1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:09:13.18 ID:6yl/qf7N0

    ゆゆゆ 
    百合 


    四国神樹化後―― 

    友奈「ええ?! システムの誤作動?」 

    風「そうなの。敵がいないから可笑しいと思った……まあ、こんなバグもある時はあるんだろうけど、迷惑千万だっつー話よね」 

    友奈「じゃあ、樹ちゃんと夏凜ちゃん来てないし、一応連絡入れておかなきゃ」 

    風「ああ、大丈夫よ。樹に伝えといたから。私たちも帰りましょう。東郷も……東郷?」 

    東郷「……え、ええ」 

    風・友奈「「……」」 

    東郷「帰りましょう」キリッ 

    ギチギチッ 

    友奈「……え、ええ?! 東郷さん!? なんで、変身の途中なの?!」 

    風「東郷!? なに、その亀甲縛りもどきのエロいプレイは!?」 

    東郷「やりたくてこうなったわけではないのですが……」 



    2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:16:03.63 ID:6yl/qf7N0

    風「ただでさ強調された胸が、上下を挟むように縛られて、飛び出んばかりに主張してるわね……」 

    東郷「風先輩、解説はいいですから」 

    友奈「ど、どうしよう。元に戻れないの……?」 

    東郷「さっきからやってはいるの……」 

    精霊はふよふよと彼女の上を回っている。 

    風「どういうことなのかよく分かんないけど、神樹化ももう解けるし大丈夫大丈夫ッ! でも、東郷……ぶふふッ」 

    東郷「友奈ちゃん……あまり、見ないで」 

    友奈「え、え?」 

    風「なあに、恥ずかしがってんのよ? ねえ、友奈」 

    友奈「あ、は、はは」 

    東郷「……あ、解けますね」 


    シュン――



    3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:23:43.14 ID:6yl/qf7N0

    学校の屋上―― 


    風「……っと」 

    友奈「……あれ、あれれ?」 

    東郷「……」 

    ギチチッ 

    風「さって、東郷……おおお!?」 

    友奈「ふ、風先輩、東郷さんまだ縛られたままですよ?!」 

    東郷(……何度も自殺を図っているせいかしらね……?) 

    風「と、東郷……いくら好きだからって、現実と夢をごちゃまぜにしちゃ……」 

    東郷「好きでもなんでもありません」 

    友奈「これ……ちぎれないのかな?」 

    友奈は近づいて、力任せに紐状の物体をぐいぐいと引っ張った。 

    東郷「……んぁッ」 

    友奈「東郷さん!?」 



    5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:34:50.98 ID:6yl/qf7N0

    東郷「友奈ちゃん……あまり引っ張らないで」 

    友奈「ご、ごめんねッ……痛かった?!」 

    東郷「そういう訳ではなくて」 

    風「……んー、どうすっかねえ、これ」 

    友奈「大赦の人に来てもらおうよ……!」 

    風「それが、さっき連絡送ったら――『こちらでも、前例調査中、待たれたし』ってな感じで返信が戻ってきて……バーテックスが関係してるのかなあ?」 

    東郷「バーテックスが関与しているわけではないと思います……」 

    風「神樹様の気まぐれってこと?」 

    東郷「さあ、仮にそうでしたら、えらく傍迷惑な事態ですけど」 

    東郷(……私の中の雑念のせいでしょうか、やはり) 

    風「しかし、今回は誤報で良かったけど、次までになんとかしないとね」 

    友奈「このまま教室には戻れないね……」 

    風「病院行っとく?」 

    東郷「いえ……できれば、少し考えたいことがあるので一人に……」 

    友奈「一人なんてダメだよ。危ないよ? 今日は私、付きっきりで東郷さんのお世話するからね!」 




    7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:43:34.85 ID:6yl/qf7N0

    東郷「友奈ちゃん、それは申し訳ないから……」 

    友奈「そんなことないよ! それに、そのままだとご飯もお風呂もおトイレも難しいでしょ?」 

    風「下のお世話……あんたたち、そこまで」 

    東郷「風先輩、下世話な方に持っていかないでください」 

    友奈「いいでしょ? ね?」 

    東郷「……待ってください、自分で引きちぎれるか試してみます……んッ」 

    ギチチッ 

    東郷「……かたッ……ふんんッ……ッつ……食い込んで……きつぅ……」 

    ギチチッ 

    東郷「はあッ……ふぅ……ッ」 

    友奈「が、頑張れ! 頑張れ、東郷さん!」 

    風「ファイトだ東郷!」 

    東郷「……うううんんッ……ハアッ」 

    ギチッ



    8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:50:29.85 ID:6yl/qf7N0

    友奈「私、何もできないのが……もどかしいよ!」 

    ググッ 

    風「……ただ、見てるだけしかできないなんてね」 

    東郷「……ハアッ……ハアッ」グテ 

    風「乱れた呼吸で、未だ縛られたまま……」 

    友奈「……が、頑張ったよ! 東郷さん!」 

    東郷「何か、方法を考えないといけないみたいね……フウ」 

    風「とりあえず、今日は……友奈と一緒に家に戻んなさい。学校には説明しとくから」 

    東郷「風先輩、ありがとうございます」 

    友奈「はさみとかで切れるかな……」 

    風「ボケかましてるところ申し訳ないけど、帰りの準備してきなさいよ」 

    友奈「はぅッ、はーい……」 



    9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 00:58:02.49 ID:6yl/qf7N0

    正門―― 

    風「さすがにそのまま帰るのはきついでしょ? 車、大赦から回してもらったから乗っていきなさい」 

    友奈「了解です! ありがとうございます!」ペコ 

    東郷「……ごめんなさい、友奈ちゃん」 

    友奈「いいのいいの。さ、お尻浮かして……」 

    東郷「ゆ、友奈ちゃん?! 重いから、いいわよッ」 

    友奈「なーに言ってるの? 大丈夫だよ? 絶対落としたりなんかしないから」ギュッ 

    東郷「ちょ……」 

    風「……じゃ、私戻る。後はお好きに……何か分かったらまた連絡するわ」ポリポリ 

    東郷「はい。よろしくお願いします」ペコ 

    バタンッ―― 

    友奈「では、結城友奈! お姫様をお連れいたします!」 

    風「まだ、老人ホームでの劇の名残が……」 

    東郷「お姫様は、さすがに恥ずかしいわ……友奈ちゃん」 

    友奈「ええ?」



    10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 01:04:01.98 ID:6yl/qf7N0

    東郷家―― 
    美森の部屋―― 


    友奈「おばさん達、びっくりしてたね……」 

    東郷「予想通りでしたけど、その後の友奈ちゃんの『私がお世話しますから大丈夫です!』にはほぼ動じなかったのは、我が母ながらあっぱれだわ……」 

    友奈「あはは……鞄、ここ置いておくね」 

    東郷「ええ」 

    東郷は車椅子を回して、友奈に向き直る。 

    東郷「あの、ゆ、友奈ちゃん」 

    友奈「なあに?」 

    東郷「侍女の人もいるし、負担になったらいけないから……んッ」 

    友奈の人差し指が、彼女の唇に当てられた。 

    友奈「心配ご無用だよ」



    11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 01:11:39.30 ID:6yl/qf7N0

    友奈は勇者部五箇条の5つ目をガッツポーズつきで言い放つ。 

    東郷「ありがとう……」 

    友奈「で、さっそくなんだけどね」 

    東郷「?」 

    友奈「まずは、はさみも試してみたいんだけど」 

    東郷「……友奈ちゃん」 

    友奈「その目は、可哀相な子を見るときの……!」 

    東郷「可哀相というか、可愛い物というか……」 

    友奈「だめかー、だめだよねー。そうだよねー……」 

    東郷「ふふッ……」 

    東郷(どんな事態にも前向きな友奈ちゃん……やっぱり頼もしいわ) 

    東郷「……ッ」ブル 

    友奈「どうしたの?」 

    東郷(……ま、まずい。トイレに……この状況で)



    12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 01:23:16.52 ID:6yl/qf7N0

    友奈「どこか痛むの?」 

    東郷「そうじゃないの……」 

    友奈「?」 

    東郷(黙って、我慢してもしょうがないけれど――我慢しよう) 

    友奈「東郷さん、ずっと座りっぱなしでしんどくない? ベッドに横になる? あ、本読んであげようか?」 

    東郷(……優しいわ、本当に) 

    東郷「じゃあ、お言葉に甘えて……」 

    東郷(こんな優しい友奈ちゃんに、トイレに連れて行ってなんて言えない) 

    友奈「じゃあ、よいっしょっと」 

    友奈は東郷抱きかかえて、ベッドへと運ぶ。 

    東郷(窮地に陥ってるのに、この満足感は何かしら) 

    友奈「よいせッ」 

    ポフ―― 

    東郷「んッ……」 

    友奈「……ッ」ドキ 

    東郷「友奈ちゃん?」 

    友奈「東郷さんて、凄く色っぽいよね」



    14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 01:32:10.02 ID:6yl/qf7N0

    東郷「そんなことは……」 

    友奈「あ、良い意味で言ってるんだよ? 褒めてるんだからね? 縛られてるせいかな……いつもより、うん」 

    東郷「……あんまり見ないでって言ったでしょ?」 

    友奈「ご、ごめん」 

    東郷「恥ずかしくても隠せないなんて……」 

    友奈「私が見ても、恥ずかしい?」 

    東郷「それは……当たり前でしょ」 

    友奈「そっか……そうだよね」 

    東郷「友奈ちゃん?」 

    友奈「ごめん、私が変なんだよね。なんだか、ちょっとだけ、東郷さんのことこのまま見ていたいなって……思っちゃって……このままでもいいかなって……」 

    東郷「何を……」 

    友奈「ううんッ、ごめん。変だ! なんでもない! 早く元に戻さないといけないのに、何言ってんだろ……はは」



    16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/22(月) 01:59:00.82 ID:6yl/qf7N0

    さっと顔を背けた友奈。 
    東郷はそれを追うように言った。 

    東郷「そうよ。このまま縛られていたら、何もできない……みんなに迷惑をかけてしまうわ」 

    友奈「……うん、苦しいよね」 

    東郷「……」 

    東郷(こんな真面目な話をしているのに……トイレに行きたい、でも、言えない……)モゾモゾ 




    24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 10:36:04.21 ID:jhJhzsou0

    友奈「どうしたの?」 

    東郷「いいえ……」 

    東郷(けれど、我慢した果てに待っているものは……) 

    友奈「あ、もしかしてトイレ?」 

    東郷「……ぶッ!?」 

    友奈「やっぱり……我慢は身体に良くないよ!」 

    東郷「え、あ……」 

    東郷(な、なんでばれたのかしら) 

    友奈「よし、任せて!」 

    東郷「待って、友奈ちゃん! その、さすがにそれは悪いわ……」 

    友奈「あ、私気にしないから。昔、おしめとか代えたことあるし」 

    東郷「わ、私が恥ずかしいのッ」 

    友奈「……あッ、ごめん、そうだよね。普通は恥ずかしいよね……赤ちゃんと一緒にしたらダメだ」 




    25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 11:00:44.58 ID:jhJhzsou0

    東郷(とにかく、友奈ちゃんが帰るまでは我慢して、お母さんにしてもらうしかない……) 

    友奈「んー……東郷さんの目を隠してとかどう?」 

    東郷「私の方なのね……」 

    友奈「えッ……あ、私の方がいいのかな」 

    東郷「どっちもお断りするわ……」 

    東郷(友奈ちゃんに一方的に見られるのも、友奈ちゃんの作業を見るのも……耐えられない) 

    友奈「でも、これじゃあ……私、来た意味ないよぉ……何かお手伝いしたいのに」シュン 

    東郷「じゃあ、本を読んで欲しいわ。昨日まで読んでたものがあるから……古い時代の本で」 

    友奈「どれどれ」 

    東郷「その机の上に」 

    友奈「あ、これね」 

    ヒョイ 

    ベッドに横たわっていた東郷の横へ、友奈は腰掛けた。 

    友奈「しおりが挟んでる所?」 

    東郷「ええ」



    26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 11:32:41.88 ID:jhJhzsou0

    ペラペラ―― 

    友奈「えっと、『少年は北に向かう途中で、一斤のパンを買った。彼は老人の言いつけを守り、そのパンを貧しいものへ分け与えた。自らの買っているロバにも分け与えた――』」 

    東郷(……友奈ちゃんの声、落ち着くわ) 

    友奈「『泉を覗くと、自分の顔が映っていた。歩き過ぎて疲弊していた――』」 

    コンコン― 

    東郷「はい?」 

    ガチャ― 

    母「お茶菓子持ってきたから、冷めないうちにね」 

    東郷「ありがとう……」 

    友奈「ありがとうございます」 

    母「ぼた餅じゃなくてごめんなさいね」 

    友奈「あ、おかまいなく!」 

    友奈は駆け寄って、お盆を受け取る。 
    盆の上には、湯気の立つ紅茶とクッキー。 

    東郷(……そう言えば、ばたばたしてお昼まだだったわ) 

    ぐー。 

    友奈「東郷さん?」 

    東郷「……ッ」 



    27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 11:40:30.20 ID:jhJhzsou0

    友奈「ちょっと待って……」 

    お盆を置き、友奈は東郷を起き上がらせる。 

    東郷「?」 

    友奈「はい、クッキー」 

    東郷「あ、ありがとう……」 

    と、手を伸ばさそうとした。 
    ギチッ― 

    東郷「あ……」 

    友奈「運ぶから大丈夫だよ」 

    東郷「ありがとう」 

    友奈「あーんして?」 

    東郷「……ん」 

    香ばしい風味が口に広がる。 
    半分ほどかじって、残り半分を友奈が食べる。 

    友奈「お腹空いてたから美味しいね。うー、うどん食べたい……」 

    東郷「ふふッ……」 

    カチャ― 

    友奈「紅茶も……どうぞ?」ニコ 

    東郷「あ、ええ」 

    笑顔で差し出されて、一口二口飲んでから東郷ははっとした。 

    東郷「……ッ」 

    東郷(こ、こんなの飲んだら…‥) 



    28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 11:49:17.31 ID:jhJhzsou0

    下腹部が心無し、張ってきた。 

    友奈「……東郷さん?」 

    東郷「……まだ、大丈夫」 

    友奈「やっぱりトイレ……」 

    東郷「大丈夫よ、友奈ちゃん。友奈ちゃんの手を煩わせるようなことは……決して、何も……」 

    友奈「ホントに?」 

    友奈は東郷の肩に手を置いた。 

    東郷「ッ……さ、触らないで!」ブル 

    友奈「ご、ごめん!?」 

    東郷(……ま、まずいわ。今ので……)ブル 

    友奈「恥ずかしいよね……私も、たぶん同じ立場だったら恥ずかしい……。でも、困ってる東郷さんを見捨てるわけにはいかないッ」 

    友奈は東郷の下腹部に手をそっとあてがった。 

    東郷「ゆ、友奈ちゃん何を!?」 

    ゆっくりと擦る。 
    内臓が上下にゆれ、 
    体液が揺さぶられる。 

    友奈「だって……東郷さんが膀胱炎になっちゃうよりマシだから!」 




    29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:02:36.55 ID:jhJhzsou0

    東郷「や、止めてッ……やだぁッ!?」ブルッ 

    友奈「我慢しないで……いいんだよ」 

    サスサス 

    東郷(刺激が……促される……ッ!?)ビクッ 

    友奈「もしね……同じようなことが起こったら東郷さんならどうするかなって」 

    東郷「んんッ?!」 

    友奈「きっとね、同じように助けてくれたかなって思うんだ……だから、私も助けるの!」 

    友奈はさすりながら、弱く圧迫する。 

    東郷(……やッ……めッ……)ブルル 

    身動きの取れない東郷は、 
    口を結び耐える。 

    友奈「もうちょっと……強く」 

    東郷は力が抜けたように、ベッドへと崩れ仰向けに転がった。 
    そこへ、友奈が覆いかぶさるようにまたがり、下腹部をぐいぐいと押し上げる。 
    一際強く押された時だった。 

    東郷「……ふああ!?」ブルルッ 

    東郷(そこはッ……だめッ……もう……ダメッ……) 

    強い刺激。 
    耐えられない尿意が襲う。 

    友奈「東郷さん……トイレ、行く?」 

    東郷「……んッ……い……行かせて」 

    羞恥で涙ぐみながら、東郷は言った。



    30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:09:43.47 ID:jhJhzsou0

    トイレ―― 

    友奈は東郷を便座に座らせる。 

    東郷「……」 

    友奈「タイツと下着ずらすね?」 

    スッ― 

    東郷(……ああッ……) 

    下半身が冷やりとした。 

    友奈「……っしょっと。あ……」 

    東郷「え……?」 

    友奈「な、なんでもないよ」 

    東郷(お願いだから……なにも、言わないで……友奈ちゃん) 

    友奈「スカート捲るよ……。よし、はい、これでOK!」 

    東郷「ぁ……ぁりがと」 

    友奈「どういたしましてッ」 

    東郷「……」 

    友奈「……」 

    東郷「あの、友奈ちゃん」 

    友奈「なに?」 

    東郷「……外に出ててもらえると助かるのだけれど」 

    友奈「あ、そ、そうだね! ごめん、気が利かなくて!」 

    ガチャ― 
    バタン―



    32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:16:39.53 ID:jhJhzsou0

    数十秒後― 

    東郷「ふう……終わってみれば、なんのことはない」 

    友奈『東郷さん、終わった?』 

    東郷「ええ……」 

    東郷は水を流そうとして、腕を動かした。 
    ギチ―― 

    東郷「はッ……」 

    ボタンが押せない。 

    友奈「あの、流すの……手伝うよ」 

    東郷「ちょっと待って!」 

    東郷(……ど、どうすれば) 

    彼女は体を捻る。 
    顎。 
    顎でなんとか押すしかない。 

    東郷(くッ……) 

    東郷(あと、少し……) 

    ポチッ― 
    ジャアア― 

    東郷「やったッ……あ」 

    東郷は便座から滑り落ちる。 
    ガタタッ! 

    東郷「いった……」 

    ガチャッ― 

    友奈「東郷さん?!」 






    33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:23:37.61 ID:jhJhzsou0

    東郷「ゆ、友奈ちゃん……」 

    東郷は頬が熱くなった。 
    もともと不自由な足は、中途まで脱がされタイツでさらに身動きが取れなくなっていた。 
    その状態から滑り落ち、スカートもめくれ、下半身が露わになっている。 

    東郷「……見ないで」 

    東郷は御開帳を隠すことも出来ず、顔を背けた。 

    友奈「ご、ごめん!?」 

    東郷(なんとかなる、というのはあまりにも楽観的過ぎた……現実は残酷) 

    友奈「あの、東郷さん……その」 

    東郷「なに……?」 

    友奈「拭いた?」 

    東郷「……」 

    どこを。 
    と、聞くことはせず。 

    東郷「あ……あの」 

    友奈「まだ、だよね」 



    35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:31:15.80 ID:jhJhzsou0

    東郷「気にしないで……?」 

    友奈「ダメだよッ」 

    東郷が止める間もなく、友奈はトイレットペーパーをカラカラと引き出す。 

    東郷「友奈ちゃん……待って、本当に、それは……」 

    早く、秘所を隠してしまいたいのに。 
    さらに触れられるというのか。 
    東郷は狭いトイレの中で、ジタバタと身を捩った。 

    友奈「うわ、暴れないで」 

    友奈は東郷の体を押さえつけて、腕を股下に挿入していく。 

    東郷「はあッ……ん」 

    東郷(友奈ちゃん……やめッ………手がぁ) 

    友奈「……っしょ」 

    フキフキ 

    東郷「やだぁ……!?」ビク 

    友奈「……わッ」ドキ 

    東郷「ごめんッ……もう、許して……ッ」ジワ 

    友奈「そんな、大げさだよ……て、泣いてるの!?」 

    東郷(恥ずかしい……こんなに、友奈ちゃんに見られて触られるのが恥ずかしいことだったなんて……) 



    36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:37:42.92 ID:jhJhzsou0

    友奈「ごめん、ごめんねッ?! 痛かった?!」 

    東郷(的外れ……だわ……でも、憎めない……)ポトポト 

    友奈「もう、終わるからねッ……」 

    友奈はトイレットペーパーを便器に放り込み、洗浄ボタンを押す。 

    東郷「う……ひッ……っく……友奈ちゃんのバカッ」 

    友奈「……あ、あの」オロオロ 

    東郷「トイレなんて……本当は、行きたくなかったんだからッ……うッ」 

    友奈「……えっ、あ、ご、ごめんね……」 

    東郷「タイツ……」 

    友奈「う、うん?」」 

    東郷「タイツ……履かせて」 

    友奈「は、はい」 

    東郷「早く……」 

    友奈「イエッサ……!」



    38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:47:26.15 ID:jhJhzsou0

    美森の部屋―― 


    東郷は全く友奈の方を見ずに、車いすに腰掛けていた。 
    背後で、友奈が犬のように項垂れているのが感じ取れた。 

    東郷「……私、怒っているわけではないの」 

    友奈「……え」 

    東郷「いくら友奈ちゃんでも、ああいうことをされて、どんな顔で話したらいいのか分からない……」 

    友奈「あの、正直に言って欲しいんだけど……もしかして、凄く嫌だった?」 

    東郷(……そんなことを、正直に言えだなんて……) 

    友奈は突き抜けて真っ直ぐ過ぎる。 
    別名、天然。 

    東郷「……はあ」 

    友奈「溜息ッ?!」 

    東郷「嫌だった」 

    友奈「……うう」 

    東郷「嫌って言ったのに」 

    友奈「はい……」 

    東郷「仕方がないとはいえ……非常時とはいえ……」 

    友奈「ごめ……」 

    東郷「でも――」 

    東郷は背を向けたまま言った。 

    東郷「……嫌ではなかったの」



    39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 12:54:40.61 ID:jhJhzsou0

    友奈「ええっと、どっち?」 

    東郷「どっちも……かな」 

    友奈「……そっか」 

    友奈が立ちあがって、東郷の肩を抱いた。 

    東郷「……」 

    友奈「東郷さんは、素直じゃないなあ」 

    東郷「友奈ちゃんが自分の気持ちに愚直過ぎるだけよ……」 

    友奈「私、自分の行動には最後まで責任を取る女だからね」 

    東郷「え……」 

    友奈「ご飯も、お風呂も任せてよ!」 

    東郷「……」 

    友奈「マッサージも得意だよ!」 

    東郷「夫婦じゃあるまいし……クスクス」 

    友奈「仮に夫婦だったら、新婚さんを通り越して、熟年老夫婦だね!」 

    東郷「あまり嬉しい響きではないかしら……」



    40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 13:07:33.80 ID:jhJhzsou0

    東郷(でも、友奈ちゃんとなら……私も、ここで一緒に……生きていきたいな) 

    ピキキ―パリンッ! 

    東郷「あれッ……」 

    友奈「あッ」 

    東郷「外れた……?」 

    友奈「やった! 外れた! えー! なんでだろ!? でも、良かった!!」 

    東郷「……なんで」 

    友奈「きっと、私たちの愛が勝ったんだね!」 

    東郷「別に何かと戦っていたわけでは……」 

    友奈「あー、でもお世話しなくて良くなっちゃった……」シュン 

    東郷「……」 

    東郷(彼女と生きたいと想ったから……なのか) 

    東郷「いいのよ……お世話なんて。一緒にいてくれるだけで私は嬉しいわ」 

    友奈「そう? うん、でも私も同じッ」 

    友奈は東郷の頬にすり寄る。 

    東郷「ゆ、友奈ちゃんたら」ドキドキ 

    友奈「ずーっと一緒だよ!」 

    東郷「……ええ」 



    この世界で生きる意味。 
    まだ、二人、知らずにいた。 



    終わり



    41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/23(火) 13:09:03.82 ID:jhJhzsou0

    おしまい。 
    友奈さんは無邪気に攻めてこそ光る


    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419174543/

    1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:24:44 ID:CY3QAgZI

    美森「バーテックスは12体で終わりじゃない…。
     これから何度も戦うことになるの…。
     何度も何度もこんなつらい思いをしないといけない…。
     私だけじゃなく、皆が……!!」

    美森「そんな風になるくらいなら、私が神樹を倒す!!」
    友奈「東郷さんやめてええええええ!!」


    バーテックスを率い神樹の破壊を目論む東郷。
    戦慄する勇者部。
    …そんな時、一筋の閃光が宇宙を貫いた。
    1つの雄々しい雄叫びと共に。


    2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:25:34 ID:CY3QAgZI

    ??「チャアアアアアジィィィィィングッ、ゴオオオオオオオオオオッ!!」

    チャーッチャチャーチャーチャラッラー♪
    チャーッチャチャーチャーチャチャッチャー♪
    チャッチャカチャッチャッチャー♪
    チャッチャカッチャッチャッチャー♪
    チャーチャーチャーッ♪ 

    軽快なBGMが鳴り、一人の戦士が勇者とバーテックスの戦場へと躍り出た。

    友奈「誰!?」
    風「誰!?」
    樹(誰!?)
    夏凜「誰!?」

    謎の小学生「待ってくださいお姉さん!そんなことをしてはいけません!!」
    美森「しょ、小学生…!?」



    3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:26:10 ID:CY3QAgZI

    謎の小学生「貴方はジュラル星人に踊らされているんだ!!」
    美森「な、何を言ってるの…!?どきなさい!
     どかないと貴方もただではすまないわよ!!」
    謎の小学生「えいっ!!」

    ビーッ!!
    チュドーンッ!!

    謎の小学生「とおっ!ひとまとめに片付けてやる!!」

    ビーッ!!ビーーッ!!
    チュドドドドーンッ!!

    友奈「す、凄い…!!」
    風「あんだけいたバーテックスの群れが…」
    樹(全部倒されてく…!!)
    夏凜「何モンなのよ…。新しい勇者!?」



    4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:26:47 ID:CY3QAgZI

    美森「…でも見たところ男の子。貴方は神樹の勇者ではないわね…?」
    研「僕の名前はチャージマン研。人類の未来を救う戦士です!!」
    美森「貴方が誰かは分からない…。でも知っている?
     もう人類にはもう四国しか残されていない。バーテックスの侵略は終わらないの。
     皆が苦しみながら滅ぼされていく世界なら、ここで滅びてしまった方がいい!!」
    研「それは違います!!」
    美森「違わない!!」

    互いに銃を構える両名。
    先に撃ったのは美森だったが…。
    キィンッ!!

    美森「効かない!?」
    研「こんどはこっちの番だ!!」

    ビーッ!!

    美森「きゃあああああああああああああッ!!」

    バタッ!!

    風「東郷おおおおおおおおお!?」



    5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:27:26 ID:CY3QAgZI

    美森「………」

    樹(ああ、東郷さん!?)
    研「大丈夫ですお姉さん。僕のアルファガンは麻酔モードにもなるんです。
     あのお姉さんは眠っているだけです」
    樹(あれ…!? 貴方…、私の声が……!?)
    研「ああ、はい。僕にはそういう、心の声を聞き取る超能力があるんです」
    樹(すごい…!!)
    研「いやあ…。それにしてもお姉さん綺麗な声ですね」
    樹(…)←褒められたのと久しぶりに声で人と会話出来たのがちょっと嬉しいらしい。

    夏凜「何よそのトンデモスキル!?」

    風「友奈!東郷は!?」
    友奈「大丈夫、本当に眠ってるだけみたいです、風先輩!!」



    6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:28:02 ID:CY3QAgZI

    友奈「でも君…えっと…」
    研「研です」
    友奈「研君、助けてくれたことにはありがとうだけど、東郷さんは大事なお友達なの。
     あまり乱暴なことはしないでね」
    研「はい…、ごめんなさい…」

    夏凜「それはそうとあんた何モンなのよ」
    樹(見たこともない力…)
    風「じゅりゃる?がどうとかって…」
    研「ああっ!!」

    研「そうだ、急いで大赦に行かないと!!」
    友奈「大赦に…?」
    研「ようやく尻尾を出したんだ、ジュラル星人め!!許さないぞ!!」



    7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:28:44 ID:CY3QAgZI



    ――大赦にて。


    大赦の偉い人1「勇者がついに暴走したという報告が来た」
    大赦の偉い人2「ふふふ、我々の計算通りだ」
    大赦の偉い人3「これで人類も終わりだな」
    大赦の偉い人1「まさか我々が50年前に人類社会に入り込み大赦を作り上げ、
     神樹と勇者システムを開発し、宇宙からバーテックスを誘導して人類を襲わせ、
     戦っている最中勇者が絶望して人類を滅ぼすように仕向けたなどとは誰も思うまい…」

    研「やっぱりお前達か!!正体を表せジュラル星人!!」

    大赦の偉い人1→ジュラル1「貴様!!」
    大赦の偉い人2→ジュラル2「チャージマン研だと!!」
    大赦の偉い人3→ジュラル3「滅ぼしてやる!!」

    研「それは僕の言う言葉だ!! えいっ!!」

    ビーッ!!

    ジュラル1、2、3「「「うわああああああああああッ!!」」」



    8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:29:19 ID:CY3QAgZI

    研を追いかけてきた勇者部一行は(東郷さんも無事回復しました)、
    チャージマン研と、正体を現した大赦の偉い人達の戦いを目の当たりにする。
    異形の宇宙人が次々と葬られていく姿があった。

    友奈「ああっ!!大赦の偉い人達が!!」
    美森「死んだ!!」
    樹(大赦の偉い人達は人間じゃなかった…!?)
    風「バーテックスの仲間だったっていうの!?」
    夏凜「いったいどうなっているって言うのよ」

    ?「それは私が話そう…」

    戦いの終わりを待ちかねていたかのように入室したのは、
    青いスーツに身を包んだチョビ髭をたくわえた紳士であった。

    研「パパ。ジュラル星人の陰謀は阻止しました」
    ?「研、よく殺(や)ったぞ」

    樹(パパって…!?)
    夏凛「研君のお父さん…!?」

    その通り。
    彼は自らを泉博と名乗った。



    9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:29:49 ID:CY3QAgZI



    博「彼らはジュラル星人…。地球から遥か遠く離れた銀河からやってきた宇宙人だ」
    風「宇宙人!!」
    夏凜「やっぱりバーテックスの仲間なのね!!」

    博「仲間…というのは少し違うかも知れない。奴らはバーテックスを利用していた。
     順を追って話すと、全ての始まりは50年前に遡るのだ。
     ジュラル星人は地球人になりすまし、人類を滅ぼすための結社を作り上げた。
     それが大赦だ。神樹というのは、ジュラルの科学の生み出した惑星防衛プログラムなのだ」
    夏凜「そんな…」
    風「大赦が人類を滅ぼすためのものだったなんて…」
    樹(けど、それっておかしくない…?)
    友奈「さっきの人達も言ってたけど、なんかまどろっこしいよね…?」



    10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:30:28 ID:CY3QAgZI

    博「そう。ジュラル星人は妙にまどろっこしい戦略、戦術を好む。
     50年前に彼らの技術があれば人類殲滅など容易かったはずだ。
     それに今も、自分たちがバーテックスを宇宙の果てから誘導し人類を滅ぼすのなら、
     わざわざ勇者など作り出す必要もなかった。
     結界など張って普段バーテックスから世界を守る必要もない」
    美森「でもジュラル星人は、最終的に人類が自分の手で人類を滅ぼすように仕向けた…?」
    樹(いったい何故…)
    夏凜「ただ技術力のある頭でっかちで、頭が悪かっただけなんじゃないの」

    ???「ははは、手厳しいな。だが反論出来ないところが少し情けないよ」
    研「お兄さん!」

    風「あ、貴方は!!」
    樹(見たことある!確か剣道の…)

    そこへ新しく登場した青年を、風達は知っていた。
    学校で何度か見かけた顔だったからだ。

    Jー7「君たちのことは知ってるよ。勇者部の生徒たちだろう」
    友奈「剣道部の師範の先生ですよね!?」
    Jー7「そうだ…。そして」
    博「ジュラル星人Jー7号君。研の兄貴分であり、私の友人でもある…」


    当たらな人物の登場で説明は更に続く。



    11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:30:58 ID:CY3QAgZI



    Jー7「我々ジュラル星人には…いつからか感情の欠損が見られるようになったんだ。
     だから地球人を滅ぼすことを第一の任務と考えてはいても、
     何かアクリョンに対する地球人のリアクションを試してみたかったのかも知れない。
     最後は地球人の憎悪によって地球人を滅ぼさせようとしたのも、
     自分たちの失った生の感情を、最後まで見ていたかったのかも知れないなぁ」
    夏凛「かも知れないって…随分他人事のように語るわね」
    美森「貴方もジュラルなんですよね?」
    博「確かに彼はジュラルだが、早くから感情に目覚め地球人に理解を示してくれた人物なんだ。
     実は我々が大赦の現トップを壊滅出来たのは彼がいたからなんだ」
    友奈「どういうことですか…」

    樹(…なんとなく分かった)
    研「そうです。神樹はジュラルが長年かけて作り上げたジュラルによる
     惑星防衛システムなんです。味方になってくれるジュラル星人がいなければ、
     今後世界を守っていくことが出来ないんです」

    友奈「つまりJー7号さんがこれからは神樹を使って人類を守ってくれる…!」
    Jー7「ああ。しかし僕に出来ることはさっき言った通り、
     今までの神樹としての役目を引き継ぐことだけなんだ。
     宇宙にはこびるバーテックス、そしてジュラル本星との決戦に参加することは出来ない…」
    美森「結局…終わりのないに等しい戦いの中で傷つき続けるしかないの、私達は…」
    友奈「東郷さん…」



    12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:31:41 ID:CY3QAgZI

    博「私は常々、大赦の勇者システムには疑問を持っていた人間だった。
     いやバーテックスの襲来については、大赦に対抗する勢力、科学研究派を率いて、
     盟友の吉阪博士と共に勇者システムに依らない人類防衛を唱えていた…」
    美森「勇者システムに依らない人類防衛システム…!?」
    博「今研が着用している、チャージングシステム”スペクトルアロー”だよ」
    風「確かにこれ凄い力だもんね」
    樹(健康じゃなくなるとか、なさそうだし…)
    夏凛「使い勝手はいいのかしらね…。ちょい悔しいけど」

    博「話の流れからして、大赦の勇者システムはジュラル星の技術を
     使用していることは理解して貰えていると思うが、
     実はこのチャージングシステムも純粋な地球の技術ではない。
     私が過去に救助した別の異星人から教わった技術をベースにしているんだ」



    13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:32:19 ID:CY3QAgZI

    博「完成までは確かに我々科学研究派は大赦に遅れを取っていたが、
     見ての通り使い勝手やリスクを考えれば我々の方が政府に採用される確率は高かった。
     しかし実際には大赦の勇者システムが採用されてしまった」
    友奈「どうしてですか?」
    夏凛「いやいや当たり前でしょ。そもそもバーテックスを呼び寄せてたのはジュラル、
     つまり大赦って話なのよ」
    博「そうだ。彼らの口先三寸にやられて政府は我々の計画を凍結し、
     大赦に援助をした…。自分たちが抹殺される未来に気付かずにだ…」

    美森「まるで二次大戦中のコミンテルンですね。アカはいつだって国を内から食い潰す…!」
    友奈(そこで宇宙人と共産主義者をいっしょくたにするの、東郷さん…!?)

    博「他にも、我が科学研究派のメンバーが若返りの出来る細胞を作ったと言ったが、
     結局嘘だったことが分かり、社会的に批判の的に晒されたことも大きかったな…。
     何が若返りの細胞はありまぁすだ、ふざけおって…」
    美森「功労に逸る兵士が軍全ての足を引っ張るのですね…」
    風「東郷いい加減黙って」



    14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:33:04 ID:CY3QAgZI

    博「大赦は勇者システムを完成させていながらバーテックスの一度目の攻撃を静観。
     地球は大損害を受け、私も妻と娘とバリカンを喪った…。
     かろうじて息子一人連れて、安全宣言の出ている四国へ逃げるので精一杯だった…」
    研(ママ…キャロン…)
    樹(そっか…。この子も家族を…)

    博「大赦に悟られぬよう四国の地下に潜り私は研究を。
     この子は戦うための訓練を重ねてきた。
     全ては今日から、ジュラル星人とバーテックスに反旗を翻すためだ…!
     遂にチャージングシステム、スペクトルアローは完成を見た!!」
    研「そうです。これからは僕が、世界を守ります!!」



    15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:34:04 ID:CY3QAgZI

    夏凛「…ちょっと待って」
    風「つまりそれを使えば勇者にならなくても戦える!?」
    樹(チャージマンに変装して!!)
    友奈「凄いよ、ね、いつだって希望はあるね東郷さん!!」
    美森「私達も、その戦いには参加してもいいんですか、泉さん」

    博「そりゃあ、君たちの分のスペクトルアローを作るのは容易いが…。
     良いのかい。チャージングシステムの適正者は他にもいる。
     他の人に依頼することも出来るのだが…。君たちは今まで…」

    友奈「今まで戦ってたからもう休んでいいなんてことはありませんよ。
     だって勇者システムを使わなくなったとしても、私達は勇者だから…!!」



    16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:35:36 ID:CY3QAgZI

    Jー7「…む。盛り上がってきたところで何なんだが…」
    研「どうしたんですか、お兄さん」
    Jー7「意外…という訳でもないのかな。かなりの大物が潜んでいたようだ!!」

    剣術の達人、Jー7号の居合切りが壁を切り裂くと、
    奥にある隠し部屋に一人の異星人が立っていた。
    彼こそ大赦を裏で操っていた真の黒幕、
    ジュラル本星から派遣されてきた総司令官、ジュラルの魔王であった。

    魔王「おのれ裏切りもののJー7号め!!おのれ地球人め!!
     地球の女の子の絶望する力を利用すれば目的が達成出来ると、
     せっかく知り合いの白い営業宇宙人に教えて貰ったというのに!!」
    Jー7「黙れ!地球の人々を不幸に追いやった貴方は裁かれるべきお人だ!!研君!!」
    研「はい!!えいっ!!」

    ビーッ!!

    魔王「うわあああああああああああああッ!!」
    研「地球人類を裏で操っていた、魔王の最期だ…!」



    17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/12/23(火) 21:36:15 ID:CY3QAgZI

    かくして地球人最後のシャングリラ、四国に潜伏していた悪いジュラル星人は一掃された。
    地球人と地球人に理解を示してくれたジュラル星人たちは手を取り合うことができた。
    しかし宇宙には数多のバーテックスがたむろし、
    奴らをけしかけているジュラル本星は未だ健在である。
    しかし彼ら、彼女らの活躍を目の当たりにした人々が後に続く限り、戦いは続き、
    最後の勝利を得るまで戦うだろう。

    その時まで行け、我らのチャージマン!!君たちこそが地球の勇者だ!!

    Q,結局バーテックスの正体って何だったの?
    A,たぶん宇宙に住む高次元生命体でしょう。だがまだその他一切のことは分かりません!

    完。



    何故こんな狂ったssを書く気になったのかも分からないよ…。
    多分疲れていたのでしょう。

    元スレ:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1419337484/

    1: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 00:19:20.44 ID:aR7snTBwo

    ・BD一巻初回限定版特典PCゲームの内容を設定として含みますので注意


    3: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 00:26:15.67 ID:aR7snTBwo

    友奈「お風呂出たよー」 

    夏凜「はーい」 

    夏凜(じゃあ私もお風呂入ろっと) 

    友奈「ねえ、夏凜ちゃん、聞いて聞いて」 

    夏凜「何よ」 

    友奈「あのね、さっき気付いたんだけど、私今日ね」 

    夏凜「うん」 

    友奈「うっかり東郷さんのパンツ履いて、夏凜ちゃんの家来ちゃってたんだよー」アハハハ 

    友奈「いやーびっくり、びっくり」 





    夏凜「は?」 



    6: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 00:43:09.80 ID:aR7snTBwo

    夏凜「……え?」 

    友奈「?」 

    夏凜「いやいや、なんであんたがきょとんとした顔するわけ」 

    夏凜「突然わけわかんないこと言い出したの、友奈でしょうが」 

    友奈「わけわかんないというか、私のパンツだと思ってたのは実は東郷さんので――」 

    夏凜「私がわけわかんないって言ってんのは、そこじゃないわ」 

    夏凜「どう考えても、東郷のパンツについて私の家で気づくのがおかしい」 

    夏凜「そういうのがわけわかんないって話」 

    友奈「あ~。だよね、やっぱりびっくりするよね」 

    夏凜「そりゃそうでしょ」 

    友奈「でも、実はこれには深いワケがあるんだよ」 



    7: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 00:50:31.71 ID:aR7snTBwo

    夏凜「深いワケねぇ……」 

    夏凜(どうせ蓋を開けてみたらまったく深くないんだろうけど、若干事情が気にはなるわね) 

    夏凜(知らず知らずパンツ入れ替わってるとか、その、自分の身に降りかかったらちょっと怖いし) 

    夏凜「じゃあそのワケとやらを話してみなさいよ。聞いてあげるから」 

    友奈「うん」 

    友奈「だけど何から話そっか?」 

    夏凜(え、そんな複雑な話なの?) 

    夏凜「じゃ、じゃあいつ入れ替わったのか……から?」 

    友奈「いつ。なるほど、いつ、ね」 

    友奈「昨日の夜、東郷さんと一緒にお風呂入ったときだよ」 



    夏凜「ん?」 



    8: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 01:00:51.74 ID:aR7snTBwo

    夏凜「念のため確認しておくけど、あんたたち、家が隣同士だったわよね」 

    友奈「うん」 

    夏凜「で、徒歩数分以内で、暇があったら互いの家をしょっちゅう行き来してる」 

    友奈「うん。すっごい近いから」 

    夏凜「……つまり、ひょっとしてこういうこと? 友奈と東郷は、毎日お風呂一緒に入ってる」 

    友奈「え? ううん。毎日じゃないよ。それどころか、初めての経験だったもん」 

    夏凜「あっ、そう」ホッ… 

    夏凜「!」ハッ 

    夏凜(――いやいやいや、なんでホッとしてるのわたしは) 



    9: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 01:09:52.32 ID:aR7snTBwo

    夏凜(ダメよ夏凜、こんなやすやすと会話のペースを掴まれてしまうなんて) 

    夏凜(早急にキリっとした私らしさを取り戻さなくちゃ) 

    友奈「?」 

    友奈(夏凜ちゃん、急に黙ってどうしちゃったんだろ) 

    夏凜「えへん、えへん」 

    夏凜「次の質問に移らせてもらうわよ」 

    友奈「よしキタっ! ドンとかかってこい!」ドンッ! 

    夏凜(なんか無駄に元気ね) 

    夏凜「……あー、ならなんで、友奈は昨日東郷とお風呂に入ることになったの?」 

    夏凜「昨日は特別、そういうことよね?」 



    10: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 01:18:09.40 ID:aR7snTBwo

    友奈「それはね、東郷さんが――」 

    東郷『明日夏凜ちゃんの家で二人お泊りするなら、今日は絶対家に帰さないわ』 

    東郷『せめて今日だけは、今日だけでいいから、私に友奈ちゃんとの特別な思い出を頂戴……』 

    友奈「って言ったから、うんわかった、って成り行きで自然とね」 

    夏凜「――へ、へぇ」 

    夏凜(東郷がそのセリフ言ってる様子を想像すると、妙にエロチックな姿と声が浮かぶんだけど) 

    夏凜(これって私がおかしいわけじゃ、ないわよね?) 

    夏凜「……あれ? でも待って」 

    夏凜「そもそもなんで、私たち二人でお泊りしてるのかしら?」 



    友奈「え?」 



    18: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 20:53:58.49 ID:aR7snTBwo

    友奈「なんでって夏凜ちゃん、みんなとお泊り会しても大丈夫だったの?」 

    夏凜「大丈夫って、何が?」 

    友奈「だって夏凜ちゃん照れやさんだから、お泊り会の人数は今のところ二人が限界かなーって」 

    友奈「大丈夫だったなら、みんなも呼んでおけばよかったね」 

    夏凜「ああ、そういうこと」 

    夏凜「ううん。これで良かったわよ。これで」 

    夏凜(言われてみれば、みんなで普段遊ぶのはまだしも、みんなでお泊りは流石にまだきついかも) 

    夏凜(それを楽しむより、きっと精神擦り減っちゃうわ) 

    夏凜(この家、みんなのぶんの寝具もないし) 

    夏凜(……つい忘れてたけど、猪突猛進なようで、こういうことに友奈は結構ちゃんと気が回るのよね) 



    19: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 21:21:02.25 ID:aR7snTBwo

    夏凜「ありがと、友奈」ボソッ 

    友奈「?」 

    友奈「何か言った?」 

    夏凜「ふぁ、な、なんでもないわよっ!」アセアセ 

    夏凜「バカッ!」プイッ 

    夏凜(あぁ……。またやっちゃった……)ガクッ 

    友奈「ふふっ」ニコニコ 

    夏凜「なによその顔」 

    友奈「いやー、夏凜ちゃんとも凄く打ち解けたなー、って実感しちゃって」 

    夏凜「はぁ? 打ち解けたって、どういうところが?」キョトン 

    友奈「……」ツーン 

    夏凜「友奈?」 

    友奈「なんでもないよ~だ」ツーン 



    20: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 21:31:46.76 ID:aR7snTBwo

    夏凜「なんでもないって――」 

    友奈「なんでもないって言ったら、なんでもないんだからね!」ツーン 

    夏凜「……ねえ、あんた突然どうしたの、大丈夫?」 

    友奈「どうしたのって、出会ったばかりの夏凜ちゃんの真似だけど」 

    夏凜「え」 

    友奈「何よ、こっちジロジロ見ないで欲しいんだけど!」ツーン 

    夏凜「あっ、ごめん」 

    友奈「演技だよ?」 

    夏凜「わ、わかってるわよそれくらい」 



    21: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 22:09:05.59 ID:aR7snTBwo

    夏凜「……」ジー 

    夏凜「でも、そうね。友奈と打ち解けてるのは確かよね、私が心で思ってるよりもずっと」 

    友奈「というと?」 

    夏凜「だって、二人きりって形で家に呼んで、こんなにのんびり間と空気が持つなんて、さ」 

    夏凜(東郷は独特すぎる) 

    夏凜(風は……絶対両方が前半ワーって喋って、ワーって疲れるわね) 

    夏凜(樹は遅かれ早かれちょっと気まずくなりそう。それでも、前二人よりは良さげだけど) 

    夏凜(ていうかそもそも同じ血をわけた兄貴を家に呼んで気まずくなりそうな時点で私――) 

    友奈「勇者くすぐり!」コチョコチョ 

    夏凜「なっ!? ああ、うわ、やめい!」ペチッ 

    友奈「あてっ」 



    22: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 22:16:48.68 ID:aR7snTBwo

    夏凜「な、何すんのよ……。前のお泊りのときもやったでしょ、それ」 

    友奈「いやー、夏凜ちゃん、ちょうど前こちょこちょしたときみたいに暗い顔してたから」 

    友奈「てっきり、こちょこちょせい、ってネタフリかと」 

    夏凜「んなわけあるかっ!」 

    夏凜(……うー。また、そんな顔してたか) 

    夏凜(気をつけないと――) 

    友奈「ほら、またそれっぽい顔になり始めてるよ」グニグニ 

    夏凜「どお゛!?」 

    友奈「夏凜ちゃんほっぺた柔らかいねー」 

    夏凜「でぇ!」ペチッ 

    友奈「あてっ」 



    23: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 22:28:55.38 ID:aR7snTBwo

    夏凜「今度はほっぺムニムニしてくるし……」サスサス 

    夏凜「口で言いなさいよ、口で! びっくりするでしょ!」 

    友奈「暗い顔してるって言ってもダメだったから」 

    友奈「夏凜ちゃんをスマイルにしようと実力行使で頑張ったんだけど、いけなかった?」 

    夏凜「う、うーん」ムムム… 

    夏凜「いけない、かどうかはちょっとよくわかんないけど……」 

    夏凜(そういうこと相手にしていい場面、距離感って、一般的にどうなってるんだろ?) 

    夏凜(今日はお泊りだし、いいのかな) 



    24: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 22:41:10.61 ID:aR7snTBwo

    友奈「まあ、あれだよね」 

    夏凜「どれよ」 

    友奈「どのみち焦る必要はないよね」 

    友奈「中学生活、まだまだこれから長いんだから」 

    友奈「私たち勇者部として、こんなにあっという間にグッと仲良くなれたんだし、 
        いつかは風先輩や樹ちゃん、東郷さんと一緒に五人でお泊り会だってできるよ」 

    友奈「みんなで楽しいこと、たくさんやれる時間がある」 

    友奈「ね?」 

    夏凜「…………私は、バーテックスを殲滅するために来たのよ」 

    夏凜「あんたは知ってるでしょ、あたしが戦う理由」 

    夏凜「私は、勝つために来た」 



    25: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 22:47:13.75 ID:aR7snTBwo

    友奈「そうだね」 

    友奈「じゃあ、守ろう」 

    夏凜「守る……」 

    友奈「うん。バーテックスからみんなを、この国を」 

    友奈「勇者として、勇者部として」 

    夏凜「……ええ、守りましょう。みんな、を」 







    友奈「で、さっきまでなんの話をしてたんだっけ?」 

    夏凜「友奈のパンツが東郷のパンツだった話でしょ」 



    26: ◆2DegdJBwqI:2014/12/18(木) 23:04:48.27 ID:aR7snTBwo

    夏凜「脱線してから一応一段落ついたし、話の続きはちょっと待って。お風呂入ってくるから」 

    友奈「オッケー。お菓子開けようと思うんだけど、どれから開ける?」 

    夏凜「ぽてちで」 

    友奈「りょうかーい。テレビつけていいよね?」 

    夏凜「ご自由にどーぞ」テクテク 

    ガチャン 

    夏凜「…………」 

    パサッ 

    夏凜「…………」 

    夏凜「…………」 

    夏凜「…………」 

    ザァァァァァァ 

    夏凜(前回のとき以上に、シャワーに乱入してきそうな気がして、つい身構えちゃうわね……) 

    夏凜(親友同士って、わざわざお風呂一緒に入ったりしてみるものなの……?) 

    夏凜(それともあの二人が、世間一般から見ると特殊なの……?) 



    35: ◆2DegdJBwqI:2014/12/20(土) 00:28:12.24 ID:s2NuV04ho

    TV<ワー ワー 

    夏凜「テレビ面白いのないわね」ズルズル 

    友奈「そうだねー」ズルズル 

    友奈「インスタントラーメン、たまに食べたくなるけどさ」 

    夏凜「うん?」 

    友奈「インスタントうどんは食べると、おいしいんだけど、本当のうどんが恋しくなっちゃうよね」 

    夏凜「わかる。現にそうだし」 

    友奈「今回も前のときみたいに、即席ラーメンにしとけば良かったかも」ズルズル 

    友奈「うどん、次やるなら手打ちにする?」ズルズル 

    夏凜「次、ねぇ……」 

    友奈「やるなら、料理の先生として風先輩を呼ばなきゃだね」 



    36: ◆2DegdJBwqI:2014/12/20(土) 00:43:38.69 ID:s2NuV04ho

    夏凜「風って、うどん作るとき、いつもじゃないにせよ手打ちしてるの?」 

    友奈「うーん、してないんじゃないかなー」 

    友奈「でも勇者部で家事や料理と言ったら、風先輩なのは間違いないでしょ?」 

    夏凜「まあ、そうね」 

    友奈「お菓子と言ったら東郷さんだけど」 

    夏凜「東郷のぼたもち?」 

    友奈「もちろんぼたもちもおいしいけど、それだけじゃないんだよー」 

    友奈「東郷さん、和菓子のレパートリーたくさん持ってるんだ!」 

    夏凜「ふーん」 

    友奈「ぼたもち以外、まだまだ修行中だって、みんなに中々出そうとしないの、なんだか東郷さんらしい気がする」 



    37: ◆2DegdJBwqI:2014/12/20(土) 01:07:11.72 ID:s2NuV04ho

    夏凜「おいしいの?」ズルズル 

    友奈「うん。美味しくないのは一度も出てきたことないよ」 

    友奈「だけど『うーん、ぼたもちの域には達してないわね』って度々言って、唸ってるの」 

    友奈「ぼたもちは確かにすっごいけど、他のだってちゃんと美味しいのになぁ」ズルズル 

    夏凜「つまり努力家なのね。勇者として感心だわ」ズルズル 

    夏凜「よし、ごちそうさまでした」 

    友奈「このあとどうする? テレビ面白いのないし、寝ちゃう?」ズルズル 

    夏凜「それでいいんじゃない? ベッドは――」 

    友奈「一緒に寝ればいいよ、今回も」ズルズル 

    夏凜「はー、そう言うと思った」 

    友奈「ごちそうさまでした」 



    38: ◆2DegdJBwqI:2014/12/20(土) 01:22:10.68 ID:s2NuV04ho

    夏凜「狭いわね、やっぱりこれ」モゾモゾ 

    友奈「えー、嘘ぉ~」 

    夏凜「寝返りうったら、友奈に当たるか落っこちそうじゃない」 

    友奈「落ちそう?」 

    夏凜「転がる方向によったらね」 

    友奈「だったらもうちょっとこっち詰めようよ?」 

    友奈「まだ空いてるスペースあるもん」 

    夏凜「……そうよね、あんたってそういう奴だったわ」 

    友奈「?」 

    夏凜(これ以上詰めるなんて気恥ずかしいし、無理に決まってるじゃない) 

    夏凜(そういう羞恥心みたいなの、この子薄すぎじゃないかしら) 

    夏凜(それとも逆に、お泊りで一々こういうこと考える、私の方がおかしかったりするの……?) 



    39: ◆2DegdJBwqI:2014/12/20(土) 01:43:54.82 ID:s2NuV04ho

    夏凜「もういいわ。どうせグチグチ言ったって、このまま二人で寝るんだから」 

    夏凜「それよりいい頃合いだし、話を東郷のパンツに戻しましょう。一度中断してからだいぶ間が空いちゃったけど」 

    友奈「東郷さんのパンツ……。ああ、そう言えば、そんな話さっきしてたなぁ」 

    友奈「私、テレビ見たりご飯食べたり、布団敷いたりで、つい忘れちゃってたのに夏凜ちゃんよく覚えてたね」 

    夏凜「ふん、完璧な私が、たとえ細かいことであろうとも一切合財忘れるはずないでしょうが」 

    夏凜(……実際は、あのまま途中で話忘れて、万が一違う日にふと思い出して気になったりでもしたらヤダ) 

    夏凜(ってだけだけど) 

    夏凜(例えば、日が経ってから友奈にあれなんだったの? って訊いてみて) 

    夏凜(『この熱心さは、実は夏凜ちゃん、東郷さんのパンツそのものに興味があるのでは?』 とか勘ぐられ) 

    夏凜(――はしないわね、流石に) 

    夏凜(なるべく悪く考えてみようとしたにせよ、いくらなんでも発想が無茶苦茶だわ……) 



    46: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 12:53:18.20 ID:k/R6RuU0o

    友奈「夏凜ちゃん?」 

    夏凜「……あっ、そうよね、話よね」 

    夏凜「えーっと、東郷と昨日お風呂入ったのはさっき聞いたけど、 
       なんでそのとき互いのパンツを間違えるなんてことが起こったの?」 

    夏凜「普通に考えて、それ、おかしいと思う」 

    友奈「昨日は特別だったからね~」 

    友奈「家から東郷さんとおそろいのパンツを持っていってたんだ」 




    夏凜「おそろいの、パンツ……っ?」 



    47: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 12:59:50.44 ID:k/R6RuU0o

    夏凜「二人は、おそろいのパンツを履いてるの?」 

    友奈「いつもじゃないよ」 

    友奈「でも前に一度、服や下着一式ペアルックにしてみない? ってことになって一緒にイネスで買ったの」 

    友奈「胸のところはあまりに差があり過ぎて、ちょっとどうにもならなかったよー」ワハハ 

    夏凜「へ、へぇ……」 

    夏凜(……私のよくわからない世界だわ) 

    夏凜(服を揃えてみるのはわかる。でも、下着って外から見えないじゃない) 

    夏凜(いったいそこにどういう意味が……?) 

    夏凜「ゆ、友奈は、他の子ともそういう下着のペアルックってやってみたことあるの?」 

    友奈「ううん、ないよ。やろう、って言われたことも今まで特にないし」 

    夏凜(……となると、友奈が今しがた言ってた通り、昨日は特別、つまり東郷は特別ってことよね) 



    48: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:03:08.43 ID:k/R6RuU0o

    夏凜「風や樹も、下着合わせてみたりしてるのかな」 

    友奈「うーん、どうだろう。でも、洗濯して干すときとかにややこしくならないよう、とりあえず色は変えそうかなー」 

    夏凜「なるほど、一理あるわね」 

    夏凜(ややこしくなる……か。いくら近くても、東郷と友奈は住んでる家が違うのだから、普段その心配はない) 

    夏凜(友奈や東郷の場合、家でそのとき買った下着を見るたびに、相手を思い出すとかやってるのかしら?) 

    夏凜(それって、友情の域におさまる親密さを越えて、もはや凄くカップルっぽいような……?) 

    友奈「これで事情、伝わったかな?」 

    夏凜「あー、あともう一つあるわ。おそろいにしてて、なんで東郷のパンツ履いてきた、って私の家で気付いたの?」 

    友奈「パンツの内側についたタグに、二人それぞれ自分の名前書いておいてたから、、お風呂入ろうとパンツ脱いだときに見えたの」 

    夏凜「ふむふむ」 



    49: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:06:48.72 ID:k/R6RuU0o

    夏凜(友奈が履いてきた東郷のパンツが、いま我が家にある) 

    夏凜(今は新しいのに履き替えただろうけど、なにその変な状況) 

    夏凜(我が家に東郷のパンツ。……待って。東郷って、そもそもパンツ履くの?) 

    夏凜(大和撫子は、パンツなどと言う外来品にはかぶれませぬ) 

    夏凜(とかなんとか、よくわかんないけど、何も履かないか、褌みたいなのつけてそうというか……) 

    夏凜(東郷って、どういうパンツ履いてるんだろ) 

    夏凜「ねえ、友奈」 

    友奈「ん?」 

    夏凜「どんな――」 

    夏凜(ってこんなの訊いたら私が変態みたいじゃない!) 

    夏凜(東郷と友奈、どんな見た目のパンツおそろいで履いてたの? って) 

    夏凜(第一、いつも友奈とおそろいじゃないんだから、これ訊いても意味がないわ) 



    50: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:12:05.67 ID:k/R6RuU0o

    夏凜「――な、なんでもない」 

    友奈「?」 

    夏凜(あ、危ない。危ない。言い出す前に気付いてよかったわ)ホッ… 

    夏凜(いっそのこと直球に、『東郷って、普段どんなパンツ履いてるの?』) 

    夏凜(って訊いたらきっと疑問は氷解するんだろうけど) 

    夏凜(そんなますます変態っぽい質問、するのは恥ずかしいし……) 

    友奈「夏凜ちゃん」 

    夏凜「なに」 

    友奈「夏凜ちゃんも、まずは私と、ペアルックやってみない?」 

    夏凜「ふぇ?」 



    51: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:18:46.43 ID:k/R6RuU0o

    友奈「パンツはともかく……服だけでいいから」 

    友奈「楽しいよ? 二人でこれにする? それともこっち? ってイネスで服選ぶの」 

    夏凜「……その、ごめん。遠慮しとくわ」 

    友奈「そっかー。残念」 

    夏凜「ごめんね。少なくとも今は、私にそれ、無理だと思う」 

    友奈「わかった」 

    夏凜「…………」 

    夏凜(だってそれ買ったら、自然な流れとして、一緒に着てみるんだろうなって考えると、むっちゃ恥ずかしいもの) 

    夏凜「……」 

    夏凜(でも、こうして友奈とはお泊りできるようになった程度には、私はこの短期間で変わった。変わることができた) 

    夏凜(だから、いつかは勇者部全員で服を選んで、とかだってもしかしたら――) 



    52: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:28:36.69 ID:k/R6RuU0o

    ―――――― 

    ―――― 

    ―― 


    夏凜「なっ、この、てりゃ!」ポチポチ 

    風「ふははははははっ! 効かぬわ!」ポチポチ 

    夏凜「ふぁっ、ぬ、くわ、ちょっ」ポチポチ 

    風(……よしよし、夏凜、対戦格闘ゲーム、ちゃんと楽しんでるわね) 

    風(今日は東郷、友奈、樹が外に出てる状況で、部室に私たち二人だけって珍しい状況だからちょっと焦ったけど、 
      これなら三人が勇者部としての任務を終え帰ってくるまでの間、無事に楽しく時間潰せそうだわ) 

    風(携帯ゲーム機二台、片方樹のだけど、持ってきてよかった) 

    風(……ふっふっふ、そろそろこの試合、とどめを刺してやる頃合いかのう……) 

    風「ポチっとな」ポチッ 

    夏凜「あ」 




    夏凜「アァー! 負けたぁ―!!!」 

    夏凜「くやしぃー!」ワシャワシャ 



    53: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:31:23.95 ID:k/R6RuU0o

    風「ははははははは! そうだ! 頭を掻きむしって悶えるがよい!」 

    風「なんて言ったって、ただ負けたではなく貴様は、この私に惨敗したのだからなぁ!」 

    夏凜「あああッッッ!!!! むっちゃ腹立つその顔ッッッ!」 

    夏凜「もう一回ッ! もう一回よッ!」 

    風「おう! 望むところよ!」 


    風 夏凜「…………」ポチポチ 


    夏凜「……」ポチポチ 

    風(か、夏凜本気ね……) 

    風(プレイ時間って単純な蓄積の差があるから、そう簡単にはまだ負けないでしょうけど) 

    風(ちょっと集中の邪魔してやりましょう) 

    風「夏凜昨日、友奈とお泊りしたのよね?」ポチポチ 

    夏凜「ええ」ポチポチ 

    風(うん、超無表情の無関心だわ) 



    54: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:36:55.39 ID:k/R6RuU0o

    風「そこで何話したの?」ポチポチ 

    風(こうやって、相手に過去のこととかを考えさせて、指先を乱れさせるのは定石……!) 

    風(夏凜はツンデレなのに素直だから、人慣れしてないのもあって、こういうの多分引っかかるわね) 

    風(兄妹とかいて、ゲームやらで遊んだことあるなら別だけど……夏凜に兄妹っているのかな?) 

    夏凜「何話したのって……」ポチポチ 

    夏凜(ああ、だめ。回答深く考えすぎると操作に支障が出るわ、これ) 

    夏凜(あのとき話したことでパッと思い出せるもの。友奈と東郷のパンツ)ポワーン 

    夏凜「…………」ポチポチ 

    風「……」ポチポチ 

    風(そんな長々押し黙るような質問だったかしら……?) 



    55: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:40:48.04 ID:k/R6RuU0o

    夏凜「……」ポチポチ 

    夏凜(二人のパンツについて話すのはダメね。二人にとってプライベートなことだもん) 

    夏凜(私が勝手に話すなんて論外だわ) 

    夏凜(二人のパンツに関係なくて、私個人の興味関心その他に限定した返答……) 

    夏凜「……」ポチポチ ムムム… 

    風(おっ、黙ってはいるにせよ、精神を乱す効果はあったみたいね) 

    風(よし、今の内に一気に本気で畳みかけてやれば……ッ!) 

    風「…………」ポチポチポチ 

    夏凜「!」 

    夏凜(んなっ!!! いきなり戦闘力が上がった!? 風にはまだこんな秘められた力が……っ!) 

    夏凜(マズいマズい、集中しなきゃ。集中しなきゃ) 



    56: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:42:29.25 ID:k/R6RuU0o

    風(おっ、なかなか抵抗するじゃない。火事場の馬鹿力とかそういうやつ?) 

    風(これはもう少し、揺さぶっといた方がラクチンね) 

    風「ね~。夏凜~」ポチポチポチ 

    風「昨日、友奈と何話したのぉ~」ポチポチポチ 

    夏凜「んー」ポチポチポチ 

    夏凜(集中、集中、集中、集中、集中) 

    夏凜(でも、何か答えとかなきゃ……)ポワーン 

    夏凜「…………」ポチポチポチ 

    夏凜(えっと、二人、パンツ) 

    夏凜(ダメダメ、集中……) 

    夏凜(でも、パンツ、パンツが二人、違う。二人のパンツ……。えーと) 

    夏凜(パンツの話なんかいきなりしたら、変態だって誤解されちゃう……) 


    風(なんか夏凜、すごい顔になってるけど、これ大丈夫なの?) 



    57: ◆2DegdJBwqI:2014/12/21(日) 13:44:52.66 ID:k/R6RuU0o

    風「ねえ夏凜――」ポチポチポチ 

    夏凜「風」ポチポチポチ 

    風「なによ」ポチポチポチ 



    夏凜「誤解しないで聞いて欲しいんだけど」 

    夏凜「あんたと樹、普段どんなパンツ履いてるのか、色とかそういうの、私に教えてよ」 







    風「ん?」 



    おわり 

    元スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418829550/

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