖「なっ!? うっさいバカこっち見んな!!」ビュンッ 

    岡部「ぬがッ!?」ボフーン 

    岡部「……っつ、なんだ……クッション?」 

    岡部「って待て待て! 濡れッ……このクッションよだれだらけなのだが!」 

    紅莉栖「気のせいよ」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「もしくは……あ、あんたのせい……///」ゴニョゴニョ 

    岡部「む?」 

    紅莉栖「っ、それより! あんたさっき、私のことが好きとかどうとかっ」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「……ほんと?」 

    岡部「お前が命じたんだろ!」


    59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 21:49:49.51 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「でっ、でもっ、義務の中にも意思ってあるじゃない?」 

    紅莉栖「そういうのって政治学的にも重要だと思うの!」 

    岡部(様子が変だな。今日の紅莉栖は) 

    紅莉栖「ん……」 

    紅莉栖「おかべ……」 

    岡部「……」 

    岡部(言えば……満足するのか?) 

    岡部(言ってしまうのは簡単だが) 


    ピッ 

      『紅莉栖……好きだ』 



    岡部「―――!?!?!?」


    61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:01:41.58 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「……~~~」 

    ピッ 
      『紅莉栖……好きだ』 


    紅莉栖「えへへ///」 

    岡部「ちょぉおおおっ!? お前まさっ……録音して!?」 

    紅莉栖「ぁっ、か、勘違いするな!? これはあんたの弱みをにぎるため!」 

    紅莉栖「これがあれば薬が切れても優位に立てると思ってっ、それ以外に理由なんか」ピッ 


      『紅莉栖……好きだ』 


    紅莉栖「はぅう///」 

    岡部「ぬんぐぐぐぐ……!」 

    岡部(コイツ、『いいこと思いついた』みたいなこと言っておきながらっ) 

    岡部(まるっきり計画的犯行ではないかっ!)


    62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:10:29.08 ID:+zQaLGWb0

    岡部「これぞまさしく痴的飲料……ただでさえHENTAIの牧瀬氏が」 

    紅莉栖「そこぉっ! 口を慎みつつ『紅莉栖大好き』と!」キィーン! 

    岡部「紅莉栖大好きだ」 

    紅莉栖「はぅううう///」 

    岡部「ぬぉおおおおおおおおお!!///」 

    紅莉栖「……ほ、ほんとにすき?」 

    岡部「っ、」 

    岡部「ああ……好きだ」 

    紅莉栖「愛してる?」 

    岡部「……愛してる」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 


    岡部(……あれ? 今) 

    岡部(素だったのでは……?)


    65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:17:51.17 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「~~~っ/////////」ボンッ!! 

    岡部「なっ、ぬぁっ、今のはだな!!」 

    紅莉栖「おっ、おかおかっ、おか、べ……///」 

    岡部「そのっ……つまり」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「……岡部」 

    岡部「っ」 

    紅莉栖「おかべぇ……っ」 

    岡部(上目づかいでこちらを~~~!!) 

    岡部「こォっ、こーヒーを入れてこよう!」 

    紅莉栖「あっ……」


    66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:18:20.17 ID:+zQaLGWb0

    スタスタ… 

    コポコポ 



    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「……おかべの、ばか」


    72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:37:49.68 ID:+zQaLGWb0

    岡部「たー……ただいま戻ったぞマッドサイエンティストが」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「……怒ってるのか?」 

    紅莉栖「怒ってないっ」 

    岡部(まあ……当然か) 

    岡部「ほらコーヒーだ」コトン 

    岡部(今のは明らかに俺が悪かったな) 

    岡部(だが仕方なかろう。急にあんな雰囲気になられては……) 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「」チョコン 

    岡部「なぜそんなところで体育座りをしているのだ?」 

    紅莉栖「うるさい……やることなくなったのよぅ」 

    岡部(ネタ切れ早っ)


    75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:46:36.38 ID:+zQaLGWb0

    岡部「そうか。ではもう終わりだな」 

    紅莉栖「っ!? だからといって終わりだなんて短絡的杉わろたっ!」ガタッ 

    岡部「では次は何だ」 

    紅莉栖「ふぇっ!? あ、えとっ……」 

    紅莉栖「そのっ……」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「ダンス!」 

    岡部「は?」 

    紅莉栖「私、ほらっ、今ものすっごく量子力的に観測しても退屈してるでしょ!?」 

    紅莉栖「だから岡部が楽しませるべきなのよ! はい論破!」 

    岡部「お前……論文とかは大丈夫なのか?」 

    紅莉栖「」ギロッ 

    岡部「なぜにらまれる……」


    77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:51:18.37 ID:+zQaLGWb0

    岡部「…………」 

    紅莉栖「だ、だめ?」 

    岡部「いや、別にそれくらいかまわんが」 

    紅莉栖「」グッ 

    岡部「ガッツポーズ……助手お前ガッツポーズて……」 

    紅莉栖「くりす!」 

    岡部「ただまあ、俺の運動神経のほどはお前も知っているだろう」 

    紅莉栖「無視しやがった……ふん、最初から期待なんてしてないから平気よ」 

    岡部「ぬぐっ、この、人が下手に出ていれば……」 

    紅莉栖「ダンス、はよ」キィーン!


    79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 22:57:33.84 ID:+zQaLGWb0

    岡部「っ、わかったやればいいのだなっ」 

    岡部「…………」 

    岡部(なんとなく、ではあるが) 

    岡部(紅莉栖がなぜこんな態度に出ているのか……想像がついた) 

    岡部「しかしダンスといってもな……」バサッ 

    紅莉栖「――――!!」 

    岡部「安請け合いしたが何から手をつければ……」 

    紅莉栖「待ってストップ!!」キィーン! 

    岡部「んのわあっつ! 身体がちぎれるぅうっ」


    80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:01:11.80 ID:+zQaLGWb0

    岡部「お前……お前な……」 

    紅莉栖「ダンス、したら」 

    岡部「なんだっ、早く言え!」 

    紅莉栖「疲れるでしょ?」 

    岡部「そうだなっ」 

    紅莉栖「汗かくわよね?」 

    岡部「そうだなっ」 

    紅莉栖「白衣……邪魔よね?」 

    岡部「……そうか?」 

    紅莉栖「白衣」キィーン! 

    岡部「……は?」


    83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:09:41.65 ID:+zQaLGWb0

    岡部「ん? ん?ん?」ギギギ… 

    紅莉栖「いったん、ぬ、脱ぐべきよ」 

    岡部「でぇっ!?」バッサァッ!! 

    紅莉栖「私に預けてもいいんじゃないかしらっ?」 

    岡部「おぅふ!」パサッ 

    紅莉栖「はいご苦労さま」 

    紅莉栖「……岡部、ちょっと、向こうむいてろ」 

    岡部「この展開に俺は見覚えがあるぞ!?」 

    紅莉栖「向・い・て・ろ」キィーン! 

    岡部「だはぁっふ! どうする気だ、というかなんで奪った!?」 

    紅莉栖「こ、これは戦利品なんだから!」 

    岡部「ダンスは!?」 

    紅莉栖「もういいわありがとう」 

    岡部「グダグダではないかぁっ!」


    86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:16:52.94 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「おかべの……」 

    紅莉栖「……はぅ///」 

    岡部「待て待て、何をしようと!?」 

    紅莉栖「……んっ///」 

    岡部「聞いているのか助手よ!!」 

    紅莉栖「くりふよ」 

    岡部「なんかくぐもって聞こえるのだが!?」 

    紅莉栖「ひのへいほ……」 

    紅莉栖「んぅう///」クンカクンカ 

    岡部「クソォっ、見えん! 踊るぞ俺は! お前に命令されずとも踊るからな!」


    89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:21:34.53 ID:+zQaLGWb0

    岡部「見ろぉおおこれが鳳凰院凶真の舞だぁああ!!」 

    紅莉栖「……んぅ、おかべ///」モフモフ 

    岡部「この舞に世界の支配構造のすべてが表されているのだっ」 

    紅莉栖「おかべ……おかべっ……」 

    岡部「紅莉栖見ているか俺は見えていないがあああ!」 

    紅莉栖「うるさい、ストップ」キィーン! 

    岡部「ふんぬぐっ!?」グキッ 

    岡部「おとっ、とっ、とととぉおお?」ヨロヨロッ  

    紅莉栖「ちょっ、岡部?」 

    岡部「ととととぉーーとっ?」 

    紅莉栖「きゃぁっこっち来んなっ!」 

    岡部「どわぁあああああああああっ」 

    紅莉栖「きゃあーーーっ!!??」 


    ドンガラガッシャーン


    90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:25:57.63 ID:+zQaLGWb0

    岡部「……ぐ、おぉ」 

    紅莉栖「い、たた……」 

    岡部「……だ、大丈夫か」 

    紅莉栖「何なのよもう……急に荒ぶりだしたと思ったらっ」 

    岡部「お前のせいだろう! まったく、ロクなことがない……」 



    岡部「…………」 

    紅莉栖「…………」 


    岡部(お、押し倒しているだとぉおおおおおおおおおおおおおお) 

    紅莉栖「~~~~!!//////」ボンッ 

    岡部「あちょっ、ちょぉっと待ったっ! そうではなく! そうではないのだ!!」 

    紅莉栖「ななにゃにっ、なななななにゃ///」 

    岡部「勘違いするな! 繰り返す! そういうつもりではない!!」 

    紅莉栖「どういうつもりよこのHENTAI! はなっ、離しなさいよぅっ!」ジタバタ


    92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:31:15.13 ID:+zQaLGWb0

    岡部「ぅおおっ助手うごくな、動くと余計にぃい!? おい聞いているのか!」 

    紅莉栖「じっ、自分がコケにされたからって助手の私を襲う気!? 鬼畜なの!? 死ぬの!?」 

    岡部「落ち着け人の話をっ」 

    紅莉栖「どうせこのまま私を無理やりにって魂胆なんでしょ!? 本当にありがとうございました!」 

    岡部「意味合いが違って聞こえるのだが!」 

    紅莉栖「近場の女に欲望をぶつけちゃう男の人って! なにそれこわい! あーあー、私オワタ!」  

    岡部「くぅううこのアマぁあああ」 

    紅莉栖「お、岡部ぇっ、さっさと離れろぉっ」ジタバタ 

    岡部「っ、そうだ、命令しろ紅莉栖!」


    93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:36:37.57 ID:+zQaLGWb0

    ――――――――― 

    ―――――― 

    ―― 


    紅莉栖「欲求不満なのね……このケダモノ」 

    岡部「次ふざけたことを言ったらここから追い出すぞ」 

    紅莉栖「何それ? マッドサイエンティストジョーク?」 

    紅莉栖「私のことがあまりにも恋しすぎて頭がおかしくなっちゃったのね」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「……なによっ」 

    岡部「夕食はまたピザか」 

    紅莉栖「……も、文句ある?」


    96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:43:29.78 ID:+zQaLGWb0

    岡部「…………」 

    紅莉栖「……やっぱり、飽きちゃった?」 

    岡部「まあ、こうも立て続けではな。食事の種類が限られるのはわかるが」 

    岡部「そろそろ和食あたりが恋しくなってくる」 

    紅莉栖「じゃあ、どこか外食とか」 

    岡部「お前がそれを許すならな」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    岡部(……潮時か) 

    岡部「紅莉栖……」 

    岡部「話がある」 

    紅莉栖「っ……!」


    98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:48:52.96 ID:+zQaLGWb0

    岡部「お前もわかっているだろうが」 

    紅莉栖「いやっ、聞きたくない!」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「っ、ごめん……」 

    岡部「いや……」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「おかべ」 

    紅莉栖「あーん、して……」 

    キィーン! 

    岡部「む……」 

    紅莉栖「んっ……」 

    紅莉栖「あむ……んむ……」


    102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:54:13.99 ID:+zQaLGWb0

    紅莉栖「でも、おいしいわね、ピザ」 

    岡部「俺はもう飽きたと言っている」 

    紅莉栖「そっ……か」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    岡部(俺も、律儀に付き合ってやる必要はないのかもしれん……) 

    岡部(紅莉栖の命令を聞きたくなければ耳をふさげばいい) 

    岡部(おそらく物理的な効果範囲もあるだろうから、ここから逃げて遠ざかってもいい) 

    岡部(だが……) 

    紅莉栖「ま、また……ダンスでもしてもらおうかしら……」


    104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/20(金) 23:59:48.01 ID:+zQaLGWb0

    岡部「紅莉栖」 

    紅莉栖「う……」 

    岡部(もうわかった。確信した) 

    岡部(ならばなおさら……言わねばなるまい) 

    岡部「話があるんだ」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「俺は……」 

    紅莉栖「っ」 

    岡部「俺は」 


    岡部「いつになったら……日本に帰れるんだ?」


    107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:05:40.99 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「――――」 

    岡部「もう十日だ」 

    紅莉栖「おかべっ」 

    岡部「このままこのホテルで養われていたら、ヒモになってしまう」 

    岡部「お前が研究室に行っているあいだ、俺は主夫になった気分だぞ」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「いや……今のは、聞き方がいやらしかったな」 

    岡部「何が何でも帰りたいのなら、お前を振り切って帰ればいいのだから」


    108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:09:09.91 ID:sMe6fiL/0

    岡部「だが、それはできない」 

    岡部「俺はお前の願いを断れないのだ」 

    岡部「お前にいてくれと言われたら、渋面を作りながら応じてしまう」 

    岡部「内心では嬉々として、な」 

    紅莉栖「……っ」 

    岡部「頼みがあるとか、俺にしかできない用事があるとか」 

    岡部「そんなありえない我がままを並べ立てられても」 

    岡部「やすやすと受け入れてしまうくらいには、大馬鹿だ」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「……紅莉栖」 

    岡部「さみしい、のか?」


    112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:14:04.52 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「っ」フルフル 

    岡部「……ぬぅ」 

    岡部「なあ……紅莉栖、お前もわかっていたはずだろう?」 

    岡部「俺たちの……その、恋愛は」 

    岡部「まあいわゆる、遠距離恋愛というやつだ」 

    岡部「日本とアメリカ……そうそう会えるわけではないし、長い時間を過ごせるわけでもない」 

    岡部「限りがある」 

    岡部「俺が告白し、お前が受け入れてくれたときから」 

    岡部「それはわかっていたはずだろう?」


    115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:21:08.44 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「……そんなの」 

    紅莉栖「わかってるわよ」 

    岡部「ならっ……」 

    紅莉栖「でも、お生憎様。人間の脳ってそこまで合理的にできてるわけじゃないもの」 

    紅莉栖「わかってたって……求めちゃうのよ……」 

    岡部「あえて言うがな……」 

    岡部「お前らしくないぞ」 

    紅莉栖「っ、アンタだって……自分だけ必死で私に会いに来たくせにっ!」 

    紅莉栖「橋田もまゆりも差し置いて!」


    117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:25:51.12 ID:sMe6fiL/0

    岡部「ダルは彼女と予定があったらしくてな……薄情なヤツだ」 

    岡部「まゆりは、今年受験だからな。模試があるらしい」 

    岡部「なにぶん急だったしな」 

    紅莉栖「アンタはっ、どうせ、さびしかったんでしょっ?」 

    岡部「当然だろう。恋人だ」 

    紅莉栖「ふぇっ……」 

    紅莉栖「……~~~っ!!///」 

    紅莉栖「卑怯よ……こんなときだけ」 

    岡部「……自覚はしている」 

    岡部「だから、卑怯ついでに聞かせてくれ」 

    岡部「……何があった?」 

    紅莉栖「…………」


    118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:28:55.21 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「…………」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「はぁっ……」 

    紅莉栖「このあいだあった学会で、ちょっとトチっちゃってね」 

    紅莉栖「たまたま招待された学会で、私の専門外ではあったんだけど」 

    岡部「トチっ……た? お前がか?」 

    紅莉栖「意外だった?」 

    岡部「当たり前だっ、そんな……」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「……紅莉栖?」 

    紅莉栖「……」 


    紅莉栖「……タイムマシンは……作れるのよ」


    119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:34:00.87 ID:sMe6fiL/0

    岡部「な……」 

    紅莉栖「世界線は収束する」 

    岡部「お前、まさかっ……」 

    紅莉栖「アトラクタフィールドは分岐する」 

    紅莉栖「リーディング・シュタイナーは存在する」 

    紅莉栖「物理的タイムトラベルは……不可能なんかじゃない……」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「だって、命を懸けてまでタイムリープを繰り返した男が」 

    紅莉栖「タイムトラベルまでして私を救ってくれた人が、そばにいるんだもの……」 

    岡部「っ、そんな」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「俺から、聞いた話を……?」


    121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:37:58.93 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「論じていたのはほかの人よ?」 

    紅莉栖「でも当然……論調は否定的だった」 

    紅莉栖「アンタを否定されたみたいで」 

    紅莉栖「悔しくって、ついカーッと血がのぼっちゃって」 

    岡部「俺を、しんじてっ」 

    岡部「信じて、くれていたのか……」 

    紅莉栖「何よ、皮肉?」 

    岡部「違うっ、そうではなく!」 

    紅莉栖「自分でもバカだと思うわ」 

    紅莉栖「熱くなって口を動かしながら、頭では冷静に『あー私なにやってんだろ』って」 

    紅莉栖「気づいたら……終わってた」


    122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:41:55.68 ID:sMe6fiL/0

    岡部「っ!」 

    紅莉栖「ああいうとこって、閉鎖的な競争社会みたいなものだから、糾弾も激しかった」 

    紅莉栖「でも、そんな程度のマイナス、その気になればどうってことないんだけど」 

    紅莉栖「……初めてだったし、へこんじゃって」 

    紅莉栖「けっこう、つらくて」 

    岡部「紅莉栖……っ」 

    紅莉栖「真っ先に浮かんだのが、あんたの顔で」 

    紅莉栖「声が聞きたくて、ふれあいたくて」 

    紅莉栖「……キス、したくて」 

    岡部「…………」


    125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:45:03.15 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「だからあんな、すがるみたいなメールを送っちゃったんだけど……」 

    紅莉栖「そうしたら、驚いた。すぐに飛んでくるんだもん」 

    紅莉栖「私にメロメロなのね……岡部ってば」 

    岡部「っ」 

    岡部「どうして……」 

    紅莉栖「…………」 

    岡部「何でそれを言ってくれなかった? 俺に教えてっ」 

    紅莉栖「言えるわけないでしょ!?」 

    紅莉栖「あんたは……そうやって、責任を感じちゃうじゃないっ……」 

    岡部「――!!」


    127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:50:50.02 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「私は、自分のしたことは正しいと思ってる。後悔なんてしてない!」 

    紅莉栖「でも……結局、私もパパと同じ失敗を繰り返してっ……」 

    紅莉栖「それを、岡部に……」 

    紅莉栖「私のために苦しんで苦しんで苦しんだ岡部に言うだなんてっ……」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「でも………言っちゃった」 

    紅莉栖「ふふ、なんでだろ……全然論理的じゃない」 

    紅莉栖「ホント、どうしたんだろ。私らしくないわね……」 

    紅莉栖「私らしくないっ……!」


    129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:52:37.45 ID:sMe6fiL/0

    岡部「紅莉栖っ」 

    紅莉栖「挙句の果てに……こんな風にしてまで、道具を使ってまで、岡部を束縛してっ」 

    紅莉栖「自分の都合で、岡部のことも考えずにっ……!!」 

    紅莉栖「…………」 

    紅莉栖「ねえ……岡部」 

    紅莉栖「日本にかえって」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「わたしを……ひとりにして?」


    130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:55:16.58 ID:sMe6fiL/0

    岡部「…………」 

    岡部「それは、命令か?」 

    岡部「音が鳴らない。薬の効果が出ていない」 

    岡部「つくづく素直じゃないヤツめ」 

    紅莉栖「っ、茶化すなら出てってよ! もう帰って!!」 

    紅莉栖「自分でも自分がわからないわよ!! こんな自分見られたくないのに!!」 

    紅莉栖「甘えたくて……どうしようもなくてっ……」 

    紅莉栖「岡部……おかべっ……」 

    岡部「…………」 

    岡部「解毒剤を、渡せ」


    132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:57:15.78 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「――――」 

    紅莉栖「おかべ……?」 

    岡部「聞こえなかったのか」 

    紅莉栖「…………」 


    カチャカチャ 

    カチッ 


    紅莉栖「……っ」 

    岡部「確かに受け取った」 

    紅莉栖「岡部っ……!!」 

    岡部「安心しろ紅莉栖」


    133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 00:59:35.77 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「え……?」 


    ドバァッ 


    岡部「俺はお前を見捨てたりなどしない」 

    岡部「絶対にだ」 

    紅莉栖「――……」 

    紅莉栖「なん、で……」 

    紅莉栖「どうしてっ」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「解毒剤を……捨てたの?」


    135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:01:03.04 ID:sMe6fiL/0

    岡部「愚問だな。お前は天才少女だろう?」 

    岡部「こんなもの、なくなったのならまた作り直せばいい」 

    岡部「だが、今は要らない」 

    紅莉栖「え……」 

    岡部「すまなかったな……俺もいつものつまらん意地を張っていた」 

    岡部「そのせいでお前のことが見えていなかった」 

    岡部「もう迷いはしない」 

    岡部「今晩……今夜だけは、お前の言うことを何でも聞こう」 

    紅莉栖「おか、べ……」


    137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:01:52.89 ID:sMe6fiL/0

    岡部「お前が安心できるまで」 

    岡部「また歩き出せるまで」 

    岡部「俺が惚れこんだ……いつだって冷静で、どんな状況でもシビれるほどに冴えている」 

    岡部「牧瀬紅莉栖に戻れるまで」 

    岡部「いくらでも甘えろ」 

    岡部「いくらでも我が儘を言え」 

    岡部「俺が全部受け止める。お前を支えてやる」 

    紅莉栖「………っ」 

    岡部「まゆりもダルもすぐに来る。アイツらだっているんだ」 

    岡部「だからもう……そんな風に泣くな」 

    岡部「泣くなら、命令してからにしろよ?」


    138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:02:48.67 ID:sMe6fiL/0

    紅莉栖「っ、ふ、ふぇえっ、岡部っ」 

    紅莉栖「おかべっ、おかべぇっ……!!」 

    岡部「なんだ、紅莉栖?」 

    紅莉栖「おかべっ……」 

    紅莉栖「……胸っ……貸しなさいよっ……」 

    岡部「うむ。お安い御用だ」 

    紅莉栖「っ……ぐすっ、おかべ……」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「童貞が……かっこつけんなっ……」 

    岡部「うるさい処女。黙って抱かれていろっ」


    140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:04:07.60 ID:sMe6fiL/0

    岡部「……まあ、ただ黙ってというのも面白くないな」 

    岡部「先ほど言ったとおりだ。何でもねだるがいい」 

    岡部「当然、キスでも何でもだ」 

    紅莉栖「ぷっ……似合わないセリフね?」 

    岡部「茶化すなら出てってもらうぞっ、我が儘はそれだけか?」 

    紅莉栖「っ、そんなわけないじゃない……相変わらず短絡的なんだから!」 

    岡部「…………」 

    紅莉栖「ねえ……岡部」 



    紅莉栖「私を……もらって?」 





                                          おしまい


    143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:06:52.18 ID:sMe6fiL/0

    シュタゲSSが最近少ないので奮起した 
    映画が動き出せばまた増えるのかな 

    支援してくれた方、読んでくれた方、ありがとうございました!


    144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:07:13.34 ID:gaHHT+YO0

    乙リン


    148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/21(土) 01:08:43.75 ID:3MeYJqXl0

    乙ゥトゥルー

    元スレ:https://hayabusa.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1334916870/

    1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:21:50.09 ID:L5LSM7nxO

    3月も無事に終わって、4月1日、日曜日の事だった。 
    突然、ラボ内にケータイの着信音がけたたましく響く。 
    ダルはケータイを取り出すと、そのディスプレイを見て、少し躊躇した様子で耳に添えた。 

    至「はいもしもし」 

    至「え? 誰が?」 

    至「僕が? 父さん?」 

    至「君の?」 

    至「なに言ってんの?」 

    至「は? 岡部倫太郎に代われ?」 

    至「なぁオカリン、謎の女が代わってくれってさ」 

    ダルが少しニヤけながら、ケータイを差し出してくる。


    2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:23:16.80 ID:L5LSM7nxO

    不思議に思いつつも、俺はそれを受け取った。耳に添える。 

    倫太郎「誰だ?」 

    ???「オカリンおじさん!今すぐラジ館の屋上にきて!」 

    受話口から聞こえてくるのは、確かに女の声だ。 

    倫太郎「だから誰だよ」 

    ???「あたしは、橋田至の娘。そして、未来から来たタイムトラベラー」 

    鈴羽「名前は、橋田鈴だよ」 

    倫太郎「え……?」 

    倫太郎「ちょ、ちょっと待て!何でお前が――ここにいるんだ!」 

    ていうか――こんな展開、前にもあったような。


    3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:24:10.72 ID:L5LSM7nxO

    ラジ館の屋上に出ると、春の暖かい陽光が俺を包み込んだ。 
    燦々と照らしてくる日差しが眩しくて、たまらず手をかざす。 
    徐々に明るさに目が慣れてくると。 
    フェンスで囲まれた屋上の真ん中。 
    一見、人工衛星のような。 
    鏡のように景色を反射する、ソーラーパネルを両端に備え付けた円筒形の機体。 
    以前見た形式のものより、かなり洗練されたフォルムの――、 
    所謂タイムマシンが鎮座していた。 
    間違いない。やつがいる。 
    屋上に視線を巡らせていると、タイムマシンの陰から見覚えのある女がひょっこりと姿を現した。 

    鈴羽「オカリンおじさん!」 

    それは例によってダルの娘、バイト戦士及びジョン・タイターこと――阿万音鈴羽である。 

    倫太郎「今度はいったいどうしたというのだ……?」


    4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:25:05.71 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「そうそう、大変なんだよ!おじさんが……このまま行くと、おじさんが死んじゃうんだ!」 

    倫太郎「え?」 

    今、鈴羽は何といった? 
    俺が死ぬ、と。 
    そう言ったのか? 

    鈴羽「さ、早く!おじさんを別のアトラクタフィールドへ逃がさなきゃ!」 

    言い終わるや否や、鈴羽は腕を絡めて引っ張ってくる。 
    それはすごい力で、抵抗するも、タイムマシンに向けてどんどん引きずられた。 

    倫太郎「やめろう!」 

    なんとか踏ん張る。 

    鈴羽「なにしてるの!おじさん、早く……っ!早くしないと!」 

    倫太郎「ま、待て待てーい!ちょっと待て!」 

    鈴羽「な、なんなのさぁ!事態は急を要するっていうのに!」


    6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:26:18.82 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ふんぬっ!」 

    鈴羽「うわわっ!」 

    絡められた腕を振り払う。 

    倫太郎「まずは順を追って説明しろ!何が起こっているのか、状況がさっぱり理解出来ん!」 

    鈴羽「そんな悠長な事を言ってる場合じゃ……!」 

    倫太郎「悠長だろうとなんだろうと、俺はもうタイムマシンには乗らんと誓ったのだ!」 

    倫太郎「よほどの理由がない限りはな!」 

    そもそも、この不確定な未来が待っている混沌の地に鈴羽がこうして現れた時点で、 
    俺にとっては青天の霹靂に他ならない。 
    今まさに、地雷原で自転車を漕がされているような気分なのだ。


    10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:27:48.74 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「お前、ついさっき俺が死ぬ、と言ったよな?」 

    鈴羽「言ったよ。死んじゃうんだ、本当に!」 

    クッ、やはり俺の聞き間違いという訳にはいかないか……。 

    倫太郎「そ、それは何故だ!」 

    思わず興奮してしまい、半ば怒鳴り声となった俺の問いに鈴羽は眉をひそめた。 
    目の前の鈴羽が、ゴクリと息を呑む。 

    鈴羽「それ、言わなきゃダメ、かな……?」 

    倫太郎「言わないならば、俺がここにいる理由はない」 

    鈴羽「うーん……」 

    バツの悪そうな顔で逡巡しながら、チラチラと俺を見てくる。 
    死亡宣告を受けてしまったこの俺に、気を遣っているのだろうか。 

    倫太郎「構わん。言ってくれ……」 

    鈴羽「わ、わかったよ」 

    決心したのか、それとも諦めたのか、鈴羽は力なくため息をついた。


    12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:28:36.75 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ならば、まずは俺の死亡原因を聞かせてくれ……」 

    せっかく助けに来てくれた鈴羽には悪いが……。 
    もしも、自然的な死であるのならば、俺にはそれを受け入れる覚悟があった。 
    なぜなら、本来死ぬはずの俺が助かるという事は、因果律をねじ曲げるということ。 
    それがたった一つの事であろうと、バタフライ効果によって、 
    未来に多大な影響を与えてしまうかもしれないからだ。 
    世界線を移動する事で、下手をすれば、未来で第三次世界大戦が起こるかもしれない。 
    未来で、SERNによるディストピア構築が成されるかもしれない。 
    要するに、短絡的な過去改変は、この大切な世界を致命的に傷つけてしまう恐れがあるのであって、 
    俺一人の命のために、そんな危険は冒すべきではないのだ。 

    鈴羽「う、うん。えっと――」 

    鈴羽「おじさんのそもそもの死亡原因を作ったのは、PSP版比翼恋理のだーりんが発売した事だった」 

    倫太郎「なに?だーりんだと?」


    13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:30:47.78 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「そうだよ」 

    倫太郎「なぜ、そんなものが……?」 

    鈴羽「そ、それは……」 

    倫太郎「言葉を選ぶ必要はない。遠慮せずに言ってくれ」 

    鈴羽「それは……ラボメンガールズが、PSP版発売によって、ようやくだーりんをプレイ出来る状況になったから」 

    倫太郎「なに……?」 

    鈴羽「ラボメンガールズは全員、XBOX360については不所持だった」 

    鈴羽「だからみんな、PSP版が出るのを待ってたんだよ」 

    ふむ……。 
    しかし、俺が死ぬ事とラボメンたちがPSP版だーりんをプレイする事の、 
    どこに因果が発生するというのだ? 
    いま一度、思い起こしてみる。 
    比翼恋理のだーりんといえば、元はXBOX360で発売された、『Steins;Gate』のIfストーリーが収録されたADVゲームだ。 
    それは、本編とは別の世界線変動率3%――δ世界線にて、 
    ラボメンたちとのあったかもしれない物語を描いたものとなっている。 
    全てのルートが、甘酸っぱい恋物語へと展開していく、言わば本編を戦い抜いた戦士たちに贈る一種の癒やしである。 
    一部アッーなのもあったが、あれはあれで俺も彼の健気さに泣きながらプレイしたのはいい思い出だ。


    15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:32:01.96 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ええと、なんだ。ラボメンガールズたちがだーりんをプレイして……」 

    ハッ――まさか。 

    鈴羽「そう、彼女たちは識ってしまったんだ。ある可能性世界線の記憶を、“思い出して”しまったの」 

    魔眼、リーディング・シュタイナーの亜流『リコーリング・シュタイナー』!!! 

    鈴羽「そこからは、ひどいものだったよ……」 

    鈴羽は目を伏せて、いやいやをするように首を振った。 

    鈴羽「始まったのは、おじさんの“とりあい”。第一次ラボメン大戦の開戦」 

    倫太郎「そんな馬鹿な!」 

    なんだそれは!聞くからにアホっぽいではないか! 

    鈴羽「馬鹿でもなんでも、実際に起こった事なんだ!」 

    倫太郎「ぐっ……!」 

    鈴羽「岡部倫太郎が、彼女たちを守るために、決して諦めなかったように」 

    鈴羽「彼女たちもまた、岡部倫太郎を決して諦めなかった」 

    ここだけ聞くと、なんだか嬉しいやら照れるやらで済むのだが……。


    17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:34:04.30 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「戦いは長引いた。数ヶ月にも渡ったんだ。しまいには、ディソードまで持ち出される始末だった」 

    ディソードってなんだ!? 

    鈴羽「長い戦いの末、ラボメンガールズたちは疲弊して、下手をうてば全員同士討ちになりかねない状況まで陥った」 

    倫太郎「嘘だろ……そんなにもか!?」 

    鈴羽「本当だよ、もう限界だった。そんな中、ある話し合いにより、彼女たちの間で一つの案が出された」 

    鈴羽「発案者は、牧瀬紅莉栖」 

    ……だんだん怖気がしてきた。 

    鈴羽「ラボメンガールズたちはその案に同意し、それぞれ刃を収めた」


    19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:34:55.56 ID:L5LSM7nxO

    争いを収め、俺を死に至らしめる紅莉栖の提案……。 

    倫太郎「……」 

    俺は、たまらず眉間をつまんだ。 
    頭が痛い。 
    まるで銃を突きつけられた時のような、首筋がチリチリするような焦り。 
    恐怖。 
    今すぐこの場に座り込んでしまいたいくらいに、ガクガクと足が震えた。 

    鈴羽「そして、その案がとうとう実行に移されて、おじさんは……」 

    倫太郎「お、俺は……?」 

    訊くと、鈴羽は今にも泣き出してしまいそうな顔で、 

    鈴羽「オカリン、おじさんは……」 

    言葉に詰まりながら、驚愕の結末を口にした。 

    鈴羽「分配、されたんだ……。全員に、均等に……」 

    倫太郎「分……配……?」 

    鈴羽「あ、ちなみに分配って言うのはね――」 

    倫太郎「いやいい!言わなくていい!もうわかった!」 

    ひええ。 
    ニュージェネ事件に匹敵する猟奇っぷりだ!


    22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:37:24.21 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ち、ちなみにルカ子もそれに荷担したというのか?」 

    あのルカ子の事、そんな恐ろしい事が出来るとは到底思えないのだが。 

    鈴羽「漆原るかは、本人の代わりに漆原栄輔が参戦してたからね」 

    倫太郎「よし行こう!すぐ行こう!鈴羽、今すぐタイムマシンを起動するのだ!」 

    もはや已むをえん! 

    鈴羽「オーキードーキー!」 

    俺の発令により身を翻した鈴羽が、タイムマシンの外部パネルを操作した。 
    ハッチを開けるためだろう。 
    しかし、しばらく操作して、鈴羽は首を捻った。 

    鈴羽「あっれー?おかしいな……」 

    倫太郎「どうしたのだ!」 

    鈴羽「指紋認証が受け付けられないんだよ」 

    倫太郎「なに!?」


    24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:38:35.67 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「どうしよう、これじゃドアが開かない……」 

    そんな馬鹿な事があるのか?まさか、故障? 

    倫太郎「く、来るときはどうだったのだ?」 

    鈴羽「え?」 

    倫太郎「ここに来たという事は、タイムマシンに乗ったという事だ!」 

    倫太郎「その時はどうだったのか、と聞いている!」 

    鈴羽「ど、怒鳴らないでよ」 

    倫太郎「あ……すまん」 

    鈴羽がポリポリと頭をかいた。 

    鈴羽「えっと……来るときは、そう、父さんがハッチを開けて――」 

    それだ!ダルのアホ!!! 

    倫太郎「なんだよ!一番大事なところで抜かってるではないか!」 

    鈴羽「どういうこと?」 

    倫太郎「お前、それは本気で訊いているのか!?」 

    鈴羽「だから、怒鳴らないでってば……。オカリンおじさん、こわい……」


    25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:39:20.44 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「クッ、こうなればダルを呼んで開けてもらうしかないか……!」 

    鈴羽「父さんを?」 

    こうなれば、タイムマシンの扉を開けられるのはダルの指紋しかない! 

    倫太郎「そうだ!お前はここでタイムマシンを見張っていろ!」 

    鈴羽「う、うん!わかったよ!」 

    ラジ館の階段を半ば飛び降りるように駆け下り、走ってラボに向かう。 
    途中で何度かすれ違う人と肩がぶつかり、背後から怒声や罵声を浴びせられるが、 
    今はなりふり構っているヒマなどなかった。 
    狭い裏通りを駆け抜け、俺はようやくラボのある大檜山ビルへとたどり着いた。 
    ゼイゼイと呼吸をする。 
    だが、いくら肩で息をしようとも、肺に酸素が入ってくる気がしない。


    27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:41:07.42 ID:L5LSM7nxO

    ラボの扉を開けて飛び込むと、まゆりが一人でちくちくと裁縫していた。 
    室内はシンと静まり返っている。 

    まゆり「あ、おかえり~ん♪」 

    俺に気付いたまゆりが、小さく手を振ってきた。 

    倫太郎「まゆりかっ……はあ、はあ!」 

    まゆり「ど、どうしたの? オカリン、すごい汗だよ。大丈夫?」 

    俺の尋常でない様子に、まゆりがコス作りの手を止めた。 
    ソファから立ち上がると、心配そうに歩み寄ってくる。 

    倫太郎「だ、大丈夫……だっ!はあ、はあ」 

    倫太郎「それより……ダルを知らないか?」 

    ラボ内に視線を巡らす。 
    が、ダルの巨大は見あたらなかった。 
    さっきまで居たのに、どこへ行ったというのだ! 

    まゆり「それが……」 

    突然、しゅんとする。


    28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:42:19.47 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ん……?」 

    まゆり「ダルくん、今は手のひらが“焼け”ちゃって、病院なんだよ……」 

    倫太郎「なん……だと?」 

    手が、焼けた!? 
    焼けただと!? 
    ダル、大丈夫なのか!? 
    俺が狼狽えていると、まゆりは唇に人差し指を当てて、何かを思い出すように首を捻った。 

    まゆり「なんだっけ、えんさん?」 

    倫太郎「えんさん……え、塩酸だと!?」 

    まゆり「うん……手がね、じゅーって」 

    いや、そんなの聞きたくない! 
    本気でゾッとする。 
    ひええ。 

    まゆり「それでね、まゆしぃね、なにもできなくて、今まで“ダルくん、ごめんね、ごめんね”って……」 

    更に、しょんぼりとして肩を落とした。 
    その割に、普通に挨拶もしてきたし、今なんて裁縫していたような気がするが……。


    29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:44:28.68 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「……!!」 

    そこで、俺は気付いてしまった。 

    まゆり「???」 

    まゆりのトートバッグから覗く、茶色い、いかにも薬品を入れるようなガラス瓶を。 
    まさか、まゆりがダルの手を? 
    なぜだ……? 
    今までの話と照らし合わせ、一つの答えが像を結ぶ。 
    手が焼ける。 
    指紋が無くなる。 
    と、言うことは、タイムマシンのハッチは未来永劫に開く事はない。 
    俺の逃げ場は完全に無くなったということ。 
    まゆりは、――未来で――分配されてしまった俺の一部の持ち主。 
    ダルの手を焼いたのは――まゆり。 

    倫太郎「ま、まさか……」 

    ど、どうやったのかは知らん。 
    だが――。 

    倫太郎「まゆり……?」 

    おそるおそる、呼びかける。


    30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:46:29.63 ID:L5LSM7nxO

    まゆり「うん?なにかなぁ」 

    まゆりの顔は、いつものような、ほわほわした微笑み。 
    だが、何かが違う。 
    陽光のような、あの暖かさが感じられない。 

    倫太郎「お前……タイムリープしてねぇ?」 

    たまらず訊いてしまった。 
    いや、そうとしか思えなかった。 
    PSP版の発売されていない今この時点で、まゆりがダルや鈴羽の行動を阻止する事は不可能。 
    そうする“理由”が無いから。 
    すなわち……まゆりは、タイムリープしている! 
    たまらず距離をとり、見慣れたはずの幼なじみの顔を眇見る。 
    すると、まゆりは今まで見たことのないくらい、冷たい笑みを浮かべた。 

    まゆり「えっへへー♪バレちゃいました。さすが、オカリンだね」 

    倫太郎「あ……あ……っ!」 

    まゆり「でもね、勘違いしないでほしいんだ。まゆしぃはね、オカリンを護るために未来から来たんだよ?」 

    倫太郎「くっ……!」 

    そんな事を言って……ダルの手を焼いたじゃないか!! 

    まゆり「さ、オカリン。まゆしぃと一緒に行こう?」 

    差し伸べられた小さな手。 
    今の俺にはそれが、とてつもなく恐怖に感じられた。


    36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:51:06.18 ID:L5LSM7nxO

    俺は再びラジ館の屋上に来ていた。 
    結局まゆりが怖くて、あの場からすぐに逃げ出したのだ。 
    途中、ダルが心配で電話してみたが、やはり病院で治療を受けているのか出ることはなかった。 
    そして、すがるような気持ちでここに戻ってきたのだが。 

    倫太郎「おーい!鈴羽! どこにいる!」 

    いるはずの鈴羽を呼んでみるが、返事はない。 
    おかしい。 
    タイムマシンを見張っていろと言ったのに、屋上に鈴羽の姿は見当たらなかった。 

    ???「鈴羽って誰の事?」 

    倫太郎「!?」 

    タイムマシンの陰から声がした。 
    続いて、 

    紅莉栖「ひょっとして、他の女なの?」 

    声の正体が歩み出てきた。 
    その視線は鋭く、俺を射抜くように真っ直ぐ見据えてくる。 

    倫太郎「助手!」 

    紅莉栖「助手じゃない」 

    倫太郎「え……?」 

    そして、呼びかけに返ってきたのは、重く、冷ややかな声。


    39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:53:56.63 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「く、紅莉栖……」 

    紅莉栖「なに?」 

    今度は、ニッコリと微笑む。 
    しかし、その顔もまゆりのそれと同じ雰囲気を醸し出していた。 
    こいつは……タイムリープ・紅莉栖なのか? 
    俺の頭の中に、危険信号が走る。 

    倫太郎「こ、ここにいた……おさげの女を、し、知らないか?」 

    本能が逃げろ逃げろと身体に訴えてくるが、これを訊かずにはいられない。 
    彼女はもはや、最後の希望だ。その鈴羽はいったい……。 

    紅莉栖「やっぱりあの女か……」 

    倫太郎「!?」 

    紅莉栖「残念だけど、彼女ならもう“いない”わ」 

    倫太郎「……っ!」 

    “いない”って……どういう、事だ……!? 
    そんな疑問を見透かしたように、紅莉栖はもう一度、ゆっくりとした口調で繰り返した。 

    紅莉栖「もう“いない”」 

    全身に戦慄が走る。


    40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:55:04.36 ID:L5LSM7nxO

    タイムマシンを封じるために――ダルは、まゆりによって手を焼かれた。 
    いくらなんでも過激すぎる手段だ。 
    となると、俺を他のアトラクタフィールドへ逃がそうとした鈴羽はどうなった……? 

    紅莉栖「あんたがそこの扉を開けて出てくる数秒前に、なんでか“飛び降り”ちゃったのよね」 

    倫太郎「な……に……?」 

    途端に、気が遠くなる。 
    意識が遠退いたために本能がそうさせるのか、俺の耳は研ぎ澄まされた。 
    ラジ館の前。 
    この屋上の真下からは、人々の悲鳴が聞こえる。 
    悲鳴。悲鳴。悲鳴。 
    ゾワリと、全身が総毛立った。 

    倫太郎「鈴羽っ!!」 

    フェンスに駆け寄る。が、下はよく見えない。 
    確認できるのは、飛び散った血と大勢がどよめく気配のみ。 
    胃の内容物が一気にこみ上げてきたような感覚に、俺は激しくえずいた。 

    紅莉栖「へぇ、彼女、あんたの大切な人だったんだ?」 

    背後から声。 
    それはまるで、紅莉栖の声ではないみたいに冷たい。


    44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 22:58:59.55 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「……紅莉栖。 お前が……やったのか……!」 

    振り返らないまま訊く。 
    いや、振り返れないといった方が正しい。 
    出来れば、それが勘違いであってほしい。 
    だが、 

    紅莉栖「……そうだとしたら?」 

    紅莉栖から返ってきたのは、残酷すぎる真実であった。 

    倫太郎「……っ!」 

    まるで、頭をガツンと殴られたような衝撃。 
    俺は、ヨロヨロとその場に膝を突いた。 

    倫太郎「なぜだ……ッ!なぜ、そんな事を!」 

    そして、次に聞こえてきたのは、 

    ???「凶真が悪いニャ」 

    倫太郎「!?」 

    紅莉栖とは違う声。


    45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:00:23.42 ID:L5LSM7nxO

    驚いて振り返ると、 

    フェイリス「凶真が、フェイリスたちから逃げようとするからニャン」 

    萌郁「……ん。逃げちゃだめだ……逃げちゃだめだ……逃げちゃ……」 

    紅莉栖の横には、いつの間にかフェイリスと萌郁が立っていた。 
    フェイリスはいたずらっぼく笑み、萌郁はブツブツとなにかを呟いている。 

    倫太郎「なんでだよ……なんでお前らまで……!」 

    紅莉栖「もう、あんたは逃げられないのよ」 

    倫太郎「クッ……」 

    紅莉栖「岡部が私たちに“分配”されるように、全ては収束するの」 

    フェイリス「やっぱり、いくら凶真といえど、決定論的な力に支配された世界からは、絶対に逃れられないのニャ」 

    ダメだこいつら……。 
    既に目的が、俺を分配する事にすり替わってしまっている。


    49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:03:04.84 ID:L5LSM7nxO

    紅莉栖「でも、岡部が私たちに殺し合いを望むなら、それも悪くないわ」 

    フェイリス「そんな事言っていいのかニャ、クーニャン?言っておくけど、今度は負けないニャ」 

    萌郁「……望むところ」 

    倫太郎「そ、それはダメだっ!!」 

    紅莉栖「なら、話は決まりね」 

    フェイリス「生きてる凶真と一緒になれなくて、残念だニャン」 

    倫太郎「……っ」 

    紅莉栖が、フェイリスが萌郁が、じりじりと歩み寄ってくる。 
    俺は逃げ場もなく。 
    ただ、背後のフェンスに背を押し付けて悶えた。 
    その時だ。 

    まゆり「みんなー、お待たせー♪」 

    漆原父「いやあ、遅くなりました。鳳凰院君は……居るようですね」


    50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:04:36.47 ID:L5LSM7nxO

    重厚な金属のドアが開いて、まゆりとルカパパが現れた。 
    さっきから、状況は悪くなる一方だ……。 

    まゆり「クリスちゃんクリスちゃん、頼まれてたノコギリ、ちゃんと持ってきたよ~♪」 

    紅莉栖「サンクス、まゆり」 

    終わった。 
    全てが終わった。 
    もはや救いなど、一つも期待できない。 
    俺は、こんなところで殺されてしまうのか……。 
    しかも、よりにもよって、なにより大切な仲間たちの手で……。 
    紅莉栖が、まゆりの手からノコギリを受け取る。 
    俺は囲まれていて、逃げ場などない。 

    紅莉栖「大丈夫、岡部。苦しまないようにしてあげるから」 

    冷たい目で、うっすらと笑みを浮かべる紅莉栖が俺を見下ろしてくる。


    52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:06:03.46 ID:L5LSM7nxO

    ノコギリが骨を削る音を想像して、身体の芯まで寒くなった。 
    まさか自分が、こんなスプラッタな事件に被害者として巻き込まれるなんて、思ってもみなかった。 
    神を冒涜した俺の罪は。 
    こんなにも残酷な罰によって購わなければならないのか。 
    震える肩で、大きく息をつく。 

    倫太郎「……。これも……運命石の扉の選択、なのか……」 

    まゆり「そういう事、なのです」 

    まゆりの声を聞いて、俺は口を結び、きつく目を閉じた。 
    数人の、ラボメンたちの歩み寄ってくる足音。 
    怖い……。 
    何が死ぬ覚悟は出来ている、だ。 
    全然そんな事ないではないか。 
    ……なあ、狂気のマッドサイエンティストよ。 
    ラボメンたちの足音が止む。 
    すぐそこで、紅莉栖たちが佇んで見下ろしているような気配。 
    全員が、落ち着いた息遣いをしている。


    55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:08:10.36 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「っ!!」 

    突然、頬に冷たい感触。 
    一瞬、俺にはそれがノコギリだと思えて身体が勝手にビクリとした。


    59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:10:49.13 ID:L5LSM7nxO

    だが、 

    紅莉栖「プッ、あはははっ!」 

    紅莉栖の吹き出す声にびっくりして目を開けると、 
    俺の頬に添えられていたのは、彼女の手だという事に気がついた。 

    倫太郎「な……に……?」 

    そして、紅莉栖の肩越しに見える――プラカードを掲げたダルと鈴羽の姿。 
    “ドッキリ大成功” 
    プラカードには、そう書かれていた。 

    倫太郎「え!?」 

    萌郁「……ん。……テッテレー♪」 

    さらにびっくりして全員の顔を見回した俺に、頷いた萌郁があのSEを口ずさむ。 

    倫太郎「な……」 

    ラボメンたち「ドッキリ大成功!」 

    俺はたまらず仰天した。 

    倫太郎「な、なな……」 

    まゆり「え? バナナ?」 

    倫太郎「違う!というか、なんなのだこれは!なんなんだお前たち!」


    62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:13:21.90 ID:L5LSM7nxO

    紅莉栖「だからドッキリだって。そう書いてあるじゃない」 

    倫太郎「やかましいわ! こんの馬鹿者どもめがーーっ!」 

    いくらなんでも、これはたちが悪すぎるぞ! 
    こんなドッキリをかまされた日には、ガンジーでも怒ってその日のうちに暗黒面に堕ちるレベルである。 
    ていうか、今まさにクソとションベンを同時に撒き散らしてしまうところだったではないか! 
    くそう。……怒ろうにも腰が抜けて立ち上がれない。 

    紅莉栖「いやー、あんたの顔、真に迫ってて良かったわ」 

    フェイリス「うんうん。真っ青だったニャ」 

    るか「ごめんなさい、おか……じゃなかった、凶真さん」 

    当たり前だ!ガチだと思ったのだからな! 

    紅莉栖「それにしても岡部、ゲーム一つであんたの“取り合い”が起こるって本気で信じたの?」 

    倫太郎「そ……それは……」


    63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:14:11.27 ID:L5LSM7nxO

    紅莉栖「ちょっと自意識過剰すぎるんじゃない?自重すべき」 

    倫太郎「ぐっ……」 

    ラボメンガールズたち「……」 

    倫太郎「えっ?」 

    心なしか、ラボメンたちが紅莉栖を睨んでいる気もするが、きっと俺の気のせいだろう。 
    見なかった事にしておく。 

    倫太郎「な、なんにしてもお前たち、とんでもなく手の込んだイタズラを仕組んでくれたものだな!」 

    鈴羽「いや~、それがさ、そんなに手は込んでないんだよねぇ」 

    倫太郎「なに!?」 

    倫太郎「お前の飛び降り演出など、手が込んでいたとしか言いようがないではないか」 

    あの飛び散った血とか、下で騒いでいた人々とか。 
    エキストラまで雇ったのかと思ったのだが。 

    鈴羽「ああ、あれは彼の演出だよ」 

    鈴羽がタイムマシンを指差す。 
    すると、その向こうから、気弱そうな男がなんとも挙動不審な様子で出てきた。 

    拓巳「り、リア充、ば、ばば、爆発、しろ……ふひひ」


    67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:16:20.08 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「な、なんだお前は」 

    拓巳「き、君が見たのは、ぜ、ぜぜ、全部僕の、も、妄想だから」 

    妄想……だと? 
    ま、まさか……! 

    倫太郎「どこかで聞いた“声”だと思ったら……」 

    倫太郎「き、き、貴様っ!まさか、ナイトハルトかーーっ!」 

    拓巳「ちょ、な、なんで、知ってるの?」 

    倫太郎「知らん!自分の胸に聞いてみるんだな!」 

    拓巳「ていうか、ば、バラすなよ!」 

    やはりナイトハルトだった。 
    それを聞いたダルが飛び上がらんばかりに驚く。 

    至「えっ!?マジで? ちょ、待って。マジで疾風迅雷のナイトハルトなん?」 

    拓巳「う、うん……」 

    至「すげー!握手してくださいお願いします!」 

    ナイトハルトは目に見えて嫌がったが、ダルは半ば強引に手を取った。 
    HENTAIマイスターの二人が、握手を交わす。


    68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:18:11.19 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「ちょっと待て!話を逸らすな!」 

    拓巳「な、なんだよ」 

    倫太郎「こっちのセリフだっ! なぜだ!なぜ貴様がいるのだ!」 

    拓巳「な、なぜって……」 

    ナイトハルトが言い淀み、チラリと鈴羽を見やる。 

    鈴羽「あー、うん」 

    ばつの悪そうに頭を掻きながら、鈴羽が顔を寄せてきた。 
    俺の耳元までくると、彼女は小さな声で囁いてくる。 

    鈴羽「いやあ、ゴメンゴメン。実はさ、あたしはIBN5100回収の任務を受けて未来からやってきたんだけどね」 

    鈴羽「それがなかなか見つけらんなくて。そこで、ネット上で知り合った彼がIBN5100探しを手伝ってくれたんだよね」 

    倫太郎「なんだと……? し、しかし、なぜヤツが今回のドッキリにまで荷担している?」 

    鈴羽「それがさぁ、あたしがIBN5100探しのお礼がしたい、って言ったら、今回のドッキリを提案されちゃって」 

    鈴羽「だから荷担したのは、あたしたちの方なんだよね」 

    倫太郎「ナイトハルトが発案者……だと?」


    70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:20:29.52 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「そ、彼も妹に押し付けられたとかでだーりんをプレイしたみたいでさ」 

    鈴羽「“恨みは無いけどいっぺん爆発しろ”って。オカリンおじさんを爆破したかったみたいだね」 

    倫太郎「ぐぬぬ……!」 

    なんという事だ! 
    鈴羽とナイトハルトを交互に睨みつけてやる。 
    しかし、ナイトハルトは目を合わさない。 
    というかこいつ、さっきからキョロキョロと……。 

    紅莉栖「それにしても、ギガロマニアックスか。興味深いわね」 

    紅莉栖はナイトハルトに興味津々なようで。 
    VR技術がどうだの周囲共通認識の限定使用がどうだのと難しい話をしてナイトハルトにどん引かれている。
    それにしてもこのギガロマニアックス、恐ろしい子ッ! 
    ダルがギガロマニアックスでなくて良かった。 
    もしもダルがそうなら世界は終わりだ。


    71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:21:16.83 ID:L5LSM7nxO

    まゆり「はい、オカリン」 

    見ると、まゆりが手を差し伸べてきていた。 
    それを取って、助け起こしてもらう。 

    倫太郎「うむ。 そういえば……まゆりの演技も大したものだった」 

    まゆり「えっへへ。怖がらせちゃって、ゴメンねー」 

    倫太郎「フン、あれしきの事。この鳳凰院凶真が怖がるはずなどない……ん?」 

    メールだ。萌郁からだった。 

    From.閃光の指圧師 
    Sub.ほんとに 
    『ゴメンね岡部くん(^-^;) つい、面白そうだったから 萌郁』 

    倫太郎「おい、指圧師よ!」 

    萌郁「……?」 

    倫太郎「貴様、面白そうとはなんだ!面白そうとは!」 

    萌郁「あ……」


    73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:22:47.84 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「あ…… ではない!」 

    フェイリス「でも、ドッキリを仕掛けるのにワクワクしたのは事実ニャ」 

    倫太郎「ワクワクせんでいい!おい、お前たちもそうだぞ!」 

    ラボメンたち「???」 

    倫太郎「こんなドッキリなど、もう二度とするなよ!次こそ俺の右手が暴走しないとも限らん!」 

    倫太郎「あとナイトハルトと鈴羽は帰れ!即刻だ!」 

    言いながら、二人をズビシッと指差した。 

    拓巳「う、打って変わりすぎ、く、クソワロタ、ってか、僕も、ま、満足したし」 

    拓巳「い、言われなくても、か、帰る、ふひひ」 

    くそう……。こいつめ、いつか仕返しをしてやらねばなるまい。


    76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:25:08.84 ID:L5LSM7nxO

    鈴羽「んじゃ、オカリンおじさんもそう言う事だし、あたしもそろそろ帰ろっかなぁ」 

    倫太郎「二度と来るな!」 

    鈴羽「はいはい。じゃ、未来でね」 

    屈託のない笑顔で笑い、踵を返す。 
    鈴羽は、そのままタイムマシンに向かって駆けていった。 

    倫太郎「くぬぬ……!」 

    フェイリス「スズニャン、またね!」 

    るか「また、いつか会いましょう!」 

    まゆり「ダルくんによろしくねー♪」 

    至「いや、今ここにいるがな」 

    紅莉栖「橋田の事だけど、あんたじゃないから」 

    萌郁「どういう、意味……?」 

    萌郁だけは不思議そうに首を傾げている。こいつには、いずれ時が来たら教えてやろう。 

    鈴羽「あははっ♪ それじゃ、みんなありがとう!まったねー!」 

    それぞれと別れを交わした後で、橋田鈴はタイムマシンに乗り込んだ。


    77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:25:50.32 ID:L5LSM7nxO

    しばらくしてアラーム音が鳴り響くと、人工衛星型の機体を光の繭が包み込む。 
    周囲の景色が、そこだけグニャリと歪んで。 
    タイムマシンは、一瞬にして目の前から消え去った。 
    辺りに虹色の燐光を残して。 
    その時、ラジ館の屋上には春先の、暖かい一陣の風が吹いた。 

    至「さーて、ドッキリも成功した事だし、打ち上げいこうず」 

    静寂を打ち切り、ダルがノリノリで言う。 

    まゆり「さんせーい!」 

    フェイリス「フェイリスもお腹ペコペコニャ~」 

    るか「ボクもです」 

    紅莉栖「ねえ、西條さんも一緒に行きません?」 

    拓巳「い、いやだ……」 

    倫太郎「……」 

    紅莉栖め。なぜナイトハルトの前ではしおらしいのだ。


    80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:28:27.31 ID:L5LSM7nxO

    フェイリス「じゃ、行くニャン♪ メイクイーン二号店で予約を取ってあるニャ!」 

    まゆり&至「おーう!」 

    るか「ま、待ってくださーい」 

    萌郁「……」 

    ラボメンたちが、ワイワイと屋上入り口へと向かっていく。 
    そんな中、紅莉栖だけが振り返ってきた。 

    紅莉栖「……ボケっと突っ立ってないで、あんたもさっさと来なさいよ」 

    倫太郎「あ、ああ……」 

    紅莉栖「……? どうしたの?」


    83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:32:20.93 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「……いや、ちょっといいか?紅莉栖よ」 

    紅莉栖「なっ、なによ。いきなり名前で呼ぶな!焦るだろ――」 

    倫太郎「……あのδ世界線の俺はどうか知らんが、この世界線の、今ここにいる岡部倫太郎は」 

    紅莉栖「え、なにを――」 

    倫太郎「何があろうと、牧瀬紅莉栖一筋であると誓う」 

    倫太郎「だからこれからも、その……よろしく頼む」 

    紅莉栖「――っ!」 

    見る見る顔を赤くし、紅莉栖は俯いてしまった。 

    倫太郎「あと、その……打ち上げの食事代を少しばかり貸して下さいお願いします」 

    紅莉栖「し、しょうがないな……」 

    フハハ、実にチョロいな。8bitの紅莉栖並みにチョロい。 

    http://www.youtube.com/watch?v=ck_Oz3qv2NI&sns=em


    おわり。


    84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:33:07.07 ID:L5LSM7nxO

    倫太郎「PSP版・比翼恋理のだーりんは4月28日発売だ。よろしく頼む」 

    倫太郎「ちなみに、ナイトハルトとの絡みは8bit――変移空間のオクテッドに収録されている」 

    倫太郎「興味のある者は、是非ともチェックしてみてほしい」 

    倫太郎「と、いうわけで、さらばだ諸君。エル・プサイ・コングルゥ――」


    86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:34:20.32 ID:/2PXK9FJ0

    なんという販促SS 


    87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/07(水) 23:35:34.20 ID:e73oLgmd0

    ここまで清々しい販促は久しぶりだ 


    元スレ:https://hayabusa.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331126510/

    1: ◆N0Gpc9Esvo 2012/09/20(木) 22:58:27.32 ID:ECz+2bAE0
    シュタゲSSです。
    間違いがあったら指摘してもらえるとありがたいです。
    暗黒次元のハイドを聞いてない人は、先にそちらを。
    シュタゲってみんな良いキャラしてるよね。
    基本的に20~23時の間に投下します。

    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1348149507

    【岡部「電話レンジを、壊した……だと?」】の続きを読む

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